100 / 164
第七章 百日草
五神家の力
しおりを挟む
座学も二ヶ月目に入り講義にも慣れてきた頃、子供達のお喋り防止に、黄鉄は後ろで手を組み論じながら席の間を歩いた。時折居眠の注意を受けた子の周りでは「クスクス」と笑い声が聞こえる。それでも、初めの頃より和やかな雰囲気に、黄鉄は微笑んでいた。
「霊力に攻撃力はなく守りに効力を発揮し、神力の攻撃を防ぐことは可能だが跳ね返すことはできぬ。自身を含め、全ての生ある者へ霊力を送り込むことが可能である。鍛錬を積めば霊力を高められるが、生まれ持った霊力が本質となり、霊力の高い者が鍛錬を積めば、更に高度な霊術を扱えるのだ」
「師匠質問があります!」
「申してみよ」
「今の五神家で、一番霊力が高い方はおられますか?」
黄鉄は黄怜に視線を向けながら答える。
「私の知る限り、黄龍家の玄枝様であろう。玄枝様は十八で既に、五神家の中で一番高い霊力をお持ちであった」
皆が騒ぎ出し黄怜を見るが、黄怜はその事実を知らなかった。
隣に座る柊虎が尋ねる。
「そうなのか黄怜?」
「私も、今初めて知ったんだ…」
黄怜のその様子に黄鉄は微笑みながら話す。
「黄怜様がご存じないのも無理はありません。玄枝様は玄武家の方です。玄武家の者達は口が堅く、身内に言わない事柄も多いでしょう。黄怜様が気になさることではありません」
「はい…」
黄怜は玄枝の〝何も言ってはなりません〟の言葉には、他にも色々含まれているのだと知る。
「続いて神力だが、神力は試験に多く出すからよく復習しておくように」
皆は慌てて姿勢を正す。
「神力は主に攻撃に効力を発揮し、神力は神力で跳ね返すことが可能である。攻撃以外の神術も各神家の特性によって異なるが、表に見えない術も多く、まだ知られていない術もある。また神力と霊力を掛け合わせた術もあるが、持続には高度な集中力を必要とし、修得にはより厳しい鍛錬が不可欠である。神力も霊力と同様に、生まれ持った神力が本質となる。神族の力は神に与えられたもの、霊力も神力も、決して高い低いで真の強さが決まるわけではない、民のために日々鍛錬を積みなさい、よいですか?」
「はい師匠!」
全員が返事をし黄鉄は微笑む。
「神獣についてだが、玄武家以外は神力が高い者に大きな神獣が付き、本家男子のみに付く。玄武家だけは霊力の高い者に大きな神獣が付き、本家女子のみに付く。玄武家は女子が少なく、そのため神獣付きも少ないと云われておる。私もまだ見たことはないが確か、玄武…本家女子は…」
黄鉄が子供達の中を見渡す。
「玄葉様には玄武家の神獣が付いておる。玄葉様そうですよね?」
全員の視線が一斉に玄葉に向く。
「どうでしょう」
……。
玄葉が小さな口でぽそっと言うと、時が止まり不思議な空気が流れた。
黄鉄は「ゴホン」と咳払いをして講義を再開する。
「続いて神力の特性だが、朱雀家は音に長けており、楽器や声等に霊力だけでなく神力を送り込むことも可能だ、朱雀家は音を操る術も多く、奏でる音色で心の浄化もできる。あの音色は一度聴いたら忘れられぬ…」
……。
言いながら瞼を閉じて微笑む黄鉄の耳には、今素敵な音色が流れているのだろう。皆は黄鉄が戻って来るのを待った。
「朱雀鳥の火が浄化する力は、神族で最強とも云われておる。黄龍家の金龍や蒼龍家の青龍の放つ火にも、朱雀鳥程ではないが浄化の効力がある。稀に高い神力を持った者の朱雀鳥は、自身よりも大きな物を運べるそうだ、古書によると大昔、怨霊によって操られた妖魔が、災厄で村ごと土砂で飲み込もうとしたが、その際に朱雀鳥が大きな岩を運び、土砂をせき止め村人を救ったと記録もある」
「師匠質問があります!」
「申してみよ」
「朱雀家の神獣は、どれ程の大きさなんですか?」
黄鉄は顎髭を触りながら答える。
「通常は翼を広げると六尺はあるが、古書によれば一丈〔約三メートル〕の朱雀鳥もいるそうだ」
皆が少し騒つく。
「静かに、ゴホン… 玄武家は古くから人間の世界に密接しており、冥界に通じる力を持っておる。そのため男女共に神力よりも、霊力を高く持つ者が多く生まれ霊術に長けておる。玄武家が作る結界は五神家の中でも一番強く、北宮領域内では、他の神獣が入れない程の強い結界もあると聞いておる。神力では本家、分家共女子に、神通力という力があるようだが、玄葉様…」
黄鉄は少し躊躇ったが再度玄葉に尋ねる。
「玄葉様は…神通力はご存じですか?」
玄葉はぽそっと言う。
「はい…」
肯定したことで全員が再び玄葉を見た。
黄鉄はほっとして玄葉に尋ねる。
「神通力とは、どのような力なのですか?」
玄葉はぽそっと言う。
「どうでしょう」
……。
二度目の時が止まり、更に複雑な空気が流れた。今後は玄葉に聞くのはやめようと、黄鉄は思ったに違いない。玄武家に関しては、皆口の堅さを学んだ。黄怜は玄葉の雰囲気が、どことなく玄枝と似ていると感じた。
黄鉄は何事もない素振りで講義を再開する。
「特性の続きだが、白虎家は剣術、馬術に長け神々の争いの合った時代は軍神、戦神とも云われる程だ、白虎家の剣術は主に接近戦に適しており、その剣放光の破壊力は凄まじいと云われておる。蒼龍家は龍鞭術、水術に長け、昔は水神とも云われておった。東宮領域内にある青龍湖の水にも、治癒回復等の神力がある。蒼龍家の龍鞭術は主に遠隔戦に適しており、三丈先まで攻撃が可能と云われておる。両家共に神力の高さによって術の効力に差はあるが、どちらも戦いに適しており、武神はこの両家からしか生まれっ」
「師匠質問があります!」
手を挙げたのは磨虎だった。
「申してみよ」
「生まれ持った神力が低いと、本家の男子でも神獣が付かないと聞きましたが、本当ですか?」
磨虎は怪しげな微笑みを浮かべながら、一人の男子に目を向ける。
黄鉄は、その視線の先の男子を見て嫌な予感がし、早口で説明を誤魔化し次に進むことにした。
「私も聞いたことはありませんが例外もあるかもしれません、続いて黄龍家のっ」
「おいっ、蒼万! お前は例外だってよっハハハハ」
磨虎が名指しで蒼万を揶揄い、皆が「クスクス」笑いだす。
調子に乗った磨虎は皮肉たっぷりに言う。
「それとも付いているけど、姿が薄すぎて見えないのか?ハハハハ」
皆も「ケラケラ」笑いだす。
「皆静かにしないかっ! 磨虎様っ、私の講義でこのような振舞いはっ許しませぬぞっ!」
黄鉄が場を鎮めようとするも、磨虎は更に蒼万に吹っかける。
「私は事実を言ったまでだ蒼万っ! 言いたいことあるならっ言い返してみろよっハハハハ」
蒼万は顔色一つ変えず何も言わない。
黄怜は柊虎に尋ねる。
「磨虎のあれは、蒼万と友になりたくてやっているのか?」
「…わからない」
珍しく柊虎が苦笑いした。
「ぬぬぬっ磨虎様っ 宗主盛虎様に報告いたしますぞっ! 皆もですぞっ!」
黄鉄が顎髭を震わせながら怒鳴った。〝宗主〟の言葉で一斉に静まり返ったが、磨虎は青褪めて怯えていた。講義の妨げをした罰として、磨虎は翌日迄に反省文と、今日の講義内容の写本三回を言い渡された。柊虎に助け舟を出していたが「自業自得です兄上」今回は兄磨虎を見捨てた。黄怜は双子でも、磨虎は頭があまり良くないと薄々気付いてはいたが、あまりではないのかもしれないと思った。
「霊力に攻撃力はなく守りに効力を発揮し、神力の攻撃を防ぐことは可能だが跳ね返すことはできぬ。自身を含め、全ての生ある者へ霊力を送り込むことが可能である。鍛錬を積めば霊力を高められるが、生まれ持った霊力が本質となり、霊力の高い者が鍛錬を積めば、更に高度な霊術を扱えるのだ」
「師匠質問があります!」
「申してみよ」
「今の五神家で、一番霊力が高い方はおられますか?」
黄鉄は黄怜に視線を向けながら答える。
「私の知る限り、黄龍家の玄枝様であろう。玄枝様は十八で既に、五神家の中で一番高い霊力をお持ちであった」
皆が騒ぎ出し黄怜を見るが、黄怜はその事実を知らなかった。
隣に座る柊虎が尋ねる。
「そうなのか黄怜?」
「私も、今初めて知ったんだ…」
黄怜のその様子に黄鉄は微笑みながら話す。
「黄怜様がご存じないのも無理はありません。玄枝様は玄武家の方です。玄武家の者達は口が堅く、身内に言わない事柄も多いでしょう。黄怜様が気になさることではありません」
「はい…」
黄怜は玄枝の〝何も言ってはなりません〟の言葉には、他にも色々含まれているのだと知る。
「続いて神力だが、神力は試験に多く出すからよく復習しておくように」
皆は慌てて姿勢を正す。
「神力は主に攻撃に効力を発揮し、神力は神力で跳ね返すことが可能である。攻撃以外の神術も各神家の特性によって異なるが、表に見えない術も多く、まだ知られていない術もある。また神力と霊力を掛け合わせた術もあるが、持続には高度な集中力を必要とし、修得にはより厳しい鍛錬が不可欠である。神力も霊力と同様に、生まれ持った神力が本質となる。神族の力は神に与えられたもの、霊力も神力も、決して高い低いで真の強さが決まるわけではない、民のために日々鍛錬を積みなさい、よいですか?」
「はい師匠!」
全員が返事をし黄鉄は微笑む。
「神獣についてだが、玄武家以外は神力が高い者に大きな神獣が付き、本家男子のみに付く。玄武家だけは霊力の高い者に大きな神獣が付き、本家女子のみに付く。玄武家は女子が少なく、そのため神獣付きも少ないと云われておる。私もまだ見たことはないが確か、玄武…本家女子は…」
黄鉄が子供達の中を見渡す。
「玄葉様には玄武家の神獣が付いておる。玄葉様そうですよね?」
全員の視線が一斉に玄葉に向く。
「どうでしょう」
……。
玄葉が小さな口でぽそっと言うと、時が止まり不思議な空気が流れた。
黄鉄は「ゴホン」と咳払いをして講義を再開する。
「続いて神力の特性だが、朱雀家は音に長けており、楽器や声等に霊力だけでなく神力を送り込むことも可能だ、朱雀家は音を操る術も多く、奏でる音色で心の浄化もできる。あの音色は一度聴いたら忘れられぬ…」
……。
言いながら瞼を閉じて微笑む黄鉄の耳には、今素敵な音色が流れているのだろう。皆は黄鉄が戻って来るのを待った。
「朱雀鳥の火が浄化する力は、神族で最強とも云われておる。黄龍家の金龍や蒼龍家の青龍の放つ火にも、朱雀鳥程ではないが浄化の効力がある。稀に高い神力を持った者の朱雀鳥は、自身よりも大きな物を運べるそうだ、古書によると大昔、怨霊によって操られた妖魔が、災厄で村ごと土砂で飲み込もうとしたが、その際に朱雀鳥が大きな岩を運び、土砂をせき止め村人を救ったと記録もある」
「師匠質問があります!」
「申してみよ」
「朱雀家の神獣は、どれ程の大きさなんですか?」
黄鉄は顎髭を触りながら答える。
「通常は翼を広げると六尺はあるが、古書によれば一丈〔約三メートル〕の朱雀鳥もいるそうだ」
皆が少し騒つく。
「静かに、ゴホン… 玄武家は古くから人間の世界に密接しており、冥界に通じる力を持っておる。そのため男女共に神力よりも、霊力を高く持つ者が多く生まれ霊術に長けておる。玄武家が作る結界は五神家の中でも一番強く、北宮領域内では、他の神獣が入れない程の強い結界もあると聞いておる。神力では本家、分家共女子に、神通力という力があるようだが、玄葉様…」
黄鉄は少し躊躇ったが再度玄葉に尋ねる。
「玄葉様は…神通力はご存じですか?」
玄葉はぽそっと言う。
「はい…」
肯定したことで全員が再び玄葉を見た。
黄鉄はほっとして玄葉に尋ねる。
「神通力とは、どのような力なのですか?」
玄葉はぽそっと言う。
「どうでしょう」
……。
二度目の時が止まり、更に複雑な空気が流れた。今後は玄葉に聞くのはやめようと、黄鉄は思ったに違いない。玄武家に関しては、皆口の堅さを学んだ。黄怜は玄葉の雰囲気が、どことなく玄枝と似ていると感じた。
黄鉄は何事もない素振りで講義を再開する。
「特性の続きだが、白虎家は剣術、馬術に長け神々の争いの合った時代は軍神、戦神とも云われる程だ、白虎家の剣術は主に接近戦に適しており、その剣放光の破壊力は凄まじいと云われておる。蒼龍家は龍鞭術、水術に長け、昔は水神とも云われておった。東宮領域内にある青龍湖の水にも、治癒回復等の神力がある。蒼龍家の龍鞭術は主に遠隔戦に適しており、三丈先まで攻撃が可能と云われておる。両家共に神力の高さによって術の効力に差はあるが、どちらも戦いに適しており、武神はこの両家からしか生まれっ」
「師匠質問があります!」
手を挙げたのは磨虎だった。
「申してみよ」
「生まれ持った神力が低いと、本家の男子でも神獣が付かないと聞きましたが、本当ですか?」
磨虎は怪しげな微笑みを浮かべながら、一人の男子に目を向ける。
黄鉄は、その視線の先の男子を見て嫌な予感がし、早口で説明を誤魔化し次に進むことにした。
「私も聞いたことはありませんが例外もあるかもしれません、続いて黄龍家のっ」
「おいっ、蒼万! お前は例外だってよっハハハハ」
磨虎が名指しで蒼万を揶揄い、皆が「クスクス」笑いだす。
調子に乗った磨虎は皮肉たっぷりに言う。
「それとも付いているけど、姿が薄すぎて見えないのか?ハハハハ」
皆も「ケラケラ」笑いだす。
「皆静かにしないかっ! 磨虎様っ、私の講義でこのような振舞いはっ許しませぬぞっ!」
黄鉄が場を鎮めようとするも、磨虎は更に蒼万に吹っかける。
「私は事実を言ったまでだ蒼万っ! 言いたいことあるならっ言い返してみろよっハハハハ」
蒼万は顔色一つ変えず何も言わない。
黄怜は柊虎に尋ねる。
「磨虎のあれは、蒼万と友になりたくてやっているのか?」
「…わからない」
珍しく柊虎が苦笑いした。
「ぬぬぬっ磨虎様っ 宗主盛虎様に報告いたしますぞっ! 皆もですぞっ!」
黄鉄が顎髭を震わせながら怒鳴った。〝宗主〟の言葉で一斉に静まり返ったが、磨虎は青褪めて怯えていた。講義の妨げをした罰として、磨虎は翌日迄に反省文と、今日の講義内容の写本三回を言い渡された。柊虎に助け舟を出していたが「自業自得です兄上」今回は兄磨虎を見捨てた。黄怜は双子でも、磨虎は頭があまり良くないと薄々気付いてはいたが、あまりではないのかもしれないと思った。
1
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
貧乏貴族の末っ子は、取り巻きのひとりをやめようと思う
まと
BL
色々と煩わしい為、そろそろ公爵家跡取りエルの取り巻きをこっそりやめようかなと一人立ちを決心するファヌ。
新たな出逢いやモテ道に期待を胸に膨らませ、ファヌは輝く学園生活をおくれるのか??!!
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
からっぽを満たせ
ゆきうさぎ
BL
両親を失ってから、叔父に引き取られていた柳要は、邪魔者として虐げられていた。
そんな要は大学に入るタイミングを機に叔父の家から出て一人暮らしを始めることで虐げられる日々から逃れることに成功する。
しかし、長く叔父一族から非人間的扱いを受けていたことで感情や感覚が鈍り、ただただ、生きるだけの日々を送る要……。
そんな時、バイト先のオーナーの友人、風間幸久に出会いーー
ひとりぼっちの180日
あこ
BL
付き合いだしたのは高校の時。
何かと不便な場所にあった、全寮制男子高校時代だ。
篠原茜は、その学園の想像を遥かに超えた風習に驚いたものの、順調な滑り出しで学園生活を始めた。
二年目からは学園生活を楽しみ始め、その矢先、田村ツトムから猛アピールを受け始める。
いつの間にか絆されて、二年次夏休みを前に二人は付き合い始めた。
▷ よくある?王道全寮制男子校を卒業したキャラクターばっかり。
▷ 綺麗系な受けは学園時代保健室の天使なんて言われてた。
▷ 攻めはスポーツマン。
▶︎ タグがネタバレ状態かもしれません。
▶︎ 作品や章タイトルの頭に『★』があるものは、個人サイトでリクエストしていただいたものです。こちらではリクエスト内容やお礼などの後書きを省略させていただいています。
悪役王子の取り巻きに転生したようですが、破滅は嫌なので全力で足掻いていたら、王子は思いのほか優秀だったようです
魚谷
BL
ジェレミーは自分が転生者であることを思い出す。
ここは、BLマンガ『誓いは星の如くきらめく』の中。
そしてジェレミーは物語の主人公カップルに手を出そうとして破滅する、悪役王子の取り巻き。
このままいけば、王子ともども断罪の未来が待っている。
前世の知識を活かし、破滅確定の未来を回避するため、奮闘する。
※微BL(手を握ったりするくらいで、キス描写はありません)
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる