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11.甘雨
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ーーーー「ただいま」
豊高は楓の家を尋ねる時自然にそう言うようになった。
11月は風が冷たく、冬の風は一足先に訪れているようだった。
豊高は靴を揃えて脱ぎコートを椅子の背に掛ける。
楓はキッチンにいなかったが、豊高はいつもの通りテーブルに常備された菓子を一つ口に放り込み、ノートや教科書を広げる。そして出された課題に取り掛かった。
じっくり時間をかけて終わらせると、すでに日が落ち壁掛け時計は7時すぎを指していた。
流石におかしい、と豊高は感じた。
楓の名を呼び廊下を歩き回るが、返事もなければ気配もない。
もしや、消えてしまったのか。
まさか、と思いながらも老人の言葉が甦る。
帰るから、と何もない廊下に声を残したが、結局楓は現れなかった。
次の日に尋ねても、楓は不在のままだった。
最初からいなかったかのように、家具たちはひっそりと佇むのみであり、人が生活した形跡を残さなかった。
豊高はひどく不安だった。
楓の存在は豊高の心にひっそりと、だが確かに根を下ろしていた。
豊高は毎日のように楓の家に通った。
そして、人の気配がないのを確認して帰宅した。その度に、楓は帰ってこないのではないか、と言う不安に駆られた。
だが、行かずにはいられなかった。
帰ってくるかもしれない、という希望を捨てられずにいた。
学校ではずっと自分の席に座っている事が苦痛だった。
何もせずじっとしている事など、どうして丸々一学期できていたのか。豊高は不思議でたまらなかった。
だが、寝たふりも苦痛であるし、保健室には養護教諭がいる。
豊高は休み時間はぶらぶらと徘徊することにした。
窓から見える校庭の木々は冬に向け最後の命を燃やす如く、紅葉が最盛期を迎えている。
豊高の教室のある二階から見下ろせば、まるで学校は燃え盛る松明に囲まれているようで、美しくもどこか不安になる景色だった。
豊高の記憶から、はらりと一枚の色づいた葉が舞い落ちる。楓の細く白い指が赤い栞を拾い上げ本に挟む。そして豊高と目が合い、口角をほんの少し吊り上げるのだ。
楓と過ごす時間がこんなにも大きな影響を及ぼしていたことなど、想像もつかなかった。
豊高はふらふらと、地に足つかぬ足取りで歩き始め、誰か拾い上げてくれる者はいるのだろうか、とぼんやり思った。
だが、思わぬところで豊高は拾われるのだった。
その日の放課後の渡り廊下で
「ねえ、」
と凛とした声が豊高の耳に響いた。
「立花君・・・だよね?」
夕日に焼かれオレンジに染まる渡り廊下の向こうで、小柄な少女が立っていた。セーラー服が冷たい風にゆっくりと、重そうに揺れる。
豊高と少女の間はかなりの距離があったが、不思議と澄んだ声がよく響いていた。
豊高は記憶を手繰り寄せる。
少女の顔と記憶の中の人物の顔をゆっくり照合していく。その最中に少女のセーラー服の襟の三本線を発見した途端、豊高の息が止まった。
少女が何者かわかったのだ。
少女は、石蕗の恋人だった。
石蕗の恋人ーー吉野踊子は渡り廊下の先からすーっと歩いてくる。切り揃えられた髪の先も乱さぬほどゆっくりと。豊高は恐怖番組で日本人形が近づいてくるシーンを思い出していた。
「ねえ、アイツと、何があったの?」
澄み切った声がまるで自分を裁こうとしているようで、豊高は怖くてたまらなかった。
吉野の顔を見ることができず、俯いたまま言葉を垂れ流す。
「・・・・・・・何もない、なかった、です」
「そうなんだ」
豊高はちらりと吉野を見る。
小柄な吉野は涼しい顔で豊高を見上げていた。感情を感じさせず、ただただ澄み切ったガラス玉のような瞳で見つめてくる。豊高は唾を飲み込んだ。
「ふふっ。なんか、君かわいい」
ふわりと吉野が微笑む。
鉄面皮かと思いきや、花が咲いたような柔らかな微笑を浮かべたことに驚いた。
「そっか。わかった、ありがと」
吉野はゆったりとした歩みで豊高とすれ違う。女子独特の甘い汗の匂いの中に、清潔感のある石鹸の香りがした。一本芯が通ったような、すっと伸びた背中を目で追う。
美しく気高い後ろ姿に、豊高は生まれて初めて女性に目を奪われていた。
「おう立花!」
豊高がハッとして振り返ると、渡り廊下の先から男子生徒が手を振る。
石蕗だ。
石蕗が、こちらに歩いてくる。
何日も会っていなかったせいか、まるで夢の中にいるようだった。
石蕗の姿は磨りガラスの向こうにあるようで、声もフィルターがかかったようにぼやけている。
しかし、近づくにつれくっきりと像を結ぶ石蕗の顔が、はっきり聞こえる肉声が、体温を纏った気配が、徐々に豊高の神経を目覚めさせていった。そして鮮明になった視覚や聴覚で目の前の石蕗の姿を捕らえた瞬間、心臓は破裂せんばかりに脈打ち始める。
「超久しぶり!さっき踊子見なかっ・・・どうした?」
豊高はとっさに顔を背けた。
どうしよう、という言葉ばかりが浮かび、思考は埋め尽くされて行った。顔がまともに見られず、高揚感と罪悪感がこみ上げ、かあっと顔が熱くなる。
「・・・まぁ、その、迷惑かけたな」
目線だけを石蕗に送ると、罰が悪そうに俯いている。
「あれからクラスの奴にめっちゃいじられてさ、お前大丈夫だったか?」
「すいませんっ」
豊高は胸が痛かった。
罪悪感と、無責任な陰口に対する苛立ちが心を沸騰させる。一方で、石蕗に嫌悪感を持たれていなかったことが嬉しいという想いがあった。
嬉しさの方が勝っていき、胸につかえていた物が取れ、安堵に流されてしまいそうになる。しかし、豊高は頑なに心を閉ざした。
泣きそうだったのだ。
「すいませんっ、俺が、こんなだから・・・」
「気にすんなって、大丈夫だから」
「っすいません・・・」
不覚にも声が震える。喉元に感情が集まり苦しくなる。
「・・・立花」
柔らかな音色が降ってきた。
豊高は顔を上げられなかった。
石蕗はきっと優しい表情をしているだろう。
それを見てしまったらーーー
「立花、」
豊高はようやく、少し顔を上げた。
「大丈夫だって」
二カッと歯をみせて笑う、石蕗の顔があった。
「なんて顔してんだよ」
「なんでもないッスよ」
豊高はくしゃくしゃになった顔を背ける。
石蕗は微笑みながらも、一瞬困ったように眉をさげたが、すぐにいつものように快活に言った。
「わかったわかった。部活行くか?っつーか来れるか?」
「・・・帰ります」
豊高は鼻水を啜る。
「おう、今度はちゃんと帰れよ」
豊高は苦笑いした。
確かに、わらった。
思わぬ形で石蕗と再会し、和解した豊高の心は軽かった。あれからもう少し2人で会話した。
石蕗の低い声が鼓膜を震わせ、頭に響くたび心地よさを覚えた。
楓の家には行かず、その日は帰宅した。
心がふわふわする。知らぬ間にしかめっ面も緩んでいた。足取りも軽い。
今までに無いほど上機嫌だった。
「おかえりぃ」
という母親の言葉を聞くまでは。
豊高の心に重さがかかる。しかし、今日はいつもより不快でなかった。すぐに部屋に逃げ込む。
あの心地よさを壊したくなかった。
母親の態度や帰宅した父の声も、いつもは心に突き刺さり刺々しくなっていくのを感じていた。
しかし、今日は全身が真綿に包まれたような心地で、何を言われても心に棘が届くことはなかった。
つまり、心穏やかに過ごすことができたのだ。
ーーーいつもこうだったら良いのに。
センパイに会って、毎日他愛ないことを話して、家に帰ったら穏やかにぐっすり眠れたら・・・ーーー
豊高は、幸福な気持ちの中で眠りについた。
豊高は学校で以前より喋るようになった。話し相手は石蕗しかいなかったが。
廊下や購買で顔を合わせた時、決まって石蕗から声や目線や笑顔を送られた。豊高はそれに返事をしたり、挨拶を返したり、会釈をしたりしていた。必要以上に関わると、石蕗も餌食になると思い込んでいたのだ。
「吉野先輩には、怒られませんか?」
「ん?なんで?」
「いや、」
「あ!!そういやヨウコがお前のことかわいいって言ってた!どうやってオトしたんだよ!」
豊高は苦笑いを返した。
予鈴が鳴り、石蕗は教室に向かった。豊高に寂しさが去来した。もっと話していたかったな、と思いながら教室に足を運ぶ。
すっきりした頭で授業を聞いた。いつもよりよく頭に入り、時々石蕗の顔が頭に浮かび口元が緩む。
放課後は、楓の家へ行った。
いないことが当たり前になりつつあり、本当に誰も住んでいなかったのではないかと錯覚してしまう。
変化が訪れるのは、決まってそんな時だ。
家の隅にぽぅと灯りが灯っている。豊高はそこに向かって駆け出した。
勝手口を開けると、楓が椅子に座り文庫本サイズの小説を読んでいた。
豊高は楓を見て嬉しさがこみ上げ、そして絶句した。
楓は豊高に目を留めると微笑んだ。
「どうしたんだよ、それ・・・」
豊高は楓の家を尋ねる時自然にそう言うようになった。
11月は風が冷たく、冬の風は一足先に訪れているようだった。
豊高は靴を揃えて脱ぎコートを椅子の背に掛ける。
楓はキッチンにいなかったが、豊高はいつもの通りテーブルに常備された菓子を一つ口に放り込み、ノートや教科書を広げる。そして出された課題に取り掛かった。
じっくり時間をかけて終わらせると、すでに日が落ち壁掛け時計は7時すぎを指していた。
流石におかしい、と豊高は感じた。
楓の名を呼び廊下を歩き回るが、返事もなければ気配もない。
もしや、消えてしまったのか。
まさか、と思いながらも老人の言葉が甦る。
帰るから、と何もない廊下に声を残したが、結局楓は現れなかった。
次の日に尋ねても、楓は不在のままだった。
最初からいなかったかのように、家具たちはひっそりと佇むのみであり、人が生活した形跡を残さなかった。
豊高はひどく不安だった。
楓の存在は豊高の心にひっそりと、だが確かに根を下ろしていた。
豊高は毎日のように楓の家に通った。
そして、人の気配がないのを確認して帰宅した。その度に、楓は帰ってこないのではないか、と言う不安に駆られた。
だが、行かずにはいられなかった。
帰ってくるかもしれない、という希望を捨てられずにいた。
学校ではずっと自分の席に座っている事が苦痛だった。
何もせずじっとしている事など、どうして丸々一学期できていたのか。豊高は不思議でたまらなかった。
だが、寝たふりも苦痛であるし、保健室には養護教諭がいる。
豊高は休み時間はぶらぶらと徘徊することにした。
窓から見える校庭の木々は冬に向け最後の命を燃やす如く、紅葉が最盛期を迎えている。
豊高の教室のある二階から見下ろせば、まるで学校は燃え盛る松明に囲まれているようで、美しくもどこか不安になる景色だった。
豊高の記憶から、はらりと一枚の色づいた葉が舞い落ちる。楓の細く白い指が赤い栞を拾い上げ本に挟む。そして豊高と目が合い、口角をほんの少し吊り上げるのだ。
楓と過ごす時間がこんなにも大きな影響を及ぼしていたことなど、想像もつかなかった。
豊高はふらふらと、地に足つかぬ足取りで歩き始め、誰か拾い上げてくれる者はいるのだろうか、とぼんやり思った。
だが、思わぬところで豊高は拾われるのだった。
その日の放課後の渡り廊下で
「ねえ、」
と凛とした声が豊高の耳に響いた。
「立花君・・・だよね?」
夕日に焼かれオレンジに染まる渡り廊下の向こうで、小柄な少女が立っていた。セーラー服が冷たい風にゆっくりと、重そうに揺れる。
豊高と少女の間はかなりの距離があったが、不思議と澄んだ声がよく響いていた。
豊高は記憶を手繰り寄せる。
少女の顔と記憶の中の人物の顔をゆっくり照合していく。その最中に少女のセーラー服の襟の三本線を発見した途端、豊高の息が止まった。
少女が何者かわかったのだ。
少女は、石蕗の恋人だった。
石蕗の恋人ーー吉野踊子は渡り廊下の先からすーっと歩いてくる。切り揃えられた髪の先も乱さぬほどゆっくりと。豊高は恐怖番組で日本人形が近づいてくるシーンを思い出していた。
「ねえ、アイツと、何があったの?」
澄み切った声がまるで自分を裁こうとしているようで、豊高は怖くてたまらなかった。
吉野の顔を見ることができず、俯いたまま言葉を垂れ流す。
「・・・・・・・何もない、なかった、です」
「そうなんだ」
豊高はちらりと吉野を見る。
小柄な吉野は涼しい顔で豊高を見上げていた。感情を感じさせず、ただただ澄み切ったガラス玉のような瞳で見つめてくる。豊高は唾を飲み込んだ。
「ふふっ。なんか、君かわいい」
ふわりと吉野が微笑む。
鉄面皮かと思いきや、花が咲いたような柔らかな微笑を浮かべたことに驚いた。
「そっか。わかった、ありがと」
吉野はゆったりとした歩みで豊高とすれ違う。女子独特の甘い汗の匂いの中に、清潔感のある石鹸の香りがした。一本芯が通ったような、すっと伸びた背中を目で追う。
美しく気高い後ろ姿に、豊高は生まれて初めて女性に目を奪われていた。
「おう立花!」
豊高がハッとして振り返ると、渡り廊下の先から男子生徒が手を振る。
石蕗だ。
石蕗が、こちらに歩いてくる。
何日も会っていなかったせいか、まるで夢の中にいるようだった。
石蕗の姿は磨りガラスの向こうにあるようで、声もフィルターがかかったようにぼやけている。
しかし、近づくにつれくっきりと像を結ぶ石蕗の顔が、はっきり聞こえる肉声が、体温を纏った気配が、徐々に豊高の神経を目覚めさせていった。そして鮮明になった視覚や聴覚で目の前の石蕗の姿を捕らえた瞬間、心臓は破裂せんばかりに脈打ち始める。
「超久しぶり!さっき踊子見なかっ・・・どうした?」
豊高はとっさに顔を背けた。
どうしよう、という言葉ばかりが浮かび、思考は埋め尽くされて行った。顔がまともに見られず、高揚感と罪悪感がこみ上げ、かあっと顔が熱くなる。
「・・・まぁ、その、迷惑かけたな」
目線だけを石蕗に送ると、罰が悪そうに俯いている。
「あれからクラスの奴にめっちゃいじられてさ、お前大丈夫だったか?」
「すいませんっ」
豊高は胸が痛かった。
罪悪感と、無責任な陰口に対する苛立ちが心を沸騰させる。一方で、石蕗に嫌悪感を持たれていなかったことが嬉しいという想いがあった。
嬉しさの方が勝っていき、胸につかえていた物が取れ、安堵に流されてしまいそうになる。しかし、豊高は頑なに心を閉ざした。
泣きそうだったのだ。
「すいませんっ、俺が、こんなだから・・・」
「気にすんなって、大丈夫だから」
「っすいません・・・」
不覚にも声が震える。喉元に感情が集まり苦しくなる。
「・・・立花」
柔らかな音色が降ってきた。
豊高は顔を上げられなかった。
石蕗はきっと優しい表情をしているだろう。
それを見てしまったらーーー
「立花、」
豊高はようやく、少し顔を上げた。
「大丈夫だって」
二カッと歯をみせて笑う、石蕗の顔があった。
「なんて顔してんだよ」
「なんでもないッスよ」
豊高はくしゃくしゃになった顔を背ける。
石蕗は微笑みながらも、一瞬困ったように眉をさげたが、すぐにいつものように快活に言った。
「わかったわかった。部活行くか?っつーか来れるか?」
「・・・帰ります」
豊高は鼻水を啜る。
「おう、今度はちゃんと帰れよ」
豊高は苦笑いした。
確かに、わらった。
思わぬ形で石蕗と再会し、和解した豊高の心は軽かった。あれからもう少し2人で会話した。
石蕗の低い声が鼓膜を震わせ、頭に響くたび心地よさを覚えた。
楓の家には行かず、その日は帰宅した。
心がふわふわする。知らぬ間にしかめっ面も緩んでいた。足取りも軽い。
今までに無いほど上機嫌だった。
「おかえりぃ」
という母親の言葉を聞くまでは。
豊高の心に重さがかかる。しかし、今日はいつもより不快でなかった。すぐに部屋に逃げ込む。
あの心地よさを壊したくなかった。
母親の態度や帰宅した父の声も、いつもは心に突き刺さり刺々しくなっていくのを感じていた。
しかし、今日は全身が真綿に包まれたような心地で、何を言われても心に棘が届くことはなかった。
つまり、心穏やかに過ごすことができたのだ。
ーーーいつもこうだったら良いのに。
センパイに会って、毎日他愛ないことを話して、家に帰ったら穏やかにぐっすり眠れたら・・・ーーー
豊高は、幸福な気持ちの中で眠りについた。
豊高は学校で以前より喋るようになった。話し相手は石蕗しかいなかったが。
廊下や購買で顔を合わせた時、決まって石蕗から声や目線や笑顔を送られた。豊高はそれに返事をしたり、挨拶を返したり、会釈をしたりしていた。必要以上に関わると、石蕗も餌食になると思い込んでいたのだ。
「吉野先輩には、怒られませんか?」
「ん?なんで?」
「いや、」
「あ!!そういやヨウコがお前のことかわいいって言ってた!どうやってオトしたんだよ!」
豊高は苦笑いを返した。
予鈴が鳴り、石蕗は教室に向かった。豊高に寂しさが去来した。もっと話していたかったな、と思いながら教室に足を運ぶ。
すっきりした頭で授業を聞いた。いつもよりよく頭に入り、時々石蕗の顔が頭に浮かび口元が緩む。
放課後は、楓の家へ行った。
いないことが当たり前になりつつあり、本当に誰も住んでいなかったのではないかと錯覚してしまう。
変化が訪れるのは、決まってそんな時だ。
家の隅にぽぅと灯りが灯っている。豊高はそこに向かって駆け出した。
勝手口を開けると、楓が椅子に座り文庫本サイズの小説を読んでいた。
豊高は楓を見て嬉しさがこみ上げ、そして絶句した。
楓は豊高に目を留めると微笑んだ。
「どうしたんだよ、それ・・・」
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