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第11話 リーベⅡ
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室内を少し歩くと、突然明かりが灯って明るすぎて目を閉じてしまった。 ゆっくりと桜が目を開けると、天井から垂れ幕で歓迎天羽桜と書かれていた。 その文字を見た桜は周囲を見渡すと職員と思われる数十名の人と所長である石動が立っていた。
「今日から君には、ここのアルバイトとして働いてもらおうと思う!」
腕を組んで石動がアルバイトとしてと言うと、桜が学校はどうすればいいのと聞く。 すると学業の合間で構わんよと言ってきた。
「アルバイトとしてだから学校終わりに来てもらえたら嬉しいが、敵性生物が出現したときには強制的に出動して対処にあたってもらいたいがね。 それと、敵性生物と言う名前は長いとのことで、人類に近いが、人類とは違う見た目をしているので、これからは怪人と呼ぶこととなった」
敵性生物の名前が怪人に変わったと聞いた桜は、これからも怪人と戦うのねと少し暗い顔をしていた。 そんな桜に背後から肩を叩いて驚かそうとする女の子がいた。
「あなた一人じゃないわよ」
そう言いながら桜の肩を叩いて前に出た女の子は、短剣をもって怪人と戦っていた人であった。
「怪人と戦っていた女の子だ! この子も職員なの?」
桜が女の子と言うと、同い年よと言ってくる。 同い年と聞いた桜は目を見開いて嘘でしょと口に手を当てて驚いていた。 その少女の名前は獅童茉莉だと石動が教えてくれた。 茉莉は身長百五十㎝に茶髪の背中まで届く長さの髪をして、左わけの前髪をしている。 そんな小柄ながらにあの怪人と互角に戦うほどの強さを持っている。
「今は獅童茉莉君と天羽桜君の二人しかいないが、これから適合者は増えていくと思う!」
適合者と言う言葉にどんな意味があるのか桜が聞いてみると、石動が一本の剣を持ってきた。 その剣は桜が怪人を倒した剣であった。
「この剣を使用して怪人を倒せるのは武器に選ばれた人だけなのだよ。 選ばれていない人が使用しても何の効果もないただの剣でしかないし、怪人も倒せないのだよ」
石動が桜に剣を渡すと、剣から淡い光が出始めた。
「私が持ったら光が出てきた……これが選ばれた証ですか?」
桜が聞いてみると、茉莉がそうだよと教えてくれた。 桜はそのまま少し剣を振ってみると二度目にも関わらず手に馴染むような感覚を感じていた。
「手に馴染むようだろう? そのような武器に選ばれた人は今までも持っていたような手に馴染む感覚を感じるらしい」
不思議だと考えつつも、そもそもこの武器は何なのかと石動に桜は聞く。 すると、茉莉が私達が選ばれた武器は古代文明が作製した神の力を宿している武器だと言う。
「古代文明? そんなの存在してたの?」
桜は突然古代文明と言われて頭が混乱しそうになるが、石動が無理もないと言っており、混乱して普通だったのねと納得していた。
「その武器は今から数万年前の古代の時代に存在をした、超文明が開発したとされている武器だ。 古代にも怪人との戦闘があったとされ、現存する古代のその武器が唯一対抗できる手段なのだよ」
石動が桜のもつ剣を指さして言うと、桜がそう言えば剣の名前はなんて言うのかと聞いた。
「おっと、まだ教えてなかったか。 その剣の名前は桜花と言われている」
桜花と言う言葉を聞いて桜は可愛い名前だと思い、これからよろしくねと剣に話しかけた。
「ちなみに私の短剣は蒼炎剣と言うわ」
鼻高々に自身の短剣の名前を言う茉莉に、桜はいい名前ねと賛同をしていた。
「さて、ある程度説明も終わったことだし、これから少し付き合ってもらえないかな?」
石動が桜に手招きをすると、施設を案内しながら私の執務室に向かおうと言ってきた。 御堂は石動に対してこの場を片付けておきますと言い、茉莉と共に行動を始めた。
「今日から君には、ここのアルバイトとして働いてもらおうと思う!」
腕を組んで石動がアルバイトとしてと言うと、桜が学校はどうすればいいのと聞く。 すると学業の合間で構わんよと言ってきた。
「アルバイトとしてだから学校終わりに来てもらえたら嬉しいが、敵性生物が出現したときには強制的に出動して対処にあたってもらいたいがね。 それと、敵性生物と言う名前は長いとのことで、人類に近いが、人類とは違う見た目をしているので、これからは怪人と呼ぶこととなった」
敵性生物の名前が怪人に変わったと聞いた桜は、これからも怪人と戦うのねと少し暗い顔をしていた。 そんな桜に背後から肩を叩いて驚かそうとする女の子がいた。
「あなた一人じゃないわよ」
そう言いながら桜の肩を叩いて前に出た女の子は、短剣をもって怪人と戦っていた人であった。
「怪人と戦っていた女の子だ! この子も職員なの?」
桜が女の子と言うと、同い年よと言ってくる。 同い年と聞いた桜は目を見開いて嘘でしょと口に手を当てて驚いていた。 その少女の名前は獅童茉莉だと石動が教えてくれた。 茉莉は身長百五十㎝に茶髪の背中まで届く長さの髪をして、左わけの前髪をしている。 そんな小柄ながらにあの怪人と互角に戦うほどの強さを持っている。
「今は獅童茉莉君と天羽桜君の二人しかいないが、これから適合者は増えていくと思う!」
適合者と言う言葉にどんな意味があるのか桜が聞いてみると、石動が一本の剣を持ってきた。 その剣は桜が怪人を倒した剣であった。
「この剣を使用して怪人を倒せるのは武器に選ばれた人だけなのだよ。 選ばれていない人が使用しても何の効果もないただの剣でしかないし、怪人も倒せないのだよ」
石動が桜に剣を渡すと、剣から淡い光が出始めた。
「私が持ったら光が出てきた……これが選ばれた証ですか?」
桜が聞いてみると、茉莉がそうだよと教えてくれた。 桜はそのまま少し剣を振ってみると二度目にも関わらず手に馴染むような感覚を感じていた。
「手に馴染むようだろう? そのような武器に選ばれた人は今までも持っていたような手に馴染む感覚を感じるらしい」
不思議だと考えつつも、そもそもこの武器は何なのかと石動に桜は聞く。 すると、茉莉が私達が選ばれた武器は古代文明が作製した神の力を宿している武器だと言う。
「古代文明? そんなの存在してたの?」
桜は突然古代文明と言われて頭が混乱しそうになるが、石動が無理もないと言っており、混乱して普通だったのねと納得していた。
「その武器は今から数万年前の古代の時代に存在をした、超文明が開発したとされている武器だ。 古代にも怪人との戦闘があったとされ、現存する古代のその武器が唯一対抗できる手段なのだよ」
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「さて、ある程度説明も終わったことだし、これから少し付き合ってもらえないかな?」
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