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第109話 救う気持ち
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その蓮の言葉に雫が追加をする。雫は出雲に格国で小規模な衝突が増えつつあるのですと言う。
「小規模と言えど死者は出ています。 現在日本のみがその戦火に巻き込まれてはいませんが、いずれ巻き込まれるでしょう」
そう言われた出雲はどこのテレビも言ってないし、学校でも教わっていないよと言う。すると琴音が不安を煽ることは言わないし、実際に日本に戦火は来ていないと言う。
「それに、輸入や輸出は出来ているからそこまで日本にとって身近なことじゃないよの」
そう言われた出雲は、そうかとしか返せなかった。しかし出雲はそれでも美桜を巻き込んで国を乗っ取ろうとしているのはおかしいと言う。
「そうですね。 すぐに国立魔法部隊と協力をしてこの内戦を止めなくてはいけません」
そう雫が言うと、蓮は既に皇家と連絡を取っているよと言った。
「集合場所は現地らしい。 既に動いている人もいて対処に当たっているらしい!」
蓮の言葉を聞いて出雲は早く美桜を助けると言う。その言葉を聞いて椿が私も行くと出雲に言った。しかし出雲はダメだと一蹴した。
「何でダメなの! 私も出雲と一緒に戦いたい!」
椿が出雲に詰め寄って再度言うと、出雲は椿に何かあったら嫌だからと言う。
「俺と美桜が戻ってくるのを待っていてくれ。 必ず生きて戻るから」
出雲は椿の両肩に手を置いて真っ直ぐ椿の眼を見て言った。椿は思考を巡らせていた。どうすれば出雲が連れて行ってくれるのか、どう言えば出雲と共に戦えるか、どう動けば出雲と共に戦えるか。
しかしどのように思考を巡らせても今の出雲には効かないと結論を出してしまった。椿は自身の眼を見てくる出雲を見て、負けたと思ってしまった。椿は出雲にご飯作って待ってるからと返事をした。
「ありがとう! 椿の料理食べてみたかったんだ!」
出雲はそう言うと、この家で待っていてくれと言って蓮達と共に家を出て行った。椿は出雲達の姿を後ろから見ており、私もあそこに入れたないいなと小さく呟いていた。
出雲達は家を出ると、蓮の指示に従って走っていく。出雲のいる町はまだ壊されていないが、少しずつ町の人達が避難をしているようである。実感がない人や、なんで逃げないといけないのかと文句を言っている人もいた。
「まだこの内戦を実感していない人が多いようだな。 実感してからでは遅いというのに」
蓮が走りながら文句を言っていると、雫がこの平和な期間が長かったですからねと返答していた。蓮と雫が話していると、琴音が車があるよと前方を指さした。
「あの車だ! 国立魔法部隊の人の車!」
蓮がその車の側で止まると、車から一人の若い男性が下りてきた。その若い男性は赤いマントを羽織り、白色と黒色の混じる隊員服のようなものを着ていた。その若い男性は。隊長から話は聞いていますと蓮に話しかけた。蓮は車に乗ってくれと言い、黒色のワンボックスカーに乗り込む。
「全員乗りましたね。 では行きます」
そう言い、車を発進させる。若い男性は蓮達に戦闘は都心部で行われていますと言った。都心部は出雲達が住んでいる場所から東に進んだ国の機能が集約されている場所である。そこには各省庁もあるので、占拠したら弦十郎達が優位になる。
しかし、既に国立魔法部隊や国の鎮圧部隊も新たに参加しているようで、弦十郎達は押され気味であるようである。
「魔法と科学の融合である武器や魔法部隊によって、戦闘経験がない旧貴族達は敵ではないようです。 既に何割かは逮捕や殺害を行っています」
そう言う若い男性の話を聞いていた出雲は、これが戦いなのかと身震いをしていた。その出雲に気がついた蓮は、怖いかと話しかける。出雲と蓮は隣り合って座っているので、車中で話すことが多かった。
「正直言って怖い。 平和な世界が一変して恐怖の世界になったように……でも俺はその恐怖に打ち勝って美桜を救いたいとも思っている」
怖いけど戦うとの出雲の言葉を聞いた蓮は、俺にはない感情だと呟いた。出雲はその言葉は車の音で聞き取れなかったが、蓮も悩んでいることはその顔を見て分かっていた。
「小規模と言えど死者は出ています。 現在日本のみがその戦火に巻き込まれてはいませんが、いずれ巻き込まれるでしょう」
そう言われた出雲はどこのテレビも言ってないし、学校でも教わっていないよと言う。すると琴音が不安を煽ることは言わないし、実際に日本に戦火は来ていないと言う。
「それに、輸入や輸出は出来ているからそこまで日本にとって身近なことじゃないよの」
そう言われた出雲は、そうかとしか返せなかった。しかし出雲はそれでも美桜を巻き込んで国を乗っ取ろうとしているのはおかしいと言う。
「そうですね。 すぐに国立魔法部隊と協力をしてこの内戦を止めなくてはいけません」
そう雫が言うと、蓮は既に皇家と連絡を取っているよと言った。
「集合場所は現地らしい。 既に動いている人もいて対処に当たっているらしい!」
蓮の言葉を聞いて出雲は早く美桜を助けると言う。その言葉を聞いて椿が私も行くと出雲に言った。しかし出雲はダメだと一蹴した。
「何でダメなの! 私も出雲と一緒に戦いたい!」
椿が出雲に詰め寄って再度言うと、出雲は椿に何かあったら嫌だからと言う。
「俺と美桜が戻ってくるのを待っていてくれ。 必ず生きて戻るから」
出雲は椿の両肩に手を置いて真っ直ぐ椿の眼を見て言った。椿は思考を巡らせていた。どうすれば出雲が連れて行ってくれるのか、どう言えば出雲と共に戦えるか、どう動けば出雲と共に戦えるか。
しかしどのように思考を巡らせても今の出雲には効かないと結論を出してしまった。椿は自身の眼を見てくる出雲を見て、負けたと思ってしまった。椿は出雲にご飯作って待ってるからと返事をした。
「ありがとう! 椿の料理食べてみたかったんだ!」
出雲はそう言うと、この家で待っていてくれと言って蓮達と共に家を出て行った。椿は出雲達の姿を後ろから見ており、私もあそこに入れたないいなと小さく呟いていた。
出雲達は家を出ると、蓮の指示に従って走っていく。出雲のいる町はまだ壊されていないが、少しずつ町の人達が避難をしているようである。実感がない人や、なんで逃げないといけないのかと文句を言っている人もいた。
「まだこの内戦を実感していない人が多いようだな。 実感してからでは遅いというのに」
蓮が走りながら文句を言っていると、雫がこの平和な期間が長かったですからねと返答していた。蓮と雫が話していると、琴音が車があるよと前方を指さした。
「あの車だ! 国立魔法部隊の人の車!」
蓮がその車の側で止まると、車から一人の若い男性が下りてきた。その若い男性は赤いマントを羽織り、白色と黒色の混じる隊員服のようなものを着ていた。その若い男性は。隊長から話は聞いていますと蓮に話しかけた。蓮は車に乗ってくれと言い、黒色のワンボックスカーに乗り込む。
「全員乗りましたね。 では行きます」
そう言い、車を発進させる。若い男性は蓮達に戦闘は都心部で行われていますと言った。都心部は出雲達が住んでいる場所から東に進んだ国の機能が集約されている場所である。そこには各省庁もあるので、占拠したら弦十郎達が優位になる。
しかし、既に国立魔法部隊や国の鎮圧部隊も新たに参加しているようで、弦十郎達は押され気味であるようである。
「魔法と科学の融合である武器や魔法部隊によって、戦闘経験がない旧貴族達は敵ではないようです。 既に何割かは逮捕や殺害を行っています」
そう言う若い男性の話を聞いていた出雲は、これが戦いなのかと身震いをしていた。その出雲に気がついた蓮は、怖いかと話しかける。出雲と蓮は隣り合って座っているので、車中で話すことが多かった。
「正直言って怖い。 平和な世界が一変して恐怖の世界になったように……でも俺はその恐怖に打ち勝って美桜を救いたいとも思っている」
怖いけど戦うとの出雲の言葉を聞いた蓮は、俺にはない感情だと呟いた。出雲はその言葉は車の音で聞き取れなかったが、蓮も悩んでいることはその顔を見て分かっていた。
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