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第16話 武器と魔法
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「貴族!? 二人も貴族なんだ!」
出雲が貴族という言葉に驚くと、蓮と琴音がそんなに驚くことはないよと言ってくれた。
「そうなの? 貴族って凄い偉いんじゃ?」
出雲のその言葉に蓮が笑った。
「貴族って親がそうだけで、俺たちはただのその子供。 それにまだ家を継いでいないから権力なんて殆どないさ」
そう言う蓮に琴音が美桜があまり関わらないのは権力を将来的に悪用しようとするからと付け加えた。
「そうだよね。 権力があるってだけで近づいてくる人がいるからね」
出雲は貴族の子供ってだけでもかなり辛いんだなと思い、美桜の頭を撫でた。美桜は突然頭を撫でられて驚くも、出雲に撫でられると気持ちいと思って撫でられ続ける。
「あの美桜があんなに心を許すなんて……出雲を美桜にとって大切な人なのかな?」
蓮が美桜と出雲を見ながら琴音に言うと、琴音が美桜にとって出雲君はかなり近しい人間なのかも。
「美桜は出雲君と何かあったの? いつもの美桜だったらそんなに男の子と接しないと思って」
そう聞かれた美桜は、琴音に出雲は一番大切な人よと耳打ちした。
「やっぱりそうなのね! あの美桜にやっと!」
喜ぶ琴音を見た出雲と蓮は、何に対して喜んでいるのか分からずにお互いの顔を見ていた。
「美桜と琴音が二人だけではしゃいでるけど、何があったんだろう?」
出雲が蓮に言うと、男子の出る幕はないなと蓮は笑っていた。雫はそんな四人の楽しそうな雰囲気を見ていると、そろそろ訓練を再開しましょうと出雲に言った。
「分かりました! 絶対強くなるぞ!」
出雲は言いながら剣を振るっていく。美桜は剣を振るう出雲を見て、ちゃんと頑張っているんだねと思っていた。
「さ、出雲の邪魔になるから部屋に戻りましょう!」
美桜はそう言って、二人を連れて部屋に戻っていく。すると、出雲が思い出したかのように声を上げた。
「あ! 昼には美桜の手作りサンドウィッチがまた食べたい!」
剣を振りながら美桜の方を向いて言うと、美桜が分かったわよと言って中庭から出ていく。雫は美桜様に作らせるのと出雲に話しかけると、美桜の料理が美味しくてと言う。
「確かに美桜様の料理は凄く美味しいですが、私だって負けません!」
何故か張り合っている雫だが、激辛カレーの件で出雲は雫の料理を素直に食べれないでいたのである。この一か月の間に雫の料理を何度も食べているが、その間に三回ほど激辛カレーを再度食べているので、若干のトラウマが出雲に刻まれていた。
「雫さんの料理はまた今度いただきます!」
出雲は剣を振りながら雫のフォローをする。すると雫は絶対ですよと言い、次は何を作りましょうかと顎に指を置いて考えていた。
「さて、そろそろ武器の扱いにもなれたでしょうから、武器と魔法を合わせて動いてみましょう!」
雫は出雲に手本を見せるために、魔法を詠唱しながら武器を振るっていく。詠唱が終わると、武器を振るいながら上空に魔法を放つ。
「このように詠唱しながら武器を振るったり、一旦武器での攻撃を止めて魔法を放つのもいいです。 その場その場の状況に合わせて武器と魔法の攻撃をしてください」
雫の説明を受けて出雲は分かりましたと良い返事をした。出雲は教わった剣の振り方をしながら剣の攻撃と組み合わせて光弾やレイを発動させていく。魔力の消費と体力の消費に身体が慣れなくて、時折咳き込んでしまう。
「ゲホッ! この魔力と体力が同時に減る感覚が気持ち悪い……」
例えようのない気持ち悪さを受けて、出雲は地面に膝をついてしまう。雫は出雲に駆け寄って、背中を擦る。
「あ、ありがとう……気持ち悪い……」
訓練を初めて三時間が経過しようとしていた。もうすぐ十二時になろうとしていた。雫は美桜様も来ると思うので、休憩にしますかと出雲に言った。
出雲が貴族という言葉に驚くと、蓮と琴音がそんなに驚くことはないよと言ってくれた。
「そうなの? 貴族って凄い偉いんじゃ?」
出雲のその言葉に蓮が笑った。
「貴族って親がそうだけで、俺たちはただのその子供。 それにまだ家を継いでいないから権力なんて殆どないさ」
そう言う蓮に琴音が美桜があまり関わらないのは権力を将来的に悪用しようとするからと付け加えた。
「そうだよね。 権力があるってだけで近づいてくる人がいるからね」
出雲は貴族の子供ってだけでもかなり辛いんだなと思い、美桜の頭を撫でた。美桜は突然頭を撫でられて驚くも、出雲に撫でられると気持ちいと思って撫でられ続ける。
「あの美桜があんなに心を許すなんて……出雲を美桜にとって大切な人なのかな?」
蓮が美桜と出雲を見ながら琴音に言うと、琴音が美桜にとって出雲君はかなり近しい人間なのかも。
「美桜は出雲君と何かあったの? いつもの美桜だったらそんなに男の子と接しないと思って」
そう聞かれた美桜は、琴音に出雲は一番大切な人よと耳打ちした。
「やっぱりそうなのね! あの美桜にやっと!」
喜ぶ琴音を見た出雲と蓮は、何に対して喜んでいるのか分からずにお互いの顔を見ていた。
「美桜と琴音が二人だけではしゃいでるけど、何があったんだろう?」
出雲が蓮に言うと、男子の出る幕はないなと蓮は笑っていた。雫はそんな四人の楽しそうな雰囲気を見ていると、そろそろ訓練を再開しましょうと出雲に言った。
「分かりました! 絶対強くなるぞ!」
出雲は言いながら剣を振るっていく。美桜は剣を振るう出雲を見て、ちゃんと頑張っているんだねと思っていた。
「さ、出雲の邪魔になるから部屋に戻りましょう!」
美桜はそう言って、二人を連れて部屋に戻っていく。すると、出雲が思い出したかのように声を上げた。
「あ! 昼には美桜の手作りサンドウィッチがまた食べたい!」
剣を振りながら美桜の方を向いて言うと、美桜が分かったわよと言って中庭から出ていく。雫は美桜様に作らせるのと出雲に話しかけると、美桜の料理が美味しくてと言う。
「確かに美桜様の料理は凄く美味しいですが、私だって負けません!」
何故か張り合っている雫だが、激辛カレーの件で出雲は雫の料理を素直に食べれないでいたのである。この一か月の間に雫の料理を何度も食べているが、その間に三回ほど激辛カレーを再度食べているので、若干のトラウマが出雲に刻まれていた。
「雫さんの料理はまた今度いただきます!」
出雲は剣を振りながら雫のフォローをする。すると雫は絶対ですよと言い、次は何を作りましょうかと顎に指を置いて考えていた。
「さて、そろそろ武器の扱いにもなれたでしょうから、武器と魔法を合わせて動いてみましょう!」
雫は出雲に手本を見せるために、魔法を詠唱しながら武器を振るっていく。詠唱が終わると、武器を振るいながら上空に魔法を放つ。
「このように詠唱しながら武器を振るったり、一旦武器での攻撃を止めて魔法を放つのもいいです。 その場その場の状況に合わせて武器と魔法の攻撃をしてください」
雫の説明を受けて出雲は分かりましたと良い返事をした。出雲は教わった剣の振り方をしながら剣の攻撃と組み合わせて光弾やレイを発動させていく。魔力の消費と体力の消費に身体が慣れなくて、時折咳き込んでしまう。
「ゲホッ! この魔力と体力が同時に減る感覚が気持ち悪い……」
例えようのない気持ち悪さを受けて、出雲は地面に膝をついてしまう。雫は出雲に駆け寄って、背中を擦る。
「あ、ありがとう……気持ち悪い……」
訓練を初めて三時間が経過しようとしていた。もうすぐ十二時になろうとしていた。雫は美桜様も来ると思うので、休憩にしますかと出雲に言った。
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