美醜逆転世界の始まりの竜

化け物

あまりにも騒いでいたせいか覗き込んでいた顔の見開かれた目と我の目があった。


アメジストの用な綺麗な紫色の目。


「なんと愛らしい」


この子の存在が宝石か。宝石というものは生きているのだな


「名前はなんというのだ」


驚愕に見開かれた目。
あぁ本当にその目が宝石になりそうだ。アメジストがその目からこぼれ落ちてきそうだ。


「あ、あ、あの、」


声まで可憐だな。精霊達の比じゃない。柔らかな声。もっと鳴いてほしい


「あの、あ、の、あなたは、」

「我は竜王だ」

「そんな、こんな化け物が、、、」



は？化け物？白目を向いて今にも倒れそうな子。
化け物とは誰のことよ。我はこの世のものと思えないほどの美貌だし。レイドたちも竜族たる美貌の持ち主だそれが化け物？


「は？」


思わず威嚇してしまったのであろう。ヒトの子が怯えの表情を作り出す。

だが、我は綺麗だ。それにレイド達もヒト族がどう頑張っても辿り着けない美貌。
それこそ竜族の証。それを化け物だと？どういうことだ



「誰ぞ化け物よ」

「あ、あ、あ」



我の美しさを否定する者は万死に値する