召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

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第237話

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 それから二十一階層の探索を進めて行ったアルたちだったが、すぐにコボルトシャーマンとコボルトソードマンの群れと遭遇した。

 次は魔法や闘気での遠距離攻撃は、接近戦が始まるまで使わずに戦闘を行なった。

 その結果、圧勝とは行かずにコボルトシャーマンたちからの攻撃を受けてしまう事態が起こってしまった。

 まさか、コボルトシャーマンたちが味方と協力して協力魔法を使い、コボルトソードマンたちを巻き添えに協力魔法を使うとは思わなかったからだ。

 コボルトシャーマンたちが行なった協力魔法の迎撃には成功したが、あまりの威力と範囲にアルたちにも被害が出てしまった。

 でも、それ以上にコボルトソードマンたちは、コボルトシャーマンたちの起こした協力魔法で全滅してしまい、前衛の失ったコボルトシャーマンなど敵では無い、アルたちはすぐにコボルトシャーマンたちを倒してしまう。

 「コボルトシャーマンが群れで居る場合は遠距離攻撃で魔法障壁を張らせるのが正解だな。協力魔法をされると防ぎ切れない。」

 『丸焦げになるところだったです!危なかったのです!』

 『十匹も集まって行なう協力魔法があそこまでの威力になるとは思いもしませんでした。』

 「俺が全力で放つ魔法と比べれば威力は落ちるけど、まだ二十一階層で、ここまでの威力がある攻撃があるとは思わないよな。普通は。」

 『……ぼくが、魔法で……攻撃、し続ける?……そう、すれば……魔法障壁、使う……コボルト、シャーマンも……出るよ?』

 「そう、だな……今度、コボルトシャーマンの群れが五匹以上だったら、サフィが移動の合間に攻撃をしてくれ。」

 『……うん……わかった。』

 受けたダメージを回復魔法で癒やしながら話をしていると、探知魔法でモンスターが接近して来るのを発見した。

 「あそこまで大きな爆発音が立てば目立っただろうからな。モンスターが来るぞ。全員、戦闘準備を済ませろ!」

 各々が戦闘準備をしている間にアルたちに接近して来るモンスターの群れが視界に入って来た。

 「あれがロックバードか!」

 空中を移動してアルたちの元に向かうロックバードだと思わしき、空を飛ぶモンスターを発見した。

 「素材がもったいないけど、ここから全員、攻撃開始だ!」

 アルは剣を一閃して闘気の斬撃をロックバードに飛ばし、ユキは角から闘気弾を飛ばし、シェーレは切ることに特化したハサミを勢いよく閉じて斬撃を伴う衝撃波を放ち、サフィは水弾を放ち続ける。

 向かって来るロックバードの数を減らしていると、ロックバードたちもこちらに攻撃をして来た。

 「シェーレ!右のハサミで衝撃波だ!」

 『あるじ様、分かりました!』

 右の分厚いハサミをロックバードたちが放った数多くの羽根に向けると、シェーレはハサミから衝撃波を放つ。

 すると、衝撃波に寄ってロックバードたちが放った羽根は全て吹き飛ばされてしまい、一枚もアルたちの元には届かなかった。

 「よくやった、シェーレ!このまま攻撃を続けるんだ!」

 それから少ししてロックバードたちはアルたちの元までたどり着くこと無く、全匹を倒すことに成功した。

 『あるじ様、ドロップアイテムはどうするのですか?』

 「もちろん拾いに向かうよ。少し魔法を使うから警戒は頼むぞ。みんな。」

 アルはドロップアイテムや魔石を発見する魔法が無いかを思考を加速させて、創造神から貰った知識の中から探して行く。

 その結果、今現在のアルに必要そうな魔法を見つけ出すことに成功した。

 「今から魔法を使う。その間、無防備になるから守ってくれ。」

 そう言うと、アルは二つの魔法を発動した。

 アルが発動した魔法の効果の内、一つは魔石やドロップアイテムの発見、もう一つは魔石やドロップアイテムをアルの手元に引き寄せる効果だ。

 魔石やドロップアイテムを発見する魔法はそれほど難しくない為、簡単に発動することが出来たが、発見する魔法と連動させて発動する引き寄せる魔法はかなり難しく発動が困難だった。

 動きを止めて発動した二つの魔法のお陰でロックバードの魔石とドロップアイテムを全て回収することにアルは成功した。
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