召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

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第219話

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 どちらの学校が優勝するのか、誰が勝つのかなどの話を決勝が始まるまでの間していたアルたちだったが、いよいよ貴族学院VS騎士学園のクリスタル王国トーナメント大会学生部門決勝戦が始まる。

 試合舞台には貴族学院一年生先鋒のオズマ・カーターと騎士学園一年生先鋒のリリが上がり、審判員の合図で試合が始まった。

 一年生の先鋒戦は事前に話していた時には雷魔法を使えるリリが勝つのでは無いかと、アランたちと話していたが果たしてどうなるのか気になるな。

 両選手試合開始と同時に闘気を纏い、身体強化を施すと、お互いに向かって行き、互いに攻撃をする。

 持っている武器は大剣と長剣の違いがあるが、お互いに武器のぶつかり合いや防ぎ、回避し、受け流したりと、攻防が続いていく。

 武器の扱いはオズマ・カーターの方が上手だったが、リリは巧みに盾を使って大剣の一撃一撃を凌ぐ。

 試合はリリが魔法を使い始めてから変わった。

 雷魔法を武器に付与した攻撃がオズマ・カーターの闘気の守りを突破したからだ。

 雷属性を受けて怯むオズマ・カーターにリリは乱撃を行ない、オズマ・カーターに何もさせずに審判員が止めに入るまで攻撃を行ない、騎士学園一年生先鋒のリリが先鋒戦を勝利した。

 予想通りにリリが勝利したことで次の試合はどうなるのか、アランたちと話し合いながら試合舞台の修復を待つことになった。

 試合舞台の修復が終わり、貴族学院一年生副将のニール・ドイルと騎士学園一年生副将のヨーゼフが試合舞台に上がる。

 この二人のどちらが勝つのか、事前の話し合いだとニール・ドイルが勝つのでは無いかと話し合っていた。

 試合が始まり、ニール・ドイルが風魔法を複数の風の刃をヨーゼフに向かって放った。

 闘気を武器と全身に纏って、ヨーゼフは風の刃の迎撃を行なった。

 次々に放たれる風の刃を長剣で切り裂き、回避もしながらニール・ドイルにヨーゼフは接近するが、それはニール・ドイルの罠だった。

 ヨーゼフがニール・ドイルに近付けば近付くほどに風の刃の弾幕は激しくなり、更に試合舞台の石畳からも石の槍が生え、片足サイズの小さな落とし穴が作られる。

 それにヨーゼフは苦戦しながらも進むが、ニール・ドイルが大気を圧縮した玉をヨーゼフに当てて吹き飛ばした。

 ニール・ドイルに向かうのは、これで難しくなり、更にヨーゼフの飛ばす魔法や闘気の斬撃はニール・ドイルには届かない。

 この攻防により、ヨーゼフはニール・ドイルに近寄ること無く敗北した。

 予想ではヨーゼフがニール・ドイルに接近戦を仕掛けていたが、実際にはニール・ドイルの圧勝と言えるだろう。

 この次に行なわれる一年生大将戦の予想だと貴族学院のショーン・トートが勝つと予想していた。

 果たして試合結果はどうなるのかと、試合舞台に注目する。

 修復された試合舞台には貴族学院一年生大将のショーン・トートと騎士学園のメリッサ・フランソワの大将戦が始まった。

 試合開始と同時にメリッサ・フランソワが剣に闘気を纏わせ、光魔法を付与して斬撃を飛ばし終わると、闘気を全身に纏う。

 ショーン・トートは向かって来る斬撃を避けながら闘気を纏い身体強化を行なうが、その一手のせいで身体強化の終わったメリッサ・フランソワが放つ光広範囲の魔法の直撃を受ける。

 闘気の守りもあり、ショーン・トートにはダメージはなかったがメリッサ・フランソワが追撃の斬撃を飛ばして命中する。

 今度の一撃は重く、ショーン・トートの身に着ける皮の鎧を切り裂き、鎧の下からは血が流れる。

 そして、試合はメリッサ・フランソワ有利のままで進んで行った。

 血を流しながらもショーン・トートはメリッサ・フランソワとお互いの武器を振るい合って戦闘を続けるが、ショーン・トートの傷は深く、血を失い過ぎたショーン・トートが倒れることで試合は騎士学園一年生大将のメリッサ・フランソワの勝利で終わった。
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