召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
216 / 248

第216話

しおりを挟む
 二日目クリスタル王国トーナメント大会学生部門最後の試合が終わり、第三育成校の面々は闘技場で解散することになった。

 午後からは自由時間になり、生徒会で集まることも無い。その為、自由に過ごすことが出来る。

 昼食をアランとジェイドの二人と食べた時に午後はどうするのかをアランに聞かれた。

 「俺は王都にある国立図書館に行ってみようと思ってる。そう言う、アランはどうなんだ?」

 「今日から本選だろ?だから俺は本選を見に行くよ!」

 確かに昨日で予選が終わったから、今日からはクリスタル王国トーナメント大会本戦が始まる。

 本戦は15歳以上の冒険者や騎士など様々な人たちが出場する為、かなり見ものだろう。

 「ジェイドは午後どうするんだ?」

 「俺も本戦を見るぞ。」

 「なら!一緒に見ようぜ!」

 「ああ、わかった。それなら、早めに席を取りに行かないとな。」

 「じゃあ、食べ終わったら解散だな。早く食べちゃおうぜ!」

 アランが最後にそう言うと昼食を一気に食べ始め、ジェイドもそれを見て食べる速度を上げる。

 そんな二人を見ながらアルは、ゆっくりとよく噛んで昼食を食べる。

 「じゃ、俺たちは行くな!」

 「宿で本戦の話でも教えてくれ。」

 「わかった。行くぞ、アラン。」

 「おう!」

 食べ終わった二人が去って行くのを見ながら残りの昼食を食べ終わると、一旦宿屋に帰ってユキ、シェーレ、サフィの三匹に昼食を食べさせると、アルは王都にある国立図書館に向かった。

 国立図書館にたどり着くと、そこにかなりの大きさの建物があり、クリスタル王国国立図書館と書かれた看板があった。

 「ここが国立図書館か……これだけ大きいとどれだけ本があるんだろうな。」

 国立図書館を一度見上げてから国立図書館の中に入った。

 「国立図書館にようこそ。本日はどのような要件でしょうか?」

 国立図書館に入ってすぐに受け付けがあり、そこに居た受付嬢の女性に話し掛けられた。

 「ここを利用したいんですけど、どうすればいいですか?」

 「初めての方ですか。それなら国立図書館を利用する為の図書カードを作るので身分証を出してください。」

 「冒険者ギルドカードと第三育成校の生徒書の二つで構いませんか?」

 「大丈夫ですよ。出来れば二つともお願いします。」

 魔法の収納空間から冒険者ギルドカードと第三育成校の生徒書の二つを出して受付嬢の女性に渡す。

 「図書カードの作成に少し時間が掛かりますので出来るまでの間、あちらで待って居てください。終わりましたら呼びますので。」

 「分かりました。」

 受け付けから離れると、受け付けからほど近いところに設置された椅子に座って図書カードが出来上がるのを待つ。

 そして、十分ほど待つと受け付けに呼ばれて向かった。

 「これが図書カードです。こちらは返しますね。」

 「はい。」

 図書カードと共に冒険者ギルドカードと第三育成校の生徒書を返されたアルは、図書カード以外を無くさないように収納空間に戻す。

 「これから国立図書館の利用方法を説明しますね。」

 「お願いします。」

 そこからアルは国立図書館の利用方法を説明された。

 国立図書館の利用には銀貨三枚が必要で、もちろん飲食は厳禁、本を損傷すると、本に寄っては値段が違うがかなりの金額を払わないといけないようだ。

 本は分類ずつに分かれているそうで看板が図書館の至る所にあるそうでそれを参考にするといいらしい。

 それでも読みたい本が見つからなかった場合は司書が居る受け付けが図書館には何ヶ所かあるので司書に聞くように教えて貰った。

 最後に開館時間と閉館時間を最後に教えて貰うと説明は終わった。

 「説明は以上です。国立図書館を利用しますか?それなら銀貨三枚、お願いしますね。」

 「お願いします。」

 説明が終わった後、銀貨三枚を取り出して受付嬢の女性に渡すと、アルはいよいよ国立図書館の受け付けから本が置いてあるエリアに向かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです

竹桜
ファンタジー
 無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。  だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。  その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

【完結】結婚前から愛人を囲う男の種などいりません!

つくも茄子
ファンタジー
伯爵令嬢のフアナは、結婚式の一ヶ月前に婚約者の恋人から「私達愛し合っているから婚約を破棄しろ」と怒鳴り込まれた。この赤毛の女性は誰?え?婚約者のジョアンの恋人?初耳です。ジョアンとは従兄妹同士の幼馴染。ジョアンの父親である侯爵はフアナの伯父でもあった。怒り心頭の伯父。されどフアナは夫に愛人がいても一向に構わない。というよりも、結婚一ヶ月前に破棄など常識に考えて無理である。無事に結婚は済ませたものの、夫は新妻を蔑ろにする。何か勘違いしているようですが、伯爵家の世継ぎは私から生まれた子供がなるんですよ?父親?別に書類上の夫である必要はありません。そんな、フアナに最高の「種」がやってきた。 他サイトにも公開中。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります

古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。 一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。 一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。 どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。 ※他サイト様でも掲載しております。

番だからと攫っておいて、番だと認めないと言われても。

七辻ゆゆ
ファンタジー
特に同情できないので、ルナは手段を選ばず帰国をめざすことにした。

処理中です...