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第203話
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フィリスの飛ばした闘気の斬撃はルチーナに直撃し、ルチーナの纏った魔力を切り裂き身体に切り傷が出来ていた。
死ぬのような傷では無いがザックリと腹部を切られたルチーナは、この試合でもう戦闘を行なえることは無いだろう。
審判員もそう判断したのか、第四試合二年生大将戦は第三育成校二年生大将フィリスの勝利で終わった。
急ぎ担架を持って現れた闘技場スタッフに連れられて行くルチーナとある程度のダメージを受けているフィリスが闘技場を去ると、試合舞台の修復が闘技場スタッフにより行なわれていく。
そして、あと三試合で初日のクリスタル王国トーナメント大会学生部門は終わる。
修復された試合舞台に魔法学園先鋒選手の三年生と第三育成校先鋒選手の三年生が上がる。
両選手共に去年もクリスタル王国トーナメント大会学生部門に出場していたからか、実況により戦闘方法も紹介される。
魔法学園三年生先鋒選手はエニルという女子生徒だ。エニルは風魔法と火魔法を得意としていて風魔法で火魔法を強化して戦うようだ。
一方の第三育成校三年生先鋒選手はクランという女子生徒だ。クランは大剣を使い戦う戦法で火魔法を大剣に纏わせて戦う選手だ。
紹介が終わり、審判員がエニルとクランの両選手に試合を開始して良いのかを尋ねる。
二人の選手から試合開始の了承を得ると、審判員は試合開始の合図を出した。
クランが試合開始の合図が出されるとすぐに身体強化を闘気を纏い行なうと、エニルの魔法がクランに炸裂する。
杖の先をクランに向けたエニルが魔法を発動して炎の竜巻きを横向きに生み出したのだ。
しかもエニルの発動した魔法には魔闘気が使用されており、威力が普通に魔力のみで発動するよりも高い。
そんな炎の竜巻きを受けたクランが心配になる中、突如炎の竜巻きから闘気で作られた巨大な剣が現れ振り下ろされると、炎の竜巻きが真っ二つに両断され掻き消える。
そして炎の竜巻きが消えたお陰でクランの様子が見れるようになった。
クランは至るところに火傷を負っており、先ほどの巨大な闘気の剣を作り出したことや炎の竜巻きを受けた影響のせいか、纏っていた闘気は弱々しくなっている。
「このままだと不味いな。まだまだエニル選手は戦えるぞ。」
「そうだね。クランは魔闘気を使えない。闘気を十全に扱える状態だったのなら戦えただろうが……今の状態なら勝てないだろうな。」
副会長のエミリーと生徒会長のアスランが三年生先鋒戦を厳しい目で観戦している。
そんな中で試合は動き出した。クランは闘気から魔力に変えて纏いエニルに向かって走り出す。
エニルは淡々と自身に向かって来るクランを妨害するように魔法で炎と風の壁を多重に作り出す。
移動先に作られた魔法の壁に魔力を纏う大剣を振り回し、魔法の壁を切り裂くが十枚張られた魔法の壁の内、八枚を切り裂くところで大剣の勢いは止まる。
大剣が止まると同時に動きを止めたクランに対してエニルが場所を指定して魔法を発動した。
クランの立ち止まった位置に火柱が上がり、更に火柱を囲むように風の竜巻きが巻き起こる。
「エニル選手!魔法を消してください!」
審判員がエニルを止めに入った。
エニルはすぐに審判員に言われた通りに魔法の消すと、石畳の試合舞台には不思議な光に包まれたクランが倒れていた。
そして、審判員が魔法学園三年生先鋒選手であるエニルの勝利を闘技場内に聞こえるように告げた。
試合が魔法学園の勝利で終わると倒れているクランに審判員が急いで近寄り、火柱が上がり溶け出した石畳から移動させる。
その間にもクランは不思議な光に包まれていた。
だが、闘技場スタッフが持って来た担架に乗せて試合舞台を離れる頃には包み込んでいた不思議な光は消えていた。
死ぬのような傷では無いがザックリと腹部を切られたルチーナは、この試合でもう戦闘を行なえることは無いだろう。
審判員もそう判断したのか、第四試合二年生大将戦は第三育成校二年生大将フィリスの勝利で終わった。
急ぎ担架を持って現れた闘技場スタッフに連れられて行くルチーナとある程度のダメージを受けているフィリスが闘技場を去ると、試合舞台の修復が闘技場スタッフにより行なわれていく。
そして、あと三試合で初日のクリスタル王国トーナメント大会学生部門は終わる。
修復された試合舞台に魔法学園先鋒選手の三年生と第三育成校先鋒選手の三年生が上がる。
両選手共に去年もクリスタル王国トーナメント大会学生部門に出場していたからか、実況により戦闘方法も紹介される。
魔法学園三年生先鋒選手はエニルという女子生徒だ。エニルは風魔法と火魔法を得意としていて風魔法で火魔法を強化して戦うようだ。
一方の第三育成校三年生先鋒選手はクランという女子生徒だ。クランは大剣を使い戦う戦法で火魔法を大剣に纏わせて戦う選手だ。
紹介が終わり、審判員がエニルとクランの両選手に試合を開始して良いのかを尋ねる。
二人の選手から試合開始の了承を得ると、審判員は試合開始の合図を出した。
クランが試合開始の合図が出されるとすぐに身体強化を闘気を纏い行なうと、エニルの魔法がクランに炸裂する。
杖の先をクランに向けたエニルが魔法を発動して炎の竜巻きを横向きに生み出したのだ。
しかもエニルの発動した魔法には魔闘気が使用されており、威力が普通に魔力のみで発動するよりも高い。
そんな炎の竜巻きを受けたクランが心配になる中、突如炎の竜巻きから闘気で作られた巨大な剣が現れ振り下ろされると、炎の竜巻きが真っ二つに両断され掻き消える。
そして炎の竜巻きが消えたお陰でクランの様子が見れるようになった。
クランは至るところに火傷を負っており、先ほどの巨大な闘気の剣を作り出したことや炎の竜巻きを受けた影響のせいか、纏っていた闘気は弱々しくなっている。
「このままだと不味いな。まだまだエニル選手は戦えるぞ。」
「そうだね。クランは魔闘気を使えない。闘気を十全に扱える状態だったのなら戦えただろうが……今の状態なら勝てないだろうな。」
副会長のエミリーと生徒会長のアスランが三年生先鋒戦を厳しい目で観戦している。
そんな中で試合は動き出した。クランは闘気から魔力に変えて纏いエニルに向かって走り出す。
エニルは淡々と自身に向かって来るクランを妨害するように魔法で炎と風の壁を多重に作り出す。
移動先に作られた魔法の壁に魔力を纏う大剣を振り回し、魔法の壁を切り裂くが十枚張られた魔法の壁の内、八枚を切り裂くところで大剣の勢いは止まる。
大剣が止まると同時に動きを止めたクランに対してエニルが場所を指定して魔法を発動した。
クランの立ち止まった位置に火柱が上がり、更に火柱を囲むように風の竜巻きが巻き起こる。
「エニル選手!魔法を消してください!」
審判員がエニルを止めに入った。
エニルはすぐに審判員に言われた通りに魔法の消すと、石畳の試合舞台には不思議な光に包まれたクランが倒れていた。
そして、審判員が魔法学園三年生先鋒選手であるエニルの勝利を闘技場内に聞こえるように告げた。
試合が魔法学園の勝利で終わると倒れているクランに審判員が急いで近寄り、火柱が上がり溶け出した石畳から移動させる。
その間にもクランは不思議な光に包まれていた。
だが、闘技場スタッフが持って来た担架に乗せて試合舞台を離れる頃には包み込んでいた不思議な光は消えていた。
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