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第144話
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そして授業の無い休日にアルたちは、下級ダンジョンに来ていた。既にダンジョンの中に入る許可を取って、下級ダンジョンの前に朝早くから待機する。
「じゃあ、ここからは身体強化は無しで進むぞ。」
『分かったです!』
『分かりました。』
『……うん。』
隠蔽しているが、いつも纏っている魔力や闘気を切って、いよいよ下級ダンジョンの中に入る。
休日は多く居る生徒たちも下級ダンジョンの中で探索している。だが、休日の早朝だからか、ダンジョンの一階には、そこまで生徒は居ないようだ。
そしてダンジョンの中に入り、ダンジョン探索を始めて少しすると、オオネズミと遭遇した。
「あのオオネズミは、身体強化も出来ないようなモンスターだからな。一人で倒せるだろうから任せろ。」
製作してから使用していたクリスタルウォータースネークの素材で作った水晶蛇の剣では無く、生産魔法でアルが自身で作った鉄の剣を鞘から引き抜き、オオネズミに走らずに歩いて向かって行く。
一匹しか居ないオオネズミは、アルに気が付き、威嚇してくる。そして近くまで近付くと飛び掛かってきた。
斜めに移動して回避しながら、剣をオオネズミの首を狙い振り抜いた。その一太刀でオオネズミの首を切り落とす。
「身体強化をして無くても、オオネズミくらいなら余裕だな。なら、次の階層に向かうか。それまでに一回はユキたちも戦闘できるだろうし。」
魔石を灰の中きら拾い、ユキたちと共に次の階層にある門に向かう。
門に着くまでの間、ユキたちもオオネズミと戦闘があったが余裕で戦えていた。
ユキは、素早くオオネズミが反応する前に接近して、その自慢の螺旋を描く角でオオネズミを突き刺して倒す。
シェーレは、オオネズミの前で構えると、迫って来るオオネズミを、厚い鋏でオオネズミを叩き潰して倒し。
サフィは、魔法を使わない戦闘を行ない、空中を泳いで、身体をしならさ、尾鰭でオオネズミを叩き、オオネズミの首の骨を折って倒していた。
そして、次の二階層でも現れるオオネズミの数が増えても、余裕でアルたちは戦えていた。
それから、アルたちはどんどんダンジョンを進んで行き、オオネズミだけでは無く、リザードやスケルトンとも戦ったが、それでも苦戦することなく、モンスターたちを倒していった。
十一階層に向かう際のボスが身体強化をしてきても、ボスに一人で挑戦したアルに取っては余裕で倒せる強さだった。
因みにその時に現れた宝箱から出てきたアイテムは、魔力を回復させる魔法薬が三つ入っていた。
十一階層からは、相手のモンスターたちも魔力や闘気を身体に満たして使い、身体強化をしてくる。
その為、身体能力の差が縮まり、戦闘の際の余裕が無くなってきた。それでも、アルたちは一人での戦闘でも二十階層までは戦えていた。
二十階層のボス部屋の前で他の生徒たちが順番待ちをしている間、アルたちはビックプラントとどうやって戦うのかを話し合いを始めた。
「流石に二十階層のボスのビックプラントは、一人で倒せないだろうから連携して戦おう。」
『そうですね。あるじ様。使ってくるだろう身体強化も一段階上げてくるでしょうからね。』
確か、ビックプラントは身体強化を放出までは使ってくるからな。連携しないと強化無しではキツいだろう。
『どう戦うです?』
「俺とシェーレが前衛、ユキが遊撃、サフィは後衛だ。サフィ、ここからは魔法を使っていいぞ。」
『分かったです!草野郎をぶっ倒すです!』
『分かりました。あるじ様。この鋏で切り刻みます。』
『……うん、魔法……使うね……穴だらけに……する』
「みんな、やる気ばっちりだな。よし、じゃあ行くぞ。」
どうやって戦うかを決めると、ボス部屋に進める門に向かい、アルたちは進んで行った。
「じゃあ、ここからは身体強化は無しで進むぞ。」
『分かったです!』
『分かりました。』
『……うん。』
隠蔽しているが、いつも纏っている魔力や闘気を切って、いよいよ下級ダンジョンの中に入る。
休日は多く居る生徒たちも下級ダンジョンの中で探索している。だが、休日の早朝だからか、ダンジョンの一階には、そこまで生徒は居ないようだ。
そしてダンジョンの中に入り、ダンジョン探索を始めて少しすると、オオネズミと遭遇した。
「あのオオネズミは、身体強化も出来ないようなモンスターだからな。一人で倒せるだろうから任せろ。」
製作してから使用していたクリスタルウォータースネークの素材で作った水晶蛇の剣では無く、生産魔法でアルが自身で作った鉄の剣を鞘から引き抜き、オオネズミに走らずに歩いて向かって行く。
一匹しか居ないオオネズミは、アルに気が付き、威嚇してくる。そして近くまで近付くと飛び掛かってきた。
斜めに移動して回避しながら、剣をオオネズミの首を狙い振り抜いた。その一太刀でオオネズミの首を切り落とす。
「身体強化をして無くても、オオネズミくらいなら余裕だな。なら、次の階層に向かうか。それまでに一回はユキたちも戦闘できるだろうし。」
魔石を灰の中きら拾い、ユキたちと共に次の階層にある門に向かう。
門に着くまでの間、ユキたちもオオネズミと戦闘があったが余裕で戦えていた。
ユキは、素早くオオネズミが反応する前に接近して、その自慢の螺旋を描く角でオオネズミを突き刺して倒す。
シェーレは、オオネズミの前で構えると、迫って来るオオネズミを、厚い鋏でオオネズミを叩き潰して倒し。
サフィは、魔法を使わない戦闘を行ない、空中を泳いで、身体をしならさ、尾鰭でオオネズミを叩き、オオネズミの首の骨を折って倒していた。
そして、次の二階層でも現れるオオネズミの数が増えても、余裕でアルたちは戦えていた。
それから、アルたちはどんどんダンジョンを進んで行き、オオネズミだけでは無く、リザードやスケルトンとも戦ったが、それでも苦戦することなく、モンスターたちを倒していった。
十一階層に向かう際のボスが身体強化をしてきても、ボスに一人で挑戦したアルに取っては余裕で倒せる強さだった。
因みにその時に現れた宝箱から出てきたアイテムは、魔力を回復させる魔法薬が三つ入っていた。
十一階層からは、相手のモンスターたちも魔力や闘気を身体に満たして使い、身体強化をしてくる。
その為、身体能力の差が縮まり、戦闘の際の余裕が無くなってきた。それでも、アルたちは一人での戦闘でも二十階層までは戦えていた。
二十階層のボス部屋の前で他の生徒たちが順番待ちをしている間、アルたちはビックプラントとどうやって戦うのかを話し合いを始めた。
「流石に二十階層のボスのビックプラントは、一人で倒せないだろうから連携して戦おう。」
『そうですね。あるじ様。使ってくるだろう身体強化も一段階上げてくるでしょうからね。』
確か、ビックプラントは身体強化を放出までは使ってくるからな。連携しないと強化無しではキツいだろう。
『どう戦うです?』
「俺とシェーレが前衛、ユキが遊撃、サフィは後衛だ。サフィ、ここからは魔法を使っていいぞ。」
『分かったです!草野郎をぶっ倒すです!』
『分かりました。あるじ様。この鋏で切り刻みます。』
『……うん、魔法……使うね……穴だらけに……する』
「みんな、やる気ばっちりだな。よし、じゃあ行くぞ。」
どうやって戦うかを決めると、ボス部屋に進める門に向かい、アルたちは進んで行った。
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