135 / 248
第135話
しおりを挟む
まだ、麻痺効果が残っているからと再度の攻撃の指示を出そうとした。その時、レッサーキッズドラゴンを拘束していた雷の網がレッサーキッズドラゴンからかなりの量の溢れ出す闘気により千切れていった。
レッサーキッズドラゴンは、キッズドラゴンよりも状態異常や属性耐性が低い。それでもドラゴン系モンスターの一種だからか、麻痺への耐性が上がったのだろう。
それに、ここまでダメージを与えて、瀕死になったことで強さが増したのかもしれない。
雷の網での拘束と身体異常の麻痺の効果が切れたことで、残っている前の左足に力を入れて上体を起こす。そして、身体を起こしたレッサーキッズドラゴンは、息を吸い込み大きな口から火炎の息吹を吐き出した。
「全員、集まれ!防御魔法を使う!みんなもブレスを防ぐ為に壁を作ってくれ!」
指示を出して、すぐにアルは迫り来る火炎を遮るように、火炎の進行方向に魔法で氷の壁を作り出す。
火炎の息吹は作り出された氷の壁に阻まれた。たがそれでも、それだけではレッサーキッズドラゴンの火炎の息吹を防ぐことは出来なかった。
少しずつ溶けていくのが分かり、もう一度魔法で壁を作り出そうと思った、その時にアルの元に戻ってきたユキたち召喚獣が防御の為の魔法を使う。
ユキは風の壁、シェーレは水の壁、サフィも水の壁をアルの作り出した氷の壁の後ろに作り出される。
水の壁、風の壁、水の壁の順番に作り出された壁により、レッサーキッズドラゴンの火炎の息吹は弱まり、シェーレの作った最初の水の壁で防ぐことが出来た。
「レッサーキッズドラゴンのブレスは、俺とシェーレの二人の防御魔法で防げるみたいだな。また、レッサーキッズドラゴンがブレス攻撃を使ったら、シェーレと俺が魔法で防ぐぞ、いいな。」
『はい。分かりました、あるじ様。』
氷と水の壁に塞がれたレッサーキッズドラゴンの火炎の息吹を見ながらシェーレに次から防ぐ場合はどうするかを話をする。
「まだある二つの防御壁がある内に最初と同じように準備をして攻撃をするぞ。レッサーキッズドラゴンもあのダメージなら動けないだろうからな。準備開始だ。」
アルは召喚獣たちにそう言うと魔法を放つ準備を始めた。準備をしているアルの近くではユキたちも攻撃の準備を始めた。
準備をしている間、魔法の壁の向こうではレッサーキッズドラゴンが倒れ伏しながらアルたちの準備している姿を見ていた。
(レッサーキッズドラゴンは何もしないのか?今のうちに何か行動をしないと殺されるのが分かっているだろうに……。)
警戒しながら攻撃の準備をしているアルがそう思っていると攻撃の準備が終わった。ユキたち、召喚獣の攻撃の準備が終わる。
「みんな、準備は終わったな。」
『はいです!』
『いつでも大丈夫ですよ。あるじ様。』
『……攻撃……できる。』
「よし……なら、ユキ、サフィ、三から数えるからゼロになったら、魔法の壁を解いてくれ。魔法の壁が無くなったら、その後すぐに攻撃を放つ。……三、二、一、ゼロ!」
そして、いよいよレッサーキッズドラゴンにトドメを刺す準備が終わったアルたちは、カウントを取り、ユキとサフィが魔法の壁を消したタイミングでレッサーキッズドラゴンにトドメの攻撃を放った。
アルの氷の槍、ユキの闘気弾、シェーレの衝撃波、サフィの水砲弾がレッサーキッズドラゴンに向かい進む。
一方、レッサーキッズドラゴンは魔法の壁が消えたタイミングで火炎の息吹を吐いて攻撃して来た。
そして、それぞれの攻撃が放たれ進んで行き、レッサーキッズドラゴンの火炎の息吹とぶつかり合う。
シェーレの衝撃波が火炎の息吹とぶつかり合いある程度を吹き飛ばした。
サフィの水の砲弾がまだ吐いているレッサーキッズドラゴンの火炎にシェーレの衝撃波の時よりも近くでぶつかった。
レッサーキッズドラゴンは、キッズドラゴンよりも状態異常や属性耐性が低い。それでもドラゴン系モンスターの一種だからか、麻痺への耐性が上がったのだろう。
それに、ここまでダメージを与えて、瀕死になったことで強さが増したのかもしれない。
雷の網での拘束と身体異常の麻痺の効果が切れたことで、残っている前の左足に力を入れて上体を起こす。そして、身体を起こしたレッサーキッズドラゴンは、息を吸い込み大きな口から火炎の息吹を吐き出した。
「全員、集まれ!防御魔法を使う!みんなもブレスを防ぐ為に壁を作ってくれ!」
指示を出して、すぐにアルは迫り来る火炎を遮るように、火炎の進行方向に魔法で氷の壁を作り出す。
火炎の息吹は作り出された氷の壁に阻まれた。たがそれでも、それだけではレッサーキッズドラゴンの火炎の息吹を防ぐことは出来なかった。
少しずつ溶けていくのが分かり、もう一度魔法で壁を作り出そうと思った、その時にアルの元に戻ってきたユキたち召喚獣が防御の為の魔法を使う。
ユキは風の壁、シェーレは水の壁、サフィも水の壁をアルの作り出した氷の壁の後ろに作り出される。
水の壁、風の壁、水の壁の順番に作り出された壁により、レッサーキッズドラゴンの火炎の息吹は弱まり、シェーレの作った最初の水の壁で防ぐことが出来た。
「レッサーキッズドラゴンのブレスは、俺とシェーレの二人の防御魔法で防げるみたいだな。また、レッサーキッズドラゴンがブレス攻撃を使ったら、シェーレと俺が魔法で防ぐぞ、いいな。」
『はい。分かりました、あるじ様。』
氷と水の壁に塞がれたレッサーキッズドラゴンの火炎の息吹を見ながらシェーレに次から防ぐ場合はどうするかを話をする。
「まだある二つの防御壁がある内に最初と同じように準備をして攻撃をするぞ。レッサーキッズドラゴンもあのダメージなら動けないだろうからな。準備開始だ。」
アルは召喚獣たちにそう言うと魔法を放つ準備を始めた。準備をしているアルの近くではユキたちも攻撃の準備を始めた。
準備をしている間、魔法の壁の向こうではレッサーキッズドラゴンが倒れ伏しながらアルたちの準備している姿を見ていた。
(レッサーキッズドラゴンは何もしないのか?今のうちに何か行動をしないと殺されるのが分かっているだろうに……。)
警戒しながら攻撃の準備をしているアルがそう思っていると攻撃の準備が終わった。ユキたち、召喚獣の攻撃の準備が終わる。
「みんな、準備は終わったな。」
『はいです!』
『いつでも大丈夫ですよ。あるじ様。』
『……攻撃……できる。』
「よし……なら、ユキ、サフィ、三から数えるからゼロになったら、魔法の壁を解いてくれ。魔法の壁が無くなったら、その後すぐに攻撃を放つ。……三、二、一、ゼロ!」
そして、いよいよレッサーキッズドラゴンにトドメを刺す準備が終わったアルたちは、カウントを取り、ユキとサフィが魔法の壁を消したタイミングでレッサーキッズドラゴンにトドメの攻撃を放った。
アルの氷の槍、ユキの闘気弾、シェーレの衝撃波、サフィの水砲弾がレッサーキッズドラゴンに向かい進む。
一方、レッサーキッズドラゴンは魔法の壁が消えたタイミングで火炎の息吹を吐いて攻撃して来た。
そして、それぞれの攻撃が放たれ進んで行き、レッサーキッズドラゴンの火炎の息吹とぶつかり合う。
シェーレの衝撃波が火炎の息吹とぶつかり合いある程度を吹き飛ばした。
サフィの水の砲弾がまだ吐いているレッサーキッズドラゴンの火炎にシェーレの衝撃波の時よりも近くでぶつかった。
105
お気に入りに追加
625
あなたにおすすめの小説
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
【完結】陛下、花園のために私と離縁なさるのですね?
紺
ファンタジー
ルスダン王国の王、ギルバートは今日も執務を妻である王妃に押し付け後宮へと足繁く通う。ご自慢の後宮には3人の側室がいてギルバートは美しくて愛らしい彼女たちにのめり込んでいった。
世継ぎとなる子供たちも生まれ、あとは彼女たちと後宮でのんびり過ごそう。だがある日うるさい妻は後宮を取り壊すと言い出した。ならばいっそ、お前がいなくなれば……。
ざまぁ必須、微ファンタジーです。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる