召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
2 / 110

第2話

しおりを挟む
 転生してから三年経ち家から出て外に始めて出る。今まではこの家の外に出る事はなく会ったことがある人も赤ん坊の頃の俺の事をお世話していたおばさんと俺の事を睨んでくる兄と姉、偶に俺の様子を見にやってくる父親くらいでほとんど部屋の一室で今まで過ごしていた

 どうやら今世の俺の母親は俺を産んだ後の産後の肥立ちが悪く亡くなってしまった様で兄と姉はそれで俺の事を恨んでおり父親はそれで俺に必要以上に構わない様だった

 まあ、産まれてから一年くらいで前世の意識を取り戻した俺としては構われないのはバレる可能性や面倒がなくて楽でいいが兄と姉が何かしてこないかが問題なくらいだ

 部屋から出ることがなかった俺はこの世界に転生してくる時に会ったもの凄い長さの髭の生えているお爺さんの神様から貰った言語知識、魔法の使い方と才能、武術の基本的な知識と才能、病気や体調が悪くならい健康な身体を貰ったので誰も居ない時は魔法の練習をして過ごしているので暇になる時はなかった

 「これが異世界の外の世界なんだな。久々に地面を踏んだし外には二年ぶりだな」

 いつも部屋の窓から見ていた景色を眺めながら夏の温かな風に当たる

 「それにしてもあれ全部麦なのか。まだ青いけどこの一面が黄金色に変わるのか。去年は窓からだったけど近くでそれも見れそうだな今年は」

 そうやって家の外に出てすぐの場所で村や麦畑を眺めていると子どもの声が聞こえてきた

 「おまえ!なんで家から出て来てるんだよ!」

 声の方を見ると金髪茶目の子供がいた。それは兄のケビンでこちらを睨みつけてそこにいた。面倒臭い奴が来たと顔を顰めているとケビンは無視されたと怒鳴ってくる

 「聞いているのか!お母さんを殺した人殺し!」

 せっかく外に出ていい気分だった俺は気分が悪くなり家に戻りいつも居る部屋に戻る

 「ぼくを無視するんじゃない!この人殺しが!」

 俺の後をうるさく音を立てながらケビンが追いかけてきて俺の肩を押して来た。ケビンに押されて転びそうになる事なくそのままケビンを無視して部屋に戻った

 身体能力を強化する魔法のお陰で三歳の子どもの身体でも七歳のケビンに押されても転ぶ事はなかった。扉を閉めて鍵を掛けると扉の外から騒いでうるさいケビンの声を聞こえてくるがそれを無視して部屋で出来る魔法の練習でもしていく

 無視して魔法の練習をしているといつの間にか外からケビンの声が聞こえてこなくなっていた。やっと静かになったと思いながら部屋の窓を見ると夕暮れになっていたので父親が帰ってくるから部屋の前から居なくなったのだろう

 「夕食だぞ。部屋で食べるのか」

 扉の向こうから父親のそんな声が聞こえてきた。別に食事を一緒に取るとケビンやベルがうるさく騒ぐだろうにこの部屋で食べる方がストレスなく食べられるだろうな

 「部屋で食べます」

 「そうか……なら部屋の前に置いておくぞ」

 「はい」

 父親が去るのを索敵魔法を使い確認すると扉を開けて扉の横に置いてあるお盆を取るとそれを机に置いて識別魔法を使用して毒とかが入っていないか確認してから食事にする

 食事を食べ終えると水魔法を使い食器を洗うとその水を部屋の角に置いてあるスライムが入っているトイレの中に捨ててその後は食器を風魔法を使い乾かすと扉の前に置いて部屋の鍵を閉めて扉から離れる

 夕食の後は魔法の練習をして自身の魔力の質や量を鍛えて過ごしていった。魔法の練習をしていると外から食器を持っていく音がしたがそれを気にすること無く魔法の練習を続けていく。練習を終えて眠る時間になると魔法を使い身体の汚れや口の中の汚れを魔法を使い綺麗にしていくとベットの中に入りベットの周りに物理防御結界と魔法防御結界を魔法で作り出すとようやく眠りに入った
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第二章シャーカ王国編

最弱ユニークギフト所持者の僕が最強のダンジョン探索者になるまでのお話

亘善
ファンタジー
【点滴穿石】という四字熟語ユニークギフト持ちの龍泉麟瞳は、Aランクダンジョンの攻略を失敗した後にパーティを追放されてしまう。地元の岡山に戻った麟瞳は新たに【幸運】のスキルを得て、家族や周りの人達に支えられながら少しずつ成長していく。夢はSランク探索者になること。これは、夢を叶えるために日々努力を続ける龍泉麟瞳のお話である。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

自重知らずの転生貴族は、現在知識チートでどんどん商品を開発していきます!!

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
無限の時空間の中、いきなり意識が覚醒した。 女神の話によれば、異世界に転生できるという。 ディルメス侯爵家の次男、シオン・ディルメスに転生してから九年が経ったある日、邸の執務室へ行くと、対立国の情報が飛び込んできた。 父であるディルメス侯爵は敵軍を迎撃するため、国境にあるロンメル砦へと出発していく。 その間に執務長が領地の資金繰りに困っていたため、シオンは女神様から授かったスキル『創造魔法陣』を用いて、骨から作った『ボーン食器』を発明する。 食器は大ヒットとなり、侯爵領全域へと広がっていった。 そして噂は王国内の貴族達から王宮にまで届き、シオンは父と一緒に王城へ向かうことに……『ボーン食器』は、シオンの予想を遥かに超えて、大事へと発展していくのだった……

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...