14 / 24
第14話
しおりを挟む
眷属狼の頭部へと繰り出した拳は眷属狼の頭部を砕くことはなかった。それでもかなりの一撃を受けた眷属狼は反撃に出ることはなくふらふらと身体を揺らしている
「ふん!」
額から血を流し、頭部が一部陥没しているがまだ死んでいない眷属狼にトドメを刺す為に、俺は握り拳を上から下へと真っ直ぐに振り下ろした。
屈伸の動作も入れたこの一撃は頭部の一部が陥没している眷属狼の頭部に耐えることが出来ず、そのまま陥没が激しくなった位置から頭部が潰れて眷属狼は死ぬことになる。
そして俺は次に向かって来るグールと呼ばれていた存在と対峙する前に、先ほどの眷属狼を一撃で倒すにはどうすれば良かったのかを考えるが、そんな少しの間に何か思い付くことはなかった。
「クワセロォォオオ!!!!!」
西洋人風の見た目なのに日本語で喋るグールに疑問が生じて動きが鈍くなった隙にグールの人間よりも断然に長い爪での引っ掻き攻撃が向かって来る。
それを俺は後ろに飛び退くことで躱そうとするが、思ったよりも長かったグールの爪を躱しそびれてしまい、武装の【全身鎧】の胸部の金属装甲にグールの爪の跡が付いてしまう。
他の防具系武装よりは防御力の性能が低いが、それでもただの金属よりは硬度は高いはずだ。
それでもここまでザックリと武装の金属装甲を切り裂くことが出来るのなら、俺はこれからグールの攻撃を積極的に回避しないと武装を貫通して肉体まで攻撃が届くだろう。
「シネェエエ!!!!」
再びグールが接近して長い爪での引っ掻き攻撃を行なってくるが、どんな軌道でグールから攻撃が来るのかを理解すれば、先ほどの様にはならずに済む。
だからと俺はグールの振るう腕の関節部分を掴むと、身体を滑らすようにグールの側面へと移動して、その反動でグールの腕の関節を破壊する。
「イダィィイ!!!!!」
「死ね。エナジーナックル!!!」
初めての必殺技【エナジーナックル】を使用して、俺はグールの頭部へと緑色のエネルギーが集まった拳を振り抜いた。
まるで豆腐を砕くかのような感触で俺の拳はグールの頭を粉砕する。
「ここまで威力があるのか、必殺技。」
必殺技【エナジーナックル】のあまりの威力に思わず唖然としてしまうが、そんな時間はすぐに周りの戦闘音でかき消される。
次に向かってきたのは眷属狼と眷属犬の2匹だ。これにはあまりの威力で使うのは止めようかと考えていた必殺技の使用を止めずに使用することを決めるのに時間は掛からなかった。
先頭は眷属狼、その後ろに眷属犬が続く様にして向かって来ている。その為、俺は先頭を走って向かって来ている眷属狼からトドメを刺すことにした。
「【エナジーナックル】!!」
こちらに飛び掛かり、俺の首元へと噛み付こうとしてくる眷属狼の攻撃を躱す為、俺は体勢を前屈みにしゃがみながら倒して、ジャンプしている眷属狼の懐へと飛び込むと、そのガラ空きな眷属狼の腹部を真上に向かう様に殴り付けた。
緑色のエネルギーを纏う拳の一撃は高く、眷属狼の上半身と下半身は俺の拳が命中した場所を境にして真っ二つになる。
空中を二つに分かれた眷属狼が飛んでいくのを尻目に、俺は二つに分かれた眷属狼を見て驚愕の顔をしている眷属犬へと蹴りを放つ。
姿形は地球の犬と変わらない存在がする驚愕の顔を面白く感じるが、そんなことを気にしないで繰り出された蹴りは眷属犬の顔面へと命中する。
バキンッと骨が折れる音が眷属犬の首や命中した頭部から聞こえる。これで蹴りを受けて倒れ痙攣している眷属犬はあと少しの時間で死ぬだろう。
だが、まだまだ向かって来ている侵略者の軍勢に対する武器として俺は利用することにした。
倒れて痙攣している眷属犬の後ろ足を持つと力の限り身体全体を使用して振り回し、こちらへと向かって来ている侵略者の中でも固まって動いている場所を狙って投擲する。
「ふん!」
額から血を流し、頭部が一部陥没しているがまだ死んでいない眷属狼にトドメを刺す為に、俺は握り拳を上から下へと真っ直ぐに振り下ろした。
屈伸の動作も入れたこの一撃は頭部の一部が陥没している眷属狼の頭部に耐えることが出来ず、そのまま陥没が激しくなった位置から頭部が潰れて眷属狼は死ぬことになる。
そして俺は次に向かって来るグールと呼ばれていた存在と対峙する前に、先ほどの眷属狼を一撃で倒すにはどうすれば良かったのかを考えるが、そんな少しの間に何か思い付くことはなかった。
「クワセロォォオオ!!!!!」
西洋人風の見た目なのに日本語で喋るグールに疑問が生じて動きが鈍くなった隙にグールの人間よりも断然に長い爪での引っ掻き攻撃が向かって来る。
それを俺は後ろに飛び退くことで躱そうとするが、思ったよりも長かったグールの爪を躱しそびれてしまい、武装の【全身鎧】の胸部の金属装甲にグールの爪の跡が付いてしまう。
他の防具系武装よりは防御力の性能が低いが、それでもただの金属よりは硬度は高いはずだ。
それでもここまでザックリと武装の金属装甲を切り裂くことが出来るのなら、俺はこれからグールの攻撃を積極的に回避しないと武装を貫通して肉体まで攻撃が届くだろう。
「シネェエエ!!!!」
再びグールが接近して長い爪での引っ掻き攻撃を行なってくるが、どんな軌道でグールから攻撃が来るのかを理解すれば、先ほどの様にはならずに済む。
だからと俺はグールの振るう腕の関節部分を掴むと、身体を滑らすようにグールの側面へと移動して、その反動でグールの腕の関節を破壊する。
「イダィィイ!!!!!」
「死ね。エナジーナックル!!!」
初めての必殺技【エナジーナックル】を使用して、俺はグールの頭部へと緑色のエネルギーが集まった拳を振り抜いた。
まるで豆腐を砕くかのような感触で俺の拳はグールの頭を粉砕する。
「ここまで威力があるのか、必殺技。」
必殺技【エナジーナックル】のあまりの威力に思わず唖然としてしまうが、そんな時間はすぐに周りの戦闘音でかき消される。
次に向かってきたのは眷属狼と眷属犬の2匹だ。これにはあまりの威力で使うのは止めようかと考えていた必殺技の使用を止めずに使用することを決めるのに時間は掛からなかった。
先頭は眷属狼、その後ろに眷属犬が続く様にして向かって来ている。その為、俺は先頭を走って向かって来ている眷属狼からトドメを刺すことにした。
「【エナジーナックル】!!」
こちらに飛び掛かり、俺の首元へと噛み付こうとしてくる眷属狼の攻撃を躱す為、俺は体勢を前屈みにしゃがみながら倒して、ジャンプしている眷属狼の懐へと飛び込むと、そのガラ空きな眷属狼の腹部を真上に向かう様に殴り付けた。
緑色のエネルギーを纏う拳の一撃は高く、眷属狼の上半身と下半身は俺の拳が命中した場所を境にして真っ二つになる。
空中を二つに分かれた眷属狼が飛んでいくのを尻目に、俺は二つに分かれた眷属狼を見て驚愕の顔をしている眷属犬へと蹴りを放つ。
姿形は地球の犬と変わらない存在がする驚愕の顔を面白く感じるが、そんなことを気にしないで繰り出された蹴りは眷属犬の顔面へと命中する。
バキンッと骨が折れる音が眷属犬の首や命中した頭部から聞こえる。これで蹴りを受けて倒れ痙攣している眷属犬はあと少しの時間で死ぬだろう。
だが、まだまだ向かって来ている侵略者の軍勢に対する武器として俺は利用することにした。
倒れて痙攣している眷属犬の後ろ足を持つと力の限り身体全体を使用して振り回し、こちらへと向かって来ている侵略者の中でも固まって動いている場所を狙って投擲する。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜
華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日
この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。
札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。
渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。
この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。
一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。
そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。
この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。
この作品はフィクションです。
実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる