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第12話
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「交代だ!君は下がって休んでくれ!!はぁああ!!!」
武装が剣なのだろう男性の選ばれし者が叫びながら言うと、先ほどの俺の攻撃を受けてダメージを受けていた異世界犬を切り殺していた。
「分かった。あとは任せた。」
それだけ言うと、俺は身体を休める為に後方の壁付近にある陣地の1つへと向かう。
向かう途中、俺と本来なら一緒に戦う予定だったはずの石田、井上、佐藤の3人が先ほど前線へと行った者たちの中にいないかを探すが陣地に着くまでの間に見つけられなかった。
これは俺が戦いに向かってからアイツらも前線での戦いに出て戦い殺されたか、それとも戦いに出ずに逃げ出したのかのどちらかだろう。
まあ、この2つの選択肢の内のどちらかなのなら後者の方が確率は高そうだが。
壁際近くにある陣地の1つにたどり着いた俺は、そこで回復系スキルやユニークスキルが使える者に一応と身体を見てもらったが、俺のユニークスキル【超強化再生】のお陰で怪我一つないそうだ。
でもその際に聞いた話ではかなり無茶な回復が行なわれているそうで、しっかりと栄養補給をしないと危ない事になるかも?とのことだった。
ユニークスキル【超強化再生】の発動に必要なのはエネルギーだけだが、肉体の回復や再生には俺自身の蓄えた栄養も消費するのかも知れない。
先ほどまでの戦闘では肉体が傷付く様な攻撃を受けてはいないが、全身から感じる疲労や大量に出た汗を、用意された食事を食べて手渡された濡れタオルで身体を拭きながら身体を休ませる。
離れた前線の方へと視線を向けると、そこではもうだいぶ数も減っていた事もあり、侵略者たちの進行の第一陣の殲滅は完了し、第二陣に備えている様だった。
俺も第二陣の侵略者の軍勢が向かって来た際には戦いに向かいたい。だからこそ、俺は今できる自分自身の身体を休ませることに集中する。
そうして食事を終え、汗だくの身体を拭いて英気を養い初めてから30分くらいしたくらいだろうか、そのタイミングで侵略者たちの第二陣が動き始めた。
大群で動くからこそ移動音がする。それを聞いて俺は立ち上がって見れば、侵略者たちが暗闇の中から大群で向かって来ているのが月明かりで分かる。
だが、今回の第二陣では地上戦力だけではなかった。誰がそれを言ったのかは分からない。けれど、「空からも来るぞ!!」と言う声を聞いて俺は空中を見て地上を見た。
それは空中戦力の半分くらいが向かって来ているからか、月明かりで照らされていた地上が空中を移動する侵略者たちの影で暗くなり視界が悪くなってしまう。
あれだと離れている侵略者たちの姿が見えない。その様子に自然に眉間に皺が寄る。距離が近くなれば視認も出来るだろうが戦うのならかなり周りを警戒しないとあれはいけないだろう。
まだ残っていた誰かのスキルかユニークスキルで作られた木のコップの中の水を一気に飲み干して俺は前線に向かって歩く。
少しでも体力の消耗を防ぐ為に移動は徒歩で向かう俺とは違い、侵略者たちの第二陣が前線に迫っているからと走って向かう者たちもそれなりにいた。
「空中から迫る敵を狙え!!アイツらには壁は意味がない!!そのままゲートに突入されるのは絶対に防げ!!攻撃開始!!!!」
後衛組の指揮を取っているだろう自衛隊の竹中の声が聞こえたと次の瞬間に数々の遠距離攻撃が前線からまだ離れた位置にいる第二陣の侵略者たちの空中戦力へと向かって放たれていく。
次々に空中戦力を狙って放たれていく後衛組の遠距離攻撃の数々。そんな攻撃を受ける侵略者たちの空中戦力はどんどんと数を減らしていった。
それを歩きながら見る俺は侵略者たちの空中戦力の防御力は高くないと判断する。あれが地上戦力ならばもう少しは残っていただろうからだ。
やっぱり空中を飛行するのに必要な部位が欠損する事があれば落下して大地に身体を叩き付けられて死ぬのだろう。
武装が剣なのだろう男性の選ばれし者が叫びながら言うと、先ほどの俺の攻撃を受けてダメージを受けていた異世界犬を切り殺していた。
「分かった。あとは任せた。」
それだけ言うと、俺は身体を休める為に後方の壁付近にある陣地の1つへと向かう。
向かう途中、俺と本来なら一緒に戦う予定だったはずの石田、井上、佐藤の3人が先ほど前線へと行った者たちの中にいないかを探すが陣地に着くまでの間に見つけられなかった。
これは俺が戦いに向かってからアイツらも前線での戦いに出て戦い殺されたか、それとも戦いに出ずに逃げ出したのかのどちらかだろう。
まあ、この2つの選択肢の内のどちらかなのなら後者の方が確率は高そうだが。
壁際近くにある陣地の1つにたどり着いた俺は、そこで回復系スキルやユニークスキルが使える者に一応と身体を見てもらったが、俺のユニークスキル【超強化再生】のお陰で怪我一つないそうだ。
でもその際に聞いた話ではかなり無茶な回復が行なわれているそうで、しっかりと栄養補給をしないと危ない事になるかも?とのことだった。
ユニークスキル【超強化再生】の発動に必要なのはエネルギーだけだが、肉体の回復や再生には俺自身の蓄えた栄養も消費するのかも知れない。
先ほどまでの戦闘では肉体が傷付く様な攻撃を受けてはいないが、全身から感じる疲労や大量に出た汗を、用意された食事を食べて手渡された濡れタオルで身体を拭きながら身体を休ませる。
離れた前線の方へと視線を向けると、そこではもうだいぶ数も減っていた事もあり、侵略者たちの進行の第一陣の殲滅は完了し、第二陣に備えている様だった。
俺も第二陣の侵略者の軍勢が向かって来た際には戦いに向かいたい。だからこそ、俺は今できる自分自身の身体を休ませることに集中する。
そうして食事を終え、汗だくの身体を拭いて英気を養い初めてから30分くらいしたくらいだろうか、そのタイミングで侵略者たちの第二陣が動き始めた。
大群で動くからこそ移動音がする。それを聞いて俺は立ち上がって見れば、侵略者たちが暗闇の中から大群で向かって来ているのが月明かりで分かる。
だが、今回の第二陣では地上戦力だけではなかった。誰がそれを言ったのかは分からない。けれど、「空からも来るぞ!!」と言う声を聞いて俺は空中を見て地上を見た。
それは空中戦力の半分くらいが向かって来ているからか、月明かりで照らされていた地上が空中を移動する侵略者たちの影で暗くなり視界が悪くなってしまう。
あれだと離れている侵略者たちの姿が見えない。その様子に自然に眉間に皺が寄る。距離が近くなれば視認も出来るだろうが戦うのならかなり周りを警戒しないとあれはいけないだろう。
まだ残っていた誰かのスキルかユニークスキルで作られた木のコップの中の水を一気に飲み干して俺は前線に向かって歩く。
少しでも体力の消耗を防ぐ為に移動は徒歩で向かう俺とは違い、侵略者たちの第二陣が前線に迫っているからと走って向かう者たちもそれなりにいた。
「空中から迫る敵を狙え!!アイツらには壁は意味がない!!そのままゲートに突入されるのは絶対に防げ!!攻撃開始!!!!」
後衛組の指揮を取っているだろう自衛隊の竹中の声が聞こえたと次の瞬間に数々の遠距離攻撃が前線からまだ離れた位置にいる第二陣の侵略者たちの空中戦力へと向かって放たれていく。
次々に空中戦力を狙って放たれていく後衛組の遠距離攻撃の数々。そんな攻撃を受ける侵略者たちの空中戦力はどんどんと数を減らしていった。
それを歩きながら見る俺は侵略者たちの空中戦力の防御力は高くないと判断する。あれが地上戦力ならばもう少しは残っていただろうからだ。
やっぱり空中を飛行するのに必要な部位が欠損する事があれば落下して大地に身体を叩き付けられて死ぬのだろう。
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