世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

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第63話

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 「それでナビィ今は昼食を食べたばかりだからあまり激しく動きたく無いから魔力弾の使い方を教えてくれ」

 『分かりました。ハルトもヒスイも良く聞いてくださいね。魔力弾を作るのは簡単だと思います。放出した魔力を固めるだけですから。あとはその固めた魔力弾を放つだけですね。魔力弾自体は最初は真っ直ぐに飛ばすだけだと思いますがスキルを取得してある程度使いこなせる様になれば放った魔力弾を操作して動かす事も出来る様になりますよ』

 「魔力を放出して固めるだけなのか。属性魔法よりも簡単そうだな」

 『実際に簡単だと思いますよ。さっそく二人ともやってみましょう』

 世界樹の棒の先から放出した魔力を球状に固めてみる。ピンポン球くらいの大きさに固めた魔力をとりあえず石の壁に向かい放ってみた

 放ってみた魔力弾はそれなりの速度で飛んでいき壁に当たり砕けて消えた

 「ナビィ、魔力弾はこれでいいのか?」

 『それで大丈夫です。ヒスイも出来ましたね』

 ヒスイの方を見ると粘体の身体放出した魔力が一ヶ所に集まり魔力弾を作り出すとそれを俺と同じ様に石の壁に放ち砕けて消えた

 『ハルトもヒスイも攻撃魔法を使用していましたから簡単だったと思いますよ。さて後何回か使用してから軽く訓練をしてみましょう。ハルト、まだ激しい動きは難しいですか?』

 「まだちょっときついな」

 『それなら魔力弾を先にヒスイが放ってその後放たれた魔力弾にハルトが魔力弾を放ち魔力弾同士をぶつけて相殺する訓練はどうですか。案外難しいと思いますけど』

 「案外難しいってどう難しいんだ?」

 『同じくらいの魔力量の魔力弾で無ければ相殺が出来ませんからね。魔力感知も鍛えられますよ。その後はヒスイに向かいハルトが魔力弾を放って交互に繰り返し行うのが良いでしょうね。実際にやってみましょうか』

 「分かった。ヒスイもいいか?」

 ヒスイはプルンと身体を震わせると俺から離れ始めた

 『ハルト、ヒスイから距離を取ってください』

 ナビィに促され俺も先ほどの場所から離れる。一定の距離を取るとナビィが静止してきたその場で止まりヒスイの方を向く

 『最初はゆっくり魔力弾を放ってくださいね、ヒスイ。では、始めてください』

 ナビィの合図で始まった。訓練はまずヒスイから放たれた魔力弾を俺が相殺する事が出来ないと意味がない。ヒスイに向かい集中して魔力感知を行いながら世界樹の棒からいつでも魔力を放出できる様にしておく

 ヒスイから視認できる様になった魔力の塊が放たれた。その魔力弾を観察しながら棒の先から魔力を放出して少しずつ固めていく

 ヒスイから放たれた遅く移動する魔力弾の魔力が魔力感知の範囲に入った瞬間に固めていっていた魔力弾に魔力を感知が出来たくらいの量を込めていき固めヒスイから放たれた魔力弾に向かって放つ

 世界樹の棒の先から放たれた魔力弾はヒスイの魔力弾にぶつかった。魔力弾同士がぶつかると最初は拮抗していたが俺の魔力弾の方が威力があったのかヒスイの魔力弾をかき消してヒスイに向かい飛んでいくが途中でふっと魔力弾が消えた

 『ハルト、魔力弾の魔力量が多すぎましたよ。次の時は気をつけてくださいね。次はハルトがヒスイに魔力弾を放ってください』

 「分かった。ヒスイ、いくぞ」

 世界樹の棒の先から放出した魔力を固めてヒスイにゆっくりとした速度の魔力弾を放つ

 ヒスイに向かって放たれた魔力弾がヒスイの近くまで飛んでいった。魔力弾に向かいその魔力弾の魔力を感知できた様子のヒスイが作り出した魔力弾を俺の放った魔力弾に向かい放った。ヒスイから放たれた魔力弾は俺の魔力弾とぶつかりお互いにかき消してしまった

 『ヒスイは魔力弾の相殺が出来ましたね。ハルトは世界樹の棒を使っているのが問題なのかも知れませんけど世界樹の棒を使った状態でも出来る様になってくださいね』

 「威力が強かったのは装備スキルの効果なのか」

 『そうでしょうね。次はヒスイからですよ』

 ヒスイの魔力がなくなって来るまでお互いの魔力弾の相殺を繰り返し行い訓練をした。ヒスイにも魔力の回復する為に瞑想スキルの取得を目指して二人で魔力が回復するまで瞑想を行い魔力がある程度回復したらまた魔力弾相殺の訓練をした

 『ハルト、ヒスイもう今日は終わりにしましょうか。あと三十分で夕食ですからね』

 「そんな時間なのか。じゃあ終わりにするかな。ヒスイ、こっちおいで」

 ヒスイを呼び戻すと汗や汚れで汚くなった身体を浄化魔法でヒスイと一緒に綺麗にしていく

 ヒスイを抱き抱えながら門兵にギルドカードを見せて町の中に入ると大熊亭を目指して歩いていく

 大熊亭に入ると受け付けにいたアイラに部屋の鍵を貰い二階の部屋に戻る。ヒスイを下ろすと着ていた防具の手入れを行いアイテムボックスに収納する

 それから少しして外から鐘の音がして食堂に向かいヒスイを連れて階段を降りていきそこでサーヤと夕食を一緒に食べた

 「今日の夕食も美味しいな。それでサーヤちゃんは魔力感知が出来そうか」

 「まだわからないかな。また練習お願いねハルトお兄ちゃん」

 「分かったよ。サーヤちゃん。じゃあお手伝い頑張ってね」

 「うん!」

 サーヤと別れ二階の部屋に戻るとヒスイをテーブルに下ろして椅子に座る

 椅子に座っての一休みが終わると闇魔法の取得の為の練習を始める。魔法の練習と瞑想を一セットでおこなった。魔力の回復が終わりまた闇魔法の練習を始めようとした時にナビィから念話があった

 「なんだ?ナビィ」

 『一回やめた毒耐性の訓練を再開するのはどうかと思いまして止めました。またやりませんか?』

 「毒耐性……あれ結構キツイんだけど」

 『分かってます。ですから今まで言っていませんでした』

 「はぁ、やらなきゃダメか」

 『はい、それとヒスイにもやって貰いますからね』

 話を振られたヒスイは身体を一際震わせている

 『毒薬を出してさっそくやりましょう』

 包丁と毒薬をアイテムボックスから取り出すとテーブルに置く。手に傷を付けると毒を指で掬いその傷口に塗り込む。ヒスイにも掬った毒をそのプルプルボディに塗ってあげた
 
 塗ってから少しすると心臓が音を立てて激しく鳴り出し頭が痛くなり身体全体が痛くなってきた

 吐き気を我慢しながら世界樹の棒を片手に持ちいつでも健康魔法を使える様にしながら耐えていく

 それからしばらくは毒の影響で身体がだるくなりヒスイと一緒にぐったりしていたが健康魔法を使い体調を治した

 「はぁ、やっぱり毒はきついな」

 『これからは毎日して貰いますからね。汗をかいた様ですしもう今日は身体を綺麗にしてゆっくりしましょう』

 「そうするよ」

 桶にヒスイと一緒にお湯を出すとそのお湯で身体を拭いていく。拭き終わると身体と桶に向かい浄化魔法を使い綺麗にするとベットに横になりながらステータスボードでステータスを確認する


ステータス
名前 ハルト
年齢 15
レベル 13
ジョブ 【棒術士】【見習い魔法使い】
才能
体力 A
魔力量 A
力 A
耐久 A
器用 A
敏捷 A
魔力 A
精神 A
恩恵スキル
【ナビゲーション】【健康魔法レベル4】【ジョブ増加レベル13】
ジョブスキル
棒術士【棒装備時攻撃力小上昇】【棒術スキル経験値小上昇】【能力値力小上昇】【能力値器用小上昇】見習い魔法使い【魔力消費微軽減】【魔力系スキル経験値微上昇】【能力値魔力量微上昇】【能力値魔力微上昇】
変化スキル
【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】
ノーマルスキル
【棒術レベル16】【投擲レベル6】【風魔法レベル 1】【火魔法レベル 2】【土魔法レベル9】【水魔法レベル7】【光魔法レベル1】【木魔法レベル11】【生命魔法レベル9】【死魔法レベル6】【聖魔法レベル5】【浄化魔法レベル7】【魔力弾レベル2】【契約レベル8】【魔力感知レベル15】【魔力操作レベル15】【魔力身体活性レベル9】【アイテムボックスレベル9】【気配感知レベル9】【呼吸レベル12】【歩行レベル11】【回避レベル6】【夜目レベル5】【瞑想レベル10】【集中レベル12】【解体レベル8】【採取レベル8】【調合レベル5】【素材加工レベル7】【魔力回復量増加レベル11】【精神耐性レベル9】


名前 ヒスイ
年齢 2
レベル 12
ジョブ 【見習い粘体士】
才能
体力 B
魔力量 C
力 E
耐久 A
器用 C
敏捷 F
魔力 B
精神 D
恩恵スキル
ジョブスキル
【粘体攻撃時攻撃力微上昇】【粘体術スキル経験値微上昇】【能力値耐久微上昇】【能力値器用微上昇】
変化スキル
ノーマルスキル
【粘体術レベル10】【火魔法レベル 1】【水魔法レベル9】【生命魔法レベル7】【魔力弾レベル2】【魔力感知レベル10】【魔力操作レベル10】【吸収レベル9】【酸生成レベル9】【細胞生成レベル8】【魔力回復量増加レベル7】【打撃耐性レベル5】

【魔力弾】
 効果
・魔力を固め球状にして放てる
・スキルレベルに応じて操作性、威力が向上して消費魔力が減る


 魔力消費も少ないしあれだけ使っていればスキル取得もできるか

 ベットに横になっていると今日の疲れと毒による精神的疲労もありいつの間にか眠りについてしまった

 『ハルトが眠ってしまいましたね。ヒスイも魔法の練習をほどほどに眠る方がいいですよ。毒で疲れているでしょうからね』

 桶の中の水分を吸収したヒスイがテーブルから降りてベットまでくるとハルトの隣に移動してそこで動きを止めるとそこで眠り始めた
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