世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
22 / 109

第22話

しおりを挟む
 使った調合器具やスライムウォーターが入った桶を洗ってからアイテムボックスにポーション瓶を入れてから調合室から出て鍵と砂時計、台車を薬師ギルドの職員に返してから薬師ギルドを出た

 (銀貨1枚であの時間だと少し高いな)

 『そうですね……アイテムボックスで時間を止めることが出来るのでペースト状にして置いた物を調合室ですぐに回復ポーションを作れる様にするのはどうですか』

 (それはいいな。それなら包丁とまな板すり鉢、すりこぎを買ってこないとな)

 『雑貨屋にありましたね。買いに行きましょう。でも夕食まで2時間はありますよ。これからどうしますか?』

 (魔法の練習がしたいかな)

 『宿屋に帰ってからしましょうか』

 雑貨屋で調合に使った道具を買って大熊亭に帰ってきた。大熊亭の受け付けには誰もいなくベルを鳴らすとサーシャが出てきた。サーシャから部屋の鍵を渡され部屋に戻り世界樹の棒を立てかけて椅子に座り水差しの水をコップに入れて水を飲み干す

 「ふぅー、何の魔法から始める?」

 『土を入れた桶を出してください。木魔法と生命魔法から始めましょう』 

 回復草を根っこごと土を入れている桶を取り出してテーブルに置く

 「置いたけどこれからどうすればいいんだ?」

 『世界樹の棒も使いますので持ってください。世界樹の棒まで魔力を通して回復草に棒を触れさせて魔法のイメージは回復草が元気に育っていくイメージをしてください』

 立てかけた世界樹の棒を持ち魔力を流していく。棒に流した魔力を回復草に当てて元気になるイメージをする。この土の入った桶は時間経過されていて回復草は元気がない。回復草が元気になれば成功が分かりやすくどんどん魔力を流して魔力を使っていく回復草の魔力を感知して俺のイメージして流している魔力と混ぜ合わせて元気になるイメージを強めていくと萎れていた回復草が少しずつ元気になっていった

 「成功したんじゃないかこれ」

 『成功しましたね。世界樹の棒には木属性と生命属性の魔力消費が減り魔法効果が上がりますから多くの魔力を使って魔法が早く取得出来たんですよ。さっそくステータスを確認しますか?』
 
 「いや今はいいや今日寝る前にステータスを見るよ。それよりも世界樹の棒を使えば魔力の消費も減るから世界樹の棒を使って魔法の練習をするのがいいんじゃないか」

 確か世界樹の棒に魔力消費軽減の装備スキルがあった筈だしどうなんだ

 『確かに減りますね。世界樹の棒を使って魔法の練習をしましょうか』

 「それで木魔法と生命魔法はどんな魔法何だ?」

 『木魔法は植物を一時的に生成して攻撃や防御をしたり生命属性の魔力も使い植物を成長させたり出来る魔法です。生命魔法は傷や状態異常の回復や肉体の強化などが出来る魔法です』

 「へえーそうなんだ。成長させたり出来るならその回復草の茎を切って採取したのをまた生やすことも出来るのか?」

 『出来ますけど魔力の消費が多くなりますしあまりやり過ぎると回復草のランクが下がることもありますよ』

 ランクが下がるそういったこともあるのか
 
 「それが出来れば魔力さえあれば取り放題なのにな」

 『そういった事をするのなら魔境などの魔力が豊富な場所でならランクが下がることがなく逆にランクを上げることが出来るでしょうね』

 「魔境でこんな事するの危なくない?」

 『危険でしょうね。でもそれが出来ればランクが高い植物が出来ますから魔境では農業で作ることが出来なかった野菜が作ることが出来ます。魔境で作った野菜や果物はきっと美味しいです』
 
 魔力の豊富な場所で作ると美味しいって言っていたなそういえば……それなら野菜や果物の種を買った方がいいのか

 「野菜や果物の種が売っていたら買う方がいいのか?」

 『買ってください!ハルトが強く成長したら美味しい果物や野菜を作ってくださいね!』

 「じゃあ今のうちに集めておくか」

 『お願いしますね!さあ魔法の練習です。今度は桶の土を動かしてください。魔力が切れそうになったら教えますので』

 世界樹の棒に魔力を流して土に棒を触れさせる。土を動かすイメージを土に流しながら土の魔力を混ぜ合わせて動かすイメージより強くしていく。集中していくことで魔力を意識して土に流しているとナビィが止めてきた
 
 『ハルト!魔力量が少なくなりましたよ』

 「んっ、本当だ。魔力もうあまりないな。瞑想で回復するか。ナビィ魔力が回復したら教えてくれ」

 『はい、分かりました』

 目を閉じて意識を無にしていき身体をリラックスさせていく。ナビィが念話で声をかけてくるまでの間瞑想していると魔蔵に魔力が貯まるのを感じた。それから少ししてナビィが魔力が貯まったと念話してきた

 『魔力が貯まりましたよ、ハルト』

 「じゃあまた練習をやろう」

 それから土魔法を取得しようとまた土に魔力を流して土を魔力がなくなるまで動かそうとしていくと魔力が尽きるよりもゴーンゴーンと五の鐘の音が鳴った

 『ハルト!夕食の時間ですよ!』

 「魔力も無くなってきたし夕食に行くか」

 『はい!今日は何でしょうね』

 「帰ってくる時に見るの忘れていたな」

 一階にある食堂に行くとサーヤが食堂に座っていた

 「サーヤちゃんも夕食を食べるのか」

 「あっ!ハルトお兄ちゃん!もうご飯の時間だからね!ハルトお兄ちゃんもでしょ」

 「そうだよ。じゃあ頼んでくるよ」

 「うん!いっしょに食べようね!」

 厨房のあるカウンターに行き調理をしていたトーヤに夕食を頼む。飲み物は種類があり麦茶とポルゴ水、水、白湯がありさっき頼んだ夕食はウサギのステーキだったのでさっぱりするポルゴ水を頼んだ。ポルゴ水を持ってサーヤが座っているテーブルまで行き椅子に座る

 「ハルトお兄ちゃん午後どうだった?」

 「冒険者ギルドで資料を読んだ後は薬師ギルドで回復ポーションを作ったよ」

 「ハルトお兄ちゃんポーション作れるの!すごいね!」

 今日作った下級回復ポーションを取り出してサーヤに渡す。渡されたサーヤは回復ポーションを眺めたり魔道具だと思う光を放つ照明に当てて回復ポーションを見ている

 「薬師ギルドで買える下級回復ポーションよりも効能がないけどあげるよ。その回復ポーション」

 「いいの!ありがとうハルトお兄ちゃん!」

 サーヤと話しているとサーヤの母親のサーシャが二つのお盆を持ってこちらに来た

 「今日の夕食のウサギのステーキよ。温かいうちに食べてね」

 「お母さん見てーこれハルトお兄ちゃんからもらったの!」

 サーシャはサーヤが持つポーションを見て本当にいいのか聞いてきた

 「いいのこれ下級回復ポーションでしょ」

 「自分で作った奴なのでギルドで買うよりも効能が低いですし苦いと思いますけどそれでいいのなら構いませんよ」

 「そうなの……サーヤお礼は言ったの?」
 
 「うん!言ったよ!」

 「ありがとうございますハルト君」

 『ハルト!ウサギステーキが冷まってしまいます!』

 「いえ、じゃあ冷まってしまう前に食べますね」

 「ああ、ごめんなさいね。召し上がって」

 『「「いただきます」」』

 ウサギのステーキをナイフで一口に切り分けてステーキにかけられているソースを絡めて食べる

 「うまうま」

 「美味い」

 『このステーキのソースは醤油とニンニク、タマネギですね。醤油の香ばしい匂いとニンニクの香りタマネギの甘さがステーキに合いますね』

 次に根菜のサラダを食べる。カブ、ダイコン、ニンジンのサラダには醤油を使ったドレッシングがかけられてそれも美味しい

 『根菜のサラダも美味しいですね。この根菜は水々しいですしドレッシングも美味しいです』

 蒸したジャガイモを食べるとホクホクして美味い

 『ホクホクして美味しいジャガイモですね。ハルトステーキのソースをつけてジャガイモを食べてみてください』

 (そうするよ)

 ジャガイモをフォークで刺してソースに絡めて食べる。食べていくうちにソースと肉汁が混ざりそのソースで食べるジャガイモも美味しい

 『ソースと一緒に食べても美味しいですね』

 サーヤと会話したりナビィの食べた感想夕食を聞きながら夕食を食べていった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。

克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位 11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位 11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位 11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位

私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!

りーさん
ファンタジー
 ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。 でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。 こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね! のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」

まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。 気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。 私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。 母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。 父を断罪できるチャンスは今しかない。 「お父様は悪くないの!  お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!  だからお父様はお母様に毒をもったの!  お願いお父様を捕まえないで!」 私は声の限りに叫んでいた。 心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。 ※他サイトにも投稿しています。 ※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 ※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」 ※タイトル変更しました。 旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」

もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー] 特別賞受賞 書籍化決定!! 応援くださった皆様、ありがとうございます!! 望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。 そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。 神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。 そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。 これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、 たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜

水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑ ★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位! ★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント) 「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」 『醜い豚』  『最低のゴミクズ』 『無能の恥晒し』  18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。  優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。  魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。    ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。  プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。  そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。  ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。 「主人公は俺なのに……」 「うん。キミが主人公だ」 「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」 「理不尽すぎません?」  原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。 ※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!

処理中です...