セイヴァーオンライン

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
6 / 24

第6話

しおりを挟む
 「あれ?」

 いつまでも戦闘チュートリアルが終了したと画面が表示されない。

 それをなんでだ?と首を捻っていると床へと倒れたはずの動く腐乱死体が動き出していた。

 「死んでいなかったのか!?」

 まだ魔力銃の弾丸を回復させていない。俺は急いで魔力銃の銃身の側面に触れて魔力を消費し、魔力銃の弾倉を最大まで増やす。

 「頭がダメなら心臓か!!」

 最大まで増やしたい弾丸を引き金を引いて動く腐乱死体の心臓がある胸部を狙って放つ。

 6発の内、3発ずつ動く腐乱死体の胸部へと魔力の弾丸を放ち、動く腐乱死体の胸部に3つの穴が空く。

 だが、動く腐乱死体は命中した時の衝撃で後退りをするだけで倒せていない。

 「一体、弱点はどこだ。」

 すぐに銃身へと触れて魔力を消費し、弾丸を最大まで増やす。そして頭部を穴だらけにして倒せないかを確かめる。

 6発の弾丸を1体の動く腐乱死体の頭部へと間髪入れずに放ち命中させる。すると、動く腐乱死体は床へと倒れる。

 あれで倒せたのかは分からない。けど、次は距離が2メートルもないほど接近された動く腐乱死体が相手だ。

 俺は距離が近いほどに鼻の奥を刺激する臭いに目尻から涙が出そうになるなか動く腐乱死体から距離を取る為に走り出した。

 相手の動く腐乱死体の移動スピードは早歩きくらいのスピードだ。その為、俺が全力じゃなくても走れば距離を取る事が出来る。

 そうして距離を取った俺は今度は検証の為に弾丸を回復させると、1発ずつ動く腐乱死体の頭部に弾丸を放った。

 1発、2発と動く腐乱死体の頭部に命中すれば、3発目の弾丸を放つ前に動く腐乱死体は床へと倒れて完全に動かなくなる。

 そうして完全に動かなくなるのと同時に戦闘チュートリアルの終了と、戦闘チュートリアルを続けて続行するのかの選択が現れる。

 「ふぅ、とりあえず残弾数を増やしておくか。」

 魔力銃の銃身へと触れて最大まで弾丸を増やすと、新しい戦闘チュートリアルを開始する前に魔力を最大まで回復する為に休憩を取る事にした。

 そうして魔力の回復が終わると4回目の戦闘チュートリアルを開始する。

 「骨が6体か?……後ろから音?……後ろからはゾンビかよ!」

 次に現れたのは動く人骨6体と動く腐乱死体6体の合計12体が相手の様だが、今回は正面だけじゃなくて正面と後ろの後方からだった。

 俺は頭蓋骨に命中すれば一撃で倒せる動く人骨から倒す事にした。集中し冷静に引き金を引く事で1発も外さずに動く人骨を倒す事に成功する。

 これには顔がニヤリとニヤけるが、その表情もすぐに戻して床に倒れている動く人骨たちの方へと走り出す。

 後方から迫って来ていた動く腐乱死体たちから距離を取った俺は銃身の側面に触れて弾丸の数を最大まで増やした。

 「そういえば、これなら一撃で倒せないか?」

 俺は魔力操作で魔力銃へと魔力を込める。これで6発の弾丸が強化された。

 流石に弾丸1つに1つ分の魔力を込めた時よりも威力がだいぶ落ちるが、それでも普通に魔力銃を使う時よりも威力があり、これなら一撃で倒せるのではと期待しながら1体の動く腐乱死体の頭部を狙って引き金を引いた。

 そうして放たれた弾丸は動く腐乱死体の頭部に外れる事なく命中し、動く腐乱死体は通常の時よりも衝撃を受けながら仰け反って床へと倒れる。

 これで倒せたのかは分からない。だが、あの倒れ方は通常時よりも派手だった。これならと思いながら俺は残りの残弾を使って動く腐乱死体たちの頭部に穴を開けていく。

 最後の1体の動く腐乱死体が仰け反りながら床へと倒れるのを見守りながら倒せたのかを気にしていると、俺の正面に透明な文章が書いている画面が表示される。

 魔力操作で魔力を1つ分追加すれば動く腐乱死体も一撃で倒せる事を知った。これなら動く腐乱死体には魔力操作で魔力を追加した方が良いだろう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

VRゲームでも身体は動かしたくない。

姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。 古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。 身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。 しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。 当作品は小説家になろう様で連載しております。 章が完結次第、一日一話投稿致します。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

料理をしていたらいつの間にか歩くマジックアイテムになっていた

藤岡 フジオ
ファンタジー
 遥か未来の地球。地球型惑星の植民地化が進む中、地球外知的生命体が見つかるには至らなかった。 しかしある日突然、一人の科学者が知的生命体の住む惑星を見つけて地球に衝撃が走る。  惑星は発見した科学者の名をとって惑星ヒジリと名付けられた。知的生命体の文明レベルは低く、剣や魔法のファンタジー世界。  未知の食材を見つけたい料理人の卵、道 帯雄(ミチ オビオ)は運良く(運悪く?)惑星ヒジリへと飛ばされ、相棒のポンコツ女騎士と共に戦いと料理の旅が始まる。

3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜

I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。 レベル、ステータス、その他もろもろ 最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。 彼の役目は異世界の危機を救うこと。 異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。 彼はそんな人生で何よりも 人との別れの連続が辛かった。 だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。 しかし、彼は自分の強さを強すぎる が故に、隠しきることができない。 そしてまた、この異世界でも、 服部隼人の強さが人々にばれていく のだった。

処理中です...