16 / 24
第16話
しおりを挟む
青白い渦の中に入って転移した俺とシルクは昨日に続いて1階層からの探索を開始した。
「どっちの方に階段があったのか、シルクは覚えてる?」
「覚えていますよ。ですが、ダンジョンは同じダンジョンで同じ階層でも毎回階段のある場所や採取ポイントの場所すらも変更されてますからね。1から探索のし直しです。」
「ああ、そう言う感じか。ゲームの中にもあったな。」
不思議のダンジョンとかそんな感じのゲームが似たような感じだ。
そんな話をしながら草原を歩いて移動していると、俺とシルクは1階層に現れるモンスターであるラビットと遭遇する。
「防ぐからあとは頼んだぞ。」
「はい、ご主人様。」
俺はシルクの前に出て盾を構えると、ラビットの突撃を防ぎ耐える覚悟を決める。
構えた皮の盾にラビットの突撃からの体当たりの衝撃が来た。
「うッ!シルク!!」
「はい!」
ラビットの体当たりを受けて若干だが後退った俺はシルクに地面でフラフラしているラビットを倒すように指示を出す。
そうして前に出たシルクは昨日よりも素早く動いてラビットの首を器用に切り裂いた。
ピクピクと痙攣してそのまま動かなくなったラビットが粒子に変わって行き、その場にはカードが1つドロップする。
「シルク、何がドロップしてた?」
ドロップしたカードを拾ったシルクに聞くと、シルクは拾ったカードを俺に渡して教えてくれる。
「ラビットの毛皮でしたよ。」
「普通のドロップアイテムか。」
手渡されたカードを確認すれば、そこにはラビットの毛皮の絵が描かれていた。
カードからラビットの毛皮を取り出した俺はインベントリにブランクカードとラビットの毛皮を収納すると探索に戻る。
それから1時間ほど探索をした俺とシルクは2階層へと続く階段を発見する。その階段を見つけられるまでの間、採取ポイントから5回ほど採取を行ない、ラビットの討伐数は26匹だ。
そうして降りた2階層の景色は1階層と変わらない景色だ。背丈の高い茂みが草原の幾つかにちらほら確認できる。
階層が増えたから同時に現れるモンスターの数が増えるか、それとも新しいモンスターが現れるのかと思ったが、どうやら2階層でもラビットが1匹のようだ。
「シルク、1階と同じ戦い方でいこう。」
「はい。ですが、階層が上がってラビットも強くなっているはずです。気を付けてください。」
「分かった。」
シルクの言う通り、ラビットも階層が上がって強くなっている可能性は高い。俺もより踏ん張ってラビットの体当たりを防ごう。
ラビットに接近して行くと、ラビットも俺たちに気が付いて走り出した。
走り出すラビットのスピードは確かに1階層で遭遇するラビットよりも素早い。これは力が上がっていなくても、あれだけスピードが速いのならそれだけ攻撃力も増しているはずだ。
俺は覚悟を決めてラビットの体当たりが命中する位置に皮の盾を構える。そうしてラビットの体当たりを受け止めると、俺の腕や身体に衝撃が来る。
「うわッ!?いてっ!!」
俺はラビットの体当たりを受けて衝撃を耐えられずに尻餅を付いてしまう。だが、ラビットの方も脳震盪を起こしており、先ほどから地面に着地に心配してフラフラと立ち上がろうとしていた。
「ご主人様!!」
「いい!俺よりもまずはラビットだ!!」
「はい!」
尻餅を付いた俺の方に意識が向いたシルクに俺はラビットを倒すのを優先するように指示を出した。
シルクもその指示を聞いて脳震盪を起こしているラビットを倒すことを優先して、ラビットに攻撃を仕掛ける。
短剣を振るい首元を切り裂き、そのまま短剣の持ち方を変えてラビットの胴体に短剣を突き刺した。
「ギュウッ!??」とそんな鳴き声を上げてラビットは倒れ、表示された画面にはラビットを倒したことと獲得した経験値が2になっていた。
「どっちの方に階段があったのか、シルクは覚えてる?」
「覚えていますよ。ですが、ダンジョンは同じダンジョンで同じ階層でも毎回階段のある場所や採取ポイントの場所すらも変更されてますからね。1から探索のし直しです。」
「ああ、そう言う感じか。ゲームの中にもあったな。」
不思議のダンジョンとかそんな感じのゲームが似たような感じだ。
そんな話をしながら草原を歩いて移動していると、俺とシルクは1階層に現れるモンスターであるラビットと遭遇する。
「防ぐからあとは頼んだぞ。」
「はい、ご主人様。」
俺はシルクの前に出て盾を構えると、ラビットの突撃を防ぎ耐える覚悟を決める。
構えた皮の盾にラビットの突撃からの体当たりの衝撃が来た。
「うッ!シルク!!」
「はい!」
ラビットの体当たりを受けて若干だが後退った俺はシルクに地面でフラフラしているラビットを倒すように指示を出す。
そうして前に出たシルクは昨日よりも素早く動いてラビットの首を器用に切り裂いた。
ピクピクと痙攣してそのまま動かなくなったラビットが粒子に変わって行き、その場にはカードが1つドロップする。
「シルク、何がドロップしてた?」
ドロップしたカードを拾ったシルクに聞くと、シルクは拾ったカードを俺に渡して教えてくれる。
「ラビットの毛皮でしたよ。」
「普通のドロップアイテムか。」
手渡されたカードを確認すれば、そこにはラビットの毛皮の絵が描かれていた。
カードからラビットの毛皮を取り出した俺はインベントリにブランクカードとラビットの毛皮を収納すると探索に戻る。
それから1時間ほど探索をした俺とシルクは2階層へと続く階段を発見する。その階段を見つけられるまでの間、採取ポイントから5回ほど採取を行ない、ラビットの討伐数は26匹だ。
そうして降りた2階層の景色は1階層と変わらない景色だ。背丈の高い茂みが草原の幾つかにちらほら確認できる。
階層が増えたから同時に現れるモンスターの数が増えるか、それとも新しいモンスターが現れるのかと思ったが、どうやら2階層でもラビットが1匹のようだ。
「シルク、1階と同じ戦い方でいこう。」
「はい。ですが、階層が上がってラビットも強くなっているはずです。気を付けてください。」
「分かった。」
シルクの言う通り、ラビットも階層が上がって強くなっている可能性は高い。俺もより踏ん張ってラビットの体当たりを防ごう。
ラビットに接近して行くと、ラビットも俺たちに気が付いて走り出した。
走り出すラビットのスピードは確かに1階層で遭遇するラビットよりも素早い。これは力が上がっていなくても、あれだけスピードが速いのならそれだけ攻撃力も増しているはずだ。
俺は覚悟を決めてラビットの体当たりが命中する位置に皮の盾を構える。そうしてラビットの体当たりを受け止めると、俺の腕や身体に衝撃が来る。
「うわッ!?いてっ!!」
俺はラビットの体当たりを受けて衝撃を耐えられずに尻餅を付いてしまう。だが、ラビットの方も脳震盪を起こしており、先ほどから地面に着地に心配してフラフラと立ち上がろうとしていた。
「ご主人様!!」
「いい!俺よりもまずはラビットだ!!」
「はい!」
尻餅を付いた俺の方に意識が向いたシルクに俺はラビットを倒すのを優先するように指示を出した。
シルクもその指示を聞いて脳震盪を起こしているラビットを倒すことを優先して、ラビットに攻撃を仕掛ける。
短剣を振るい首元を切り裂き、そのまま短剣の持ち方を変えてラビットの胴体に短剣を突き刺した。
「ギュウッ!??」とそんな鳴き声を上げてラビットは倒れ、表示された画面にはラビットを倒したことと獲得した経験値が2になっていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる