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第七章

魔界の生成AI ~ママにいただいたコンドーム~

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 手放すのを残念がる指導教授の了解を取り付け、両親にも事後承諾を求める。

 「うん。それでいい。学問の世界もいいが、実社会に貢献する仕事で大きな成果を

あげるのも、タケシの能力を活かす道だよ。しっかり頑張れ!」

 大学教授への道を捨て、がっかりすると思った父は意外にも励ましてくれた。

 新たに進む道が、イバラの道どころか、地獄の一丁目の本通りとは知らず・・・。 

 剛自身が全く判っていないので、当然ではあるが・・・・。

 「休日は必ず我家よ・・・時々はママがマンションでお料理してあげるけど」
 
聖良は涙を浮かべて息子の手を握る。タケシが自立するのは喜ぶべきことだし少しは

距離が出来ることで、妖魔に苦しめられる夜も減るのでは・・・とも思いながら。


 その夜。夫婦の営みを始める前に聖良が切り出した。

 まだ夫には話していなかったが、二週間ほど前に養護院の援助活動に行ったさいに

保母さんから『元気でやっているか、美久のアパートを久しぶりに訪ねたところが、

困ったことがありまして・・・』と相談されていたのだ。剛と美久がカラダの関係に

あることは養護院では周知の事実だが、美久ももう二十歳、美容学院の成績もいい、

そろそろ剛の養父母のお耳にも入れた方がいいだろうという、養護院長の判断による

ものであった。

 「・・・・美久が慌てて隠したけれど、封を切ったコンドームの箱が整理棚の隅に

あったそうなの・・・」

 「・・・・ふむ。それが必要な相手はタケシ、ということだろうね?」

 「ええ、それ以外には考えられませんわ・・・」

 「・・・・うん。いずれそうなるとは思っていたよ。不純な交際では無いだろう。

二人を切り裂くのは良くない。美久も養女にして、専科には我家から通わせるのは、

どうだろう?その方が眼が行き届くということもあるしね。タケシが自分の進む道を

決めたこの機会に思い切った決断をしよう。美久が専科を終えるころには、タケシの

仕事も軌道に乗っている。その時には二人を夫婦養子にすることを前提にして」

 聖良は美久への妬ましさも募ったが、夫の判断が正しいと思わざるを得ない。

 「ただし、慎重に事を運ぶ必要がある。直ぐに探偵事務所を手配する。全ては確証

を得てからだよ。いいね」

 
 その十日後、聖良は建太郎から二人がホテルに入る写真と調査票を見せられた。

 「・・・・早いほうがいい。来週にでも美久を我家に招いてはどうだろう?」

 「ええ、そういたしましょう・・・・」


 美久は初めて、タケシ兄ちゃんが暮らす家の玄関を潜った。

 お兄ちゃんは大学の研究室の後片付け。お義父様もお仕事で不在。

 夕食までには、お帰りになるはずである。ひとまずリビングで、美久が持ってきた

手作りのクッキーでお茶にする。

 「専科の授業料もご負担いただくことにあり、感謝の気持ちで一杯です」

 「いいのよ・・・パパと相談したのだけれど、美久も養女になって、タケシと兄と

妹になるのは、どうかしら?タケシにはまだ言ってないけど、美久はどう?」

 美久は嬉しさのあまり、声も出せない。溢れる涙が美久のお返事であった。

 「ひとつ心配なのは、タケシにも美久にも私たち夫婦の他に御親戚がないでしょ。

ママの実家の佃煮屋は兄が継いでいるけど、近いうちに紹介するわ。老舗だから顔は

広いし、しっかり者だから・・・・あなたち・・・・若い夫婦の、力になると思う」

 「え?」

 「・・・美久、赤ちゃんが欲しいかもしれないけど少なくとも専科を終えるまでは

ダメですよ。専科を出ても、まだ二十二歳。最近では早すぎるくらいね・・・美久が

産んでくれる孫の顔は早くみたいけど」

 お兄ちゃんといずれは夫婦となることを前提にしたママのお話に、美久は嬉しさと

SEXをお兄ちゃんとしていることを知られている恥ずかしさで顔を赤くした。

 「・・・美久、避妊はちゃんとしている?子育てと学業の両立は大変ですからね」

 「はい・・・・」

 「今夜は我家にお泊りにしなさい。タケシと長い時間を一緒にいる機会は、あまり

無かったでしょうから・・・朝ごはんを食べて学校に向かっても大丈夫よね?」

 「・・・はい・・・下着の替えがありませんけど・・・・」

 「ふふ、一日くらい大丈夫よね・・・・・・・コンドームは持っている?」

 「・・・・・いえ・・・」

 「タケシがいつもよういしてるの?」

 「いえ、いつも美久が・・・」

 「・・・そう。ママは妊娠できないので、オゴムは使っていないの・・・・」

 「・・・・・」

 「ふふ、恥ずかしそうな顔しないで。ママもこんな話までするのは恥かしい・・・

でもね。美久とは何でも話せる母親になりたいから・・・・はい」

 聖良は手渡す1ダース入りのコンドームの箱を真っ赤な顔で受け取った。

 お兄ちゃんのお部屋で、封を切ることの出来る時間が待ち遠しい・・・。

 
 美久がお兄ちゃんのベッドを軋ませることが出来たのは午後十時を過ぎてから。

 「まあ、本がいっぱいね!!」

 「ああ」

 「美久もしっかり勉強しないとね」

 「ああ」

 お兄ちゃんはいつものように気の無い返事だが、美久は嬉しい。

 早く美久とSEXしたいよと、顔に書いているから。

 「今夜は、静かにやらないとね」

 「ああ」

 「ん、もお~!!」


 ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・


 お兄ちゃんのシングルベッドでするのは初めてだから美久は興奮した。

 気持ち良くて堪らないけど、声を上げそうになるのを必死で我慢する。

 少しお休みしてから、ママにいただいたコーンドームの封をまた切る。 


 ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・


 いつも以上に聖良と建太郎のベッドも軋み音を立てたことは言うまでも無い。

 美久は明けの明星を眺めると、またママにいただいたコンドームの封を切る。


 ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・キシ、キシ・・・・


 
 お始末をしていると、お兄ちゃんがプレゼントを差し出した。

 「最初の日、美久の頭をクラクラさせた109のお店で買ったよ」

 「わあ、嬉しい!すごくエッチなパンティね・・・恥ずかしかった?」

 「だいぶね」

 「ふふふ・・・チュッ、チュッ・・・・お兄ちゃん、穿かせて!」








 




 
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