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異世界生活の始まり
31 負担
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ノエル様とユキの会話がある意味物騒すぎる。
なぜ装備をもらう云々の話なのに、私が対象で出てくるって、おかしくないか?
変なフラグは立てたくない…、でも、これはツッコまねばならないやつ?お約束ってやつ??
そんなことをぐるぐる考えている間に、ユキとノエル様は席を一旦外して、少し離れたところで何やら小声で話しているようだ。私に聞かせたくないってこと?
「アンナも、変な子たちに好かれたものだね。」
ゆっくりとお茶をすすりながらイース様が私に話しかけてくる。変な子たち、と複数形になっているってことは、ノエル様も込みなのか。私は否定も肯定もせずに黙っていた。そんな私を見て、不安そうだと思ったのだろうか。
「アンナは大丈夫だよ、君が楽しく暮らせばみんな幸せと思うようだ。ユキと言ったか…あれには負担を強いるが、本人が望んだのだから問題ないだろう。今すぐに、と言うわけでもないしな。」
負担を強いる?今すぐではない?含みをもたせたイース様の言い方が気になるけど、私の面倒見てくれることが負担とかそういうことなのかな?そんなことを考えていたら、ユキとノエル様の話も終わっていたようだ。
その後、私もノエル様からあれもこれもと色々アイテムやら何やらを持たされ、ノエル様がもっと話したいとごねるのを宥めながら、教会に戻ってきた。
女神様のところに長い時間滞在していたつもりだったが、教会の中で過ぎた時間はほんの5分程度だったようだ。それにもユキは「異世界あるあるキタ!」と無駄に喜んでいたが。
教会からギルド方面へ向かう道すがら。
「ねえ、ユキ……」
そこまでユキに問いかけて、私は言葉を止める。
ユキに聞きたいことは山ほどあった。あの装備がなんで私に関係あるのかとか、ノエル様とコソコソ何話していたのかとか。
でも、まずはやることやってからにしようと思い直す。当初の目的はギルドタグをもらうこと。
まだそれすらも達成してないのに、余計なことに首を突っ込んじゃいけない気がする。
次々気になることに手を出して収集つかなくなるって、よくあることだよね!私、ついやっちゃうんだよね…。調べ物とかも、気になることあったら脱線して別のこと調べ始めて、結局元々調べてたものが最後になっちゃうとかね。その興味本位のおかげで、無駄に雑学が増えてるのはいいことかもしれないけど。
それから、イース様が言っていた負担を強いるって言葉も気になっていた。ユキはやっぱり私のことが負担になってるのかな?ノエル様から提案してくれたとはいえ、勝手にここについてきたのは私だし。「負担だ、迷惑してる」だなんて、優しい彼は面と向かって言わないだろうけど。
「ん?何?」
「あ、いや、ごめん、なんでもないや。あ、明日、そう、明日依頼受けに行くんだよね?またこの前と同じ時間でいい?」
「……あ、うん、明日はそれでいいけど、あのさ、…」
「じゃあ、明日またよろしくね!私、今日は明日のために準備してゆっくり休むね!」
ギルドの建物が見えてきたあたりで、ユキが何か言いかけたのを遮って、私は先に戻ろうとする。
じゃあ、また明日ね!とユキを振り返って言おうとしたところで手首をユキに掴まれる。
「アンナ、ちょっと話したいんだけど、ダメ?」
くっ!イケメンにされるこんな状況、少女漫画みたいじゃないか!つい、ハイ喜んで!って言っちゃいそう……じゃなくて!
「なんて言うか、変なフラグ立てたくないから聞きたいけど話したくないというなんとも言えない心境です」
「はは、なんだそれ」
真面目に言ったら笑われた。
-----------------
話の流れに苦戦中です。
アンナをのんびり暮らさせたいだけだったんですが、ユキ側の設定を出そうとしたらアンナのリケジョパートが全く出てこないという大変な事態に……!!
題名詐欺にならないように頑張ります。
なぜ装備をもらう云々の話なのに、私が対象で出てくるって、おかしくないか?
変なフラグは立てたくない…、でも、これはツッコまねばならないやつ?お約束ってやつ??
そんなことをぐるぐる考えている間に、ユキとノエル様は席を一旦外して、少し離れたところで何やら小声で話しているようだ。私に聞かせたくないってこと?
「アンナも、変な子たちに好かれたものだね。」
ゆっくりとお茶をすすりながらイース様が私に話しかけてくる。変な子たち、と複数形になっているってことは、ノエル様も込みなのか。私は否定も肯定もせずに黙っていた。そんな私を見て、不安そうだと思ったのだろうか。
「アンナは大丈夫だよ、君が楽しく暮らせばみんな幸せと思うようだ。ユキと言ったか…あれには負担を強いるが、本人が望んだのだから問題ないだろう。今すぐに、と言うわけでもないしな。」
負担を強いる?今すぐではない?含みをもたせたイース様の言い方が気になるけど、私の面倒見てくれることが負担とかそういうことなのかな?そんなことを考えていたら、ユキとノエル様の話も終わっていたようだ。
その後、私もノエル様からあれもこれもと色々アイテムやら何やらを持たされ、ノエル様がもっと話したいとごねるのを宥めながら、教会に戻ってきた。
女神様のところに長い時間滞在していたつもりだったが、教会の中で過ぎた時間はほんの5分程度だったようだ。それにもユキは「異世界あるあるキタ!」と無駄に喜んでいたが。
教会からギルド方面へ向かう道すがら。
「ねえ、ユキ……」
そこまでユキに問いかけて、私は言葉を止める。
ユキに聞きたいことは山ほどあった。あの装備がなんで私に関係あるのかとか、ノエル様とコソコソ何話していたのかとか。
でも、まずはやることやってからにしようと思い直す。当初の目的はギルドタグをもらうこと。
まだそれすらも達成してないのに、余計なことに首を突っ込んじゃいけない気がする。
次々気になることに手を出して収集つかなくなるって、よくあることだよね!私、ついやっちゃうんだよね…。調べ物とかも、気になることあったら脱線して別のこと調べ始めて、結局元々調べてたものが最後になっちゃうとかね。その興味本位のおかげで、無駄に雑学が増えてるのはいいことかもしれないけど。
それから、イース様が言っていた負担を強いるって言葉も気になっていた。ユキはやっぱり私のことが負担になってるのかな?ノエル様から提案してくれたとはいえ、勝手にここについてきたのは私だし。「負担だ、迷惑してる」だなんて、優しい彼は面と向かって言わないだろうけど。
「ん?何?」
「あ、いや、ごめん、なんでもないや。あ、明日、そう、明日依頼受けに行くんだよね?またこの前と同じ時間でいい?」
「……あ、うん、明日はそれでいいけど、あのさ、…」
「じゃあ、明日またよろしくね!私、今日は明日のために準備してゆっくり休むね!」
ギルドの建物が見えてきたあたりで、ユキが何か言いかけたのを遮って、私は先に戻ろうとする。
じゃあ、また明日ね!とユキを振り返って言おうとしたところで手首をユキに掴まれる。
「アンナ、ちょっと話したいんだけど、ダメ?」
くっ!イケメンにされるこんな状況、少女漫画みたいじゃないか!つい、ハイ喜んで!って言っちゃいそう……じゃなくて!
「なんて言うか、変なフラグ立てたくないから聞きたいけど話したくないというなんとも言えない心境です」
「はは、なんだそれ」
真面目に言ったら笑われた。
-----------------
話の流れに苦戦中です。
アンナをのんびり暮らさせたいだけだったんですが、ユキ側の設定を出そうとしたらアンナのリケジョパートが全く出てこないという大変な事態に……!!
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