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ロイさんとの出会いを思い出しました①
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今回のハットリの二次テストを見ていて、ロイさんと初めて会った時のことを思い出した。
あれは今から2年近く前のこと。
全寮制の王立高等学院を卒業して実家に戻って来たばかりの頃だった。
もともとダンジョンの冒険に淡い憧れのようなものを抱いていたわたしは、冒険者協会で登録を済ませて発行してもらったばかりのカードとガイドブックを持ってマーシェスダンジョンの入り口から少し離れた場所に立ち、どのような人たちが中に入っていくのかを眺めていた。
魔物との戦闘経験など当然ないし、武器や防具も持っていない。
それでもレジャーランド化している上層階だけならいいよね?
そう思って一歩を踏み出そうとしたとき、後ろから声を掛けられたのだ。
「お嬢ちゃん、ひとり? もしかしてダンジョンに行くところだったかな」
軽い調子の声に、これはいわゆるナンパというやつか!?と思いながら恐る恐る振り返ると、そこには男性が3人立っていた。
ひとりはキラキラなエフェクトが見えそうな笑顔を振りまく王子様っぽい人、その後ろに立つクリムゾンレッドの瞳が不気味ないかにも俺様系の人、そしてその横に立つのはマッチョで無表情な大男だった。
いわずもがな、これがエルさん、ロイさん、トールさんとの出会いだったのだ。
大剣や斧を背負っている様子から冒険者なんだなというのはわかったが、そんな人たちがわたしに何の用だろうと勘繰った。
もしや、ダンジョンを案内すると言って後から法外なガイド料を請求してくる「ぼったくりガイド」かもしれないと警戒心が増幅していく。
「いえ、あの……結構です!」
慌ててその場を立ち去ろうとして、胸に抱えたガイドブックの上に乗せていた冒険者カードが滑り落ちてしまった。
しゃがんで拾おうと伸ばしたわたしの手よりも先に、長い指がカードを拾い上げた。
「ふうん、ヴィーちゃんは今日登録したばっかりなんだ。僕はエル、こっちがロイで、こいつがトール。よろしくね」
にこっ。
いやいや、にこってされてもね?
しゃがんだままエルさんのキラキラ笑顔を見上げて戸惑う気持ちばかりが大きくなる。
これは後からわかったことだけれど、ロイパーティーは地下40階に一番乗りしたものの初戦で見事なまでの全滅を喫し、その後も何度もBANされ、重傷を負いながら試行錯誤を繰り返していたところで、地下40階で3か月も足止めをくらっていたのだ。
蘇生や治療でパーティーの資金を大きく減らした上に見ず知らずのリスザルに先を越されたせいでロイさんのイライラは頂点に達していて、エルさん以外は誰も話しかけることができないほどピリピリした状況だったという。
そんな時に、いかにも初心者の若い女の子を見つけて、この子を使わない手はない!と思いついたらしい。
それがわたしだ。
「大丈夫! そんなに警戒しないで、ね?」
エルさんはにこやかに笑いながら、このダンジョンには初心者限定の特典があるのだけど、それに気づかないまま進んでしまって取り損ねる冒険者が多いから案内してあげたいだけだと言ってきた。
「特典をもらったらさ、一緒にイカ焼き食べようよ。食べたことある?すごく美味しいんだよ。僕らが奢ってあげる」
いやいや、どれもこれも誘拐犯がよく使う常套句のような気がしてならないんですが?
「ごめんなさい、間に合ってます」
やんわりとお断りして、また日を改めて来ようと決心して立ち上がると、エルさんの顔に焦りが見え始めた。
「待って! もしかして、もう他のパーティーと約束してる?」
エルさんのアンバーの瞳が揺れている。
どうしてこんなに必死なのか、その理由がわからない。
「え? 違いますけど。あなたの目的がよくわからなくて気持ち悪いだけです」
「うわあ、僕、女の子から『気持ち悪い』って言われたの初めてかも」
そのつぶやきに、後ろに立っていた男たちが同時にブッ!と吹き出し、肩を震わせて笑い始めた。
「エル、こういう時は正直に言わないとダメだ」
ひとしきり笑ったところで、ロイさんが口を開いた。
「その特典は俺たちにとってもメリットがあるってことだ。だから俺たちに案内させてもらないだろうか」
笑いをひっこめたロイさんの、深い赤色の瞳に囚われた。
最初は不気味で怖いと思ったけれど、破顔した顔が思いのほか少年っぽくて、そのギャップにやられたのかもしれない。
初心者を連れて行ったら、この人たちにも紹介特典が手に入るってことか。
それだけなら協力してあげてもいい。
そう思い始めて迷っていると、男3人と行くのが不安ならお姉さまと行ってくれてもいいと提案してくれた。
その「お姉さま」とはビアンカさんのことで、酒場まで連れて行ってもらったのだが、この日はあいにく団体客の予約が入っているとかであっさり断られてしまった。
「ごめんなさい、今日は忙しくて無理よ」
「なんだとぉ!」
「ビアンカさん、終わったら僕たちも手伝うからさ、どうにかならない?」
ロイさんは怒り出し、エルさんはどうにか説得しようとしている。
「何言ってるのよぉ、包丁握ったこともないくせに。もう邪魔しないでくれる? 本当に今日はダメなの」
ビアンカさんは目も合わせずにひたすら手を動かしていて、本当に忙しそうだ。
わたしのせいでビアンカさんのお仕事の邪魔をしていることや、この人たちが仲違いしてしまうのではないかという罪悪感に駆られて思わず言ってしまった。
「大丈夫です。わたし、この御三方と行ってきますから」
後に本人から聞いたところによると、エルさんはこの時、いかにもお人好しな感じのこの子ならクリアできるだろうと成功を確信したらしい。
あれは今から2年近く前のこと。
全寮制の王立高等学院を卒業して実家に戻って来たばかりの頃だった。
もともとダンジョンの冒険に淡い憧れのようなものを抱いていたわたしは、冒険者協会で登録を済ませて発行してもらったばかりのカードとガイドブックを持ってマーシェスダンジョンの入り口から少し離れた場所に立ち、どのような人たちが中に入っていくのかを眺めていた。
魔物との戦闘経験など当然ないし、武器や防具も持っていない。
それでもレジャーランド化している上層階だけならいいよね?
そう思って一歩を踏み出そうとしたとき、後ろから声を掛けられたのだ。
「お嬢ちゃん、ひとり? もしかしてダンジョンに行くところだったかな」
軽い調子の声に、これはいわゆるナンパというやつか!?と思いながら恐る恐る振り返ると、そこには男性が3人立っていた。
ひとりはキラキラなエフェクトが見えそうな笑顔を振りまく王子様っぽい人、その後ろに立つクリムゾンレッドの瞳が不気味ないかにも俺様系の人、そしてその横に立つのはマッチョで無表情な大男だった。
いわずもがな、これがエルさん、ロイさん、トールさんとの出会いだったのだ。
大剣や斧を背負っている様子から冒険者なんだなというのはわかったが、そんな人たちがわたしに何の用だろうと勘繰った。
もしや、ダンジョンを案内すると言って後から法外なガイド料を請求してくる「ぼったくりガイド」かもしれないと警戒心が増幅していく。
「いえ、あの……結構です!」
慌ててその場を立ち去ろうとして、胸に抱えたガイドブックの上に乗せていた冒険者カードが滑り落ちてしまった。
しゃがんで拾おうと伸ばしたわたしの手よりも先に、長い指がカードを拾い上げた。
「ふうん、ヴィーちゃんは今日登録したばっかりなんだ。僕はエル、こっちがロイで、こいつがトール。よろしくね」
にこっ。
いやいや、にこってされてもね?
しゃがんだままエルさんのキラキラ笑顔を見上げて戸惑う気持ちばかりが大きくなる。
これは後からわかったことだけれど、ロイパーティーは地下40階に一番乗りしたものの初戦で見事なまでの全滅を喫し、その後も何度もBANされ、重傷を負いながら試行錯誤を繰り返していたところで、地下40階で3か月も足止めをくらっていたのだ。
蘇生や治療でパーティーの資金を大きく減らした上に見ず知らずのリスザルに先を越されたせいでロイさんのイライラは頂点に達していて、エルさん以外は誰も話しかけることができないほどピリピリした状況だったという。
そんな時に、いかにも初心者の若い女の子を見つけて、この子を使わない手はない!と思いついたらしい。
それがわたしだ。
「大丈夫! そんなに警戒しないで、ね?」
エルさんはにこやかに笑いながら、このダンジョンには初心者限定の特典があるのだけど、それに気づかないまま進んでしまって取り損ねる冒険者が多いから案内してあげたいだけだと言ってきた。
「特典をもらったらさ、一緒にイカ焼き食べようよ。食べたことある?すごく美味しいんだよ。僕らが奢ってあげる」
いやいや、どれもこれも誘拐犯がよく使う常套句のような気がしてならないんですが?
「ごめんなさい、間に合ってます」
やんわりとお断りして、また日を改めて来ようと決心して立ち上がると、エルさんの顔に焦りが見え始めた。
「待って! もしかして、もう他のパーティーと約束してる?」
エルさんのアンバーの瞳が揺れている。
どうしてこんなに必死なのか、その理由がわからない。
「え? 違いますけど。あなたの目的がよくわからなくて気持ち悪いだけです」
「うわあ、僕、女の子から『気持ち悪い』って言われたの初めてかも」
そのつぶやきに、後ろに立っていた男たちが同時にブッ!と吹き出し、肩を震わせて笑い始めた。
「エル、こういう時は正直に言わないとダメだ」
ひとしきり笑ったところで、ロイさんが口を開いた。
「その特典は俺たちにとってもメリットがあるってことだ。だから俺たちに案内させてもらないだろうか」
笑いをひっこめたロイさんの、深い赤色の瞳に囚われた。
最初は不気味で怖いと思ったけれど、破顔した顔が思いのほか少年っぽくて、そのギャップにやられたのかもしれない。
初心者を連れて行ったら、この人たちにも紹介特典が手に入るってことか。
それだけなら協力してあげてもいい。
そう思い始めて迷っていると、男3人と行くのが不安ならお姉さまと行ってくれてもいいと提案してくれた。
その「お姉さま」とはビアンカさんのことで、酒場まで連れて行ってもらったのだが、この日はあいにく団体客の予約が入っているとかであっさり断られてしまった。
「ごめんなさい、今日は忙しくて無理よ」
「なんだとぉ!」
「ビアンカさん、終わったら僕たちも手伝うからさ、どうにかならない?」
ロイさんは怒り出し、エルさんはどうにか説得しようとしている。
「何言ってるのよぉ、包丁握ったこともないくせに。もう邪魔しないでくれる? 本当に今日はダメなの」
ビアンカさんは目も合わせずにひたすら手を動かしていて、本当に忙しそうだ。
わたしのせいでビアンカさんのお仕事の邪魔をしていることや、この人たちが仲違いしてしまうのではないかという罪悪感に駆られて思わず言ってしまった。
「大丈夫です。わたし、この御三方と行ってきますから」
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