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勇者パーティー
第24話 アルカディアへの帰還と道中
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無意識のうちに魔王が勇者を滅ぼさんとしたともとれるような依頼を終えた1週間後。勇者パーティーは、アガンの意見によりレベリングを一旦止め、アルカディアで戦闘経験を積むことになった。となると、当然だが現地の冒険者ギルドのギルマスもエレナではなくなるわけで
「エレナさん!今からでもアルカディアのギルドマスターと担当を交換してくださいぃぃぃ!!!」
「私を頼ってくれるのは嬉しいのだがな。流石に無理な話なのだナツキ。それに、レオル様は基本あんな感じだが重要なことは確かにやってくれるし、教えてもくれる。慣れれば大丈夫だろう・・・おそらくは。」
「おそらくってぇ。」
慣れればとか言っている時点でも既にアウトだろう。
項垂れる夏樹。と、珍しい事にそれをミストが慰める。
「ギルマス良い人だよ?ご飯くれるし。」
「まさかの餌付け済み!?」
そんなこんなで王都を発った勇者パーティーであった。
_______________
現在、ミスト達が来た道を進んでアルカディアへと向かっている。ちなみに馬車も2人が乗って来た物。何気にこの人数でも乗れるような大きさだったのだ。エレナの言う通り、威厳皆無でも仕事は確かにやるギルマスであった。
2週間ほど馬車を走らせ、野営した朝。その日は午後から進むこととなったため、ミストとアガンは暇つぶしに狩りを行っていた。
昼前になって、先にアガンが戻って来た。
「お、戻ったねアガン。収穫はどうだい?」
「結構取れたぞ。ホーンラビットが3羽とロックバード2羽だ。」
「合計5羽か、流石だね。僕ほどじゃないけど!」
「私も取れたよ。」
少し遅れてミストが戻って来る。何匹かは生け捕りにしてきたのか、魔法倉庫にはしまわずに手に持っているようだ。
「そっちはなにが狩れたんだい?」
「アガンほどじゃないけどね。ロックバードが1羽。あと、ホーンラビットが2羽襲ってきたから、なんとなく生け捕りにしたよ。ついでにギルマスも生け捕ってきた。」
「やあ、久しぶりだね~。」
「そうかそうか、ミストの収穫は3羽と1人・・・ってなんでいるんだよギルマス!?」
何故かこの辺をウロウロしていたのをミストが連れてきたらしい。・・・本当に仕事してるのだろうかこいつは。
まあ、なんやかんやでギルマスも一緒に昼食をとる事になった。何故、もしくはどうやって此処にいのかだが、アガン曰く「気にしてたらきりがねぇから考えるな。」だそうだ。
夏樹の目は死んでいた。
_______________
食後の休憩に入ろうとした夏樹であったが、ふと馬車の片隅に置いてある割と大量の焼き菓子を発見した。これだけあるなら1つぐらいは怒られまい、と、1つ口に入れる。
「あ、勇者様それは・・・」
「!?何これすっげー美味い!シャロンが作ったのか?」
「いえ・・・ミスト様です。」
「ゲフッ!ゴホッ!」
「大丈夫です勇者様!そこのホーンラビットで毒味は済ませました!」
「そ、そうか・・・ハッ!まさか遅効性の!?」
顔を青くして慌てる夏樹。と、そこへアガンがやって来る。そして、
「お、もしかしてミストの菓子か?1つ貰うぞ。」
「え!?」
そう言って自ら食べた。それを見て恐々としながらも尋ねる夏樹。
「あのさ、その・・・これ食べても大丈夫な物なのか?」
「ん?ああ、菓子は職人並みに美味いんだよこれが。」
「何その不思議現象!?」
女子力高いんだか低いんだか。
「エレナさん!今からでもアルカディアのギルドマスターと担当を交換してくださいぃぃぃ!!!」
「私を頼ってくれるのは嬉しいのだがな。流石に無理な話なのだナツキ。それに、レオル様は基本あんな感じだが重要なことは確かにやってくれるし、教えてもくれる。慣れれば大丈夫だろう・・・おそらくは。」
「おそらくってぇ。」
慣れればとか言っている時点でも既にアウトだろう。
項垂れる夏樹。と、珍しい事にそれをミストが慰める。
「ギルマス良い人だよ?ご飯くれるし。」
「まさかの餌付け済み!?」
そんなこんなで王都を発った勇者パーティーであった。
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現在、ミスト達が来た道を進んでアルカディアへと向かっている。ちなみに馬車も2人が乗って来た物。何気にこの人数でも乗れるような大きさだったのだ。エレナの言う通り、威厳皆無でも仕事は確かにやるギルマスであった。
2週間ほど馬車を走らせ、野営した朝。その日は午後から進むこととなったため、ミストとアガンは暇つぶしに狩りを行っていた。
昼前になって、先にアガンが戻って来た。
「お、戻ったねアガン。収穫はどうだい?」
「結構取れたぞ。ホーンラビットが3羽とロックバード2羽だ。」
「合計5羽か、流石だね。僕ほどじゃないけど!」
「私も取れたよ。」
少し遅れてミストが戻って来る。何匹かは生け捕りにしてきたのか、魔法倉庫にはしまわずに手に持っているようだ。
「そっちはなにが狩れたんだい?」
「アガンほどじゃないけどね。ロックバードが1羽。あと、ホーンラビットが2羽襲ってきたから、なんとなく生け捕りにしたよ。ついでにギルマスも生け捕ってきた。」
「やあ、久しぶりだね~。」
「そうかそうか、ミストの収穫は3羽と1人・・・ってなんでいるんだよギルマス!?」
何故かこの辺をウロウロしていたのをミストが連れてきたらしい。・・・本当に仕事してるのだろうかこいつは。
まあ、なんやかんやでギルマスも一緒に昼食をとる事になった。何故、もしくはどうやって此処にいのかだが、アガン曰く「気にしてたらきりがねぇから考えるな。」だそうだ。
夏樹の目は死んでいた。
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食後の休憩に入ろうとした夏樹であったが、ふと馬車の片隅に置いてある割と大量の焼き菓子を発見した。これだけあるなら1つぐらいは怒られまい、と、1つ口に入れる。
「あ、勇者様それは・・・」
「!?何これすっげー美味い!シャロンが作ったのか?」
「いえ・・・ミスト様です。」
「ゲフッ!ゴホッ!」
「大丈夫です勇者様!そこのホーンラビットで毒味は済ませました!」
「そ、そうか・・・ハッ!まさか遅効性の!?」
顔を青くして慌てる夏樹。と、そこへアガンがやって来る。そして、
「お、もしかしてミストの菓子か?1つ貰うぞ。」
「え!?」
そう言って自ら食べた。それを見て恐々としながらも尋ねる夏樹。
「あのさ、その・・・これ食べても大丈夫な物なのか?」
「ん?ああ、菓子は職人並みに美味いんだよこれが。」
「何その不思議現象!?」
女子力高いんだか低いんだか。
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