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火曜神の激熱な愛【7話~18話】
神体の切り替え!!
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――どうしてこうなったのだろうか?
ちゃぶ台には昨日の残り物の筑前煮に、卵焼きにほうれん草のお浸し、塩トマトに鮭の塩焼きとオーソドックスながらもいかにもと言う感じの朝食が並んでいる。
ただし、智美の前にだけ……。
「あの……智美さん。」
「あら、何かしら? 私の作った朝食が口に合わなかった?」
翠の目の前にはご飯と味噌汁と卵焼きにのみがお皿に盛られており、他のおかずも食べたいのだがツッコミがしずらい。
けど自分の意見を積極的に言わなければ相手に物事が伝わらないのは確かな正論を心にそれを伝えた。
「何で俺のだけはおかずが卵焼きだけなんだ?」
智美はニコニコ微笑みながら優しそうな声で話す。
まるで楽しそうに弟として翠をからかう姉のように微笑ましく。
「さぁ、なぜかしらね? 自分の胸に手を当てて聞いてみなさいな?」
「うーん、特に思い浮かぶ事は……あぐうっ!?」
つまらない答えが飛んできた為か智美は空気の弾丸を翠の眉間に一発弾き、またしてもゴミを見るような目付きで見つめては嘲笑う。
「そうねぇ、私が気持ちよく眠っているのにあんなことされたらたまったものじゃぁ無いわね? そんな変態にご飯を食べさせてあげるだけ感謝の気持ちはもってほしいものね。」
胸に手を当てて聞いてみろと聞かれた瞬間から、ハッとしていたものの恐れていた現実が目の当たりになる。
「ごっ、ごめんなさい……。 聖奈さんが可愛すぎて自分の欲求では抑えられないほど。 本当に申し訳なく思って……うぐぁっ!?」
翠の本気の土下座をかますも、智美はそんな土下座の背中を右足で少し強めに踏みつけては少しずつジリジリと重みをかける。
翠はなぜだか背中がだんだんと熱くなってくる違和感を覚えるも、その理由が智美は火を操れる事を瞬時に思いだし、命の危機を察した。
「謝罪なんて猿にだって出来るわよ。 お世辞なんか並べて許してもらえるほど世の中甘くもないわよ、この変態。」
翠の正論は智美の正論で覆され、何も言えないままただひたすら重圧に耐えるしかなく、熱いカイロを無理に押し付けられている熱さも背中が襲う。
「あぁ……ぁ、熱い……。」
あまりの熱さに苦痛に歪み、そんな表情を見た智美は恍惚とした表情でとろけきっているのが一瞬顔を上げた拍子に見えた。
「あぁ、良いわぁ……。 その表情、ステキね!」
「うぐ……ぐ……ご、ごめんなさい……。」
早く解放されたくて謝罪の言葉しかもう口から出ず涙も顔に浮かぶも、智美はニンマリ笑ってまだまだ心も体も痛め付けようとする。
「大体、寝ている女性の胸を揉むとか……犯罪なのは分かってるわよね? その気になれば警察に通報しても良いんだけど。」
智美の手には端末が握られており、百十番の番号をすでに打ってあって、発信さえすればいつでも通報できるところまで翠に見せつける。
――静かな時間が一分は経っただろうか?
智美は何も言えなくなってしまった翠に対して足をどかしてやると、呼吸を荒らげた翠はそのまま姿勢を正す。
「まぁ、私は久々に誰かをいぢめられてスッキリしたから許してあげる。」
智美は大きなため息をつきながら、心を落ち着かせるために水を一口飲んではもう一言。
「けど、私が聖奈の時にきちんと謝罪するのよ。 罰を受けるかも知れないけどそこは自業自得で清算しなさい。」
「すみませんでした……ありがとうございます。」
やってはいけないことをしてしまったことを後悔し、自分がみっともなく思えて熱い涙を流してしまう。
「 あっ、ほら……もう泣くんじゃないわよ、男がみっともないわね。 おかずも食べて良いから。 きちんと善行するのよ!」
「はいっ、が……頑張ります!」
翠はそう言うとがむしゃらにご飯をかきこんでは喉をつまらせそうになりながらも、頑張ろうと言う気持ちが湧いて出てきて活力に満ち溢れていた。
「ふふっ……可愛い……ねぇ。」
智美は聖奈であり、そう言われたことが嬉しかったのか少し下をうつむきながら翠に聞こえない程度に呟き、その表情は女性としての恥ずかしさの紅潮であったことに、翠は知るよしも見るよしも無かった。
ちゃぶ台には昨日の残り物の筑前煮に、卵焼きにほうれん草のお浸し、塩トマトに鮭の塩焼きとオーソドックスながらもいかにもと言う感じの朝食が並んでいる。
ただし、智美の前にだけ……。
「あの……智美さん。」
「あら、何かしら? 私の作った朝食が口に合わなかった?」
翠の目の前にはご飯と味噌汁と卵焼きにのみがお皿に盛られており、他のおかずも食べたいのだがツッコミがしずらい。
けど自分の意見を積極的に言わなければ相手に物事が伝わらないのは確かな正論を心にそれを伝えた。
「何で俺のだけはおかずが卵焼きだけなんだ?」
智美はニコニコ微笑みながら優しそうな声で話す。
まるで楽しそうに弟として翠をからかう姉のように微笑ましく。
「さぁ、なぜかしらね? 自分の胸に手を当てて聞いてみなさいな?」
「うーん、特に思い浮かぶ事は……あぐうっ!?」
つまらない答えが飛んできた為か智美は空気の弾丸を翠の眉間に一発弾き、またしてもゴミを見るような目付きで見つめては嘲笑う。
「そうねぇ、私が気持ちよく眠っているのにあんなことされたらたまったものじゃぁ無いわね? そんな変態にご飯を食べさせてあげるだけ感謝の気持ちはもってほしいものね。」
胸に手を当てて聞いてみろと聞かれた瞬間から、ハッとしていたものの恐れていた現実が目の当たりになる。
「ごっ、ごめんなさい……。 聖奈さんが可愛すぎて自分の欲求では抑えられないほど。 本当に申し訳なく思って……うぐぁっ!?」
翠の本気の土下座をかますも、智美はそんな土下座の背中を右足で少し強めに踏みつけては少しずつジリジリと重みをかける。
翠はなぜだか背中がだんだんと熱くなってくる違和感を覚えるも、その理由が智美は火を操れる事を瞬時に思いだし、命の危機を察した。
「謝罪なんて猿にだって出来るわよ。 お世辞なんか並べて許してもらえるほど世の中甘くもないわよ、この変態。」
翠の正論は智美の正論で覆され、何も言えないままただひたすら重圧に耐えるしかなく、熱いカイロを無理に押し付けられている熱さも背中が襲う。
「あぁ……ぁ、熱い……。」
あまりの熱さに苦痛に歪み、そんな表情を見た智美は恍惚とした表情でとろけきっているのが一瞬顔を上げた拍子に見えた。
「あぁ、良いわぁ……。 その表情、ステキね!」
「うぐ……ぐ……ご、ごめんなさい……。」
早く解放されたくて謝罪の言葉しかもう口から出ず涙も顔に浮かぶも、智美はニンマリ笑ってまだまだ心も体も痛め付けようとする。
「大体、寝ている女性の胸を揉むとか……犯罪なのは分かってるわよね? その気になれば警察に通報しても良いんだけど。」
智美の手には端末が握られており、百十番の番号をすでに打ってあって、発信さえすればいつでも通報できるところまで翠に見せつける。
――静かな時間が一分は経っただろうか?
智美は何も言えなくなってしまった翠に対して足をどかしてやると、呼吸を荒らげた翠はそのまま姿勢を正す。
「まぁ、私は久々に誰かをいぢめられてスッキリしたから許してあげる。」
智美は大きなため息をつきながら、心を落ち着かせるために水を一口飲んではもう一言。
「けど、私が聖奈の時にきちんと謝罪するのよ。 罰を受けるかも知れないけどそこは自業自得で清算しなさい。」
「すみませんでした……ありがとうございます。」
やってはいけないことをしてしまったことを後悔し、自分がみっともなく思えて熱い涙を流してしまう。
「 あっ、ほら……もう泣くんじゃないわよ、男がみっともないわね。 おかずも食べて良いから。 きちんと善行するのよ!」
「はいっ、が……頑張ります!」
翠はそう言うとがむしゃらにご飯をかきこんでは喉をつまらせそうになりながらも、頑張ろうと言う気持ちが湧いて出てきて活力に満ち溢れていた。
「ふふっ……可愛い……ねぇ。」
智美は聖奈であり、そう言われたことが嬉しかったのか少し下をうつむきながら翠に聞こえない程度に呟き、その表情は女性としての恥ずかしさの紅潮であったことに、翠は知るよしも見るよしも無かった。
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