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あっつぅぅぅぅ(泣)
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この奴隷で下僕の男はガイ。
見た目だけはどこにでもいそうな黒髪黒目のニヤケ面でふざけた顔の男だけど、半魔の一族の生き残りだそうで、体の一部が魔物という珍しい種族なんだけど、こいつの場合はアソコがピンクスライムっていう、最低最悪で下品極まりない特徴を持っていた。
前に見た事がある半魔の者と言えば、角が生えていたり、手足が魔物のソレだったりして見世物小屋に置かれていたけど、ガイの場合は外見上からは分かりにくい。
実際にアレを見るまでは、ヘラヘラしたダラしない笑いを常に浮かべているこの男が、人外の者であるのが信じられなかった。
そして、私の目の前でいつまでも汚いお尻を見せつけているのが、不快だ。
「いつまで裸でいるのよ!!」
どかっと、その筋肉しかない尻に、脱ぎ捨ててあるガイのブーツを投げつけた。
「あ、ちょっと待ってくださいよ。こんな森の中で、火を起こさないと、お嬢様が寒いでしょう?……あちっ!!」
ブーツを投げつけられてもモノともしなかったのに、喋っている途中で悲鳴をあげながら股間を押さえて飛び上がっている。
はぜた火が、どうやらガイの股間に飛んだようだ……
バカだ……
あんなバカに私……
あぁ、また涙が出てきた。
「うぉ。お嬢様まだ泣いてたんすか?どこか痛みます?いや、痛いのは当たり前っすね。すいません、調子にのりました。ああ、もしかしてアレの心配してんすか?まぁ、勢いで孕んでとか言っちゃいましたけど?出したものは俺のピンクスライムがちゃんと吸収してるんで安心してください」
「はぁ!?」
「だから、中出しした後はしばらく動かないでそのままの方がいいんですよ。中でちゃんと子種の元を吸い取っていますから、お嬢様の股から出てきてる白くてトロトロしたものは何の機能も残していない残りカスなんで心配しなくていいっすよ!」
「ふざけるな!!」
近くにあった下僕のブーツをまた投げつけてやった。
あたしの心配をかえせ!!
「お嬢様が本気で俺の子を孕みたい時は言ってくださいね。もう、全力で種付けしますよ!吸収掃除抜きで、出しっぱなしにしますよ!腹がパンパンになるまでね!」
ぷらんぷらんと腰を振ってピンク色の逸物を揺らしながら、トチ狂った事を言っている。
もう嫌だ。
早く、服を着てよ。
「寒いよ。痛いよ。お腹すいた」
膝を抱えて俯いて、不快な物を強制的に視界から追い出す。
私はなんでこんな馬鹿に助けを求めてしまったんだろう……
ここまで逃げてこられたのがこの下僕のおかげだとしても、魔の森に侵入できたのがこの半魔の下僕のおかげだとしても、後悔しかなかった。
そもそも、私がこいつと二人でいる理由と、毒を受けてしまった理由は、私にあるのだけど……
でもそれも、私が全面的に悪いわけではない。
悪いのは実の父親だ。
私はベイヤー王国の公爵家に生まれた。
母親は別の国の公爵家から嫁いできた、よくある政略結婚だった。
母は私の事を愛してくれたけど、父親は別の家に自分の愛した女性と住んでいて、公爵家の屋敷にはほとんど帰ってこなかった。
これもよくある話だから悲観した事はなかった。
私の運命がおかしな方向に向いたのは、母が病気で亡くなってからだ。
よそで家庭を作ったのならそのまま帰ってこなければよかったのに、父は、その女性とその人との間にできた子供を連れて家に帰ってきた。
最低な事に、異母姉妹であるその子は私より一つ年上だった。
そして、性格も悪かった。
私のことなんか放っておいてくれたらいいのに、変にライバル視して、事あるごとにヒステリーを起こしていた。
自分の母親が子爵家出身ってのがコンプレックスになっていたみたいで、それが根本となる、全ての原因だった。
見た目だけはどこにでもいそうな黒髪黒目のニヤケ面でふざけた顔の男だけど、半魔の一族の生き残りだそうで、体の一部が魔物という珍しい種族なんだけど、こいつの場合はアソコがピンクスライムっていう、最低最悪で下品極まりない特徴を持っていた。
前に見た事がある半魔の者と言えば、角が生えていたり、手足が魔物のソレだったりして見世物小屋に置かれていたけど、ガイの場合は外見上からは分かりにくい。
実際にアレを見るまでは、ヘラヘラしたダラしない笑いを常に浮かべているこの男が、人外の者であるのが信じられなかった。
そして、私の目の前でいつまでも汚いお尻を見せつけているのが、不快だ。
「いつまで裸でいるのよ!!」
どかっと、その筋肉しかない尻に、脱ぎ捨ててあるガイのブーツを投げつけた。
「あ、ちょっと待ってくださいよ。こんな森の中で、火を起こさないと、お嬢様が寒いでしょう?……あちっ!!」
ブーツを投げつけられてもモノともしなかったのに、喋っている途中で悲鳴をあげながら股間を押さえて飛び上がっている。
はぜた火が、どうやらガイの股間に飛んだようだ……
バカだ……
あんなバカに私……
あぁ、また涙が出てきた。
「うぉ。お嬢様まだ泣いてたんすか?どこか痛みます?いや、痛いのは当たり前っすね。すいません、調子にのりました。ああ、もしかしてアレの心配してんすか?まぁ、勢いで孕んでとか言っちゃいましたけど?出したものは俺のピンクスライムがちゃんと吸収してるんで安心してください」
「はぁ!?」
「だから、中出しした後はしばらく動かないでそのままの方がいいんですよ。中でちゃんと子種の元を吸い取っていますから、お嬢様の股から出てきてる白くてトロトロしたものは何の機能も残していない残りカスなんで心配しなくていいっすよ!」
「ふざけるな!!」
近くにあった下僕のブーツをまた投げつけてやった。
あたしの心配をかえせ!!
「お嬢様が本気で俺の子を孕みたい時は言ってくださいね。もう、全力で種付けしますよ!吸収掃除抜きで、出しっぱなしにしますよ!腹がパンパンになるまでね!」
ぷらんぷらんと腰を振ってピンク色の逸物を揺らしながら、トチ狂った事を言っている。
もう嫌だ。
早く、服を着てよ。
「寒いよ。痛いよ。お腹すいた」
膝を抱えて俯いて、不快な物を強制的に視界から追い出す。
私はなんでこんな馬鹿に助けを求めてしまったんだろう……
ここまで逃げてこられたのがこの下僕のおかげだとしても、魔の森に侵入できたのがこの半魔の下僕のおかげだとしても、後悔しかなかった。
そもそも、私がこいつと二人でいる理由と、毒を受けてしまった理由は、私にあるのだけど……
でもそれも、私が全面的に悪いわけではない。
悪いのは実の父親だ。
私はベイヤー王国の公爵家に生まれた。
母親は別の国の公爵家から嫁いできた、よくある政略結婚だった。
母は私の事を愛してくれたけど、父親は別の家に自分の愛した女性と住んでいて、公爵家の屋敷にはほとんど帰ってこなかった。
これもよくある話だから悲観した事はなかった。
私の運命がおかしな方向に向いたのは、母が病気で亡くなってからだ。
よそで家庭を作ったのならそのまま帰ってこなければよかったのに、父は、その女性とその人との間にできた子供を連れて家に帰ってきた。
最低な事に、異母姉妹であるその子は私より一つ年上だった。
そして、性格も悪かった。
私のことなんか放っておいてくれたらいいのに、変にライバル視して、事あるごとにヒステリーを起こしていた。
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