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監禁十六日目
監禁十六日目⑧ 木霊
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御子神総合病院の地下に屋敷があった、そんなことがあり得るのか?
「その通り」
突然声が聞こえた。それは、紛れもない、御子神紫音のものだった。そしてその声は、優夜の口から発せられていた。
まさか、紫音が身体を。意識はあるのに、身体がいうことを聞かなくなっていた。目眩のような感覚に陥っていた。
「まさかそこまで知ることになるとはね。ここは、病院の備品倉庫の地下にある。僕らの“魂”は、この土地に縛られている。肉体がなければ、僕らは出られない。だから君たちをここから出す訳には、いかない。知られてしまった今は、尚更」
身体は勝手に動き、怯える莉乃を押さえつけた。抵抗しようとしても、頭の中でガンガンと何かを打ち付けるような痛みが増すばかりだった。
莉乃は蒼子の“魂”を押し退けたが、これほどの苦痛を伴うとは、莉乃はどれ程苦しんだことだろうか。
「止めるつもりかい? いいぞ、これが最後の“テスト”だ。ここを抜け出せば、自由が待っているぞ」
その言葉と共に、紫音による支配は強まるばかりであった。手が馬乗りになった莉乃の首に掛けられた。
「優……夜……や、やめ……て」
絞められた喉から、莉乃がその絞り出すように発した。
ピーッピーッっという警報音が突如鳴り響いた。その音に驚いたのか、紫音による支配が弛んだ。咄嗟に莉乃の首から手を離す。莉乃は咳き込みながら、苦しそうに酸素を求めて呼吸を繰り返していた。
「何が、まさか……」
紫音の声が頭に木霊する。
何かがプツリと切れるような音とともに、優夜の視界は黒く沈んだ。
「その通り」
突然声が聞こえた。それは、紛れもない、御子神紫音のものだった。そしてその声は、優夜の口から発せられていた。
まさか、紫音が身体を。意識はあるのに、身体がいうことを聞かなくなっていた。目眩のような感覚に陥っていた。
「まさかそこまで知ることになるとはね。ここは、病院の備品倉庫の地下にある。僕らの“魂”は、この土地に縛られている。肉体がなければ、僕らは出られない。だから君たちをここから出す訳には、いかない。知られてしまった今は、尚更」
身体は勝手に動き、怯える莉乃を押さえつけた。抵抗しようとしても、頭の中でガンガンと何かを打ち付けるような痛みが増すばかりだった。
莉乃は蒼子の“魂”を押し退けたが、これほどの苦痛を伴うとは、莉乃はどれ程苦しんだことだろうか。
「止めるつもりかい? いいぞ、これが最後の“テスト”だ。ここを抜け出せば、自由が待っているぞ」
その言葉と共に、紫音による支配は強まるばかりであった。手が馬乗りになった莉乃の首に掛けられた。
「優……夜……や、やめ……て」
絞められた喉から、莉乃がその絞り出すように発した。
ピーッピーッっという警報音が突如鳴り響いた。その音に驚いたのか、紫音による支配が弛んだ。咄嗟に莉乃の首から手を離す。莉乃は咳き込みながら、苦しそうに酸素を求めて呼吸を繰り返していた。
「何が、まさか……」
紫音の声が頭に木霊する。
何かがプツリと切れるような音とともに、優夜の視界は黒く沈んだ。
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