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監禁十日目
監禁十日目⑭ 背徳
しおりを挟む蒼子は優夜の耳元で冷たい吐息を溢すように呟く。その腕は人間のものではないように、ひんやりとした冷たさを持っていた。
蒼子はそのまま優夜の右耳を舐め始めた。人肌を感じさせない、冷たい舌に身体がビクッと反応をしてしまう。
そこにもう一つ、優夜の首に回された手があった。
「優夜様、耐えられるかしら、私たちに」
紅子は優夜の左耳を舐め始めた。蒼子と違い、人の温もりも感じさせる、その舌は滑らかな唾液とともに、優夜を刺激した。
二人に覆い被さるように抱きつかれ、両の耳を舐められている。その刺激に身体はピクピクと小刻みに動いてしまう。舐めていた舌は次第に耳の奥へと差し込まれるように動いていく。
蒼子と紅子、何も云わずともその動きはピタリと合っていた。耳から脳へ、吐息が抜けていく。くすぐったさが、快楽の神経を呼び起こしていた。「あぁ……」と喘ぐような声を出してしまう。
ここに連れて来られてから、より刺激に敏感になっているような気がする。こんな異様な状況で、なぜ身体は反応してしまう。
「ふふ。本当に良い反応」
「楽しいですわ、優夜様」
蒼子は首に回した手を外すと、優夜の正面に周り、着させられたTシャツを捲り上げた。上半身が露になる。蒼子はその冷たい指先で優夜の上半身をなぞっていく。胸の周りを、∞のマークをなぞるように撫でていく。
上半身に鳥肌が立つ、そしてその鳥肌がより肌を過敏に反応させた。その間に紅子は優夜の首から手を離し、その指先でうなじをなぞっていった。前後から、身体中を刺激され、優夜のぺニスは。
「あら、こんなに大きくしてしまって、そんなに嬉しいのですか」
蒼子が、隠すことのできない優夜の膨れ上がったそれをツンツンと触れる。
そこに紅子が首筋に舌を這わせた。二人がかりで前後から責められ、ただその感触を受けるしかなかった。
蒼子が横に移ると、なぞっていた指先が不意に優夜の乳首を捉えた。思わず声を漏らしてしまう。蒼子はそれを楽しむように、乳首の周りをくるくると、指が這わせた。
もっと触って欲しいと思ってしまった自分がいた。その刺激が快楽を分泌し、脳は喜びの声を上げていた。じっくり焦らす蒼子、そこに別の手が現れ、優夜の反対側の乳首を捉えた。紅子が右から、優夜の乳首に触れたのだ。
ビクッと大きく反応をしてしまう。紅子は身体を倒し、優夜の乳首を舐め始めた。唾液が、舌先が優夜の敏感になった乳首を容赦なく刺激する。
口を封じられていないのに、何も言うことができなかった。ただ、ただ気持ちいいと感じてしまう自分を恥じて、そしてその恥が、いつしか背徳の快楽へ導かれ繋がっていた。
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