ストーカーさんに攫われました

ムニエル

文字の大きさ
上 下
23 / 27
僕の力

23,城内の案内

しおりを挟む

   亜希side

  

  「ここが昨日来た浴場だよ。」

  「ほぉ。」

    真っ先に案内されたのは昨日のところだった。

   「昨日とはなんか違うね。」

   「昨日は遅い時間だったから暗かったんだと思う。」

    「そうだったんだ。」

   「次は俺の部屋に案内してもいいかな?」

   「大丈夫だよ。」

    シルさんはニコニコしながら手を引く。
    そういや、シルさんって何歳なんだろうか。見た目的にそこまで年はいってないはずだけど。

   「シルさんって何歳?」

   「え、急だね。数えてないなぁ…。でも、就任してから20年とかだったから……。いや、もう少し長かったっけ……?ごめんね。よくわかんないかも。」

   「いや、こっちこそ教えてくれてありがと。」

   20は過ぎてるのか……。魔王に就任ってことは。やばい。頭がこんがらがってきた。分からん。このことは、置いておこ。

   「着いたよ。」

    「ここが、シルさんのお部屋……。」

   広い…。広すぎる……。僕がいたとこと似てるのかと思ったけどなんか違う。高級そうなとこは似てるけど……。


    「なんか、威厳があるね…。」
  
   「そうかな、?」

   少し照れているみたいだけど……。
   照れる要素あったかな…。

    「次のとこ案内するよ。」

   そこから、客間、使用人の部屋。宝物庫、図書室。色んな部屋を見せてもらった。

    「疲れたよね。休憩しよっか。」

   「うん…。」

     歩幅は合わせてくれるがいかんせん体力が足りない……。

   庭に連れていかれお茶を置かれる。

   「砂糖はいる?」

    「大丈夫ー。」

    普段午後なるもの飲んでたし大丈夫じゃないかな。

    「んブッ。苦ぅ。」

   「わ、大丈夫?クッキーいる?」

   「ありがとう。貰う。」

   あれってそっか初めから砂糖とか入ってたのか……。多分これは5、6個入れないと無理だな。

   ゆったりしながらたわいのない話をする。

   「昨日は眠れた?」

   「ぐっすりだね。シルさんは?」

   「寝れたよ。」

   「あ、ひとつ聞きたかったんだよね。魔王って何するの?」

   「え、うーん。難しいな。魔族の王さまとして国の管理とか…?」

    「え、すごい。」

    「そ、そう?」

   人間と敵対してるタイプでも無さそうだし、普通に魔族治めてる系の魔王なんだなぁ。

   というか、むちゃくちゃ褒められなれてなさそうなのがこうなんか小さい子みたいで可愛らしい……。

   ーーーー

   「さて、飛竜舎に行こうか。」

   つ、ついに!

   「うん!」
  
  いやぁ、ワクワクしちゃうな。

  

   


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

王太子からは逃げられない!

krm
BL
僕、ユーリは王家直属の魔法顧問補佐。 日々真面目に職務を全うしていた……はずなのに、どうしてこうなった!? すべては、王太子アルフレード様から「絶対に逃げられない」せい。 過剰なほどの支配欲を向けてくるアルフレード様は、僕が少しでも距離を取ろうとすると完璧な策略で逃走経路を封じてしまうのだ。 そんなある日、僕の手に謎の刻印が浮かび上がり、アルフレード様と協力して研究することに――!? それを機にますます距離を詰めてくるアルフレード様と、なんだかんだで彼を拒み切れない僕……。 逃げられない運命の中で巻き起こる、天才王太子×ツンデレ魔法顧問補佐のファンタジーラブコメ!

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

土地神になった少年の話【完結】

米派
BL
十五になったら土地神様にお仕えするのだと言われていた。けれど、土地神様にお仕えするために殺されたのに、そこには既に神はいなくなっていた。このままでは山が死に、麓にある村は飢饉に見舞われるだろう。――俺は土地神になることにした。

召喚されたアラサー元ヤンはのんびり異世界ライフを満喫……できません

七夜かなた
BL
門脇紫紋(かどわきしもん)(30歳 元暴走族総長 現農業従事者)は、偶然歩道橋の上ですれ違った女子校生と共に異世界に転移してしまった。 どうやら彼女は聖女として召喚されたらしい。 そして彼本人のステータスは、聖女を護る聖騎士になっていた。 仕方なく自分の役割を受け入れ、騎士として過ごすことになったが、最初は彼のことを警戒していた人々も、次第に彼に魅了されていく。昔から兄貴肌で、男に好かれていた彼の元には彼を慕う人々が集まってくる。 しかし、彼の思う好意と、相手の好意は何だか違うみたいで… イラストは樹 史桜(fumi-O)(@fumio3661)さんがXで上げていた名もなきスーツメンを贈呈してもらいました。

BL団地妻on vacation

夕凪
BL
BL団地妻第二弾。 団地妻の芦屋夫夫が団地を飛び出し、南の島でチョメチョメしてるお話です。 頭を空っぽにして薄目で読むぐらいがちょうどいいお話だと思います。 なんでも許せる人向けです。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...