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僕の力
23,城内の案内
しおりを挟む亜希side
「ここが昨日来た浴場だよ。」
「ほぉ。」
真っ先に案内されたのは昨日のところだった。
「昨日とはなんか違うね。」
「昨日は遅い時間だったから暗かったんだと思う。」
「そうだったんだ。」
「次は俺の部屋に案内してもいいかな?」
「大丈夫だよ。」
シルさんはニコニコしながら手を引く。
そういや、シルさんって何歳なんだろうか。見た目的にそこまで年はいってないはずだけど。
「シルさんって何歳?」
「え、急だね。数えてないなぁ…。でも、就任してから20年とかだったから……。いや、もう少し長かったっけ……?ごめんね。よくわかんないかも。」
「いや、こっちこそ教えてくれてありがと。」
20は過ぎてるのか……。魔王に就任ってことは。やばい。頭がこんがらがってきた。分からん。このことは、置いておこ。
「着いたよ。」
「ここが、シルさんのお部屋……。」
広い…。広すぎる……。僕がいたとこと似てるのかと思ったけどなんか違う。高級そうなとこは似てるけど……。
「なんか、威厳があるね…。」
「そうかな、?」
少し照れているみたいだけど……。
照れる要素あったかな…。
「次のとこ案内するよ。」
そこから、客間、使用人の部屋。宝物庫、図書室。色んな部屋を見せてもらった。
「疲れたよね。休憩しよっか。」
「うん…。」
歩幅は合わせてくれるがいかんせん体力が足りない……。
庭に連れていかれお茶を置かれる。
「砂糖はいる?」
「大丈夫ー。」
普段午後なるもの飲んでたし大丈夫じゃないかな。
「んブッ。苦ぅ。」
「わ、大丈夫?クッキーいる?」
「ありがとう。貰う。」
あれってそっか初めから砂糖とか入ってたのか……。多分これは5、6個入れないと無理だな。
ゆったりしながらたわいのない話をする。
「昨日は眠れた?」
「ぐっすりだね。シルさんは?」
「寝れたよ。」
「あ、ひとつ聞きたかったんだよね。魔王って何するの?」
「え、うーん。難しいな。魔族の王さまとして国の管理とか…?」
「え、すごい。」
「そ、そう?」
人間と敵対してるタイプでも無さそうだし、普通に魔族治めてる系の魔王なんだなぁ。
というか、むちゃくちゃ褒められなれてなさそうなのがこうなんか小さい子みたいで可愛らしい……。
ーーーー
「さて、飛竜舎に行こうか。」
つ、ついに!
「うん!」
いやぁ、ワクワクしちゃうな。
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