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いつもの日常の変化
1,今日は厄日かもしれない
しおりを挟む亜希side
ピリリリ!目覚まし時計がい激しく鳴り響く。
布団の中から手探りでつかみ、ポチッと目覚まし時計を止める。
「ふぁあ…。」
伸びをしながら名残惜しながらも布団から出て顔を洗いに洗面所に歩く。
ガっ。
途中で小指をドアにぶつけた。
「いっだァァっっっ!」
ぁぁあ、折れてない!?
あまりの痛みに大きな声を出し涙目になる。
痛みに耐えつつ洗面所に歩く。
「うぅぅ。痛い……。」
やっとついた。 今までで一番洗面所を遠く感じたなぁ………。まだ何もしてないのに疲れた体に鞭打って顔を洗う。
「あ~。スッキリした。」
手についた水滴をおざなりにタオルで拭き、スーツに着替えてカバンを持つ。
ブチッ
「…………。」
触ってもいないスニーカーの靴紐が切れた。
今日はなんだか不運だな…。
これ以上なにか起きないといいんだけど。
ーーーーーー
少し、急いだお陰か、いつもより早く会社に着いた。
「…………………。」
え、え?
会社に着いた僕が見たものは会社の自動ドアに貼っている1枚の紙切れだった。
・・・
会社は倒産しました。
今月の給料はありません。
今まで黙っててすみません。
・・・
「丁寧に手書きとか………。」
はぁ
一つ溜息をつき電話をかける。
プルルルルっプルルルルっ
「もしもし………。」
「どうかしたか?亜希?」
「会社倒産ってホント?」
電話に出たのは社長。真山昌幸僕の(ダメなやつだが)実の父親である。
「………。ぁぁ。本当だ。」
「説明不足だし、無責任過ぎる!?今どこ!?」
「海外。」
「はぁぁあ!!?」
いつも、温厚な僕も流石に今回はキレざるを得ない。
「というわけで!母さんと第2の人生始めるから!じゃあねっ!」
ツーツーツー
「どういうわけなんだよ!クソ両親っ!」
おっと、危ない危ない。スマホなげるとこだった。
スーハースーハー
深呼吸をして、必死に落ち着こうとする。
とりあえず、今日は、もう帰ろう。
うん。そうしよう。
僕は何も知らないしなーんにもみてないことにしてしまおう。幸いにも今日は他の社員はまだきていないらしい。
そうこうして、帰路についた僕を待っていたのは暖かい我が家ではなく熱く燃える炎に包まれた我が家だった。
僕は足から力が抜けその場にへたりこんだ。
神様、僕になんの罪があるのでしょうか……。
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