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革命時々晴れ
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ここは、青海都市レイブルー。果てしなく続く海と白浜。流れていく雲に晴れ渡る空、海を優しく撫でる潮風が木をそっと揺らす。そこに佇む一つの家、白塗りの壁に貝殻が貼り付けられ珊瑚などもちりばめられている。
青色の屋根とドア。丸い窓。その海色のドアが開けられる。
「ただいま!」
梨花が学校から帰ってきて赤いランドセルを玄関に投げ捨てる。
「あら、梨花。お帰り」
梅雨葉がアイロンをかけている。
「あっ、お兄ちゃん。ただいま」
「おかえり。今日はどうだった?」
「特に何もなかったよ」
梨花がそう言うとそうかという風にうなずいた。
「よぉ!梨花。帰ってたか。」
「おかえり。梨花。」
「太陽!勝治朗!ただいま。」
梨花はにっこり笑って兄に抱きついた。
ここは、彼らの秘密の家。ちょっと不思議な家族の形。彼らは革命団『三月の雨』。いや、元革命団と言うべきかもしれない。かつて当時の政府を相手に戦い見事勝利した少年少女達だ。
天空都市フューガレア
「ありがとね!付き合って貰っちゃって」
「いいの!あるちゃんの頼みなの!」
ラビと亜瑠香はショッピングモールにて買い物をしている。白を基調としたふわふわ系の服を着たラビとポップでラフな服を着ている亜瑠香が並んで歩いている。
「ふたりでデートなの~」
亜瑠香の手を握ってぶんぶん振り回しながら鼻歌を歌っている。
「やっぱ、癒されるわ~この子」
癒されオーラに包まれながら鼻の下を伸ばしているその姿はまさに変態そのもの。
「おーい。転聖!これなんかどうだ?」
大地が転聖を呼び止め服屋に引っ張り込み赤い服スカジャンを見せる。
「よくわかんねぇ...です」
「無理して敬語使うなよ」
「わかった..です」
軽い喜劇だ。
とその時
「ねぇねぇ、梅雨葉姉!
あれ、可愛い!」
クリーム色の髪のツインテの少女が黒髪の美少女の手を引いてピンやアクセサリーを見ている。
「私はこっちのほうが好みかも」
楽しげに歩いている様は実に微笑ましい。
「あ、ごめんなさい」
快晴と肩がぶつかった。
「こちらこそ」
素っ気なくかえされた。
ただ遠ざかっていく後ろ姿を見送った。
「ただいまぁ~」
梨花が元気よく帰ってきた。相変わらずよく笑う妹だと兄は思った。
「やっぱ、人がいっぱい。フューガレアは疲れる」
梅雨葉がくたびれた様子で話す。
「あ、そういえば大智」
「なんだ?」
「あんたって荒神と契約してるよね?」
「あぁ」
「フューガレアにあんたと同じ荒神の契約者っぽいのがいたんだけど」
「ほんとか!?」
大智は目から鱗が出るような勢いで驚いた。今まで3人くらいしか見て来なかったので珍しいのだろう。
「フューガレア.....か」
大智は清潔感のある紺色のズボン、ネクタイを占めた制服風の服を着て家を空けた。外ではカモメが鳴いている。
「快晴、お客さん」
喜一がすり寄ってきた。
こんな遅い時間に誰だろう。喜一の反応から見るに知り合いじゃない。
ガラリとドアをサンダルのままで開ける。
ん?知らない青年。
「初めまして。青海都市レイブルーから来た森戸大智だ。」
あまりにも一方的な挨拶に圧倒されながらこちらも挨拶を返した。
「それで.....なんの御用で?」
「この町に荒神の契約者がいると聞いて1週間聞き込みをし続けていたらお喋りな幼なじみさんが教えてくれた」
なるほど......亜瑠香か。
にしてもこの執念半端ではない。1週間聞き込みとか普通じゃないって
「ははは...あいつが」
「ところで君の荒神はなんなんだ?」
「いちよラギアっていう白蛇と契約してる」
「蛇か~」
なるほどというような顔であごに手を置いた。
「いきなり押しかけて悪かった。自分と同じ荒神の契約者とやらを見てみたかった」
「あなたも?」
「あぁ、サクルーカスという鳥の荒神だ。」
古斗と転聖の荒神以外は見たことがなかったので不思議な感じだった。
「まさか、わざわざ見るためにここまで来たのか?」
「あぁ、駄目か?」
「駄目ではないけど」
心のそこから呆れた瞬間だった。一様LINEを交換してその日は別れた。
「おい快晴、青海都市レイブルーに来てくれ。合わせたい奴らがいる。ラビと凪が同行する」
朝っぱらから騒がしい古斗の声がスマホの奥から鳴り響いてエコーする。
眠そうな目をこすりながらかろうじてわかりましたとだけ伝えた
ガチャン
電話を切った。
「ん~。まだ朝の6時だ」
「快晴、飯食ってか?」
和尚がばかでかい声で叫ぶ。普通、神社といったら神主なのだが神社に来たときから和尚和尚と言ってきたので和尚が定着している。
手っ取り早く朝のニュースを見ながら御飯と味噌汁を掻き込んでドアを開けた。まだ、朝のニュースが流れている。
いつも通り、エレベーター(三階までしか行かずそれ以降は階段)を使って屋上に着く。
「良く来たな!今日ここへ来て貰ったのは他でもない。」
またいつものように突拍子もなく千谷ワールドが始まる。
「青海都市レイブルーのエクソシスト達と軽いレクリエーションを行う」
青海都市レイブルーと聞いて快晴は大智を想像した。ついでに亜溜香も想像した。
「やることは....そうだな。風船割り大会だ。3対3のチーム対抗で三人の風船を割るか大将の風船を割れば勝ちだ。パートナーの能力を使ってもいい。まぁ、親睦会みたいなもんだから」
「親交会....ですか」
全くこの人はどれだけ広い人脈を持っているのだろう。青海都市レイブルーといえば相当遠いはずだ。この前の大智も例外ではない。
発表後古斗に呼び出されファミレスに来た。
「実はな、昨日」
「青年が尋ねてきたですか?」
「ビンゴ!大智って奴が来たわけよ」
ミートドリアを口いっぱいに入れて話を続ける
騒がしい店内でも古斗の声は充分通る。
「そんで、お前のことを聞いてきた訳よ」
「はははは、すごい執念深さだわ」
「いや、あいつとは知り合いだから」
なんじゃそりゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「でもお前の場所は俺もわかんねぇから喜一か亜瑠香に案内させようと思ったが亜瑠香は見つかんねぇし喜一はばっくれた。そんで1週間聞き込みしたらしい。」
「なんですか、それ」
もはや溜息しかでない。
「まぁ、わりぃ奴じゃないからよ」
店内は相変わらず騒がしい。
ここが青海都市レイブルー。白い砂浜、照る太陽、海なのか空なのか分からないくらい蒼い海。
近代文明の色香は全く感じない街並み。人々が自然とお互いと共存して生きていることが初上陸の快晴でも感じ取れた。
「あっついー」
隣で幼なじみがぐだぐだ言っている。その割には水着、浮き輪、シュノーケルの三点セットをフル装備で身につけている。
大地は程よく焼けた肌が妙にエロい。
詩音は脱ぐとすごい系の体で肌も真っ白だ。水着のセンスを除けばの話だが。
熱い白浜をしばらく進むとこじんまりとした家が見えてきた。
「あそこだ。」
「おーーーーーーい!」
向こうから少女が手を振る。
「はーい、到着」
凪はくたびれたという顔で尻餅をつく。
「こちら快晴君一行。」
「どうも」
凪の挨拶を素っ気なく返す見覚えのある美少女。
「どうも。結城梅雨葉です」
「どうも、.....はは岸快晴です」
気まずいよなー。と心底思いながら梨花とじゃれ合う亜瑠香とラビ。
「この前」
「会いましたよね?」
「えぇ、それから大智が偉く興味持ち出したの」
色々あるようだ。目の下に隈があるところを見ると一晩中話を聞かされたのだろう。
「興味を持つのは当然だ」
向こうからついこの前聞いた声が響いた。厳格で礼儀正しいこの声は大智だ。
「やぁ、快晴。しばらくぶりだな。そちらは幼なじみさんか」
幼なじみが手を振りお辞儀する。
その後ふたりの青年が家から出てくる。
「紹介させてくれ、こっちは蓮岸太陽、そのとなりが鷺沼勝治朗。」
「うっす!」
「よろしく頼む」
なかなか強い個性をお持ちのようだ。
他のふたりを紹介した。
「あの子は新庄詩音、そんであっちが杜戸大地さん」
快晴がにっこりして紹介している。ん?
詩音ののんびり砂遊びとは対照的にこっちの雰囲気はどんより重い。
気まずい。同性で同名。
「あっ、どうも。」
「どうも」
.................................3人を潮風がなでた。
ヒューーーーーーー
「今から3対3で風船割りレクリエーションを始めます。ルールは説明したので略します。制限時間は1時間。はじめ!」
壮絶な戦い?が始まった。こっちは快晴、大地、亜瑠香、大地。
向こうは大智、太陽、勝治朗。
ステージは街全体。
快晴チームは街の外れの郊外に潜伏。亜瑠香は遠くから射撃、他2人は白兵戦。
大智達は3人分かれて一気に固まり、一気に突破する手口。こちらは裏の森に潜伏。
風船割りレクリエーションの火蓋が切られた。
太陽は照る。頑張れというように。
しかし、不吉な雲は向こうからやってきた。
青色の屋根とドア。丸い窓。その海色のドアが開けられる。
「ただいま!」
梨花が学校から帰ってきて赤いランドセルを玄関に投げ捨てる。
「あら、梨花。お帰り」
梅雨葉がアイロンをかけている。
「あっ、お兄ちゃん。ただいま」
「おかえり。今日はどうだった?」
「特に何もなかったよ」
梨花がそう言うとそうかという風にうなずいた。
「よぉ!梨花。帰ってたか。」
「おかえり。梨花。」
「太陽!勝治朗!ただいま。」
梨花はにっこり笑って兄に抱きついた。
ここは、彼らの秘密の家。ちょっと不思議な家族の形。彼らは革命団『三月の雨』。いや、元革命団と言うべきかもしれない。かつて当時の政府を相手に戦い見事勝利した少年少女達だ。
天空都市フューガレア
「ありがとね!付き合って貰っちゃって」
「いいの!あるちゃんの頼みなの!」
ラビと亜瑠香はショッピングモールにて買い物をしている。白を基調としたふわふわ系の服を着たラビとポップでラフな服を着ている亜瑠香が並んで歩いている。
「ふたりでデートなの~」
亜瑠香の手を握ってぶんぶん振り回しながら鼻歌を歌っている。
「やっぱ、癒されるわ~この子」
癒されオーラに包まれながら鼻の下を伸ばしているその姿はまさに変態そのもの。
「おーい。転聖!これなんかどうだ?」
大地が転聖を呼び止め服屋に引っ張り込み赤い服スカジャンを見せる。
「よくわかんねぇ...です」
「無理して敬語使うなよ」
「わかった..です」
軽い喜劇だ。
とその時
「ねぇねぇ、梅雨葉姉!
あれ、可愛い!」
クリーム色の髪のツインテの少女が黒髪の美少女の手を引いてピンやアクセサリーを見ている。
「私はこっちのほうが好みかも」
楽しげに歩いている様は実に微笑ましい。
「あ、ごめんなさい」
快晴と肩がぶつかった。
「こちらこそ」
素っ気なくかえされた。
ただ遠ざかっていく後ろ姿を見送った。
「ただいまぁ~」
梨花が元気よく帰ってきた。相変わらずよく笑う妹だと兄は思った。
「やっぱ、人がいっぱい。フューガレアは疲れる」
梅雨葉がくたびれた様子で話す。
「あ、そういえば大智」
「なんだ?」
「あんたって荒神と契約してるよね?」
「あぁ」
「フューガレアにあんたと同じ荒神の契約者っぽいのがいたんだけど」
「ほんとか!?」
大智は目から鱗が出るような勢いで驚いた。今まで3人くらいしか見て来なかったので珍しいのだろう。
「フューガレア.....か」
大智は清潔感のある紺色のズボン、ネクタイを占めた制服風の服を着て家を空けた。外ではカモメが鳴いている。
「快晴、お客さん」
喜一がすり寄ってきた。
こんな遅い時間に誰だろう。喜一の反応から見るに知り合いじゃない。
ガラリとドアをサンダルのままで開ける。
ん?知らない青年。
「初めまして。青海都市レイブルーから来た森戸大智だ。」
あまりにも一方的な挨拶に圧倒されながらこちらも挨拶を返した。
「それで.....なんの御用で?」
「この町に荒神の契約者がいると聞いて1週間聞き込みをし続けていたらお喋りな幼なじみさんが教えてくれた」
なるほど......亜瑠香か。
にしてもこの執念半端ではない。1週間聞き込みとか普通じゃないって
「ははは...あいつが」
「ところで君の荒神はなんなんだ?」
「いちよラギアっていう白蛇と契約してる」
「蛇か~」
なるほどというような顔であごに手を置いた。
「いきなり押しかけて悪かった。自分と同じ荒神の契約者とやらを見てみたかった」
「あなたも?」
「あぁ、サクルーカスという鳥の荒神だ。」
古斗と転聖の荒神以外は見たことがなかったので不思議な感じだった。
「まさか、わざわざ見るためにここまで来たのか?」
「あぁ、駄目か?」
「駄目ではないけど」
心のそこから呆れた瞬間だった。一様LINEを交換してその日は別れた。
「おい快晴、青海都市レイブルーに来てくれ。合わせたい奴らがいる。ラビと凪が同行する」
朝っぱらから騒がしい古斗の声がスマホの奥から鳴り響いてエコーする。
眠そうな目をこすりながらかろうじてわかりましたとだけ伝えた
ガチャン
電話を切った。
「ん~。まだ朝の6時だ」
「快晴、飯食ってか?」
和尚がばかでかい声で叫ぶ。普通、神社といったら神主なのだが神社に来たときから和尚和尚と言ってきたので和尚が定着している。
手っ取り早く朝のニュースを見ながら御飯と味噌汁を掻き込んでドアを開けた。まだ、朝のニュースが流れている。
いつも通り、エレベーター(三階までしか行かずそれ以降は階段)を使って屋上に着く。
「良く来たな!今日ここへ来て貰ったのは他でもない。」
またいつものように突拍子もなく千谷ワールドが始まる。
「青海都市レイブルーのエクソシスト達と軽いレクリエーションを行う」
青海都市レイブルーと聞いて快晴は大智を想像した。ついでに亜溜香も想像した。
「やることは....そうだな。風船割り大会だ。3対3のチーム対抗で三人の風船を割るか大将の風船を割れば勝ちだ。パートナーの能力を使ってもいい。まぁ、親睦会みたいなもんだから」
「親交会....ですか」
全くこの人はどれだけ広い人脈を持っているのだろう。青海都市レイブルーといえば相当遠いはずだ。この前の大智も例外ではない。
発表後古斗に呼び出されファミレスに来た。
「実はな、昨日」
「青年が尋ねてきたですか?」
「ビンゴ!大智って奴が来たわけよ」
ミートドリアを口いっぱいに入れて話を続ける
騒がしい店内でも古斗の声は充分通る。
「そんで、お前のことを聞いてきた訳よ」
「はははは、すごい執念深さだわ」
「いや、あいつとは知り合いだから」
なんじゃそりゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「でもお前の場所は俺もわかんねぇから喜一か亜瑠香に案内させようと思ったが亜瑠香は見つかんねぇし喜一はばっくれた。そんで1週間聞き込みしたらしい。」
「なんですか、それ」
もはや溜息しかでない。
「まぁ、わりぃ奴じゃないからよ」
店内は相変わらず騒がしい。
ここが青海都市レイブルー。白い砂浜、照る太陽、海なのか空なのか分からないくらい蒼い海。
近代文明の色香は全く感じない街並み。人々が自然とお互いと共存して生きていることが初上陸の快晴でも感じ取れた。
「あっついー」
隣で幼なじみがぐだぐだ言っている。その割には水着、浮き輪、シュノーケルの三点セットをフル装備で身につけている。
大地は程よく焼けた肌が妙にエロい。
詩音は脱ぐとすごい系の体で肌も真っ白だ。水着のセンスを除けばの話だが。
熱い白浜をしばらく進むとこじんまりとした家が見えてきた。
「あそこだ。」
「おーーーーーーい!」
向こうから少女が手を振る。
「はーい、到着」
凪はくたびれたという顔で尻餅をつく。
「こちら快晴君一行。」
「どうも」
凪の挨拶を素っ気なく返す見覚えのある美少女。
「どうも。結城梅雨葉です」
「どうも、.....はは岸快晴です」
気まずいよなー。と心底思いながら梨花とじゃれ合う亜瑠香とラビ。
「この前」
「会いましたよね?」
「えぇ、それから大智が偉く興味持ち出したの」
色々あるようだ。目の下に隈があるところを見ると一晩中話を聞かされたのだろう。
「興味を持つのは当然だ」
向こうからついこの前聞いた声が響いた。厳格で礼儀正しいこの声は大智だ。
「やぁ、快晴。しばらくぶりだな。そちらは幼なじみさんか」
幼なじみが手を振りお辞儀する。
その後ふたりの青年が家から出てくる。
「紹介させてくれ、こっちは蓮岸太陽、そのとなりが鷺沼勝治朗。」
「うっす!」
「よろしく頼む」
なかなか強い個性をお持ちのようだ。
他のふたりを紹介した。
「あの子は新庄詩音、そんであっちが杜戸大地さん」
快晴がにっこりして紹介している。ん?
詩音ののんびり砂遊びとは対照的にこっちの雰囲気はどんより重い。
気まずい。同性で同名。
「あっ、どうも。」
「どうも」
.................................3人を潮風がなでた。
ヒューーーーーーー
「今から3対3で風船割りレクリエーションを始めます。ルールは説明したので略します。制限時間は1時間。はじめ!」
壮絶な戦い?が始まった。こっちは快晴、大地、亜瑠香、大地。
向こうは大智、太陽、勝治朗。
ステージは街全体。
快晴チームは街の外れの郊外に潜伏。亜瑠香は遠くから射撃、他2人は白兵戦。
大智達は3人分かれて一気に固まり、一気に突破する手口。こちらは裏の森に潜伏。
風船割りレクリエーションの火蓋が切られた。
太陽は照る。頑張れというように。
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