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第一章 タイルの闇
二話・旅商人の娘
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荷馬車には一人の少女が乗っていた。少女は俺に気付くと馬車から降りてこちらに駆け寄ってくる。
「こんなところでこんな時間に何してるの?」
(見ず知らずの男に全く警戒しないで寄ってくるなんてなんて不用心なんだ。)
「道に迷ってしまって…」
俺はそう言いながらスキル《鑑定》を使って少女を鑑定する。
《ミラ ロベルタス》
性別 女
年齢 17
種族 人
Lv.58
HP 2450/2450
MP 820/820
STR 450
DEX 320
AGI 45
スキル
不明
《鑑定Lv.2》で見ることのできるステータスはこれが限界だ。それにしても見た目に反してかなりLvが高い。
(ミラ ロベルタスさんか、これならある程度不用心でも大丈夫なのかもしれない。)
「そんなにじろじろ見て私の魅力に見惚れちゃった?」
「え!?そんなつもりは…」
確かに銀髪美少女に見惚れないはずがないが、突っ込まれるということはかなり凝視していたようだ。
「そうかな~?まあいいけど!それよりどこかに行く予定だったの?」
ミラは下から除くように聞いてくる。
「いや、とくには。とりあえずどこか大きな街に行こうかなって。」
(かわいい…)
近くで見ると余計かわいさがわかってしまう。
「行き先も決めずにこんな所歩いてたんですか?結構おバカさんなんですね。」
「ま、まあ。」
ミラはニヤニヤしながら馬鹿にしてくる。しかし不思議とムカつくようなことはなかった。むしろ動きの一つ一つが可愛くて癒されてしまう。
「私、今タイル王国の王都に向かってる途中なんだけど、一緒に行く?ここからならお兄さんが来た方向に四時間ぐらい行くと着くけど。」
(ここはタイル王国の王都に近かったのか。反対方向とか、見事に勘が外れたな。)
タイル王国はこの世界に三つある大国家と呼ばれる国の一つでアースガル アイアイナ王が治める国のことだ。ゴルズの村はタイル王国の領内なのでそれほど遠くに来たというわけではないようだ。
「ぜひ!」
「一人で暇を持て余していたんで丁度いいんです♪じゃあ荷馬車の荷台に乗って!あ、私の名前はミラ ロベルタス、17歳!ミラって呼んでね!」
「俺はバン アイザイン、18歳。じゃあ俺のことも名前でバンって呼んでくれ。」
「やっぱお兄さんか~!よろしくね♪」
そう言ってミラは俺の手を引き俺を荷台へ、自分は御者台に乗り込み出発した。
▼
ミラとお互いの身の上話などをしていてミラは意外に恋愛に関しては奥手だということがわかった。また、ミラが旅商人をしている理由はこれと言って特になく旅ができれば別に冒険者だろうがなんでんもいいそうだ。ミラの乗っている荷馬車には魔除けの魔法が施されていて、モンスターに襲われることなく、途中の休憩を除いてほぼノンストップで王都につくことができた。
時刻は二十三時過ぎ王都の城門で俺とミラは入国審査の順番待ちをしていた。
「こんな時間なのに結構人が多いんだな。」
「今日はちょっと多いけど、魔除けの魔法があってもやっぱり完全に安全ってわけじゃないし少しでも早く街や村に行こうとする人が多いからね~。」
強力なモンスターの中には魔除けの魔法に寄って来るものまでいるらしい。確かに街や村、特に王都なんかは城壁もあって更に王国直属の魔術師が結界まで張っているためここほど安全な場所は無いだろう。
そうこうしているうちに俺とミラの番が来た。ミラはタイル王国の身分証を持っているので問題はないが、問題は俺だ。村の身分証も持っていないし身分証の発行には時間がかかるだろう。
「どーも衛兵さん♪」
「よく来たな。確かミラ ロベルタスだったか?」
門の前には二人の衛兵が立っている。そのうちの一人にミラが話しかけている。どうやら知り合いのようだ。
「覚えてくれてたんですね♪今回は一ヶ月ぐらい滞在したいんですけど、あとこっちのお兄さんの身分証の発行もお願い!」
「わかった。お前、身分証を持っていないのか?」
「いえ、忘れてきてしまって…」
「そうか、とりあえず俺についてきてくれ。」
「はい。ミラはどうする?」
「そんなに時間かからないと思うしまってるよ~。」
「すまない。ありがとう。」
ミラは門を入ってすぐの場所に馬車を止め待ってくれるようだ。俺は言われた通り衛兵の一人についていくと一つの小さな部屋に通された。
「そこに座ってくれ、俺の名前はイース ヴァミリオだ。まずは出身地と名前を教えてくれ。」
そう言って俺とイースさんは向かい合うように座った。
「名前はバン アイザイン。出身地はゴルズの村です。」
「!?…生き残りがいたのか、無事でよかった。お前以外に生き残りはいるのか?」
流石に王都は情報が早い。ミラの話によると、ゴルズの村が襲われてから一週間が過ぎていた。一週間の間に俺に何があったのかわからないが、その間に調査隊が出されたんだろう。
「いえ、多分俺一人です…俺自身も死んだと思っていたんですけど気付いたらイルシアの森の中にいて。」
「そうか…もうこの話はよそう、お前もあまり思い出したくないだろう。ゴルズの村の壊滅はまだ発表されていない。お前がゴルズの村出身というのは本当なのだろう。それに、ミラ ロベルタスの知り合いみたいだしな、あいつはよくこの国に来るから顔は広い、仲もいいみたいだしわからないことは教えてもらえ。」
「そうします。」
この後身分証の発行に必要な書類を書いて、俺の村にもあった心理の水晶と呼ばれる嘘を見破る水晶に触れて何事もなく身分証の発行をすることができた。身分証には名前と出身地、タイル王国の紋章が刻まれていた。帰り際スキル《鑑定》のLvを上げるためにイースさんを鑑定した。
《イース ヴァミリオ》
性別 男
年齢 25
種族 人
Lv.108
HP 6850/6850
MP 1200/1200
STR 850
DEX 980
AGI 60
スキル
不明
流石に王都の衛兵は強い。王都の中でイースさんがどれほどの強さなのかわからないがきっともっと強い人がたくさんいるんだろう。門に戻ると、ミラが退屈そうにしていた。
「遅くなってすまない。」
「本当だよー。ま、いいけど。この後どうするの?私は行きつけの宿屋に行くけどバンはお金持ってるの?」
「あ、すっかり忘れてた…一文無しだ…」
金のことをすっかり忘れてしまっていた。この世界の通貨は大きく分けて銅貨、銀貨、金貨の三種類に分けられている。金貨は銀貨の50倍、銀貨は銅貨の20倍の価値を持っている。金貨は一般人はめったに使うことも目にすることも無い。だいたい一般市民の食事一食が銅貨三枚だ。
「そんなことだとおもってたよ。仕方ないからミラさんが貸してあげよ~う。」
「助かります。ミラさん。」
呆れながらいうミラに俺は深々と頭を下げた。この後ミラと同じ宿屋に行き、流石に同じ部屋に泊まるわけにはいかないので、俺は一階、ミラは二階の部屋に泊まることとなった。ミラには三日分の食費と三泊分の宿代、ギルドで冒険者登録をするために必要な登録料の合わせて、銀貨10枚を借りた、しかも無利子で貸してくれるという。最高です、ミラさん。
俺はミラにまた深々と頭を下げ部屋に行き深い眠りについた。
「こんなところでこんな時間に何してるの?」
(見ず知らずの男に全く警戒しないで寄ってくるなんてなんて不用心なんだ。)
「道に迷ってしまって…」
俺はそう言いながらスキル《鑑定》を使って少女を鑑定する。
《ミラ ロベルタス》
性別 女
年齢 17
種族 人
Lv.58
HP 2450/2450
MP 820/820
STR 450
DEX 320
AGI 45
スキル
不明
《鑑定Lv.2》で見ることのできるステータスはこれが限界だ。それにしても見た目に反してかなりLvが高い。
(ミラ ロベルタスさんか、これならある程度不用心でも大丈夫なのかもしれない。)
「そんなにじろじろ見て私の魅力に見惚れちゃった?」
「え!?そんなつもりは…」
確かに銀髪美少女に見惚れないはずがないが、突っ込まれるということはかなり凝視していたようだ。
「そうかな~?まあいいけど!それよりどこかに行く予定だったの?」
ミラは下から除くように聞いてくる。
「いや、とくには。とりあえずどこか大きな街に行こうかなって。」
(かわいい…)
近くで見ると余計かわいさがわかってしまう。
「行き先も決めずにこんな所歩いてたんですか?結構おバカさんなんですね。」
「ま、まあ。」
ミラはニヤニヤしながら馬鹿にしてくる。しかし不思議とムカつくようなことはなかった。むしろ動きの一つ一つが可愛くて癒されてしまう。
「私、今タイル王国の王都に向かってる途中なんだけど、一緒に行く?ここからならお兄さんが来た方向に四時間ぐらい行くと着くけど。」
(ここはタイル王国の王都に近かったのか。反対方向とか、見事に勘が外れたな。)
タイル王国はこの世界に三つある大国家と呼ばれる国の一つでアースガル アイアイナ王が治める国のことだ。ゴルズの村はタイル王国の領内なのでそれほど遠くに来たというわけではないようだ。
「ぜひ!」
「一人で暇を持て余していたんで丁度いいんです♪じゃあ荷馬車の荷台に乗って!あ、私の名前はミラ ロベルタス、17歳!ミラって呼んでね!」
「俺はバン アイザイン、18歳。じゃあ俺のことも名前でバンって呼んでくれ。」
「やっぱお兄さんか~!よろしくね♪」
そう言ってミラは俺の手を引き俺を荷台へ、自分は御者台に乗り込み出発した。
▼
ミラとお互いの身の上話などをしていてミラは意外に恋愛に関しては奥手だということがわかった。また、ミラが旅商人をしている理由はこれと言って特になく旅ができれば別に冒険者だろうがなんでんもいいそうだ。ミラの乗っている荷馬車には魔除けの魔法が施されていて、モンスターに襲われることなく、途中の休憩を除いてほぼノンストップで王都につくことができた。
時刻は二十三時過ぎ王都の城門で俺とミラは入国審査の順番待ちをしていた。
「こんな時間なのに結構人が多いんだな。」
「今日はちょっと多いけど、魔除けの魔法があってもやっぱり完全に安全ってわけじゃないし少しでも早く街や村に行こうとする人が多いからね~。」
強力なモンスターの中には魔除けの魔法に寄って来るものまでいるらしい。確かに街や村、特に王都なんかは城壁もあって更に王国直属の魔術師が結界まで張っているためここほど安全な場所は無いだろう。
そうこうしているうちに俺とミラの番が来た。ミラはタイル王国の身分証を持っているので問題はないが、問題は俺だ。村の身分証も持っていないし身分証の発行には時間がかかるだろう。
「どーも衛兵さん♪」
「よく来たな。確かミラ ロベルタスだったか?」
門の前には二人の衛兵が立っている。そのうちの一人にミラが話しかけている。どうやら知り合いのようだ。
「覚えてくれてたんですね♪今回は一ヶ月ぐらい滞在したいんですけど、あとこっちのお兄さんの身分証の発行もお願い!」
「わかった。お前、身分証を持っていないのか?」
「いえ、忘れてきてしまって…」
「そうか、とりあえず俺についてきてくれ。」
「はい。ミラはどうする?」
「そんなに時間かからないと思うしまってるよ~。」
「すまない。ありがとう。」
ミラは門を入ってすぐの場所に馬車を止め待ってくれるようだ。俺は言われた通り衛兵の一人についていくと一つの小さな部屋に通された。
「そこに座ってくれ、俺の名前はイース ヴァミリオだ。まずは出身地と名前を教えてくれ。」
そう言って俺とイースさんは向かい合うように座った。
「名前はバン アイザイン。出身地はゴルズの村です。」
「!?…生き残りがいたのか、無事でよかった。お前以外に生き残りはいるのか?」
流石に王都は情報が早い。ミラの話によると、ゴルズの村が襲われてから一週間が過ぎていた。一週間の間に俺に何があったのかわからないが、その間に調査隊が出されたんだろう。
「いえ、多分俺一人です…俺自身も死んだと思っていたんですけど気付いたらイルシアの森の中にいて。」
「そうか…もうこの話はよそう、お前もあまり思い出したくないだろう。ゴルズの村の壊滅はまだ発表されていない。お前がゴルズの村出身というのは本当なのだろう。それに、ミラ ロベルタスの知り合いみたいだしな、あいつはよくこの国に来るから顔は広い、仲もいいみたいだしわからないことは教えてもらえ。」
「そうします。」
この後身分証の発行に必要な書類を書いて、俺の村にもあった心理の水晶と呼ばれる嘘を見破る水晶に触れて何事もなく身分証の発行をすることができた。身分証には名前と出身地、タイル王国の紋章が刻まれていた。帰り際スキル《鑑定》のLvを上げるためにイースさんを鑑定した。
《イース ヴァミリオ》
性別 男
年齢 25
種族 人
Lv.108
HP 6850/6850
MP 1200/1200
STR 850
DEX 980
AGI 60
スキル
不明
流石に王都の衛兵は強い。王都の中でイースさんがどれほどの強さなのかわからないがきっともっと強い人がたくさんいるんだろう。門に戻ると、ミラが退屈そうにしていた。
「遅くなってすまない。」
「本当だよー。ま、いいけど。この後どうするの?私は行きつけの宿屋に行くけどバンはお金持ってるの?」
「あ、すっかり忘れてた…一文無しだ…」
金のことをすっかり忘れてしまっていた。この世界の通貨は大きく分けて銅貨、銀貨、金貨の三種類に分けられている。金貨は銀貨の50倍、銀貨は銅貨の20倍の価値を持っている。金貨は一般人はめったに使うことも目にすることも無い。だいたい一般市民の食事一食が銅貨三枚だ。
「そんなことだとおもってたよ。仕方ないからミラさんが貸してあげよ~う。」
「助かります。ミラさん。」
呆れながらいうミラに俺は深々と頭を下げた。この後ミラと同じ宿屋に行き、流石に同じ部屋に泊まるわけにはいかないので、俺は一階、ミラは二階の部屋に泊まることとなった。ミラには三日分の食費と三泊分の宿代、ギルドで冒険者登録をするために必要な登録料の合わせて、銀貨10枚を借りた、しかも無利子で貸してくれるという。最高です、ミラさん。
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