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107 未来へ

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「全てを打ち砕く『破壊』の技を知れぇ!」
「カイリ、離れていろ」

 見境なく暴れ始めたガランと共に、俺は宇宙へと転移した。

 すぐにカイリも追いかけてくるが、彼女は俺の言いつけを守って離れたところから見守る。

「ガラン、俺ならお前の感情を取り戻すこともできる。アルカナとカイリはやれないが、また一からやり直せばいいじゃないか」
「嫁と娘を奪っておきながらよく言えたものだな……。貴様を葬り去って全て破壊してやる!」

 破壊の権能が働き、宇宙がひび割れる程のエネルギー波が飛んでくる。

 ガランは『破壊』を司り、俺は『冥王』によって死を司る。
 共に似た性質を持ち、同じ女に惚れてしまった。
 出会い方が違っていれば、俺達は友人になれたかもしれないのにな。

「再び輪廻の輪に囚われろ!」
「冥府の門よ」

 俺の呼び出した地獄へ通じるゲートが、宇宙を震わせる程のエネルギーを飲み込んでいく。

「馬鹿な……俺の力が闇に飲まれただと」
「ありがとうガラン。神の力を目の当たりにしたお陰で、俺は権能の力を知ることができた」

 俺は現世と地獄を繋ぐ力に『六道』と名づけ、モノにした。
 最早、俺に生半可な攻撃は通用しない。
 そして、この攻撃は守り以外にも転用することができる。

「地獄の炎よ……凍てつく大気よ……」

 『六道』によって生まれた炎が、風が、俺を中心に宇宙全体へ広がっていく。
 それらはガランを凍らせ、同時に焼き尽くそうとした。

「綺麗な炎……」

 父を焼く炎にカイリが見惚れている。

「これがタクマ――いえ、タトナス、現世と地獄を繋ぐ最強の神です」
「アルカナ……?」
「タクマ、会いたかったです」

 翼を生やしたアルカナが俺の胸に飛び込んできた。
 ああ、実に千年振りの抱擁だ。

 愛する彼女の身体をしっかりと抱きしめた。
 もう、離しはしない。

「どうしてここへ来れたんだ」
「どこにいてもタクマの力は感じ取れます。あなたが過去に戻ってカイリを味方にしたことで、現代にいる彼女も私達への攻撃をやめたんです。そして、現代にあなたはいませんから、ラリエの『凍結』も解かれて、私は本領を発揮することができました。それと、私には神だった頃の記憶も戻っています。姉に封印されていた私の記憶を、ラリエが呼び戻してくれましたから」
「色々あったらしいな。無事で良かった」

 あと、過去の記憶を取り戻して性格も丸くなったみたいで良かった。

「おのれ……裏切者め」
「ガラン、あなたには申し訳ないことをしました。ですが、彼には私がついていないとダメなんです」

 アルカナがヨチヨチと俺の頭を撫でてくれる。

「ガラン、タトナスと和解してください。これ以上の戦いは無益です」
「貴様が俺の妻に戻るならタトナスは許そう」

 ガランはまだアルカナに惚れてるのか。

「やれやれ……。ガラン、アルカナは嫌がっているんだ。もう諦めてやったらどうだ」
「貴様……」
「お前がいくら怒ったところでアルカナは戻ってこないぞ。もう犯しまくってやったからな」
「許さんぞぉ……!」

 え、何で怒ってるんだ?

 なにやら宇宙が崩壊しかねない程のエネルギーがガランの手に集中してる。

「アルカナ、愛してる」
「ちゅ……私もですよ?」

 俺はアルカナを抱きしめ、彼女のスカートの中に屈んで割れ目に舌を入れた。

「あ……ちょっと戦闘中に何を……」

 これは最後の賭けだ。
 ガランに俺とアルカナの育んだ愛を見せつけ、攻撃を思いとどまらせる作戦だ。

 俺はピチャピチャとアルカナの割れ目をなぞって蜜でいっぱいにすると、股を担いで千年振りにペニスを挿入した。

「お……おおっ!」

 これは不味い。
 久しぶりすぎて入れただけで達してしまった。

「あっあっなんですか! こんなところ見せたら余計に怒らせ……あっ」
「俺はまだイケるぞ」

 アルカナの胸にしがみついて腰を振る。

「やっダメです! 元夫が見てます! オチンチン抜いてください!」
「好きだ……アルカナの身体いい。またイク!」
「ダメですって! 垂れちゃいます! うぁっ」

 ビュルルルルルルル……ッ!

 情けない。二回目もすぐにイッてしまった。
 千年ぶりのオマンコやばすぎる。

「はぁ……はぁ……。満足しましたか?」
「もう一発いける」
「もう、どうしてこんなに盛って……。あんっあっあっあっ」
「気持ちいいぞ。おい、見ているかガラン! 俺達、こんなに愛し合ってるんだ! もう、アルカナのことは諦めろ! そして仲直りしよう……っ! アルカナのマンコは俺がいいって言ってるぞ!」
「貴様らぁぁぁぁ! 滅びろぉぉぉぉ!!!!」

 ガランが次元を崩壊させるレベルのビームを俺に撃った。

(くっ……。分かり合うことができなかった……)

 きっと、第三者から見たら俺もガランもどちらも正しいのだろう。

 しかし、現実は非情だ。
 力の優劣が、勝敗を決める。

 俺は『六道』の力を込めた刀を生成し、奴の想いを受け止めた。
 深く挿入された状態のアルカナも中出しされながら俺に力を貸してくれる。

「あ……タクマのチンポいい……。タ、タクマに『世界』の加護を……」

 アルカナの祝福を得た俺は、『破壊』の光をガランに押し返した。

「うおぉぉぉぉ……! アルカナは一生俺のものだぁぁぁ!」
「馬鹿な……。こんなクズに俺が……」

 ガランが巨大なエネルギーに飲み込まれ、崩壊していく。

「ガランよ。俺の愛をクズと決めつけ、認めることが出来なかった。それが、お前の敗因だ」

 ガランが光に飲まれ消失した。
 完全に消滅したようだが、いずれまた生まれ変わる日も来るだろう。
 神もまた、生と死を繰り返しているのだから。

「帰りましょう」
「そうだな。カイリも……いや、現代には既にお前がいるのか」

 俺はカイリを抱き寄せる。

「未来で再会できたらセックスをしよう」

 俺は観測してきた正史におけるカイリの記録を、知識として彼女に植えつけた。
 後は上手いこと彼女がやってくれるだろう。
 これは決して丸投げではない。信頼だ。

「そうか。お前、私から父の記憶を消してたのか」

 ――記録をそのまま放り投げたのは失敗だったか?

「ま、他人の記録としか思えないし構わないけどさ。私はこの道筋を辿ればまたお前に会えるんだな」
「いや、未来などいくらでも変えてくれて構わない。例えどれだけ未来が変わろうとも、愛した女達は必ず確保するからな」

 全ては彼女に委ねよう。

 過去を修正された場合、未来にいる者は改変された事実を認識できないが、これは時間の修正を認識する視点がないことが理由だ。しかし、時間と空間を超越した一部の神達は、例えば静止した時を認識できるし、時間の修正が起こればそれを四次元的な立ち位置から認識し、干渉することもできる。

 つまるところ、未来の変化が気に入らなかったらまた修正してしまえばいいというわけだ。
 未来は無限に枝分かれしていく。

 未来を改変する資格を有した者は、力による淘汰の末、自分の見たい世界を掴み取る権利を持つ。
 俺の明日はどこにあるんだろうな。

 アルカナと手を繋ぎ、未来に帰ることにする。

「しかし、これだけの時間遡行をしたんだ。全く同じ時間軸へ戻れるか疑問だが」
「ラリエとクリュウが手を貸してくれます。心配しなくても平気ですよ」
「あいつらか」

『余もサポートするから心配せずともよい』

 この声、アクアスか!?

「タクマの覚醒に伴い、神刀アクアスに進化したのだ」

 実体化した彼女が和風の着物姿になってる。
 俺は堪らず、アクアスの股を開いて抱き抱えた。

「最悪じゃこいつ! アルカナも止めい! 余はオナホじゃない! こんな道具みたいに――」
「いっぱいタクマに愛されて羨ましいですね」
「アホォォォ!」

 き、着物姿のロリマンコにペニスを突き刺す……!

「あぐぅぅぅ! 出てきたばかりでオナホにされるの嫌じゃぁ!」
「それでは、私達は元の時代に帰りますので」
「え、うん。なんだか千年後のタクマに会うのが怖くなってきたよ」
「ヒッヒッ……! こんなセックスばかり嫌じゃぁぁぁ!!!!」

 高速でアクアスの子宮を攻めながら彼女の小さい胸を曝け出す。

「い゛っい゛っ……。やめろ馬鹿ぁ。吸うなぁ」

 アクアスの腰を掴んで上下運動をする。
 乱れたオナホ精霊に好きなタイミングで種づけ出来る喜びを感じながら、俺は中で達した。
 ビュルルル……と出されたアクアスの半開きの口から、涎が垂れていた。

「れろぉ……おほぉ」
「ちゅ……。愛してるぞ、俺のアクアス」

 さあ行こう。未来へ……。
 絆を確かめ合った俺達に怖いものはもうない。

「大丈夫? その娘、生きてる? なんか失神してない?」
「またな、カイリ」

 アルカナが座標を特定する。
 俺達は時間の波へと飛び込んでいった――
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