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77 トルニア商店訪問(中)
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「私もつい先日になって教えてもらったことなんですけど、実は、ロアトさんの動きはアルジャンに勘付かれていたみたいなんです。そこで、ロアトさんは娘に自分を密告するよう説得しました。ロゼアはアルジャンの信頼を得て、裏では私達に便宜を図る予定だったみたいです」
「……予定?」
「ロアトさんが自決させられたその日に、アルジャンが牢屋に入れられたんです」
それは、何と言うか最悪なタイミングだったんだな……。
彼女は俺のことを恨んでいないのだろうか。
あともう一日アルジャンを捕らえるのが早ければ、彼女の父親は死なずに済んだのだ。
「一番辛いのはロゼアのはずでした。でも、私は次の領主の元で働くというロゼアに、『新しい領主に媚びを売って自分だけ助かるつもりだろう』って悪口を言ってしまいました……」
コマネシオンのことを聞き出すつもりだったが、シンミリとした空気になってしまう。
「ロゼアはきっと、知っていたんでしょうね。新しい領主がタクマ様であることを。なのに、何も知らなかった……いえ、知ろうとしなかった私は、私達のことを思って笑顔を見せた彼女に酷いことを言ってしまいました……。本当に愚かでした」
彼女にとっては自分の落ち度を伝える内容だ。
メリットになるようなものじゃない。
それでも、聞いて欲しかったんだろうな。
(……しかしそのロアトという男、生き返らせたら領地を守ってくれそうだな。代行として『蘇生』してみるか? いや、何も考えずに蘇生したら自分の家族も助けろって大挙して押し寄せてきそうだな。一年に一度しか使えないとか言い訳は考える必要がありそうだ)
「それは、ロゼアも誤解されて辛かっただろうな。だけど、皆だってロゼアのことを今はもう分かってくれてるんだろう? 彼女は本心から父親を裏切ったわけじゃない。今までロゼアを傷つけてしまったなら、これから取り返していくしかないと俺は思うが」
「それが、このことを知ってるのは領民会議のメンバーだけなんです」
「はぁ? ……コホン。ハハ、冗談だろう。……本当なのか?」
「父親を密告して死なせてしまったのは事実だから、罰を受けさせて欲しいと彼女は言ってるみたいで……。誰にも真実を知られないように振る舞ってます。今も悪人として……。私も彼女のことをつい先日まで誤解していました」
空気が重い……。
というか、これは……。
「俺が説得するべきなのかな」
「私が領民会議のメンバーから聞いて、喋ってしまったことにしていただいていいので……。このままでは酷いことを言ってしまったロゼアに謝ることもできません」
領民会議は中止にするべきだったかな。
こいつらきっと、会議の席でロゼアのことばかり話してるんだろうな……。
しかし、ただでさえ弟子関係のことでゴタゴタしてるのに、トルニアは人間関係に亀裂が入りすぎだろ……。
「優しい領主が来てくれて良かったね。タクマ、解決してくれるんでしょ?」
「まあ、ロゼアと一度話してみよう。俺の秘書が領民に信頼されていないという状況も困りものだしな。それにしても、先日か……。もう少し早く情報を共有できなかったのか」
「新しい領主が信頼できる方だと分かるまで、ロゼアの真実は語れなかったとメンバーの者が言ってました」
ああ、そうなんだ。信頼できる領主が来て良かったな……。疲れる。
「タクマは信頼できるもんねっ。悪い領主だったら税金をちょろまかした罰だって言ってもっとお金を取ろうとしてたよ」
そういう考え方もできるか。だとするなら、ロゼアの真実がこのタイミングで限定的に解禁されたのも分からない話じゃないな。何より、ロゼアが不憫だと思うのは俺も同じ気持ちだ。きっと前任の秘書と親交のあったメンバーも、親友の娘の窮地に胸が押し潰されそうだったんだろうな。
守るべき領民の為に十字架を背負った彼女が、今も心無い言葉をぶつけられていると思うと、俺も何とかしてやりたい気持ちになってくる。
「トルネアも、タクマが領主になってくれて良かったね?」
「……はい。本当に。皆も、今は毎日が生き生きとしているみたいです。次の税が払えないって泣いてた人達も、皆笑顔になって……。全て、領主様のお陰です」
「ああ、名前で呼んでくれていい。領主というと堅苦しいからな」
「じゃあ……。タ、タクマ様」
なぜそこで赤くなる。
まあ、いい……。
ラリエが空気を変えてくれたお陰で話がしやすくなった。
「そうだ、本題に入る前に一人紹介しておこうか」
「その方は、もしかしてタクマ様の……」
「ああ、恋人だな」
「タクマより二つ年下なの。タクマのことはお兄ちゃんみたいだと思ってるけど、可愛がってもらってるよっ! トルニアのこともお姉ちゃんだと思っていい?」
「え、はい。あれ、名前言いましたっけ」
抜け抜けと妹キャラを演じるラリエだった。
甘えたがりか……。
いかん、こいつのペースに乗ってたら話が進まなくなりそうだ。
俺は本題に入ることにした。
「コホン。ところで、コマネシオンの話の続きについて相談したいと思って来たんだ。ほら、話の途中で抜けてしまったからな」
「じゃあ、勇者の使命は無事に果たせたんですね。……よかった」
「そっちの方はもう心配無用だ。それで、コマネシオンのことだが、奴はラクシア帝国にいるという話だったな」
「……はい。手紙が届くのに五日程掛かってしまうのですが、王宮へ出入りする姿を見たと仲間の商人が教えてくれました。まだラクシアの王都にいる可能性があります」
「雲隠れされる前に捕まえておきたいな。弟子のことも心配だろう」
「まだ少年と言っていい年なので……。私がしっかり見ていなかったせいです」
冥王のスキルを使えば死者すら蘇らせることができる。
彼女は心配しているが、最悪は俺の手で蘇らせてやろう。
「必ず弟子のことは連れ戻す。その商人の元を尋ねたいが、もしお前を連れていけるとしたら力になってくれるか?」
「はい。その時は喜んで」
よし……。彼女に『転移』を覚えさせてコマネシオンの首根っこを掴みにいこう。
あとは、外交問題になるから陛下にも許可をいただいておくか。
「少し髪に触れていいか?」
「えっ……。あの、ラリエちゃんも見てますが、いいんですか?」
トルニアが照れるように、やや薄い成長盛りの胸の前で腕を組む。
いったい何を想像してるんだ。
「少しの間だから大丈夫だ。それとも、俺に触れられるのは嫌か?」
「そんなこと……! タクマ様は目つきが鋭くて、ちょっと悪い雰囲気が魅力的で……って、私は領主様に何を口走って……っ! 打ち首にされちゃう!」
「トルニアみたいな綺麗な娘を打ち首になんかするか。ずっと俺の部屋に置いておきたいくらい可愛いんだからな」
「……うあ、もう限界です。どうぞ」
彼女の頭に触れる。そうしてから目を瞑ると、大体の記憶を読み取ることができた。『鑑定』とは違う方法だが、何となくできそうだと思って試したら余裕で出来てしまった。情報を整理できたので目を開く。すると、トルニアが唇を突き出していた。
元気そうでハツラツとしたトルニアだが、今は可哀想なくらい震えている。
「は、早く……」
『ちょっと! キスしてあげなさいって! トルニアが可哀想でしょ!』
『いや、しかしだな。さすがに女が増えすぎだ。俺だって少しは自重する心があるんだぞ』
『じゃあトルニアの気持ちはいいの!?』
『そうじゃそうじゃ!』
なんでアクアスにまで注意されてんだよ。
まあ、据え膳食わぬは男の恥だ。
せっかくだし唇をもらっておくか。
「……予定?」
「ロアトさんが自決させられたその日に、アルジャンが牢屋に入れられたんです」
それは、何と言うか最悪なタイミングだったんだな……。
彼女は俺のことを恨んでいないのだろうか。
あともう一日アルジャンを捕らえるのが早ければ、彼女の父親は死なずに済んだのだ。
「一番辛いのはロゼアのはずでした。でも、私は次の領主の元で働くというロゼアに、『新しい領主に媚びを売って自分だけ助かるつもりだろう』って悪口を言ってしまいました……」
コマネシオンのことを聞き出すつもりだったが、シンミリとした空気になってしまう。
「ロゼアはきっと、知っていたんでしょうね。新しい領主がタクマ様であることを。なのに、何も知らなかった……いえ、知ろうとしなかった私は、私達のことを思って笑顔を見せた彼女に酷いことを言ってしまいました……。本当に愚かでした」
彼女にとっては自分の落ち度を伝える内容だ。
メリットになるようなものじゃない。
それでも、聞いて欲しかったんだろうな。
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「それは、ロゼアも誤解されて辛かっただろうな。だけど、皆だってロゼアのことを今はもう分かってくれてるんだろう? 彼女は本心から父親を裏切ったわけじゃない。今までロゼアを傷つけてしまったなら、これから取り返していくしかないと俺は思うが」
「それが、このことを知ってるのは領民会議のメンバーだけなんです」
「はぁ? ……コホン。ハハ、冗談だろう。……本当なのか?」
「父親を密告して死なせてしまったのは事実だから、罰を受けさせて欲しいと彼女は言ってるみたいで……。誰にも真実を知られないように振る舞ってます。今も悪人として……。私も彼女のことをつい先日まで誤解していました」
空気が重い……。
というか、これは……。
「俺が説得するべきなのかな」
「私が領民会議のメンバーから聞いて、喋ってしまったことにしていただいていいので……。このままでは酷いことを言ってしまったロゼアに謝ることもできません」
領民会議は中止にするべきだったかな。
こいつらきっと、会議の席でロゼアのことばかり話してるんだろうな……。
しかし、ただでさえ弟子関係のことでゴタゴタしてるのに、トルニアは人間関係に亀裂が入りすぎだろ……。
「優しい領主が来てくれて良かったね。タクマ、解決してくれるんでしょ?」
「まあ、ロゼアと一度話してみよう。俺の秘書が領民に信頼されていないという状況も困りものだしな。それにしても、先日か……。もう少し早く情報を共有できなかったのか」
「新しい領主が信頼できる方だと分かるまで、ロゼアの真実は語れなかったとメンバーの者が言ってました」
ああ、そうなんだ。信頼できる領主が来て良かったな……。疲れる。
「タクマは信頼できるもんねっ。悪い領主だったら税金をちょろまかした罰だって言ってもっとお金を取ろうとしてたよ」
そういう考え方もできるか。だとするなら、ロゼアの真実がこのタイミングで限定的に解禁されたのも分からない話じゃないな。何より、ロゼアが不憫だと思うのは俺も同じ気持ちだ。きっと前任の秘書と親交のあったメンバーも、親友の娘の窮地に胸が押し潰されそうだったんだろうな。
守るべき領民の為に十字架を背負った彼女が、今も心無い言葉をぶつけられていると思うと、俺も何とかしてやりたい気持ちになってくる。
「トルネアも、タクマが領主になってくれて良かったね?」
「……はい。本当に。皆も、今は毎日が生き生きとしているみたいです。次の税が払えないって泣いてた人達も、皆笑顔になって……。全て、領主様のお陰です」
「ああ、名前で呼んでくれていい。領主というと堅苦しいからな」
「じゃあ……。タ、タクマ様」
なぜそこで赤くなる。
まあ、いい……。
ラリエが空気を変えてくれたお陰で話がしやすくなった。
「そうだ、本題に入る前に一人紹介しておこうか」
「その方は、もしかしてタクマ様の……」
「ああ、恋人だな」
「タクマより二つ年下なの。タクマのことはお兄ちゃんみたいだと思ってるけど、可愛がってもらってるよっ! トルニアのこともお姉ちゃんだと思っていい?」
「え、はい。あれ、名前言いましたっけ」
抜け抜けと妹キャラを演じるラリエだった。
甘えたがりか……。
いかん、こいつのペースに乗ってたら話が進まなくなりそうだ。
俺は本題に入ることにした。
「コホン。ところで、コマネシオンの話の続きについて相談したいと思って来たんだ。ほら、話の途中で抜けてしまったからな」
「じゃあ、勇者の使命は無事に果たせたんですね。……よかった」
「そっちの方はもう心配無用だ。それで、コマネシオンのことだが、奴はラクシア帝国にいるという話だったな」
「……はい。手紙が届くのに五日程掛かってしまうのですが、王宮へ出入りする姿を見たと仲間の商人が教えてくれました。まだラクシアの王都にいる可能性があります」
「雲隠れされる前に捕まえておきたいな。弟子のことも心配だろう」
「まだ少年と言っていい年なので……。私がしっかり見ていなかったせいです」
冥王のスキルを使えば死者すら蘇らせることができる。
彼女は心配しているが、最悪は俺の手で蘇らせてやろう。
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「はい。その時は喜んで」
よし……。彼女に『転移』を覚えさせてコマネシオンの首根っこを掴みにいこう。
あとは、外交問題になるから陛下にも許可をいただいておくか。
「少し髪に触れていいか?」
「えっ……。あの、ラリエちゃんも見てますが、いいんですか?」
トルニアが照れるように、やや薄い成長盛りの胸の前で腕を組む。
いったい何を想像してるんだ。
「少しの間だから大丈夫だ。それとも、俺に触れられるのは嫌か?」
「そんなこと……! タクマ様は目つきが鋭くて、ちょっと悪い雰囲気が魅力的で……って、私は領主様に何を口走って……っ! 打ち首にされちゃう!」
「トルニアみたいな綺麗な娘を打ち首になんかするか。ずっと俺の部屋に置いておきたいくらい可愛いんだからな」
「……うあ、もう限界です。どうぞ」
彼女の頭に触れる。そうしてから目を瞑ると、大体の記憶を読み取ることができた。『鑑定』とは違う方法だが、何となくできそうだと思って試したら余裕で出来てしまった。情報を整理できたので目を開く。すると、トルニアが唇を突き出していた。
元気そうでハツラツとしたトルニアだが、今は可哀想なくらい震えている。
「は、早く……」
『ちょっと! キスしてあげなさいって! トルニアが可哀想でしょ!』
『いや、しかしだな。さすがに女が増えすぎだ。俺だって少しは自重する心があるんだぞ』
『じゃあトルニアの気持ちはいいの!?』
『そうじゃそうじゃ!』
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