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60 リリカの家族の顛末
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アルニスの一派を捕らえた俺達は、王宮の一室で順に簡易裁判を行っていた。まあ裁判と言っても、下記の質問を尋ねてイエスだったら牢へぶちこんでいくだけの作業だ。
・誘拐された娘と知りながら奴隷を購入したか。
・購入した場合、奴隷に暴力は振るったか。
・奴隷を死なせたか。
・アルニスに加担し、罪を犯したか。
・まだ告白していない罪はあるか。
罪の大きさによって連れていく檻は別れており、処刑が確実視される者もあれば、旧レオニード派へ合流する者もある。ラスクは一時的に冒険者の身分を与えた上で、淡々と貴族達に簡易裁判を行っていく。
そんな中、俺は裁判中に被告が暴れた時の為に立ち会っていた。
姫も共に見届け人として立ち会い、判決後に一言添えたりしている。
入室、開廷、判決、閉廷、退室。目まぐるしく人が移動する。
そうして入室してくる貴族の中に、リリカの父や兄弟の姿があった。
「我々は三人まとめて、なのですかな」
「姫の要望だ。黙って座れ」
「……ふん」
三人まとめて入室し、簡易裁判が開かれる。
俺は鑑定のスキルで彼らの行為を見たが、口にするのもおぞましい行為を日常的に行っていたようだ。こいつらは正しく裁かれるべきだな。
「レイナ姫、ギオン家のローグにございます。姫様におかれましては、娘が日頃より大変お世話になっておりまして……」
「裁判に関係のないことは話さなくていい」
「ギルドマスター風情が……。私は挨拶をしていただけだろう!」
「あん? 俺の裁判では不服か?」
「いえね、ただ、我々は姫にご提案があるのですよ。それを遮らずに聞いていただきたい」
ラスクに無礼を働いた当主に、レイナがやんわりと尋ねた。
「では聞きましょう。その提案とは何ですか?」
「はい、実は我々は既に有罪となることを認めています。ですので、どうか罪の減刑をお願いしたいのです」
「なるほど。ではあなた方の罪と、それに対する贖罪を聞きましょうか」
ローグがニッと笑う気配がした。が、すぐに殊勝な顔に変わる。
「我々の罪は、違法と知りながら誘拐された娘を奴隷として購入し、メイドにしていたことです。彼女達には大変、申し訳ないことをしました。心からお詫びしたいと思います」
「なるほど。メイドに暴力を振るったことはありますか?」
「はい、ありました。ただ、そのことに対しては全てのメイドを解放し、相応の謝礼金を支払うことで和解したいと考えております。一人当たり金貨1500枚が妥当かと」
耳を疑うような大金だ。日本円に換算するなら2億円くらいの大金だ。
ラムネアの物価なら一生遊んでもお釣りがくる。
裏を返せばそれだけ残虐な行いをしたという意味でもあるが。
俺だったらこの期に及んで反省の色が見えないことに不快感が出てしまうところだが、笑顔で接するのがレイナの凄いところだと思う。
しかし、彼女が笑顔で人を刺せる姫だということを、彼らはまだ知らない。
「ところで、すっかり忘れていたことがありました。実はリリカから、もし父や兄を裁くことがあったら、証拠を提示してあげて欲しいと頼まれていたんです」
レイナの言葉にローグ達が表情を明るくする。
「なんだ、我々が有利になるような証拠があるのではないか!」
「そういえば、今朝久しぶりに屋敷で妹の姿を見ました」
「気が利かない奴だね。その時に教えてくれれば良かったものを……」
はたして、別室から運ばれた証拠はみすぼらしい布切れを纏った五人の娘達だった。
間違っても彼らの言う『メイド』などという職業には見えない。
ただの奴隷だ……。
皆、顔を腫らしており、身体の至るところにぶたれた跡や爛れた箇所がある。
日常的に首輪をつけられていたのか、手足には枷の後まで残っていた。
ローグ達は出てきた証拠に唖然とし、何も言葉を発せないでいた。
「どなたか代表でお話できる方はいますか?」
「わ、私が……」
クロエ、と名乗ったおかっぱ頭の小さいメイドが答える。
一番小さいメイドのようだが、なぜ彼女なんだ?
俺の疑問に、彼女は自発的に答えた。
「私以外のおね……メイド達は、喉を焼かれて喋れなくされてます」
バキっと、ラスクの持っていたペンが圧し折られた。
「野郎……」
「ラスク、落ち着け。こいつらを裁くのはこれからだ。それと、裁判が終わったらエーテルを五人分用意してくれ。代金は俺が支払う」
「いらねえよ。そんくらい俺が払ってやる」
「奥さんに怒られるぞ」
「……ぐっ。いや、あいつなら許してくれそうだけど。なら、少しは俺も払うが……」
たどたどしく証言を買って出たメイドは、殴られたのか前歯が欠けており、痛々しかった。
「わ、私達は、ギオン家のご当主様、長男様、次男様から、日常的に虐待されていました」
「そのことについては私から謝っておる! 金で解決しよう! 金貨1500枚を今日この後にでも渡せる! 頼むから和解してくれ……!」
当主の男が頼み込んでくる。
男達の姿を隠すよう、レイナが壁になって語り掛けた。
「大丈夫です。あなた達が本当のことを話せば、必ずタクマ様が助けてくださいます」
……俺か? いや、エリクサーの購入代金を考えるくらいには肩入れしているところだが。
まあ、屋敷は人手不足だ。
彼女達が働きたいというなら、拒絶する理由はない。
「もし望むなら俺の屋敷で働けるようにしよう。まあ、メイドを辞めたいというなら金銭的な支援でも構わないが」
クロエの弱々しい視線が俺に向けられて、躊躇われる。
(……勇気が欲しいんだろうな)
「安心しろ。俺が傍で守ってやる」
五人の元へ近づき、クロエの小さな手を握る。
彼女は「勇者様……」と呟き、全てを打ち明けた。
「私達は、地下牢に繋がれ、そこで、虐待を受けるだけの日々を過ごしていました。旦那様達は、奥様に逃げられてから女を憎むようになり、私達を、生きる価値のないゴミ屑だと、毎日殴る蹴るの暴力を振るって、時には鞭で折檻して、道具で犯して、病気になっても放置しました。ここに来る前に、私が知る限りでも三人以上、私の友達も……殺されました。私達は、お金が貰えても和解する気はないです。それよりも、この人達に罰を与えてください」
「辛い話をよくしてくれました」
レイナが冷静にローグ達を見つめる。
「和解は決別です。そして、あなた方には誘拐と暴行と強姦と殺人の罪が適応されます。この国では強姦だけでも死刑ですが、拷問の末に死んでいただきましょう。目玉をくりぬいて舌を引っこ抜いて男根を切断して手足を少しずつスライスして最後は肢から引き裂いてカラスの餌にしますね? もっと苦しませてからの窒息死の方が良かったでしょうか? 申し訳ありません、私はこの手の知識がないもので」
「ありえない……! こんな奴隷達の為になぜ私達が……!」
姫に忠誠を誓った騎士達が入室し、ラスク達を引っ立てる。
と、引き立てられていた当主が騎士に肩で体当たりを行い、死に物狂いで姫に向かってきた。
「貴様も道連れにしてやる! 地獄で強姦してやるぞ!」
とんだクズ野郎だ。
八つ当たりも甚だしい。
俺は一瞬でレイナの前に移動すると、ローグの拳を受け止めてそのまま握りつぶしてやった。
レモンを絞るみたいにグチャグチャにしてやる。
「あぎゃぁぁぁ!」
ローグが右手を抑えて蹲る。
「さっき姫が言ってた処刑方法だけどな。俺がもっとメニューを増やしてやるから期待しとけよ。スカフィズムって知ってるか?」
「ひぃぃぃ!!!」
こんな馬鹿に構ってたら時間の浪費だ。
俺は騎士達の元にローグを突き返した。
「勇者様……。あの、本当に私達は……働かせてもらえますか?」
「勿論だ。まあ、金銭的な支援でも構わないが――」
「でも、その、皆、喉を焼かれたり骨折したりしてて、もしかしたら、足手まといになるかも……」
「エーテル薬を試すと約束しただろう?」
「そんなお金ありません……」
「お前達が気持ちよく働ける環境を作るのも雇用主の役目だ。どうしても申し訳ないと思うなら、その気持ちで俺に尽くしてくれると嬉しい。何も無理強いすることはないが、その気持ちだけで十分だ」
クロエの頭を撫でてやる。
「それと、仮に今のままでも、俺は役立たずだとは思わない。人が本当に役に立つかどうかは物理的なものではないと思う。例えば時間は掛かっても、俺は乱暴に皿を運ばれるよりも、作った人に思いを馳せて大事に料理を運んでくるメイドの方が好きだ」
「勇者様ぁ……」
ジワリとクロエの目元が濡れたので俺は袖で拭いてやった。
「まあ、俺の屋敷に来たら治癒はするし、エーテル薬ならお前の姉の喉や壊された身体も癒えるだろう」
処女膜まで戻ってしまいそうだが……。
「本当に、本当にいいんですね?」
「ああ、約束する。俺の屋敷のことをよろしく頼む」
「嘘みたい。勇者様はとてもメイド達を大事にしてるってリリカ様が仰ってたわ……。一緒に食事をするくらい大事にしてるって!」
嬉しそうにはしゃぐクロエに、仲間のメイド達が涙ぐむ。
自分達が助かったのもそうだが、鑑定したところ彼女達はクロエを可愛がり、守ることで精神を保っていたらしい。クロエの喉が焼かれず、今回の証言ができたのも、彼女達がクロエを守り続けたからだろうな。
「泣かないで。幸せになろう……」
――彼女達は十分に苦しんだ。
これから幸福にしてやれるよう労働環境を一層よくしていこう。
俺は心の中でそう決意した。
・誘拐された娘と知りながら奴隷を購入したか。
・購入した場合、奴隷に暴力は振るったか。
・奴隷を死なせたか。
・アルニスに加担し、罪を犯したか。
・まだ告白していない罪はあるか。
罪の大きさによって連れていく檻は別れており、処刑が確実視される者もあれば、旧レオニード派へ合流する者もある。ラスクは一時的に冒険者の身分を与えた上で、淡々と貴族達に簡易裁判を行っていく。
そんな中、俺は裁判中に被告が暴れた時の為に立ち会っていた。
姫も共に見届け人として立ち会い、判決後に一言添えたりしている。
入室、開廷、判決、閉廷、退室。目まぐるしく人が移動する。
そうして入室してくる貴族の中に、リリカの父や兄弟の姿があった。
「我々は三人まとめて、なのですかな」
「姫の要望だ。黙って座れ」
「……ふん」
三人まとめて入室し、簡易裁判が開かれる。
俺は鑑定のスキルで彼らの行為を見たが、口にするのもおぞましい行為を日常的に行っていたようだ。こいつらは正しく裁かれるべきだな。
「レイナ姫、ギオン家のローグにございます。姫様におかれましては、娘が日頃より大変お世話になっておりまして……」
「裁判に関係のないことは話さなくていい」
「ギルドマスター風情が……。私は挨拶をしていただけだろう!」
「あん? 俺の裁判では不服か?」
「いえね、ただ、我々は姫にご提案があるのですよ。それを遮らずに聞いていただきたい」
ラスクに無礼を働いた当主に、レイナがやんわりと尋ねた。
「では聞きましょう。その提案とは何ですか?」
「はい、実は我々は既に有罪となることを認めています。ですので、どうか罪の減刑をお願いしたいのです」
「なるほど。ではあなた方の罪と、それに対する贖罪を聞きましょうか」
ローグがニッと笑う気配がした。が、すぐに殊勝な顔に変わる。
「我々の罪は、違法と知りながら誘拐された娘を奴隷として購入し、メイドにしていたことです。彼女達には大変、申し訳ないことをしました。心からお詫びしたいと思います」
「なるほど。メイドに暴力を振るったことはありますか?」
「はい、ありました。ただ、そのことに対しては全てのメイドを解放し、相応の謝礼金を支払うことで和解したいと考えております。一人当たり金貨1500枚が妥当かと」
耳を疑うような大金だ。日本円に換算するなら2億円くらいの大金だ。
ラムネアの物価なら一生遊んでもお釣りがくる。
裏を返せばそれだけ残虐な行いをしたという意味でもあるが。
俺だったらこの期に及んで反省の色が見えないことに不快感が出てしまうところだが、笑顔で接するのがレイナの凄いところだと思う。
しかし、彼女が笑顔で人を刺せる姫だということを、彼らはまだ知らない。
「ところで、すっかり忘れていたことがありました。実はリリカから、もし父や兄を裁くことがあったら、証拠を提示してあげて欲しいと頼まれていたんです」
レイナの言葉にローグ達が表情を明るくする。
「なんだ、我々が有利になるような証拠があるのではないか!」
「そういえば、今朝久しぶりに屋敷で妹の姿を見ました」
「気が利かない奴だね。その時に教えてくれれば良かったものを……」
はたして、別室から運ばれた証拠はみすぼらしい布切れを纏った五人の娘達だった。
間違っても彼らの言う『メイド』などという職業には見えない。
ただの奴隷だ……。
皆、顔を腫らしており、身体の至るところにぶたれた跡や爛れた箇所がある。
日常的に首輪をつけられていたのか、手足には枷の後まで残っていた。
ローグ達は出てきた証拠に唖然とし、何も言葉を発せないでいた。
「どなたか代表でお話できる方はいますか?」
「わ、私が……」
クロエ、と名乗ったおかっぱ頭の小さいメイドが答える。
一番小さいメイドのようだが、なぜ彼女なんだ?
俺の疑問に、彼女は自発的に答えた。
「私以外のおね……メイド達は、喉を焼かれて喋れなくされてます」
バキっと、ラスクの持っていたペンが圧し折られた。
「野郎……」
「ラスク、落ち着け。こいつらを裁くのはこれからだ。それと、裁判が終わったらエーテルを五人分用意してくれ。代金は俺が支払う」
「いらねえよ。そんくらい俺が払ってやる」
「奥さんに怒られるぞ」
「……ぐっ。いや、あいつなら許してくれそうだけど。なら、少しは俺も払うが……」
たどたどしく証言を買って出たメイドは、殴られたのか前歯が欠けており、痛々しかった。
「わ、私達は、ギオン家のご当主様、長男様、次男様から、日常的に虐待されていました」
「そのことについては私から謝っておる! 金で解決しよう! 金貨1500枚を今日この後にでも渡せる! 頼むから和解してくれ……!」
当主の男が頼み込んでくる。
男達の姿を隠すよう、レイナが壁になって語り掛けた。
「大丈夫です。あなた達が本当のことを話せば、必ずタクマ様が助けてくださいます」
……俺か? いや、エリクサーの購入代金を考えるくらいには肩入れしているところだが。
まあ、屋敷は人手不足だ。
彼女達が働きたいというなら、拒絶する理由はない。
「もし望むなら俺の屋敷で働けるようにしよう。まあ、メイドを辞めたいというなら金銭的な支援でも構わないが」
クロエの弱々しい視線が俺に向けられて、躊躇われる。
(……勇気が欲しいんだろうな)
「安心しろ。俺が傍で守ってやる」
五人の元へ近づき、クロエの小さな手を握る。
彼女は「勇者様……」と呟き、全てを打ち明けた。
「私達は、地下牢に繋がれ、そこで、虐待を受けるだけの日々を過ごしていました。旦那様達は、奥様に逃げられてから女を憎むようになり、私達を、生きる価値のないゴミ屑だと、毎日殴る蹴るの暴力を振るって、時には鞭で折檻して、道具で犯して、病気になっても放置しました。ここに来る前に、私が知る限りでも三人以上、私の友達も……殺されました。私達は、お金が貰えても和解する気はないです。それよりも、この人達に罰を与えてください」
「辛い話をよくしてくれました」
レイナが冷静にローグ達を見つめる。
「和解は決別です。そして、あなた方には誘拐と暴行と強姦と殺人の罪が適応されます。この国では強姦だけでも死刑ですが、拷問の末に死んでいただきましょう。目玉をくりぬいて舌を引っこ抜いて男根を切断して手足を少しずつスライスして最後は肢から引き裂いてカラスの餌にしますね? もっと苦しませてからの窒息死の方が良かったでしょうか? 申し訳ありません、私はこの手の知識がないもので」
「ありえない……! こんな奴隷達の為になぜ私達が……!」
姫に忠誠を誓った騎士達が入室し、ラスク達を引っ立てる。
と、引き立てられていた当主が騎士に肩で体当たりを行い、死に物狂いで姫に向かってきた。
「貴様も道連れにしてやる! 地獄で強姦してやるぞ!」
とんだクズ野郎だ。
八つ当たりも甚だしい。
俺は一瞬でレイナの前に移動すると、ローグの拳を受け止めてそのまま握りつぶしてやった。
レモンを絞るみたいにグチャグチャにしてやる。
「あぎゃぁぁぁ!」
ローグが右手を抑えて蹲る。
「さっき姫が言ってた処刑方法だけどな。俺がもっとメニューを増やしてやるから期待しとけよ。スカフィズムって知ってるか?」
「ひぃぃぃ!!!」
こんな馬鹿に構ってたら時間の浪費だ。
俺は騎士達の元にローグを突き返した。
「勇者様……。あの、本当に私達は……働かせてもらえますか?」
「勿論だ。まあ、金銭的な支援でも構わないが――」
「でも、その、皆、喉を焼かれたり骨折したりしてて、もしかしたら、足手まといになるかも……」
「エーテル薬を試すと約束しただろう?」
「そんなお金ありません……」
「お前達が気持ちよく働ける環境を作るのも雇用主の役目だ。どうしても申し訳ないと思うなら、その気持ちで俺に尽くしてくれると嬉しい。何も無理強いすることはないが、その気持ちだけで十分だ」
クロエの頭を撫でてやる。
「それと、仮に今のままでも、俺は役立たずだとは思わない。人が本当に役に立つかどうかは物理的なものではないと思う。例えば時間は掛かっても、俺は乱暴に皿を運ばれるよりも、作った人に思いを馳せて大事に料理を運んでくるメイドの方が好きだ」
「勇者様ぁ……」
ジワリとクロエの目元が濡れたので俺は袖で拭いてやった。
「まあ、俺の屋敷に来たら治癒はするし、エーテル薬ならお前の姉の喉や壊された身体も癒えるだろう」
処女膜まで戻ってしまいそうだが……。
「本当に、本当にいいんですね?」
「ああ、約束する。俺の屋敷のことをよろしく頼む」
「嘘みたい。勇者様はとてもメイド達を大事にしてるってリリカ様が仰ってたわ……。一緒に食事をするくらい大事にしてるって!」
嬉しそうにはしゃぐクロエに、仲間のメイド達が涙ぐむ。
自分達が助かったのもそうだが、鑑定したところ彼女達はクロエを可愛がり、守ることで精神を保っていたらしい。クロエの喉が焼かれず、今回の証言ができたのも、彼女達がクロエを守り続けたからだろうな。
「泣かないで。幸せになろう……」
――彼女達は十分に苦しんだ。
これから幸福にしてやれるよう労働環境を一層よくしていこう。
俺は心の中でそう決意した。
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