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51 過去と現在
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長い一日だった。しかし、確実に成果はあった。
教会と冒険者ギルドの協力を取りつけたとレイナに報告すると、彼女は舞い上がって俺の胸に飛び込んできた。
「凄いですね! タクマ様は凄い方だと思ってましたが、やっぱり凄かったです! ねえリリカ、傍で見ていたタクマ様はどうでした?」
「えっと……」
「タクマは立派に働かれていましたよね、リリカさん」
ミイナからの圧が掛かった。
いや、こんな状況で素直に報告できるか。
結局、リリカは「思ったより仕事はできる方のようです」と当たり障りのない報告をしていた。安宿で便器にされていたミイナのことを報告して、破門されたくなかったんだろうな……。
その後、俺は自室に篭もって仮眠を取った。
動き詰めで疲れていたからな。
レベルが上がれば肉体は強くなるものの、頭を使う分にはやはり疲れや眠気が蓄積していく。結局、人間はどこまで行っても人間だということだ。
一時間の仮眠を取って目覚めると、リリカが傍で俺の顔を見守っていた。
面白いものでもないだろうに、従者として忠実に仕事をしていたらしい。
それが出来るなら俺に向ける視線も何とか是正して欲しいところだが、考えてみればリリカから睨まれるのは嫌いではないので、まあいいかと思った。
「お前、俺のメイドをしてる時はもっと気を抜いていいぞ」
「……気を抜いたところをチクるつもりですね、分かります」
「分かってないだろ」
うーんと伸びをして起きる。
これといって仕事もないな。
俺は仮眠に使っていたソファを離れ、机の引き出しから雑に飴玉を握ると、ポケットに入れて歩き始めた。
そして、屋敷を歩いて回り、夕食の準備を頑張るメイド達の元を覗いた。
厨房ではリコと三姉妹が協力して料理に励んでいた。
「リリカ、料理は得意か?」
「え、できますけど、手伝えと言うのですか? しかし、私はタクマ様のメイドで――」
「俺は柱の陰にいるから手伝ってきてやってくれ。普段はエリスが担当してるんだが、今はレイナ姫の元を離れられないからな。これも姫の為だと思って……この通りだ」
「う……。分かりましたよ。腕を振るってあげます」
それから、リリカはテキパキと働いて幼メイドをサポートしてくれた。
いいもんだな。俺の為に手料理が作られるっていうのは。
それに、皆と食卓を囲めるのも幸福なことだと思う。
元の日本では、俺の母親はパチンコに嵌まって料理など作らなかった。
小学校時代から、賞味期限切れのパンとお菓子、水道水が俺の主食だった。
給食は美味しかったが、母が給食費を滞納していたので肩身は狭かった。
俺も高校生になってからはバイトをするようになったが、ネカフェで食事をするようになったから、家には帰って寝るだけになった。家庭環境は崩壊していたと言える。
俺は、無理を言ってメイド達にも食事の際は同席してもらうよう頼んでいる。
俺のエゴかもしれないんだけどな。幼メイド達とも落ち着いて話がしたいし、彼女達が少しでも温かみを感じられるようにしてやりたい。
何より、俺のなけなしの人間性の部分がそうしろと言ってる気がするんだ。
柱にもたれてコツコツと頭をぶつける。
目をつむって、しばし俺はメイド達の生活音を楽しんでいた。
「終わりましたよ」
「ああ、ありがとう」
俺はリリカにポケットから取り出した飴玉を渡した。
市販されているもので、何処でも買えるものだ。
「これは?」
答えず、厨房に入る。
すると、一番にリコが飛びついてきた。
無口で大人しいが、読書好きで甘えたがりのリコだ。
素直な子が多い幼メイドのなかで、一番ワガママだったりする。
「皆、今日も屋敷の為に働いてくれてありがとうな」
飴の包み紙を渡していく。
リコは受け取った瞬間、クシャクシャと包みを開いてその場で食べた。
「わあ、ありがとうございます!」と三姉妹の長女、ミオが花開くように笑う。
ついで、次女のユナと三女のノノも飴玉を受け取った。
「美味しそう。あとで食べます」
「ん……」
次女のユナはポワポワとした笑顔で飴を受け取り、お辞儀をした。
その後ろに三女のノノが隠れる。
嫌われてるわけではないと思いたいが、単純に人見知りなんだろう。
ノノの頭に手を伸ばして撫でると、恥ずかしそうにミオに抱きついた。
「すみません、ノノったら全然なれなくて」
「いいんだ。嫌われてるわけじゃなさそうだからな」
「嫌うだなんて……!!! タクマ様がどれだけ優しくしてくれてるか、皆分かってます! エリスお姉ちゃんも、タクマ様はあったかい人だっていつも話してます!」
「ありがとうな。今日も皆で食べよう」
「はいっ……!」
ミオの頭も撫でるとキラキラの笑顔を見せてくれた。
リコが俺の袖を引っ張るので頭を撫でてやり、そのあとユナも無言の笑顔で促していたので頭を撫でると嬉しそうにした。
邪魔にならないよう、俺は厨房を後にした。
「毎日あげてるんですか?」
「ああ……。雇用主として、必要なコミュニケーションだと思ってる」
「安いものじゃないのに。あの子達は幸せですね」
「そうか? まあ、お菓子はよく与えてる方かな」
「……本気で言ってるんですか?」
なぜか、リリカに睨まれた。
「元奴隷のメイドが、他の屋敷でどういう扱いを受けてるか知ってますか? 鞭で何度も殴られて、遊び半分にそれを突っ込まれたりしてるんですよ? 酷い時には化膿した傷跡から菌が入って死んじゃうんです。お願いだから、あの子達を手放さないであげてください。あんな幸せそうな元奴隷、見た事ない……」
「大丈夫か?」
「少し、嫌なことを思い出しました」
リリカも過去にそういうことをされたのだろうか。
分からなかったが、思わず抱きしめてしまった。
小柄なリリカは俺の胸あたりに頭が来る。
彼女は小さな手を俺の胸に当てた。
「……誤解してます。私の家はメイドを雇う側でした。でも、父も兄も弟も、悪魔みたいな連中でした。だから、私は男の人なんて信用しないんです!!!」
ドン、と強く突き飛ばされる。
「私が憎らしいですか? だったら分からせてくれてもいいんですよ」
挑発的に睨まれる。しかし、怒りがこみ上げてくるようなことはなかった。
どちらかといえば、親兄弟に恵まれなかったという点で親近感が湧いてしまった。
「夕食まで一人になりたい。少しお前も休め」
夕食に呼ばれるまで、キチンと部屋にいる。
それも主人の務めだとエリスは話していた。
俺はリリカの手伝った料理を楽しみにしながら、部屋で休むことにした。
教会と冒険者ギルドの協力を取りつけたとレイナに報告すると、彼女は舞い上がって俺の胸に飛び込んできた。
「凄いですね! タクマ様は凄い方だと思ってましたが、やっぱり凄かったです! ねえリリカ、傍で見ていたタクマ様はどうでした?」
「えっと……」
「タクマは立派に働かれていましたよね、リリカさん」
ミイナからの圧が掛かった。
いや、こんな状況で素直に報告できるか。
結局、リリカは「思ったより仕事はできる方のようです」と当たり障りのない報告をしていた。安宿で便器にされていたミイナのことを報告して、破門されたくなかったんだろうな……。
その後、俺は自室に篭もって仮眠を取った。
動き詰めで疲れていたからな。
レベルが上がれば肉体は強くなるものの、頭を使う分にはやはり疲れや眠気が蓄積していく。結局、人間はどこまで行っても人間だということだ。
一時間の仮眠を取って目覚めると、リリカが傍で俺の顔を見守っていた。
面白いものでもないだろうに、従者として忠実に仕事をしていたらしい。
それが出来るなら俺に向ける視線も何とか是正して欲しいところだが、考えてみればリリカから睨まれるのは嫌いではないので、まあいいかと思った。
「お前、俺のメイドをしてる時はもっと気を抜いていいぞ」
「……気を抜いたところをチクるつもりですね、分かります」
「分かってないだろ」
うーんと伸びをして起きる。
これといって仕事もないな。
俺は仮眠に使っていたソファを離れ、机の引き出しから雑に飴玉を握ると、ポケットに入れて歩き始めた。
そして、屋敷を歩いて回り、夕食の準備を頑張るメイド達の元を覗いた。
厨房ではリコと三姉妹が協力して料理に励んでいた。
「リリカ、料理は得意か?」
「え、できますけど、手伝えと言うのですか? しかし、私はタクマ様のメイドで――」
「俺は柱の陰にいるから手伝ってきてやってくれ。普段はエリスが担当してるんだが、今はレイナ姫の元を離れられないからな。これも姫の為だと思って……この通りだ」
「う……。分かりましたよ。腕を振るってあげます」
それから、リリカはテキパキと働いて幼メイドをサポートしてくれた。
いいもんだな。俺の為に手料理が作られるっていうのは。
それに、皆と食卓を囲めるのも幸福なことだと思う。
元の日本では、俺の母親はパチンコに嵌まって料理など作らなかった。
小学校時代から、賞味期限切れのパンとお菓子、水道水が俺の主食だった。
給食は美味しかったが、母が給食費を滞納していたので肩身は狭かった。
俺も高校生になってからはバイトをするようになったが、ネカフェで食事をするようになったから、家には帰って寝るだけになった。家庭環境は崩壊していたと言える。
俺は、無理を言ってメイド達にも食事の際は同席してもらうよう頼んでいる。
俺のエゴかもしれないんだけどな。幼メイド達とも落ち着いて話がしたいし、彼女達が少しでも温かみを感じられるようにしてやりたい。
何より、俺のなけなしの人間性の部分がそうしろと言ってる気がするんだ。
柱にもたれてコツコツと頭をぶつける。
目をつむって、しばし俺はメイド達の生活音を楽しんでいた。
「終わりましたよ」
「ああ、ありがとう」
俺はリリカにポケットから取り出した飴玉を渡した。
市販されているもので、何処でも買えるものだ。
「これは?」
答えず、厨房に入る。
すると、一番にリコが飛びついてきた。
無口で大人しいが、読書好きで甘えたがりのリコだ。
素直な子が多い幼メイドのなかで、一番ワガママだったりする。
「皆、今日も屋敷の為に働いてくれてありがとうな」
飴の包み紙を渡していく。
リコは受け取った瞬間、クシャクシャと包みを開いてその場で食べた。
「わあ、ありがとうございます!」と三姉妹の長女、ミオが花開くように笑う。
ついで、次女のユナと三女のノノも飴玉を受け取った。
「美味しそう。あとで食べます」
「ん……」
次女のユナはポワポワとした笑顔で飴を受け取り、お辞儀をした。
その後ろに三女のノノが隠れる。
嫌われてるわけではないと思いたいが、単純に人見知りなんだろう。
ノノの頭に手を伸ばして撫でると、恥ずかしそうにミオに抱きついた。
「すみません、ノノったら全然なれなくて」
「いいんだ。嫌われてるわけじゃなさそうだからな」
「嫌うだなんて……!!! タクマ様がどれだけ優しくしてくれてるか、皆分かってます! エリスお姉ちゃんも、タクマ様はあったかい人だっていつも話してます!」
「ありがとうな。今日も皆で食べよう」
「はいっ……!」
ミオの頭も撫でるとキラキラの笑顔を見せてくれた。
リコが俺の袖を引っ張るので頭を撫でてやり、そのあとユナも無言の笑顔で促していたので頭を撫でると嬉しそうにした。
邪魔にならないよう、俺は厨房を後にした。
「毎日あげてるんですか?」
「ああ……。雇用主として、必要なコミュニケーションだと思ってる」
「安いものじゃないのに。あの子達は幸せですね」
「そうか? まあ、お菓子はよく与えてる方かな」
「……本気で言ってるんですか?」
なぜか、リリカに睨まれた。
「元奴隷のメイドが、他の屋敷でどういう扱いを受けてるか知ってますか? 鞭で何度も殴られて、遊び半分にそれを突っ込まれたりしてるんですよ? 酷い時には化膿した傷跡から菌が入って死んじゃうんです。お願いだから、あの子達を手放さないであげてください。あんな幸せそうな元奴隷、見た事ない……」
「大丈夫か?」
「少し、嫌なことを思い出しました」
リリカも過去にそういうことをされたのだろうか。
分からなかったが、思わず抱きしめてしまった。
小柄なリリカは俺の胸あたりに頭が来る。
彼女は小さな手を俺の胸に当てた。
「……誤解してます。私の家はメイドを雇う側でした。でも、父も兄も弟も、悪魔みたいな連中でした。だから、私は男の人なんて信用しないんです!!!」
ドン、と強く突き飛ばされる。
「私が憎らしいですか? だったら分からせてくれてもいいんですよ」
挑発的に睨まれる。しかし、怒りがこみ上げてくるようなことはなかった。
どちらかといえば、親兄弟に恵まれなかったという点で親近感が湧いてしまった。
「夕食まで一人になりたい。少しお前も休め」
夕食に呼ばれるまで、キチンと部屋にいる。
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