気がついたら乙女ゲームだった!チートって何ですか?美味しいですか?

おばば様

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真相

アルゲティ15

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先に大精霊王ラグエルの話が少し出ますが、まだアルゲディの話は続く為、またの機会にまたガッツリ書きます←
ラグエルは歳を取ら無いため、自分の事をワシと言っておりますが、ラグエルの見た目は黒髪黒目黒い翼を持った40代程の渋い系のイケおじです。お好みのイケおじを想像して下さい、いやー妄想が捗ります(>∀<)





暗い空間の中ラグエルは薄白い魂を胸元から取り出し、傷がつかないよう優しく撫でる、この魂こそラグエルが愛した最愛の人のもの、
最初こそは眩しい位に光っていたが、同じ容姿を持つ最愛が生まれる度に魂を削られるのだろう、時間を重ねる度に薄く光る様になった。ラグエルは自身の魔力を与え最愛の魂が消えない様にしていた。その方法はラグエル自身を削ること、

ラグエルはいつも通り最愛の魂に口付けをして魔力を渡すと、最愛の魂は嬉しいのかほんのり輝きを戻す。ラグエルの願いはこの状況を打破し、また最愛の人と一緒に暮らすことだ。最愛の魂を胸にしまいその時を待った。どれくらいこの空間に居たのか忘れたが、ラグエルは気になる願いを聞いた。耳を傾ければその声は祈りの乙女のもの、ラグエルは気まぐれにその願いを叶えることにした。


「いいだろうシルク、その願い聞き届けた。」




ラグエルは最愛の人とずっと長く共に居られるように願ったが、寿命が短い人族は長寿の自分を置いて空に帰ってしまった。すると不思議な事に空に帰ったその日に生まれた子は、最愛の人と同様ピンクの髪色と瞳をしているという、その時は飛び上がるほど嬉しかった。だがその子が順調に育ち大きくなると全て分かった。
最愛の人がラグエルにあの輝く笑顔を見せ頬を染める仕草や、親しい精霊が空に帰ってしまい朝まで泣き明かした優しい涙、若かったワシは最愛の肩を抱き慰めておった。だがそんな幸せの時間は長くは続かなかった。最愛は原因不明の病にかかり、すぐに祈りの乙女が呼ばれさっそく最愛の前で祈るが治らなかった。祈りの乙女は膝まつくと謝罪を口にしていたが、最愛は優しく微笑み祈りの乙女を家に返した。最愛は役に立たないと地団太を踏み怒り心頭のラグエルを呼ぶと、ラグエルは眉を下げ最愛にギュッと抱きついた。


「私はとっても幸せ、大好きなあなたに見送って貰えるもの、」


「いかないでくれ!ミクが居ないと生きていけない、いかないでくれ!今祈りの乙女を連れて来る!」


ラグエルは泣きながら最愛の手を両手で掴み自身の額に当て願う、
だが残酷な事に最愛はありがとう。と最後の言葉を残し空に帰った。
ラグエルは最後の手段を使った。最愛の人の前では姿を見せないかわりに最愛の人を生き返らせる。その手段は自身の魂を切り取り最愛の人の魂と混ぜると、純白な魂が完成した。それだけでは物足りないと感じたラグエルは、最愛の魂には見えない自分の代わりに番人を呼び命じた。
3人居る番人の内の1人クロと名ずけた番人はラグエルの話を熱心に聞き動く、今その男は目の前で膝をつけ頭を下げている。


「最愛の魂を見つけ次第連れてこい、ワシの最愛の名前を呼ぶ事を禁じる。あの名を呼ぶのはこのワシだけ、クロ先程最愛は生まれた。後は分かるな?」


「はい、ではそろそろ目が開く頃かと連れてまいります。名はどうされます?」


全ては最愛の人に似せているだけだと、だから仕草や考え方も似てるだけだ。ラグエルは全てを悟った。最愛がいなければこの世界に未練などないと思い、最愛の人の魂を懐に隠し姿を消し、居心地のいい空間に閉じこもっていたが、


「シルクこれがおぬしが望み選んだ事だ。この状況をどう説明するつもりだ?シルクお前はこれで満足か?」


「……」


返事をしない、いや出来ない魂だけがある。ラグエルは薄くなる最愛の魂を抱きしめると、この先の不安から大きなため息をついた。





2階にある自分の部屋に入ったアルゲティは、扉を閉める前に家の中に誰もいないかミューに聞くことにした。なぜなら母様と話をしてる間、ミューは父様と話をしていたが、母様が出かけた後辺りから父様は居なかったからだ。


「ミュー誰家の中に父様いないよね?」


「タブエルなら外に行ったのよ、アルゲティが本を出すと聞いて、「なら盛大に宣伝をしなくては、」なんて言っていたのよ、アルゲティ良かったわね。今頃本屋辺りで親バカを爆発させてるのではないのかしら?」


「うぅ…父様、ミューなんで止めなかったのよ!」


「止める隙も無かったのよ、アルゲティの話を聞くなり転移されたら追いつかないのよ、行き場所なんて検討がつくけれど、契約精霊が契約者に何も聞かずどこかに行くことなんてないの、分かってるものだと思っているの、」


「言ってくれれば止めたかった。でもそれはミューが面倒臭かっただけでしょ?」


アルゲティがそうミューに突っ込みを入れれば、うっ…そんな事ないのよ、とソッポを向きながらも、視線だけはアルゲティから外さずに見ている。アルゲティの事が大好きってのは、前世小説を書いてたから知ってる。ミューはアルゲティだけの可愛い精霊だ。

そのアルゲティは自分の部屋の真ん中に大きな紙を広げ説明も無しにセットしていく、その紙には魔法陣らしいものが書かれているが、空の人族が使う精霊語ではない、ミューにはそれが何語なのか分からなかった。
だから座り込み紙のシワを必死で手で伸ばしてるアルゲティに聞くことにした。ちなみに魔法でパチンですぐ直るのに、という疑問は飲み込む、
ミューはアルゲティが咄嗟にとる行動は全て、魔法を使わないものと認識したからだ。多分混ざりものの魂と関係してるのだろうアルゲティに聞いても話をそらす為、ミューはその内話すだろうと待ち続けたが、今日聞けるかもしれないという、期待半分で不安も半分というところだ。


「アルゲティなにをする気なの?さっき黒猫?とか言っていたけど、何をする気なのか教えて欲しいの、アルゲティのやる事はライラに報告と相談をしないとミューは後から怒られるの、ライラが怒ったら怖いのアルゲティも知ってると思うのだけれど、で何をしてるの?」


「ミュー!母様にチクらないで!ってか変なことしないよ、ララ君を呼ぶの、この魔法陣に日本語で黒猫ララと書き加えてこれでよし、ねぇミュー誰か来たら報告してね。祈りの乙女だけが使える魔法をミューにだけ見せるから、」


わかったの、というミューの言葉を聞いたアルゲティはホクホク顔で靴下を脱ぎ素足になると、先程引いた紙の上、黒い線を踏まないように乗った。
1度深呼吸をしてから魔法陣の上に乗ると、足の裏から魔力が糸のような細さで吸われていった。起動させるのにも魔力がいる。そのままじっとしていると魔力が魔法陣に吸われキラキラ輝き出した。アルゲティはスカートが汚れないようにワンピースのスカートを少し上げ膝を出しそのまま魔法陣の上に膝をつけた。すると糸だった吸い込みがホース位になった。これでよし、とアルゲティはニヤリと口角を上げ笑う、
なぜやり方を知ってるのかと言えば、思い出したからだ。これも前世クルミが小説の中で書いたことだ。


(次は魔法陣に自分の身体の一部を乗せる。前世の自分なら髪の毛辺りが妥当だけど今は違う、空の人族にとってとても重要な部分それは、大精霊王から与えられたと言われるこの翼、羽根を1枚取っておいて良かった。)


アルゲティがホッと息を吐きながら空間ポッケから自分の羽を1枚取り出す。そして魔法陣に乗せると、魔法陣からは黒い光が溢れ出し部屋を真っ黒く染めていく、
ミューはアルゲティがやる事に興味深く見る事にしようとしたが、この黒さは異常であり嫌な予感しかしない、魔法陣からはとても強大な力みたいなものを感じ、アルゲティを止めようとしたが、ミューはある一定から入れなかった。というよりも弾かれた。
まるで邪魔をするなと言われてるようだ。ミューは慌てた感じたことがない気配と威圧感を感じるが、どこか懐かしい感じもする。だがそれが出てくると厄介な事になりそうな予感しかしない、ミューは焦り大声で契約者を呼ぶ、気がついて貰えるように小さな両手でドンドン結界を叩いた。


「アルゲティ!ここに入れてなの、それになんで入れないのよ!ミューはアルゲティの契約精霊、アルゲティが発動させた結界なら解除出来るのに、これをしたのは誰なのよ!聞きなさいアルゲティを唆すそこの精霊、アルゲティはミューの契約者なの、アルゲティも良く聞くのよ!」


アルゲティの耳までミューの声は届かなかった。アルゲティは自分の願いを聞いて欲しい、欲望を叶えて欲しいそればかりになった時、黒い球状から薄い色をした何かが飛び出すとアルゲティの中に飛び込んだ。焦ったラグエルだが、アルゲティの身体に入った瞬間白く輝き出すのを見たラグエルは目の前の祈りの乙女を見て考える。


(最愛の魂が濁り始めどうしたらいいのか長年分からんかったが、祈りの乙女の身体に入り輝きを戻した。ならワシがやる事といえば、最愛の魂がすることを見守るだけ、まぁ気晴らしにはなるか、祈りの乙女が空に帰った時に回収でも良かろう、それまで道化でいるのもいいのかもしれんな、)


その時アルゲティの身体がカクンと少しだけ後ろに倒れた。その時祈りの乙女の雰囲気が変わった。
落ち着いた女の人の声になるが、アルゲティ自身は身体を貸してるとは分かってないようだ。瞳を見れば優しい眼差しでラグエルを見ている。姿を現した最愛の人が言葉を発した。


「ごめんなさい私達の子孫の幼い祈りの乙女、少し姿を借りますね、お願いラグエルもう私を解放して、魂とは輪廻するもの。そう教えてくれたのはラグエルでしょ?でも愛する人と一緒に居たいのは私も同じ、だけどもう私の魂はそんなに長くは持たない、白い輝きもほとんどないに等しく薄くなった。私はもう消えると思う、だからラグエルは私のことを忘れて幸せになって。」


『声は変わらぬな、久しぶりじゃなぬしの願いはなんじゃ?何でも叶えてやりたいがその願いは無理だ。大精霊王のワシと約束したじゃろ?片時も離れない、最愛が笑う時は一緒に笑い、泣いてる時はワシが涙を拭う、困った時はワシが助けよう。最愛に何度も言ったはずだがもう忘れたか?』


「……。」


『ほかの事なら聞く、またあの頃のように一緒に楽しく暮らそう。』


それは忘れもしない最愛の人の声、だが何度問いかけても最愛の人の声は途絶えてしまった。またカクンと身体が揺れ雰囲気が変わったが、祈りの乙女は気にせず自分の願いを言う、


「私のためにお願い、」


『お主のためか、そうじゃなお主の身体には魂が2つ宿っておるのは知っとるだろ?』


「えっ?」


魔法陣から黒い塊が現れたが、見た目は広がったり縮まったりする黒い玉、横が終わったのか次は上下に伸びたりちじんだりして、アルゲティを威圧感たっぷりで見上げている様に見える。アルゲティは一瞬怯んだものの、じっとその黒い球状のモノを見る。


『ワシの名を呼べそうだな、もし当てたら応じ褒美もやろう、』


「ふっふっ私をバカにしてはダメだよ、私はこの世界の全てを知る者、そしてあなたの名前は大精霊王ラグエル、私の元にきてあなたの好物ニャールあげるから!」


『む?ニャールなど知らん。しかしなぜか心惹かれる言葉だ。』


後ろで焦ったミューの声がするが、アルゲティはその声を無視する。魔法陣に魔力が流れ始めると自分ではもう止められない、ズンと周りの空気が重くなっていて儀式は始まってしまったからだ。目の前の黒い玉に


『主面白いやつじゃ、それになかなかやるの気に入った主が望んだ姿で出てやろう、お主も真名があるじゃろ?それを言えこのワシが寛大に答えてやろう、』


「あーあ言ったね、今の私の名前は祈りの乙女アルゲティ、だがその正体は前世の記憶を持つ者なり、その名前はクルミ、これ言ってみたかったんだよね。考えておいてよかったよ、今の考えの基本は前世いた世界が基準になってるんだ。そうそう後まだお願いしたい事が沢山あるんだ。姉さん達をこっちに呼びたいんだ手伝って、」


『なぜワシの名を知っておる!それに答えてやると言っただけだ。おいこら!人の話を聞いとらんのか?!』


アルゲティは話を終えてニッコリ笑う、これで準備は整ったからだ。やはり自分が書いた小説の中だと、ラグエルの願いは知っている。始まりの乙女である最愛との平和な暮らしだ。始まりの乙女7代目ではなく初代だけを愛し、最愛が空に帰った途端に絶望してしまった大精霊王ラグエル、アルゲディにとって残念な事は最愛の名前があやふやで覚えてない点だろう、


(物語の中盤にちょろっと書いただけなんだよね。)


真っ黒な塊が小さな塊になって猫の形で姿をしだした。アルゲティはそっとララ君を手のひらに乗せると、眼球は赤色で肉球と鼻はピンク色だ。前世のララ君と一緒で全身真っ黒で懐かしい、頬ずりして毛並み等を堪能する。太陽の下に干したお布団のこの香り、これだよこれお布団の香りだよ、ララ君は手足をバタバタさせ暴れてるから、そっと肉球を指先で止めて肉球の柔らかさも堪能する。


「うへへへ、肉球はピンク色で小さくて可愛い、今は小さいから我慢しなきゃだけど、猫吸いも沢山出来るでもでも肉球ぷにぷに位なら今でも出来るよね。ねぇ肉球ぷにぷにしてもいい?いいよね!小さくて可愛い!ねぇ肉球をハムハムしていい?」


「ぶにゃぶにゃ!ぶにゃぶにゃ!」


アルゲティは小さな手を取ると人差し指でピンク色の肉球を優しく押す。だが小さな猫はそれを許さず大きな声で叫んだ。猫語だが通訳するとラグエルはこう言っている。


『なんじゃこの身体は動かんぞ、くすぐったいからハムハムはよせ!目が目が!!!誰かおらんのか?!そうじゃアルゲティ返事をせんか?!そ、それとワシに新しい名前をつけよ、』


「聞いたことあると思ったら、そのセリフ有名なアニメ映画みたいじゃん、それにもう名前は決まってるんだ。君の名前は”ララ"これから毎日楽しすぎてどうしよう、なんだか緊張してドキがムネムネする!」


「むっ?それを言うなら胸がドキドキではないか?」


ラグエルの姿は子猫のままだが、話せるようになったようだ。アルゲディは手で子猫の顎を撫で、鼻筋を擦るとララ君は気持ちよさそうに喉を鳴らす。


「おぉ!名前を付けたら可愛い声が出るようになったね。ララ君これから宜しくね。これで私の空の人族ライフとても充実するし満喫できるよ、これはお祝いとお礼のニャールだよ、」


「おい!わしの話は無視か?!むぐ、アルゲディこれはニャールというのか?美味いもっとくれ!」


小さな子猫らしい甲高い声でツッコミを入れた所で、アルゲティはニャールの袋を開けララ君の口に突っ込む、すると袋を口に入れた途端口の周りにべっちゃりとニャールを着けて食べるララ君を見て、アルゲディはケラケラと笑う、ララ君が食べ終わるのを待つともう1本ニャールを取り出した。そしてララ君の前でヒラヒラさせ更に笑う、


「あらためて宜しくララ君、ニャールをあげるのご褒美だけだよ、まずは私の願いを聞いて、そうしたらララ君の願いを叶えられる。例えば最愛の人とかね。」


ララ君はアルゲディが持つニャールに釘付けだったが、その言葉を聞き小さな口を開きアルゲディを見上げた。


「まさか…その願い叶えられるのか?」


「さぁ。言ったでしょ?私はこの世界を知る者、」

(やっぱりこの台詞カッコイイ!) 


アルゲディは座り込むとララ君の顎を指先で持ち上げ言う、どおする?とアルゲディはララ君に語りかけた。
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