気がついたら乙女ゲームだった!チートって何ですか?美味しいですか?

おばば様

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真相

アルゲディ12

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クァーリィも純粋な時がありました。



空の人族の設定があった。見た目こそ天使だが大精霊王と地上に住む人の子の間という設定があり、段々と血は薄くなっているが、それでも私達は立派な精霊の末裔であるということ、
これは公式設定に書いてあったから間違いは無い。次に思い出したのは不気味な一文、この公式発表があった頃ミク姉さんはすでに空に帰っていた。姉さんを主役にした小説をすでに書いていて、もちろん公式はヒロインを激推ししていた。クルミのした事はヒロインの所を悪役令嬢に書き換えただけだ。

姉さんはゲームをしていて悪役令嬢に出会う度にボヤいてた。可哀想に子供の頃にギュッと抱きしめて貰えなかったのね。と、悪役令嬢の家族構成は余り細かく書かれていなかったので、深夜テンションによる悪ノリもあったと思う。なぜ今自分が書いた小説を思い出したのだろうか?
頭を抱えうずくまるアルゲティに、シスターは治癒魔法を掛けながら優しく抱きしめる。


『祈りの乙女の願いで空の人族は消滅する。それを阻止できる者は悪役令嬢イプシロン・トゥカーナだけ、エンディングを迎えた時その秘密が明らかになるだろう。』


そこまで思い出してアルゲティは絶叫した。うわー!私なんで祈りの乙女やってるの?!と、だがその声は口から出ることなく素早く地上に降りたシスターの手と、いつの間にかそばに居た土の精霊により塞がれた。その時数枚の羽が落ちたが、拾ってくれる精霊はいない、精霊は自分達の役割を果たしているからだ。
シスターの横にいたクァーリィがじっと落ちた羽を見ていた。治癒魔法を掛けていたシスターがそのままギュッと口を塞ぐ、その反動でアルゲティの羽が数枚落ちた。


「?!?!なんで私がいのり...モゴ!!!」


「アルゲティさん落ち着いて、その先は言ってはいけません。」


クァーリィは白くキラキラ光る羽を見て、ある事を思いついた。自分の翼にこれを差し入れたら憧れの純白の翼に見えるのでは?


(なんて綺麗な羽なんだろう、僕もこれくらい綺麗な翼ならお母さんやお父さんを悲しませることなんて無いのに、なんで僕はこんな翼なんだろう。)


そう考えたクァーリィは、シスター達の目を盗みアルゲティの羽を1枚拾い服のポッケにしまう。家に帰ったら自分の翼に差し込み姿見で眺めたい、クァーリィの気持ちは憧れのようなものでやましいものなどではない、空の人族の羽のほとんどは風の精霊に回収され落ちてることはなく、クァーリィでさえ小さな自分の翼から抜け落ちるのを見たことがあっても、下に落ちた羽も見たことがない、

目の前の噴水で遊ぶ同年代の子供の翼を見る。胴体と同じ位の大きさであり真っ白で綺麗な色だ。
クァーリィは惨めな気持ちで自分の翼をチラリと見る。自分の背にある翼は自分の胴体の半分も無く灰色、自分の翼を見慣れたとはいえ、見比べると惨めな気持ちになる。両親はそんなクァーリィの気持ちを知っている為、クァーリィの前で翼を出すことをしない、


「いいな。僕も飛んで遊んでみたい、」


クァーリィの翼は小さく色も悪い、空を飛べても短い距離だけしか飛べず、自分が住む家からクァーリィはそのまま下に降りれない、
クァーリィが住む家は高い場所にあって、下に降りるまで落ちて怪我をしまうからだ。下に降りる時は両親に言って転移魔法で送り迎えをしてもらっている。毎度毎度は煩わしいのではないか?と思ったりした。呼んだシスターが来てくれた事にクァーリィはホッとした。空を飛べるから走って来る人なんて居ない、疲れてヘロヘロしてる自分を見た別のシスターが、噴水まで魔法で転移させてくれたのだ。自分が魔法を使えれば目の前で困ってる女の子を助けるのもきっと楽なのだろう、自問自答を繰り返してると、優しい手がクァーリィの頭を優しく撫ですぐに離れていった。両親以外から優しい言葉と声を掛けてくれるのは久しぶりで、クァーリィは自身の重たい前髪の隙間から優しい手をジッと見た。前髪で目を隠すのは同情心からクァーリィをジロジロと見る人がいる、だからクァーリィは困った時、下を向いてその視線をやり過ごす。それに白い翼を見たい時も視線を隠せるから重宝していた。


「アルゲティさん落ち着いて、クァーリィ呼んでくれてありがとう。また何かあったら教えてね。あとこの子が叫んでるのはいつもの発作だから気にしないで、アルゲティさん教会で休みましょう。アルゲティさん大丈夫です。先程お母さんに連絡しました。すぐにお迎えが来ると思います。」


「シスター連絡ありがとうございます。アルゲティ大丈夫?また例のあそびをしているの?また精霊達が困ってるけど?」


「母様違うの、クーちゃんが手伝ってくれれば、私の左手は完璧なの!」


本当にすぐライラ母様は来てくれた。ライラは隣にいたシスターと助けを呼んでくれたクァーリィにお礼を言うと、ライラはクァーリィの耳元に近づこうと腰を下ろす。クァーリィは怒られるとギュッと目を閉じ耐えるが、予想を反して優しい言葉と頭を優しく撫でられた。クァーリィは内心驚きそこでようやく両目を開いた。ライラの優しいさと自分がしていけない事を自覚したクァーリィは、ボロボロと涙を零し謝罪する。


「ごめんね。その羽は返してくれる?あの子は神経質な子でね。その代わり私の羽をあげるから、シルクおばあちゃんが言っていたわ、クァーリィの翼は治るの後から魔法の先生を紹介するわ、」


初めて治ると言われクァーリィは顔を上げた。服の袖で乱暴に涙を拭き頭を下げる。


「ごめんなさい返しますその羽もいりません。でもこの翼は本当に治るの?お母さんは自分のせいだ。って僕の翼を見ていつも泣くんだ。僕はお母さんもお父さんも好きだから、泣いて欲しくない、」


「あなたは優しい子ね。大丈夫、でも今から魔力制御を覚えるのは大変よ、クァーリィの努力次第だから頑張れるかな?」


ライラはクァーリィが怯えないよう優しく語りかける。
ライラは幼い頃からいつも教会に行き、シルクおばあちゃんのすることをずっと見るのが好きだった。けど自分は司祭見習いでもシスター見習いでもないが、シスターも司祭様達も優しくライラを迎えてくれた。教会に行きシルクおばあちゃんのする事を見るのが好きだった。しかし、唯一空の人族が祈りの乙女に相談をする場所には入れなかったが入れるようになったのは、不思議な女の子が来てから、帰る場所が分からないと言う女の子は名前はシャムちゃん、

私達はあっという間に仲良くなりシャムちゃんと一緒に教会に行くと驚いたことがあった。なんとシャムちゃんが祈りの乙女だとわかった事だ。
シャムちゃんがすぐ迷子になる為、一時的なシスター見習いになりシャムちゃんの付き添いをすることになり、シャムちゃんが居なくなるまで続いた。優しいシルクおばあちゃんに質問をするライラに毎度詳しく教えてくれた。まるでシルクおばあちゃんはこの時が来ることが分かっていたように、
質問した事を今まで忘れずいた自分と、ライラの質問に優しく答えてくれたシルクおばあちゃんに感謝をした。


「ありがとう僕頑張る。頑張って治してお母さんとお父さんに喜んでもらうこと、でも祈りの乙女じゃないと治せないってお父さんが言ってた。本当に大丈夫なの?」


「祈りの乙女も万能ではないの、もし困ったことがあったら司祭様に聞きなさい、司祭様は祈りの乙女の代役者であり、シスターは困った人の声を聞く人よ、大精霊王様は私たちの空の人族の父であり、風の精霊は私たちの家族なのよ、」


「教会は余り行ったことないから分からないけど、うん困った時行ってみる。」


精霊達と楽しく話すアルゲディを見て、本当に自分に出来るのか不安になる。両親は精霊と話が出来るが魔力の不安定なクァーリィの側に精霊は来ない、程よい量の魔力を渡す事がクァーリィには難しいからだ。


「僕も精霊と話せるようになるの?」


「なるわ、だってあなたのお父さんやお母さんは精霊達と話せるでしょ?精霊がいくら友達になりたくても、あなたが心を閉ざしてしまえば、精霊達とも仲良くなれないわ、でもまずは魔力制御を覚えてからでも遅くないと思うの、娘を家に送るから少し待ってて、アルゲディ今日は帰りましょう。」


シスターに治癒魔法を掛けてもらい、子鹿のように立てる様になったアルゲディのは、いつの間にかタブエルが抱きついており、頬ずりをされていた。もちろんアルゲディの身体は上に下に揺れている。
これもクルミの書いた小説、姉さんは家族愛大好きな人だから、姉さんの家族になる人はとても愛情深くなる。と言う影響なのだが、天使(空の人族)から悪役令嬢に変更したことで影響してる事をクルミは知らない、


「ぐぇ!父様苦しい!」


「アルゲディ大丈夫か?!苦しいのか?シスター!大変なんだ私の可愛い娘アルゲディが!」


「タブエルさんが手を離せば、アルゲディさんは苦しく無くなるはずです。」


「む?なぜそんなことをしなければならない?大事なモノを腕の中に大事にしまいたいだろ?シスターはそれを離せというのは俺には無理だ。」


シスターがもう無理だとSOSの視線をライラに向ける前に、ライラはタブエルに優しく声をかけると、タブエルはアルゲディの手を掴んだままピンと背筋を伸ばし、はい、と返事をする。これが夫婦円満の秘訣だ。大好きなライラと娘に嫌われたくないが、娘の手も離したくないだが愛する妻の機嫌を損なうのも嫌だ。とタブエルは考えた末ギュっと両目を閉じた。


「あなた覚えてる?今朝方約束したわね?」


「ライラもちろん覚えている。アルゲティは教会に行くようになったら、甘やかさないだろ?現に甘やかしてはいない、教会まで父様も着いてきてと泣きそうなアルゲディの姿を、遠目から見ないふりをしたんだ。」


「父様と母様が今日話してたのはそれだったんだ。お願い父様、私ね修行よりも遊びたい、」


アルゲティはギュっとタブエルに甘えるように抱きつくと、ライラがすかさずアルゲティ達の間に入るとジト目でタブエルを見る。タブエルも何か言いたげなライラを見て、すかさず遮音の魔法を掛けニッコリと微笑む、けして怒らせたら怖い訳ではない夫婦円満の為だ。


「タブエル、甘やかしたらアルゲティの為にならないわ、アルゲティもよく聞きなさい、あなたには大切な役割を持って生まれたわ、母様は楽しく遊ぶのもいいと思うわ、同じ年代の子供と今しか出来ない遊びもある。アルゲティ最初に約束したわね?教会に1回行ったら次は遊んでいい、って、」


「そうだけどそれはそれ、左手にまだ色々仕込みたいもん。闇の精霊のカラが手伝ってくれるって、」


「左手の仕込みは俺達大人にはわからない、だけど、父様はアルゲティの好きにしていいと言いたい、だが私達空の人族が持つ役割はとても大切だ。父様の役割をアルゲディも知っているだろ?」


「翼を守るもの、でしょ?この前私も役割り体験したから知ってる。でも私の役割は…とても特殊だよね。」


「アルゲディ私たちはあなたのやりたい事、していいと思っているわ…」


母様にギュっと優しく抱きしめられ、挟まれるようにして父様にも抱きしめられる。
母様の役割はしらないけど、父様は前世で言う警察みたいな仕事をしていた。とは言っても道に迷う人がいる訳では無いし、犯罪が怒る訳でも無い、私のように迷子になる人もいる訳でもないが、翼を持つものが困難な状況になれば、正義感の強い火の精霊と風の精霊が知らせが来る。前世のヒーロー系の赤色は熱い男が多いからなのだろうか?


「分かった父様母様、次からちゃんとするから、やりたい事はやらせて、」


「アルゲディこれだけは覚えておいて欲しい、どんな事があっても父様達はアルゲティの味方だ。辛いことがあれば父様と母様に言うんだよ。」


アルゲディは前から後ろからギュっと抱きしめられ、幸せな気持ちになるが、この世界はゲームの世界に未来なる。けどゲームはやり尽くしたが推しの姿は見たい、だけどこの世界は時間が過ぎるのがとにかく遅いし、自分がゲームの画面に出ていた姿になるまで、何年掛かるのか分からない、


「じゃあタブエルにアルゲディの事お願いするわ、私はこの子をマル先生の所に送って行ってから帰るから、
アルゲディ大人しく待っているのよ、」


「速く帰ってきてね母様、まだまだ母様に作って貰いたい物があるんだ。邪悪なものを封印する眼帯と手袋とマントを作って欲しいんだ。」


のちのち黒歴史になるとも知らず、アルゲディはあれやこれやと注文する。前世で憧れだった魔法が使える世界だ。出来るならすぐにやりたい気持ちだ。


「はいはい分かってるわ、大人しく待っていたら作ってあげる。でもアルゲディに絵は難しいだろうから、また雰囲気を教えてね。アルゲディは絵よりも言葉での表現力の方が上手だから分かりやすいから助かるわ、お待たせクァーリィ行きましょうか?」


「僕は絶対に治してみせます。お願いします。」


こうしてクァーリィは、マル先生と出会い努力をして自分の翼を治した。
あれよあれよとメキメキと頭角を現し師匠も認める精霊と魔法研究の第一人者になった。そして自分の役割が祈りの乙女の補佐であった事に興味を覚え、研究対象になるのは近い未来の話しになる。





早くトゥカーナの話に戻したい、だけどまだまだ続きます。
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