145 / 175
真相
今年のハロウィン4
しおりを挟む
3ヶ月位掛かって書いていたかいがありました。少し長いですがハロウィン編はこれで終わりです。えっ本編?
壁|ョω・`)ナンノコトデスカ?
コッチャコイ(・_・ )=C(o_ _)o…..ズルズル
◆
いつも隣にいて、いつもの様に腰に手の感触がないからなんだか落ち着かないな、そこで私は横にミクことアウラがいない事がわかった。キョロキョロ探すがどこにもいない、探し人をしてる私をララ君もルピー姫様も首を傾げ、どうしたの?と聞きたそうにしてると、後ろからギュッと抱きしめられた。
「あれ?ミクさん今までどこにいってたのですか?」
「カーナごめんお待たせ公務は終わった。服は着替えさせて貰った。叔父上に君のエスコートを頼むのは嫌だったから、」
「えっアウラ様!」
「それにあの格好ではカーナの近くにも居られない、情けないな、安心してライラ様にはきちんと謝ってきたから、」
アウラの声はまだ高いからか私の耳元で囁く、ボソボソ話すから凄く耳がくすぐったい、身体を捻りくすぐったさに逃がしていると、ライラとロッテがお子様達はあちらね。お子様の両目を押えて庭に連れていってくれた。挨拶からレオニスに張り付いたままだったのだろう、アルゲティ(クルミ)はお姫様らしくエスコートを受けていて、ウットリした顔でレオニスを見上げている。私はその姿を見て(おお!クルミ恋してるね)と思っていた。
アウラを見つけたレオニスはニヤリと笑いつつ、元の姿に戻ったアウラは私を連れてレオニスの所に歩いく、
「叔父上公務から帰りました。」
「おっ!もう帰ってきたか。やっぱり煽ったかいはあった。アウラおかえり、トゥカーナ嬢アウラを宜しく、アルゲティ様あちらでもう少しお話しましょうか?先程からアウラ達を見ていたが、事情は分かったこちらは引き受けよう、」
「くっ...叔父上やっぱりそうでしたか、僕はまだまだですね。」
「大人になるのはゆっくりでいい、大人になると楽しめなくなる事もある。アウラ今を楽しみなさい、」
「ありがとうございます。」
アウラは微笑んでいるが、ありがとうございますの言葉の端々に悔しさを滲ませている。煽った?レオニス様達との挨拶の時、何か話をしてたっけ?私は一生懸命思い出したけどちっとも分からなかった。
アルゲティ(クルミ)はモノホンの破壊力凄い!と感動しつつ、前世の姉(ミク)を見ると、女装は止めたらしい王子がピッタリ身体を寄せ腰に手をまきつけている。けどあの巻き付き方は執着もいい所だ。もしあれ以上になればヤバイから止めるけど姉さんが幸せならそれでいい、
それに物語は自分が書いた方に歯車は回っているらしい、だからこの先にどんな困難があったとしても、アウラから婚約破棄をされることは無いし、ミク姉さんは虐めが嫌いな人だったから、アウラがヒロインに傾くこともない、めでたしめでたしじゃないか、深夜のテンションで書いたから爆弾があるかもしれないけど、あの2人なら乗り越えられる。
けど惜しい、今世の姉さんは胸があるから男装したらバレる、アウラの女装姿も似合っていたから眺めていたかった。惜しい!
だが今は目の前のレオニスともっと話をしたい、そう思い少し高い位置にある目を見て微笑み決意する。昔の私のコスプレさようと、
「トゥカーナ姉さん先にお庭に行きますね。かぼちゃの飾り付けが綺麗ですっごく素敵!
でも残念ですアウラさんはあの格好とても素敵だったのに、今の格好の姉さんとアウラさんの格好、王子様2人でいるのも〇塚みたいで素敵だけど、...私は姉さんの恋を応援したいから、トゥカーナ姉さんに大切なドレスを貸すね。」
「カーナと一緒にいたいんで、もうあの格好はやめておきます。収穫祭を楽しんでください。ですがカーナのドレス姿は賛成します。」
宝〇みたいというんじゃない、とツッコミを言いたかったが流石に言えなかった。なぜなら皆知らないしね。私の気持ちを他所にアルゲティは指をパチン鳴らす。
私が着ていたアウラの衣服は魔法で、全てが紺色のドレス姿になっていた。スカート部分を見れば細かく銀の刺繍が施されており、胸元は首元が見える程度で開きすぎず、袖も手首まである袖の所も細かく銀糸で刺繍されている。頭に何か乗ってるなと思い手を伸ばそうとすると、頭の上には花飾りの冠が乗せられている。悔しいけどよく似合ってる、とアウラが教えてくれた。
「ありがとうございます。アルゲティさん、」
「私がこの国に居た時に着ていた物だからそれも一応コスプレ、ハロウィンをトゥカーナ姉さんも楽しんで、私も楽しむわ、」
レオニスはスっとアルゲティの手を取り、スマートにエスコートをする。アーロンの姿は去年と変わらなかった。黒い翼を背中に背負った執事アーロンに案内をされハロウィンの会場へと出ていった。
アルゲティ(クルミ)は推しの大きな手が自分の手をとり歩いていることに感激していた。
「ふぁー素敵!」
ゆっくりレオニスにエスコートされ歩いているが、アルゲティの頭の中では大会議が始まっている。
『ちょっとクルミすっごいね!この人アウストにそっくりだよ!』
『だから眠る前に言ったじゃない似すぎだって、アルゲティさえ良ければ今変わる?』
『いえ大丈夫前回は私の一目惚れだったし、もしその時はクルミにお願いする。じっくり見て分かった。アウラさんとレオニスさんは私達の血の繋がりを感じる。やっぱりあの子は王家で生きていた。それだけでとても嬉しいよ、5歳にならないと王族としてお披露目出来ないってお義父さんとお義母さんに聞たよね?けど隣国と戦争になった時、お前達にもしもの事があっても心配するな、ってそう言われていたけど良かった。なんだかホッとしたよ、
でもこの場合レオニスさんは何になるの?えっと孫でしょ?曾孫でしょ?次は来孫(らいそん)だっけ、』
『あれから300年位は経ってるよ、私はもう訳わかんない...もういっそうのこと私達の子孫でいいと思う、あの人の血は確実に繋がってる。私の血はかなり薄まってると思う、でも嬉しいね。』
『それもそうねこの時間を楽しもう!』
黒い翼の執事に温かい紅茶を入れてもらい、夢の中にいるみたいだ。隣に推しがいるから紅茶の味がしないが楽しい、
アルゲティ達は揃って庭に向かったので、私達もそろそろ庭に行こうかと、話をしているとアラブな王族の格好をしたアリス姉様はニッコリ笑い私に手を差し出す。
「アルゲティ様が教えてくれましたわ、これも両手に花って奴らしいわね、トゥカーナ行きましょう!」
「ボレアリス嬢、何度でも何十回でも言っておく、カーナは僕の婚約者だ。誰にも渡さない、例えアルゲティ様でもだ。」
「あら!アウラ様はいつもとお声が変わっておいでですわね、変声期でもお迎えになられましたのかしら?奇遇ですわね。それについては私も危機感を覚えますの、」
わ!わ!わ!ヤバイヨヤバイヨ!姉様何言ってるの!不敬罪だよ!私がオロオロしているとアウラは高い声で、そうだな、とだけ呟きニィーと笑う、
「ボレアリス嬢、お互い今日だけは休戦といこうじゃないか、」
「今日だけは聞きますわ。そうですわね休戦しますわ、だけど今日だけですからね。相手は国の救世主です。どさくさに紛れのお祭りの騒ぎの戯れだとしても、不敬な一線は超えてはならない相手ですわ、」
「あぁ。例えアルゲティ様が救世主だろうが、僕のトゥカーナは渡さない、」
「俺の「私のトゥ」カーナを取られたくない、」
「えっ?!なんでそうなったの?」
驚き過ぎて次の言葉が出なかったけど、姉様"不敬"の2文字を知っていたのね。そう口に出さなかった私を誰か褒めて欲しい。
◆
私達はまた3人仲良く並んで歩いている。もちろん真ん中は私である。しかし今日は停戦?らしく、睨み合いはしていないし、前回思った連れられた宇宙人でもない、左にアウラ様と右に姉様と、両サイドで握られてる手が何時もより強い感じがするし、何時もより2人共近い感じもする。あれ?これは宇宙人ではなく、私はサンドイッチの具になったのでは?と思ってしまうほどの近さだ。庭ににこやかに入ると、ワルドがキョロキョロと辺りを見回しているのが目に入った。すると姉様がニッコリ笑ったまま話しだした。ちなみに口元は笑ったままなので腹話術をしてるみたいに見える。
「ワルド様は慌てていますわね。絶対ミク様をお探しのご様子どうされるのですか?」
「探させておけ知らん、カーナを虐めたバツを受ければいい、」
「そうですわね。私の可愛い妹を可愛がってくれたお返しですわね。ですがあれは不治の病ですわ、そうだ帰った事にしませんか?」
2人共ボソボソ話してるから、周りの人には聞こえないけど、姉様はやっぱり不敬罪って言葉を知らないらしい、さっき聞こえたのは気のせいだったのかも、
それにアウラ様が話すと、なにかに気がついたワルド様の首がキョロキョロと辺りを探すけど、ある意味怖い、この話が周りに聞こえないかもそうだけど、なんでこのボソボソ声で分かるのだろうか?ワルドがキョロキョロしながらアウラ気が付きこちらに来た。
「アウラ!公務じゃなかったのか?」
「ゲボッ、来る途中で火事があってね、そこで煙を吸ってしまったんだ。そこで喉を痛めてしまったらしい余り声が出せないんだ。」
「それなら無理して来なくても良かったんじゃないか?」
喉に何度か手をやるアウラにワルドは心配をしてくれている。そこにグイっと入ってきたのはアラブな王族の格好をした姉様だ。
「先程ミク様はおうちの用事で帰られましたわ、ワルド様に宜しくと。そうお伝えして欲しい、と頼まれましたの、」
「ボレアリス嬢ありがとう、そうか、ミク嬢帰ったのか残念だな、連れて帰りたいと思ったのに、」
隣に居たアウラが身震いしたのを、ワルドは見逃さなかった。
「アウラやっぱりなにか可笑しいぞ、それに王族は体調管理が第1だぞ、やっぱりミク嬢いるんじゃないか?声が聞こえる。」
「...あら?本当ですわねアウラ様、気が付きませんでしたわ、トゥカーナも一緒にいてあげて、ここは私が仕切っておきます。アウラ様を客間にご案内差し上げて、ロッテ!」
姉様はすかさず私の侍女のロッテを呼んだ。姉様は走って来るロッテを見ながら、その隙に姉様はアウラと腹話術をした。
「アウラ様、流石にその声は誤魔化しきれませんわ、変声の魔法が終わるまで客間で休んでいてください、私の可愛い妹トゥカーナは介護役で貸しますわ、ロッテ付きで、」
「感謝する。だがカーナは僕の婚約者だ。気遣いするなら2人きりでいいんだがな、」
2人の間に火花が散った。先程話してた停戦は終わったらしい、やっぱりこれかと呆れながら私達はロッテと一緒に客間に入ると、ロッテはお茶をお持ちしますと別の部屋に入っていった。私達は大きなソファへ歩き自然な動きで並んで座る。私この位置は慣れたんだな。そんなことを感じた。するとアウラは頭を下げた。私は慌ててしまう、王族に頭を下げさせる令嬢なんていない、
「まずはごめん、カーナ、かっこ悪い所を見せてしまった。」
「えっ何を謝っているのです?それなら私の方こそごめんなさい。えっと...姉様が、あっやっぱり止めておきます。」
私もついでといってはなんだけど、姉様の事を謝ろうとして止めた。姉様がどうのなってしまったら嫌だ。すでに遅い気がするが全て言うよりマシだろう。だがアウラは分かっていたようだ。姉様の所で1度苦笑いを零していた。私は変なこと言っちゃったなと後悔し両目をギュッと閉じた。
「カーナ言って今日の僕は王族ではない、収穫祭を楽しむ為にここに来たカーナの婚約者アウラだ。君と一緒にいられるなら、王族だなんて肩書きは不要だと思っている。ボレアリス嬢の事ならいつもの事だ。ボレアリス嬢もカーナの事が大事だから言っている。そう僕は思っているよ。」
「私も姉様を初めとした家族や使用人達は、私にとってとても大事な家族の一員でもあります。いつもいたたまれない気持ちでいっぱいだったので、言えて良かったです。姉様とアウラ様は仲がいいと思ってましたから、」
「仲がいいなんて、まぁ今回は助けられたけど、たまに面倒だと思うこともある。けどもし、ボレアリス嬢とカーナを離したら、次は腕まくりをした宰相が出てきそうだ。あの人怒ると怖いんだ。」
私はホッとしたと同時にやっぱり思ってたんだ。と考えるが、姉様も私の事が大事だと思っているからでた言葉だと言われ嬉しくなる。次はお父様なんて、でも良い父親をしてるし子煩悩だからにこやかに出てきそうだ。
けどいつもに増して今日のアウラは自信が無さげに俯いている。いつも自信ありげに笑っているのに、でも人間だからそんな事もあるか、いつも元気とはいかない、私と会う時はいつも輝いてた瞳は、今日はしょんぼりしているように見える。
「元気がありませんね。アウラ様どうしたのです?」
「カーナ少し弱音を吐いていいかな?」
「はい沢山聞きます。私はあなたの婚約者ですから、
きっと私達が結婚する時は言われると思いますが、病める時も健やかなる時も必ずそばに居ると私は誓います。私はアウラ様が大好きで愛してますから、」
「ありがとうカーナ僕も愛してる。だがもう少しだけ待って欲しい、そろそろ君の侍女がお茶を持ってきそうなんだ。それに弱音はカーナにしか聞いて欲しくない、」
私は頷いた。誰だって愚痴を吐きたいことがあるはずだから、少しの間沈黙が続いた頃、ロッテがお茶とハロウィンで配ろうと思っていたお菓子を持ってきて、静かにテーブルに置くと、扉の外にいます。御用があればベルを鳴らしてください、と静かに出ていった。扉は少しだけ開いているが、こちらの声まで聞こえない位の隙間だ。ロッテの気遣いに感謝しつつ、イプシロン家の領地で出来た紅茶を飲んだ。今年もいい香りで出来た。香りを楽しみつつ私達は喉を潤した頃、誰も来ないことを感じたアウラが口を開いた。まだ声は高いままだ。
「僕はなんでも出来ると思ってた。女装して声や髪まで変えてもらった。それなのに何も出来なかった。流石に性別を越えようなんて思わなかったけどね。慢心していたよ、ワルドの最後のセリフに恐怖を覚えた。女の子の気持ちがわかった気がするよ、
好きでもない男に言われたらあれは嫌だ。僕達にもし娘が出来たら絶対に嫁には出さない、はぁ宰相が言ってた意味が分かったよ、」
「フフ、まるでお父様のようなことを言いますね。今年はライラさんに美味しい牛乳でカボチャのスープを作りました。後から一緒に食べましょうね。」
「ありがとうカーナは料理が上手だから、結婚したら楽しみだ。王太子妃に料理を作る時間が無いかもしれない、僕はその時間を作るから、ひと月で20回は作って僕はそれだけで仕事頑張れるから、」
「アウラ様それほぼ毎日じゃないですか、大丈夫です料理はすでにレシピを書いてあります。彼らの仕事がなくなってしまいます。私も頑張りますから早く寝られる様に頑張りましょうね。」
私がそう言うとアウラは「早く結婚したい」と言って私の両手を握りじっと私を見る。その瞳にすでにしょんぼりしていない光が灯った様にギラギラしている。キラキラじゃない、もう1度言っておくギラギラだ。
「カーナもうご褒美が欲しいなんて言わないから、少しだけ膝を貸して、あっ借り物のドレスだったね。」
「アウラ様膝をどーぞ、洗浄魔法を覚えましたから大丈夫ですよ、それに甘えんぼさんには子守唄と背中ポンポンしてあげます。寒くないですか?」
「大丈夫、カーナは寒くない?寒いなら僕が温めようか?」
「いえ大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます。アルゲティさんから借りたこのドレス、とても生地が厚いので温かいのです。」
アウラは膝に着く前に起き上がると私に抱きついた。ビックリしたままアウラの綺麗な瞳を見る。いつの間にか声が元に戻ったらしい、
「カーナキスしていいかな?やっぱりご褒美はキスがいい、」
「はい、声が戻って良かったですね。あっでもアウラ様との約束だと私からですよね?」
「してくれるの?でも待たない、」
チュッと終わらせ私を立ち上がらせると、ギュッと抱きしめられる。
「早く結婚して誰かに見られる心配も無いから、」
「今年は誰にも見られてませんよね?去年は大変でしたから、」
「今年はどうだろうね。ライラ様やアルゲティ様達がいる。気配を消されたら流石に分からない、だが反対される訳ではなくニヤニヤしてるだけだから、冷やかしたいだけだと思う、」
なるぼど、私はロッテを呼び会場へと戻った。
ライラさんとタブエルさんにとても心配をされ庭を見渡した。
アラブな王族の格好の姉様、赤と白のスーツを着こなしたケーティ、レオニス様の格好をしたアルゲティさん、3人で一緒にお茶を飲み、話に花を咲かせ笑いあっている。ちなみにララ君とルピー姫様もここに混ざりお菓子を食べているようだ。ルピー姫達に和んでいると、アウラがギュッと手を握るから、私は不思議に思いアウラを見ると、アウラは一点を見て固まっている。その視線の先にいたのは、困惑してる髪の長いお姫様の格好をしたヒュドリー、見るからに落ち込み元気の無いワルド、優雅にお茶を飲みつつ女性陣に爽やかに手を振るレオニスと、恥ずかしそうに振り返すアルゲティさんだ。
「どうしたのかしら?アウラ様私聞いてきましょうか?」
「いやいい、それに嫌な予感がする。」
ワルドと目が合ったアウラは不敵に笑うと、1歩後ろに下がり私を連れて走り出す。
「待て!アウラよくも騙したなー!レオニス様から聞いたぞ!」
「バレか!お前も楽しかっただろ?!初めて会う女の子に連れて帰りたいとか言うなよ!」
「お前!ミクさんは俺の初恋だったんだぞー!」
「その名前使うな!俺も悪かった!」
その後疲れきったアウラは捕まり、しっかりワルドに怒られたとさ、私はお詫びにルピー姫様がお気に入りになったカボチャクッキー、その作り方を教えてチャラになりました。めでたしめでたし。
◆
グダグダな終わり方ですいません。
皆様良いハロウィンをお過ごしください。
壁|ョω・`)ナンノコトデスカ?
コッチャコイ(・_・ )=C(o_ _)o…..ズルズル
◆
いつも隣にいて、いつもの様に腰に手の感触がないからなんだか落ち着かないな、そこで私は横にミクことアウラがいない事がわかった。キョロキョロ探すがどこにもいない、探し人をしてる私をララ君もルピー姫様も首を傾げ、どうしたの?と聞きたそうにしてると、後ろからギュッと抱きしめられた。
「あれ?ミクさん今までどこにいってたのですか?」
「カーナごめんお待たせ公務は終わった。服は着替えさせて貰った。叔父上に君のエスコートを頼むのは嫌だったから、」
「えっアウラ様!」
「それにあの格好ではカーナの近くにも居られない、情けないな、安心してライラ様にはきちんと謝ってきたから、」
アウラの声はまだ高いからか私の耳元で囁く、ボソボソ話すから凄く耳がくすぐったい、身体を捻りくすぐったさに逃がしていると、ライラとロッテがお子様達はあちらね。お子様の両目を押えて庭に連れていってくれた。挨拶からレオニスに張り付いたままだったのだろう、アルゲティ(クルミ)はお姫様らしくエスコートを受けていて、ウットリした顔でレオニスを見上げている。私はその姿を見て(おお!クルミ恋してるね)と思っていた。
アウラを見つけたレオニスはニヤリと笑いつつ、元の姿に戻ったアウラは私を連れてレオニスの所に歩いく、
「叔父上公務から帰りました。」
「おっ!もう帰ってきたか。やっぱり煽ったかいはあった。アウラおかえり、トゥカーナ嬢アウラを宜しく、アルゲティ様あちらでもう少しお話しましょうか?先程からアウラ達を見ていたが、事情は分かったこちらは引き受けよう、」
「くっ...叔父上やっぱりそうでしたか、僕はまだまだですね。」
「大人になるのはゆっくりでいい、大人になると楽しめなくなる事もある。アウラ今を楽しみなさい、」
「ありがとうございます。」
アウラは微笑んでいるが、ありがとうございますの言葉の端々に悔しさを滲ませている。煽った?レオニス様達との挨拶の時、何か話をしてたっけ?私は一生懸命思い出したけどちっとも分からなかった。
アルゲティ(クルミ)はモノホンの破壊力凄い!と感動しつつ、前世の姉(ミク)を見ると、女装は止めたらしい王子がピッタリ身体を寄せ腰に手をまきつけている。けどあの巻き付き方は執着もいい所だ。もしあれ以上になればヤバイから止めるけど姉さんが幸せならそれでいい、
それに物語は自分が書いた方に歯車は回っているらしい、だからこの先にどんな困難があったとしても、アウラから婚約破棄をされることは無いし、ミク姉さんは虐めが嫌いな人だったから、アウラがヒロインに傾くこともない、めでたしめでたしじゃないか、深夜のテンションで書いたから爆弾があるかもしれないけど、あの2人なら乗り越えられる。
けど惜しい、今世の姉さんは胸があるから男装したらバレる、アウラの女装姿も似合っていたから眺めていたかった。惜しい!
だが今は目の前のレオニスともっと話をしたい、そう思い少し高い位置にある目を見て微笑み決意する。昔の私のコスプレさようと、
「トゥカーナ姉さん先にお庭に行きますね。かぼちゃの飾り付けが綺麗ですっごく素敵!
でも残念ですアウラさんはあの格好とても素敵だったのに、今の格好の姉さんとアウラさんの格好、王子様2人でいるのも〇塚みたいで素敵だけど、...私は姉さんの恋を応援したいから、トゥカーナ姉さんに大切なドレスを貸すね。」
「カーナと一緒にいたいんで、もうあの格好はやめておきます。収穫祭を楽しんでください。ですがカーナのドレス姿は賛成します。」
宝〇みたいというんじゃない、とツッコミを言いたかったが流石に言えなかった。なぜなら皆知らないしね。私の気持ちを他所にアルゲティは指をパチン鳴らす。
私が着ていたアウラの衣服は魔法で、全てが紺色のドレス姿になっていた。スカート部分を見れば細かく銀の刺繍が施されており、胸元は首元が見える程度で開きすぎず、袖も手首まである袖の所も細かく銀糸で刺繍されている。頭に何か乗ってるなと思い手を伸ばそうとすると、頭の上には花飾りの冠が乗せられている。悔しいけどよく似合ってる、とアウラが教えてくれた。
「ありがとうございます。アルゲティさん、」
「私がこの国に居た時に着ていた物だからそれも一応コスプレ、ハロウィンをトゥカーナ姉さんも楽しんで、私も楽しむわ、」
レオニスはスっとアルゲティの手を取り、スマートにエスコートをする。アーロンの姿は去年と変わらなかった。黒い翼を背中に背負った執事アーロンに案内をされハロウィンの会場へと出ていった。
アルゲティ(クルミ)は推しの大きな手が自分の手をとり歩いていることに感激していた。
「ふぁー素敵!」
ゆっくりレオニスにエスコートされ歩いているが、アルゲティの頭の中では大会議が始まっている。
『ちょっとクルミすっごいね!この人アウストにそっくりだよ!』
『だから眠る前に言ったじゃない似すぎだって、アルゲティさえ良ければ今変わる?』
『いえ大丈夫前回は私の一目惚れだったし、もしその時はクルミにお願いする。じっくり見て分かった。アウラさんとレオニスさんは私達の血の繋がりを感じる。やっぱりあの子は王家で生きていた。それだけでとても嬉しいよ、5歳にならないと王族としてお披露目出来ないってお義父さんとお義母さんに聞たよね?けど隣国と戦争になった時、お前達にもしもの事があっても心配するな、ってそう言われていたけど良かった。なんだかホッとしたよ、
でもこの場合レオニスさんは何になるの?えっと孫でしょ?曾孫でしょ?次は来孫(らいそん)だっけ、』
『あれから300年位は経ってるよ、私はもう訳わかんない...もういっそうのこと私達の子孫でいいと思う、あの人の血は確実に繋がってる。私の血はかなり薄まってると思う、でも嬉しいね。』
『それもそうねこの時間を楽しもう!』
黒い翼の執事に温かい紅茶を入れてもらい、夢の中にいるみたいだ。隣に推しがいるから紅茶の味がしないが楽しい、
アルゲティ達は揃って庭に向かったので、私達もそろそろ庭に行こうかと、話をしているとアラブな王族の格好をしたアリス姉様はニッコリ笑い私に手を差し出す。
「アルゲティ様が教えてくれましたわ、これも両手に花って奴らしいわね、トゥカーナ行きましょう!」
「ボレアリス嬢、何度でも何十回でも言っておく、カーナは僕の婚約者だ。誰にも渡さない、例えアルゲティ様でもだ。」
「あら!アウラ様はいつもとお声が変わっておいでですわね、変声期でもお迎えになられましたのかしら?奇遇ですわね。それについては私も危機感を覚えますの、」
わ!わ!わ!ヤバイヨヤバイヨ!姉様何言ってるの!不敬罪だよ!私がオロオロしているとアウラは高い声で、そうだな、とだけ呟きニィーと笑う、
「ボレアリス嬢、お互い今日だけは休戦といこうじゃないか、」
「今日だけは聞きますわ。そうですわね休戦しますわ、だけど今日だけですからね。相手は国の救世主です。どさくさに紛れのお祭りの騒ぎの戯れだとしても、不敬な一線は超えてはならない相手ですわ、」
「あぁ。例えアルゲティ様が救世主だろうが、僕のトゥカーナは渡さない、」
「俺の「私のトゥ」カーナを取られたくない、」
「えっ?!なんでそうなったの?」
驚き過ぎて次の言葉が出なかったけど、姉様"不敬"の2文字を知っていたのね。そう口に出さなかった私を誰か褒めて欲しい。
◆
私達はまた3人仲良く並んで歩いている。もちろん真ん中は私である。しかし今日は停戦?らしく、睨み合いはしていないし、前回思った連れられた宇宙人でもない、左にアウラ様と右に姉様と、両サイドで握られてる手が何時もより強い感じがするし、何時もより2人共近い感じもする。あれ?これは宇宙人ではなく、私はサンドイッチの具になったのでは?と思ってしまうほどの近さだ。庭ににこやかに入ると、ワルドがキョロキョロと辺りを見回しているのが目に入った。すると姉様がニッコリ笑ったまま話しだした。ちなみに口元は笑ったままなので腹話術をしてるみたいに見える。
「ワルド様は慌てていますわね。絶対ミク様をお探しのご様子どうされるのですか?」
「探させておけ知らん、カーナを虐めたバツを受ければいい、」
「そうですわね。私の可愛い妹を可愛がってくれたお返しですわね。ですがあれは不治の病ですわ、そうだ帰った事にしませんか?」
2人共ボソボソ話してるから、周りの人には聞こえないけど、姉様はやっぱり不敬罪って言葉を知らないらしい、さっき聞こえたのは気のせいだったのかも、
それにアウラ様が話すと、なにかに気がついたワルド様の首がキョロキョロと辺りを探すけど、ある意味怖い、この話が周りに聞こえないかもそうだけど、なんでこのボソボソ声で分かるのだろうか?ワルドがキョロキョロしながらアウラ気が付きこちらに来た。
「アウラ!公務じゃなかったのか?」
「ゲボッ、来る途中で火事があってね、そこで煙を吸ってしまったんだ。そこで喉を痛めてしまったらしい余り声が出せないんだ。」
「それなら無理して来なくても良かったんじゃないか?」
喉に何度か手をやるアウラにワルドは心配をしてくれている。そこにグイっと入ってきたのはアラブな王族の格好をした姉様だ。
「先程ミク様はおうちの用事で帰られましたわ、ワルド様に宜しくと。そうお伝えして欲しい、と頼まれましたの、」
「ボレアリス嬢ありがとう、そうか、ミク嬢帰ったのか残念だな、連れて帰りたいと思ったのに、」
隣に居たアウラが身震いしたのを、ワルドは見逃さなかった。
「アウラやっぱりなにか可笑しいぞ、それに王族は体調管理が第1だぞ、やっぱりミク嬢いるんじゃないか?声が聞こえる。」
「...あら?本当ですわねアウラ様、気が付きませんでしたわ、トゥカーナも一緒にいてあげて、ここは私が仕切っておきます。アウラ様を客間にご案内差し上げて、ロッテ!」
姉様はすかさず私の侍女のロッテを呼んだ。姉様は走って来るロッテを見ながら、その隙に姉様はアウラと腹話術をした。
「アウラ様、流石にその声は誤魔化しきれませんわ、変声の魔法が終わるまで客間で休んでいてください、私の可愛い妹トゥカーナは介護役で貸しますわ、ロッテ付きで、」
「感謝する。だがカーナは僕の婚約者だ。気遣いするなら2人きりでいいんだがな、」
2人の間に火花が散った。先程話してた停戦は終わったらしい、やっぱりこれかと呆れながら私達はロッテと一緒に客間に入ると、ロッテはお茶をお持ちしますと別の部屋に入っていった。私達は大きなソファへ歩き自然な動きで並んで座る。私この位置は慣れたんだな。そんなことを感じた。するとアウラは頭を下げた。私は慌ててしまう、王族に頭を下げさせる令嬢なんていない、
「まずはごめん、カーナ、かっこ悪い所を見せてしまった。」
「えっ何を謝っているのです?それなら私の方こそごめんなさい。えっと...姉様が、あっやっぱり止めておきます。」
私もついでといってはなんだけど、姉様の事を謝ろうとして止めた。姉様がどうのなってしまったら嫌だ。すでに遅い気がするが全て言うよりマシだろう。だがアウラは分かっていたようだ。姉様の所で1度苦笑いを零していた。私は変なこと言っちゃったなと後悔し両目をギュッと閉じた。
「カーナ言って今日の僕は王族ではない、収穫祭を楽しむ為にここに来たカーナの婚約者アウラだ。君と一緒にいられるなら、王族だなんて肩書きは不要だと思っている。ボレアリス嬢の事ならいつもの事だ。ボレアリス嬢もカーナの事が大事だから言っている。そう僕は思っているよ。」
「私も姉様を初めとした家族や使用人達は、私にとってとても大事な家族の一員でもあります。いつもいたたまれない気持ちでいっぱいだったので、言えて良かったです。姉様とアウラ様は仲がいいと思ってましたから、」
「仲がいいなんて、まぁ今回は助けられたけど、たまに面倒だと思うこともある。けどもし、ボレアリス嬢とカーナを離したら、次は腕まくりをした宰相が出てきそうだ。あの人怒ると怖いんだ。」
私はホッとしたと同時にやっぱり思ってたんだ。と考えるが、姉様も私の事が大事だと思っているからでた言葉だと言われ嬉しくなる。次はお父様なんて、でも良い父親をしてるし子煩悩だからにこやかに出てきそうだ。
けどいつもに増して今日のアウラは自信が無さげに俯いている。いつも自信ありげに笑っているのに、でも人間だからそんな事もあるか、いつも元気とはいかない、私と会う時はいつも輝いてた瞳は、今日はしょんぼりしているように見える。
「元気がありませんね。アウラ様どうしたのです?」
「カーナ少し弱音を吐いていいかな?」
「はい沢山聞きます。私はあなたの婚約者ですから、
きっと私達が結婚する時は言われると思いますが、病める時も健やかなる時も必ずそばに居ると私は誓います。私はアウラ様が大好きで愛してますから、」
「ありがとうカーナ僕も愛してる。だがもう少しだけ待って欲しい、そろそろ君の侍女がお茶を持ってきそうなんだ。それに弱音はカーナにしか聞いて欲しくない、」
私は頷いた。誰だって愚痴を吐きたいことがあるはずだから、少しの間沈黙が続いた頃、ロッテがお茶とハロウィンで配ろうと思っていたお菓子を持ってきて、静かにテーブルに置くと、扉の外にいます。御用があればベルを鳴らしてください、と静かに出ていった。扉は少しだけ開いているが、こちらの声まで聞こえない位の隙間だ。ロッテの気遣いに感謝しつつ、イプシロン家の領地で出来た紅茶を飲んだ。今年もいい香りで出来た。香りを楽しみつつ私達は喉を潤した頃、誰も来ないことを感じたアウラが口を開いた。まだ声は高いままだ。
「僕はなんでも出来ると思ってた。女装して声や髪まで変えてもらった。それなのに何も出来なかった。流石に性別を越えようなんて思わなかったけどね。慢心していたよ、ワルドの最後のセリフに恐怖を覚えた。女の子の気持ちがわかった気がするよ、
好きでもない男に言われたらあれは嫌だ。僕達にもし娘が出来たら絶対に嫁には出さない、はぁ宰相が言ってた意味が分かったよ、」
「フフ、まるでお父様のようなことを言いますね。今年はライラさんに美味しい牛乳でカボチャのスープを作りました。後から一緒に食べましょうね。」
「ありがとうカーナは料理が上手だから、結婚したら楽しみだ。王太子妃に料理を作る時間が無いかもしれない、僕はその時間を作るから、ひと月で20回は作って僕はそれだけで仕事頑張れるから、」
「アウラ様それほぼ毎日じゃないですか、大丈夫です料理はすでにレシピを書いてあります。彼らの仕事がなくなってしまいます。私も頑張りますから早く寝られる様に頑張りましょうね。」
私がそう言うとアウラは「早く結婚したい」と言って私の両手を握りじっと私を見る。その瞳にすでにしょんぼりしていない光が灯った様にギラギラしている。キラキラじゃない、もう1度言っておくギラギラだ。
「カーナもうご褒美が欲しいなんて言わないから、少しだけ膝を貸して、あっ借り物のドレスだったね。」
「アウラ様膝をどーぞ、洗浄魔法を覚えましたから大丈夫ですよ、それに甘えんぼさんには子守唄と背中ポンポンしてあげます。寒くないですか?」
「大丈夫、カーナは寒くない?寒いなら僕が温めようか?」
「いえ大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます。アルゲティさんから借りたこのドレス、とても生地が厚いので温かいのです。」
アウラは膝に着く前に起き上がると私に抱きついた。ビックリしたままアウラの綺麗な瞳を見る。いつの間にか声が元に戻ったらしい、
「カーナキスしていいかな?やっぱりご褒美はキスがいい、」
「はい、声が戻って良かったですね。あっでもアウラ様との約束だと私からですよね?」
「してくれるの?でも待たない、」
チュッと終わらせ私を立ち上がらせると、ギュッと抱きしめられる。
「早く結婚して誰かに見られる心配も無いから、」
「今年は誰にも見られてませんよね?去年は大変でしたから、」
「今年はどうだろうね。ライラ様やアルゲティ様達がいる。気配を消されたら流石に分からない、だが反対される訳ではなくニヤニヤしてるだけだから、冷やかしたいだけだと思う、」
なるぼど、私はロッテを呼び会場へと戻った。
ライラさんとタブエルさんにとても心配をされ庭を見渡した。
アラブな王族の格好の姉様、赤と白のスーツを着こなしたケーティ、レオニス様の格好をしたアルゲティさん、3人で一緒にお茶を飲み、話に花を咲かせ笑いあっている。ちなみにララ君とルピー姫様もここに混ざりお菓子を食べているようだ。ルピー姫達に和んでいると、アウラがギュッと手を握るから、私は不思議に思いアウラを見ると、アウラは一点を見て固まっている。その視線の先にいたのは、困惑してる髪の長いお姫様の格好をしたヒュドリー、見るからに落ち込み元気の無いワルド、優雅にお茶を飲みつつ女性陣に爽やかに手を振るレオニスと、恥ずかしそうに振り返すアルゲティさんだ。
「どうしたのかしら?アウラ様私聞いてきましょうか?」
「いやいい、それに嫌な予感がする。」
ワルドと目が合ったアウラは不敵に笑うと、1歩後ろに下がり私を連れて走り出す。
「待て!アウラよくも騙したなー!レオニス様から聞いたぞ!」
「バレか!お前も楽しかっただろ?!初めて会う女の子に連れて帰りたいとか言うなよ!」
「お前!ミクさんは俺の初恋だったんだぞー!」
「その名前使うな!俺も悪かった!」
その後疲れきったアウラは捕まり、しっかりワルドに怒られたとさ、私はお詫びにルピー姫様がお気に入りになったカボチャクッキー、その作り方を教えてチャラになりました。めでたしめでたし。
◆
グダグダな終わり方ですいません。
皆様良いハロウィンをお過ごしください。
0
お気に入りに追加
1,100
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。
【完結】虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!
アノマロカリス
恋愛
テルナール子爵令嬢のレオナリアは、幼少の頃から両親に嫌われて自室で過ごしていた。
逆に妹のルーナリアはベタベタと甘やかされて育っていて、我儘に育っていた。
レオナリアは両親には嫌われていたが、曽祖母には好かれていた。
曽祖母からの貰い物を大事にしていたが、妹が欲しいとせがんで来られて拒否すると両親に告げ口をして大事な物をほとんど奪われていた。
レオナリアの事を不憫に思っていた曽祖母は、レオナリアに代々伝わる秘術を伝授した。
その中の秘術の1つの薬学の技術を開花させて、薬品精製で名を知られるまでになり、王室の第三王子との婚約にまでこぎつける事ができた。
それを妬んだルーナリアは捏造計画を企てて、レオナリアを陥れた。
そしてルーナリアは第三王子までもレオナリアから奪い取り、両親からは家を追い出される事になった。
だけど、レオナリアが祖母から与えられた秘術の薬学は数ある中のほんの1つに過ぎなかった。
レオナリアは追い出されてから店を構えて生計を立てて大成功を治める事になるのだけど?
さて、どんなざまぁになるのでしょうか?
今回のHOTランキングは最高3位でした。
応援、有り難うございます。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる