気がついたら乙女ゲームだった!チートって何ですか?美味しいですか?

おばば様

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間話

お茶会5

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あれ?あっという間にクリスマス( ºωº )
お茶会編はやっと終わりです。



マタルは立ち上がるとシャムの方を向いて真摯に頭を下げる。ライラは困ってしまう、なぜなら自分宛だが他の人の姿で人宛ての手紙を読むわけにはいかない、しかも今のライラは空の人族の長であるシャム様の姿をしている。とりあえず保留だ。

「マタル...アルゲティの事はまだ何も分からないの、だから話せないごめんなさい。気になる?マタルから貰った手紙読んでもいいけど、ライラ宛なのよね...流石に人宛ての手紙は読めない、」

「いいえ、いいんです。ただご存命ならアルゲティ様にも...」

そこまで言ってマタルはふらついた。シャムは慌ててマタルを受け止めた。「申し訳ございません」そう話す顔色は青白い、ライラは火の精霊と光の精霊にお願いをしてマタルの側にいてもらう。ライラは治癒魔法を掛け空間ポッケからクッションを取り出しソファに座らせた。すると光の精霊はマタルの顔を一周して、次にお腹も一周しておへその下辺りでピカピカ光る。ライラは光の精霊が止まった場所の意味をすぐに分かった。

妊娠している女の人のお腹に精霊が止まると、産まれた子は幸せになる。昔から空の人族に伝わる話である。お腹に止まる精霊の属性にも色々とある。光は優しい子、闇は大人しい子、土なら賢い子、火は元気な子、水は清らかな子、アルゲティの時は火と光と水の精霊がお腹で祝福をしてくれた。だからアルゲティはとても活発で皆に優しく心根が清らかな子だった。

始まりの乙女が妊娠した時、全ての精霊が祝福したと書かれた物語は空の人族の間でとても有名な話である。その話が地の人族まで伝わってるか分からないが、妊娠して精霊が止まった事はとても喜ばしい事だ。しかし光の精霊は怒っている。近くにいるヒドゥリーは眩しいのだろう、目を細め王妃を心配してみているし、ケーティは慌てて倒れた事を言付けに王妃付きの侍女を呼びに行った。光の強弱の激しい光の精霊は目の前に来た。ライラは光の精霊の言葉を聞く、

『この人ここ何日か寝てないみたい、あと子が宿ってるだから無理したらダメお腹温めて。』

光の精霊は火の精霊を頼った。嬉しい気持ちになった火の精霊はマタルのお腹に1度降りたが、自分1人では無理だと判断したようだ。

『こんなに冷えて大変、待って相方を連れてくる。』

光の精霊はマタルの瞳を覗き込むと、目の下の隅に気がついて回復魔法を掛ける。火の精霊はその場でクルリと回ると、火の精霊がもう1人増えた。火の精霊はマタルのお腹をほんのりと温める。マタルは精霊は見えるが何を話してるか分からない、隣で座っていたルピーは慌てた様子でマタルに飛び込んできた。

「かあさま。よるねてないでしゅか?ルピーにえほんをよんでくれたあとネムネムしなかったのでしゅか?」

「えっ?」

ルピーがびっくりした顔をしてマタルを見るが、マタルはなぜ知っているの?と顔をポカンとさせている。昼間はルピーの教育を引き受けてくれる人を探す為に、謁見に来る貴族に意見を聞いている。夜はワルドが何処にいるのか分からなかった為、心配でなかなか寝付けなかった。夜は同じベッドで寝ているルピーを見ながら頭を優しく撫でて、こっそり扉を開け部屋を出ると、昼間出来ていない執務をしていたのだった。 朝方になってようやく眠くなる為、ここ数日の睡眠時間はルピーが起きるまでの短い時間しかなく、よく寝れて2~3時間程度、

「ルピーなんで...もしかして起きていたの?」

「ちがいましゅよ。ちかりのせいれいさんがおしえてくれましゅた。あとなんていってたかわしゅれました。」

ルピーは泣きそうな顔をしてライラを見る。ライラは頷いてその続きを言おうとしたが、とりあえず本人だけに聞こえるように話す事にした。

「マタルおめでとう、光の精霊は子が出来ていると言っていたわ。空の人族には精霊に纏わる話や言い伝えが多くあります。マタルのお腹に光の精霊と火の精霊が乗りました。優しいく元気な子が産まれるでしょう。身体を大事になさって、あなた1人の身体ではないのだからね。」

「えっ?!子が出来たですか?たしかに思い返せば気分が悪い日はありました。甘い物食べてお腹がムカムカしているとばかり、」

マタル本人も気がついていなかったらしい、ルピーはキョトンとしてマタルを見ている。子と言われてもピンと来ないのは仕方がない、丁度その時扉が開いてケーティと侍女が入ってきた。
マタルはルピーに分からせる様に、火の精霊が暖めてくれたお腹に手を当てると、マタルは自分の手を重ねて置く、甘えん坊な末娘だけど弟か妹が出来ると知ったら泣いてしまわないか、と心配になった。

「ルピー、この子が産まれるとあなたはお姉ちゃんになります。このお腹の中に赤ちゃんがいます。仲良くして下さいね。」

「あかちゃんでしゅか!うれしい!かあさまルピーなかよくするよ、」

「ルピーありがとう、あなたは良いお姉ちゃんになれるわね。」

マタルがルピーの頭を撫でるとくすぐったく笑う、話が落ち着いた所でライラはマタルに休む様に言うと「何も出来ず申し訳ございません。」とソファの上で謝るマタルをなだめる。お腹の子が安定期に入ってないだろうマタルは今絶対に安静にしなければいけない、ライラはひいおばあちゃんが使っていた車椅子を空間ポッケから取り出し使って貰う、

「シャム様は宜しいのですか?」

「家のひいおばあちゃんがその車椅子を使っていたの、もう使わないから貰ってくれる?」

「いいのですか?立派な物ですが、」

「いいのよ使ってないだもの、空間ポッケの整理も出来て一石二鳥よ、マタルあなたは安静にしてないとダメなのよ、」

「シャム様、その空間ポッケを私に教えてください、」

「えぇいいわ、ルピーの先生の授業の時でマタルの体調がいい時でいいかしら?」

マタルは宜しくお願いします。と返事をしてルピーの頭を撫でている。ルピーはマタルが起きてからなかなか離れない、ライラは1つ約束をする事にした。

「それとルピーよく聞いてね、お母さんのお腹に抱きついちゃダメよ、お腹の赤ちゃんがビックリしちゃうから、いい子いい子してナデナデしてあげてね、お腹が大きくなったら沢山話しかけて、お腹の中にいても声や音は聞こえるらしいから、」

「ルピーはおねえちゃんになるのでしゅから、できましゅ。」

「偉いわね、流石お姉ちゃんになる子ね。」

「えへへ。ルピーおねえちゃんでしゅ。」

ルピーは褒められて照れながらマタルのお腹を優しく撫でる。
ライラは今の状況を確認する。お茶会も終わったと言っていいだろう。ただあのアルゲティ達の絵だけ模写をさせて欲しい、そうマタルに伝えると、あの絵を持っていってアルゲティの両親に見せて欲しい、と言う、タダで借りる訳にもいかない何か無いかと考えた末、空間ポッケから大きな植木鉢をいくつか取り出した。もちろんマタルが車椅子で退出後だ。
今部屋の中に居るのはルピーと侍女のリリー、ケーティとヒドゥリーとライラだ。
精霊と仲良しのルピーと侍女のリリーに任せるのが1番だと考えた。ケーティでもいいが先程いた場所アウストラリス王国に帰らなければならない、この後待ち構えているのはシャム様との話し合い、アルゲティの所在が分かればアルゲティだけでいい、シャム様がしようと考えているのは教会で行う祈りの儀式なのだろう、未だ不明のトゥカーナとケーティで儀式が出来ると断言していた。

「では絵を借りるので鉢植えを置いていきます。この鉢植えに植物を植えると精霊はそこで休みます。人族からするとベッドの変わりと言った方が良いでしょう、
マタルが休む部屋とルピーがよく行く部屋に置いておくと、精霊が来てくれるかもしれません。風の精霊は植物を育てますし、水の精霊は水を与えます。土の精霊は土を豊かにします。日当たりのいい場所に置いて下さい、最後に精霊は自由です。精霊をとどめる為に拘束したり束縛したら来なくなります。もちろん無理強いはしてはいけません。何かをして貰ったらお礼に魔力を渡す事、ルピー出来るかしら?」

「おれいでしゅか?」

『魔力ならルピーから貰ってる、心配しないで、』

「そうなの?しらなかったでしゅ!ひかりのせいれいさんはすごいでしゅ!」

『ルピーちょっと待ってて、あの子を連れてくる。』

ルピーと精霊達の会話はリリーには聞こえないらしい、まだ幼いルピーには難しい話を理解するため、リリーはサラサラとメモを取りながらいくつかライラに質問をする。水の与え方や日の当て方まで、土の精霊は今いないので、空間ポッケにしまってある肥料を渡すと言うとルピー共々喜んでくれた。すると光の精霊がなんと成長した土の精霊を連れて来た。土の精霊はクルリとルピーの周りを一周して肩に止まる。迷彩柄の繋ぎを着た土の精霊はルピーに問いかける。

『俺は何をすればいい?』

「せいれいしゃんてつだってくれるでしゅか?うれしいでしゅ」

「よかろう!」

ルピーは肩に乗ってる精霊を手に乗せ変えると、背中を反らし敬礼をしてピンと立つ精霊を見る。茶色い短髪の髪と見えているのか分からない糸の様な目、口はへの字なのだが口端は上がっている、無理に笑おうとしてるのらしい、かろうじてアヒル口の様になっているが口の端はピクピクしてる。そこに光の精霊が側に来てルピーに補足をする。

『ねぇルピー聞いて、本当に本当に大人しい精霊なの、私が見つけた時は、この国の岩の間で虫の様に転がっていたわ、土の精霊だからかな?なんて考えていたけど、いつも1人だから気になってたの。少し変わった精霊だけど本当にいい精霊なの、ねえゴマ無理して笑おうとしない方が良いよ、逆に怖いからやめた方がいい、』

「ゴマさん。むしさんさがしてたの?」

『虫の真似ではないこれは訓練だ。いつ敵が来ても対応出来るように訓練は欠かせない、』


土の精霊はゴマと言うらしい、俺の名前はゴマだ!と手を頭に付けて敬礼し、宜しく頼む!と言う、ちなみに精霊は原理は分からないが筋肉が付くらしい、鍛え上げられた肉体は逆三角形にも見える。光の精霊は何度も球状の光を横に揺らし否定する。

『それ何度も聞いたし聞き飽きた。それに敵はいないよ、精霊が戦争に巻き込まれるなんて話は精霊王様からもきかないよ、』

「そうね。アルゲティがいた頃この国で1度戦争があったらしいわね、でも光の精霊王フィルム様に聞いても戦争は無かった。そう言っていると聞いるわ、基本的に精霊は手を貸さない、考えられるのは契約精霊が契約主に手を貸すだけね。」

ライラが光の精霊の言葉に補足をする。ライラはふと思い出した。...ゴマの敬礼の仕方は空の人族の門を番するお巡りさんの様だ。もちろんお巡りさんの役割等は無い体格のいい人達や治安を守りたい人達の集まりがある。各々が街を巡回して安全を守る人達の事を空の人族の人々は、お巡りさんと親しみを込めそう呼んでいる。
確か3人居る司祭様の内の1人がこれに入っていて、相談も乗ってくれるしとてもいい人なんだが性格が暑ぐるしい人だ。地の人族の剣士に多いとされる筋肉だけが正直だと考えている人達の事を "脳筋” と言われているが、空の人族でも同じ様に言われている。願うならその人じゃない事を祈るしかない、

『よろしい!君の魔力が気に入った。なんでも言うといい、』

「せいれいしゃんのベッドつくりたいでしゅ。てつだってくだしゃい」

『植物を育てるかよし!俺好みにして育てよう無論手伝う、水の手伝ってくれ』

『ゴマ僕頑張るよ』

『ちょっと!俺好みじゃなくて私達も寝るのそれに大きくと育てないと、自分好みじゃ駄目なんだから、私は緑豊かな木がいいあの木よ、ヘーゼルの木!』

光の精霊はクルリと宙を舞う、ライラはその苗ならと空間ポッケから苗を取り出しゴマに手渡す。

「土の精霊ゴマこれを、家に帰ったら育てようと思い空間ポッケに入れていました。まだまだ苗はあります貰って、」

『おお!ラ「わーわー!」すまない有難く頂こう。』

「ゴマちょっといいかしら?シャム様失礼します。」

『違うぞミュー、そこにいるのはモゴモゴ……』

ゴマは爆弾発言をしたが、ミューの咄嗟に出した叫び声で遮られ助けられた。ルピー不思議に感じたのか他の精霊達に「どうしたの?」と聞いている、しかし光と火と水の精霊は事情を風の精霊から聞き黙っている。小さな精霊達は知っている。自分達のような小さな精霊は嘘が上手くない、誤魔化せないので水の精霊は黙って球状の光を横に揺らすだけ、火の精霊は過剰な程横に振る。光の精霊だけ『知らないわ』と答えただけだった。そんな精霊達に「そうでしゅか」とルピーも答え質疑応答は終わってしまった。

「ミューありがとう後はお願い、ゴマはミューから色々と教えて貰って、ルピー絵を返しにまた必ず来るわまたねルピー。ケーティ準備が出来たらミューに連絡をして貰って迎えに来るわ、私は1度帰ります。」

「はい、シャム様お気を付けて、」

ニッコリ微笑むライラにゴマは震えが止まらなかったが、シャムは魔法陣を作るとパチンと指を鳴らす。すると辺りはピンク色に染まり姿を消した。
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