気がついたら乙女ゲームだった!チートって何ですか?美味しいですか?

おばば様

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帝国編

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 お直し完了です(`・ω・´)キリッ
なろうさんは一気に編集機能があるのですが、こちらは無いんですよね(;´д`)
作って偉い人!←誤字しなければ大丈夫なんだけど、不安しかないので、他力本願です...。


 トゥカーナがアウラの所に帰して!帰さないと父様と言い争いをしている頃、
 アウラは月を見上げ婚約者の無事に帰って来る事を願いつつ、今の状況・・・ここから抜け出せる手段を考え始めていた。

 僕達が捕らえられすぐルクバトによって地面に大きな魔法陣が描かれた。魔法陣は火の精霊らしく赤く光りを放つ。ザウラクはここで先程の事を挽回すると、ミラから教えて貰った魔法陣の複雑な文字を、ヒドゥリーやケーティと一緒に解読していた。文字は複雑な模様をしていて素人目には分かりづらく、解読はもう少し時間が掛かる、
 僕はここを抜け出す手段を見つけ出そうと、石柵は僕の背丈よりも高く手さえ入らない、警戒しつつ外にいるルクバトの様子を見る。

 ルクバトは山に沈み掛けている月を見て眉を寄せる、今日は雲ひとつも無く星空は綺麗に見えた。月の光がフィレムの長く美しい髪を思い出させてしまう、そして一刻も早く助け出したいと焦り苛立っていた。いつも慰めてくれるフィレムの精霊は今は側にいない、赤い髪の精霊は怒りを鎮めて欲しいと側を飛んでルクバトが行おうとしてる事を止めようとしている、

「ルクバト様落ち着いて下さい。・・・様を呼び出そうとすればまたスワロキン様に迷惑を掛けます。」

「チッ・・・ムムが言えよ」

 ムムと呼ばれた赤い精霊は、手の平をブンブンと顔の前で必死に横に振った後頭を下げる、

「・・・あのお方に話す事など恐れ多いです。」
  
「ならフィレムはどうなったんだ?!ムム!いつもくる精霊を呼んで来てくれ!」

「は・・・はい少しお待ちください」

 短髪の赤い精霊はどこかへと飛んで行く、ワルドは目の前で何が起きたのか分からず、ルクバトに尋ねる事にした。
 恐る恐る声を掛けるとルクバトは苛立ち赤い瞳を尖らせワルドを見る、見られたワルドは一瞬怯むが、先程聞いた光の精霊王の身に何かあって閉じ込められたと考えていた。

「火の精霊王様・・・光の精霊王様がどうされたのですか?」

「・・・うるさい!お前はそこで大人しくしてればいいんだ!」

「ここに閉じ込めた理由を教えて欲しいです。一体どうされたのですか?」

「・・・チッ!お前うるさい!少し黙ってろ!」

 争う様な声が聞こえその声の方を見る、小声で何かを言ったらしいルクバトは、たまたま聞こえてしまったのはワルドだ。

 僕が知らない間にルクバトは小さく言葉を言ったらしい、問いかけたワルドはここに閉じ込めた理由を知りたかったが、ルクバトはその問さえ余程腹が立ったらしい、
 ルクバトは乱暴な足取りでワルドのそばに行くと、僕達を閉じ込めている石柵を蹴飛ばした。石柵はビクともしなかったが、ルクバトが柵目掛け蹴飛ばそうと足を上げワルドに足を向けた時に、咄嗟に従者が主のワルドを両手を広げ庇う、石柵の欠片がキタルファの頬を掠め赤い線を作り、そして肩にも破片が当たった様だ、それでも従者は背に隠した主を心配顔をして見た。

「ワルド様大丈夫ですか?」

「キタルファのおかげで助かったが・・・お前は大丈夫か?」

「ご・・・ご心配おかけしました。ありがとうございます。大丈夫です少し欠片が飛んで来ただけですから、」

 キタルファは肩を押さえ立ち上がった、何ともありませんと話すが痛むのかすぐに座り込む、ワルドは強がるキタルファに怒った。キタルファの近くに居たケーティは、怪我を治せない自分を惨めに思って俯いた。

「何でも無いなんて言うな!今治癒魔法を・・・」

「では私が掛けましょう。」

「ザウラク様ありがとうございます。」

 すぐに隣にいたザウラクが丁寧に回復魔法を掛け、キタルファとワルドがお礼を言うが、何かあったらまた言ってくださいと、またすぐに魔法陣の解析に入る。

 ケーティは精霊と話せないと落ち込んでいたが、今は少し落ち着いたらしい、
 先程の事で少し驚いたらしいすぐに立ち上がると、ケーティはルクバトを強く睨む、ケーティに睨まれたルクバトは片方の口端をニィと上げパチンと指を鳴らす。ケーティの足元に魔法陣が出現しそのまま転移してしまう、

「お前確か・・・そうか・・・そうだったお前ちょっと来い!」

「えっ?!」

「ケーティ嬢?!」

 近くにいた叔父上が咄嗟にケーティの肩を寄せるが間に合わなかった、叔父上のそばにいた従者さえも反応出来なかった程で、時間にするとあっという間の出来事だった。今叔父上はケーティと一緒に転移し石柵の外にいる、

 高い石柵の外に転移したレオニスはルクバトを見つつ、突然の事で怯え震えるケーティに声を掛ける、大丈夫だ傷などつけさせないと、ケーティの背を押し自身の背中に庇う、ルクバトの動きを見つつも、手は使い慣れた自身の剣を撫でる。

 レオニスはなぜケーティだけ外に出したのだろうか?疑問に思いつつも、ルクバトとの距離を少しづつ取る。
 もしここで精霊王と戦いになっても勝ち目は無い、レオニスは額や背中に汗が流れるのを感じた時だった。赤い精霊が黄色い精霊を連れて来た。黄色い精霊はルクバトの前に仁王立ちすると、空間ポッケからペンダントを取り出し、手を前に突き出しペンダントをルクバトに見える様に掲げた。

 ペンダントから光の精霊王フィレムの声が聞こえ始める、ルクバトは驚きつつ、暗闇の中の光を見出した様にペンダントを見る、

「ルクバトは何をしているのかしら?」

「フィレム!?無事なのか?」

「私はルクバトに、何をしているの?と聞いてるのだけれど、もう一度言うわ、ルクバトは何をしてるの?」

「こいつらを使って・・・」

「使って何?」

 フィレムは落ち着いた声を出しているが口調には刺がある。フィレムに質問攻めされたルクバトは、やけになったのかケーティをさす。指をさされたケーティはレオニスの大きな背中にまた隠れ、レオニスは1歩前に出てケーティを庇う様に立つ、

「こいつを大精霊王様に差し出す。こうでもしないと大精霊王様は姿を表さないだろ・・・」

「分からないわ・・・ムム説明しなさい」

 フィレムの厳しい声を聞きムムと呼ばれた赤い精霊はギクリと身体が固まった。隣にいるルクバトをチラリと見る、
 ルクバトは額から汗が吹き出し頬を伝って落ちる、ムムを睨む様に見ていて口元がパクパクと何かを言っている様にも見える、それを目ざとく見つけたのはペンダントを持っていた黄色い精霊で、ルクバトの口パクを声に出し始めるが、内容が内容だけに段々とをジト目になってきた様だ。

「お前絶対に言うなよ、言ったらアレ言うからな!って何なんですも?」

「いや!ち、違う!き・・・君の名はなんだったかな?」

「私の名前はルルですも!それで何を言っちゃダメなんですも?」

 ルルが小首を傾げると、前髪の上にある黄色いアホ毛も一緒に揺れる、ルクバトが顔を顰めしかめ苦い顔をするが、ルルはそんな顔をするルクバトの傍に行きペンダントを見せる、またそこからフィレムの声が聞こえはじめた。

「後からじっくり聞くわ、まずはケーティに湖に入ってもらって、あの子を呼び出しなさい!あの子が空翼の乙女なら呼び出せるはずよ。」

「えっ?!私ですか?」

 ケーティは驚きつつレオニスの背中から、ひょっこりと顔を出す。そのケーティの背中からミラが顔を出す。ミラに肩をガッシリ掴まれたケーティの足元には、いつの間にか魔法陣が出現していた。
 ミラはとてもいい笑顔で手を振る、レオニスも反応が出来なかったが、ケーティの安全が優先だとルクバトの動きを見つつも目を離さない様にじっと見る、

「湖に行ってらー」

「えっ?!ミラ様!」

 ケーティはそのまま転移されてしまったようで、石柵を背に立っていたレオニスの背後からアウラが声を上げた。

「ミラ様!報酬でお菓子用意いたします。ケーティを守って下さい!」

「言質はもらったわよー!任せてちょうだいー!次は塩っぱいのがいいなー!」

「楽しみに待っていて下さい。カーナが作ったお茶も準備しましょう、とても合うそうですよ!」

「絶対よ!そこから出るでしょー?そこから離れなさい柵をサクッと壊すわよー・・・クッキーも良いわねー・・・ムフフーン」

 そうこうしていると光の柱が落ちてきた。僕は光の柱を気にしながらコクコクと頷く、ミラはケーティの所に行く前に僕達が入れられた高い石柵を壊してくれた。魔法陣から外に出ようと踏み出すが魔法陣からは出られない、
 それはワルド達も同じらしい、そこに壁があるみたいに進めずドンドンと壁を叩いた。

 ヒドゥリーは地面の魔法陣を見て隣にいる副団長を見上げる、ザウラクはその壁をペタペタと触ると、その壁に頬をつけうっとりとしている様だった。ヒドゥリーはこの状態になった副団長を止められない、何とかしなければと考え始めた頃だった。ルクバトは魔法陣の中にいるアウラ達を見て笑うと、声高らかに言い放った。

「もう遅い!お前らは大精霊王様を呼び出す為の贄になるんだ!」

「何ですって?!もしかしてあの魔法陣を描いたの?大精霊王様はそんな事望まないわ!」

「大精霊王様は人をた・・・食べるんですも?怖いんですも・・・」

「ルル安心しなさい、大精霊王様は優しいお方よ、メルクもそう言っていたわ、ルクバトはメルクの事知らないからそんな事言えるのよ」

「メルクって誰だよ・・・俺知らねーよ」

「私が精霊王になった頃にお世話になった風の精霊王よ、とても綺麗な人だったの。知らないのも無理はないわ、だってその頃のルクバトはまだ精霊王ではなくて、普通の精霊だったのだから、それにもうメルクはいないわ・・・本当にとても綺麗な人だったの・・・私はメルクに色々と教えてもらったわ。・・・そう色々とね」

 ザウラクとフィレム、瞳を揺らしてペンダントを不安そうに見るルルと話が進む、
 しかし贄にされると聞いたアウラ達はたまったものてはない、それでも慌てたりしないのは貴族と王家だからなのかもしれない、1人例外(うっとりしているザウラク)は除く、

「僕達は贄なんですか?大精霊王様はそれを望むのですか?」

「大精霊王様?精霊王の上?つまり精霊王は各属性の王でそれを纏める王って事か?」

「大精霊王様は珍しい魔法使えますか?」

「「おい!」」「ふ・・・副団長!」

 ザウラクだけは目を輝かせルクバトを見る、アウラとワルドが息ぴったりに突っ込み、ヒドゥリーは止めようとザウラクのロープを掴むが、ザウラクはロープを掴むヒドゥリーの手を優しく離した。ルクバトとペンダントを持つルルを強く見つめた。

「私はもっと知りたいの、自分の知らない魔法のことを・・・」

 しばらく沈黙が続いた。ルクバトは何かに気が付きサッと前に出る、その沈黙を破ったのはピンクの髪と瞳をした空の人族女の子と、空の人族に連れ去られたトゥカーナだった。連れ去った空の人族は居ない、

「あなたは行きなさい!バカの相手は私がするわ」

「知ってるか?バカって言った方がバカなんだぞ」

「シャムちゃん頑張って!」

 シャムに先に行きなさいと言われ頷いたトゥカーナは、笑顔で翼を羽ばたかせアウラの元に急ぐ、
 贄にされると聞いてもけして慌てなかったが、これはアウラは慌てた。このままでは見えない壁にぶつかってしまい怪我をしてしまう、トゥカーナがこれ以上来ない様に壁をドンドンと叩いた。異変に気がついたトゥカーナはより急ぎながらこちらに飛んで来る。

「アウラ様!」

「カーナ!これ以上来てはいけない!ここに壁があるみたいなんだぶつかる、火の精霊王様が僕達を贄にして、大精霊王様を呼び出すって・・・」

「えっ!ゆっくり、と・・・止まってー!」

 止まってと言うとスピードが落ちユルユルと地面に降りていく、慌てて止まった私を見てアウラはホッと胸を撫で下ろした。私が地面に降りると翼は消え普通のドレスになる、私は翼が消えた事と無事にアウラに会えた事が嬉しかった。
 無事を確かめる様にアウラが叩いていた手を重ねる、ほのかにアウラの体温が伝わる、嬉しいそれに良かった・・・!
 お互い無事を喜ぶ様に微笑む、いや・・・私は泣いていたのかもしれない、アウラが私の頬に手を当てようとして壁に阻まれ悔しそうに顔を歪めるのが分かったから、

 この壁はなんなのかと、ふと地面を見ると確かに赤い魔法陣が書かれ光っている、不思議な事に魔法陣の文字が読める事に頭を傾げる、

「あれ?読める?なになに・・・大精王様来い、魔法陣の中の者を閉じ込める・・・文字が足りなくない?でも解除出来そう」

 今まで見ても理解出来なかった魔法陣の言葉が理解出来て、解除出来そうと思ってしまった事に驚く、それよりも速く解除しなくてはと、私は祈る為に目を閉じ手を胸の前で組み合わせ解除の魔法を唱える、頭の中は何故分かるのか?疑問点が多くて正直ぐちゃぐちゃだ。

「私は願う月の光と太陽の光よ、お願いアウラ様達を閉じ込めている魔法陣を解除して!」

「カーナの翼が光ってる・・・」

 私の願いを聞くと赤い魔法陣が真っ赤に染まる、アウラが驚いて声を上げて分かったが、私の翼は水の中じゃなくても光るんだな、なんて思いながら目を開けしゃがみ、赤く光る魔法陣に触た。
 パリンと割れる音と一緒に魔法陣が消えていく、赤い光は空に上り消えていった。私は上を見上げ消える光を見送っていた。私の前に影が掛かる、私はこの手を知ってる。何度も繋いた手だ、手を取ると私を立ち上がらせるが、その時ギュと手を引かれ抱きよせた。アウラはホッとしたように私の頭を撫でる、私は驚きつつもアウラに応える様に背中に手をまわしてギュとする、温かいが私の顔はとても熱い、耳まで真っ赤なのが自分でも分かる、

「カーナ!おかえり」

「アウラ様ただいまです・・・。」

 色々とあり過ぎて疲れました。と私が言えばお疲れ様とアウラが私を労いの言葉と共にまた頭を優しく撫でてくれる、嬉しいなと思いながらアウラを見上げる、アウラのアイスブルーの瞳と視線が絡む、アウラの顔が私に近づいた時背後から声をかけられた。

「あー、いい雰囲気の所悪いんだが・・・」

「ひゃ!」

「叔父上・・・邪魔しないで下さい」

 アウラは私を強く抱き寄せレオニスから私を隠す。レオニスは顔を横に振って邪魔なんてしない、と苦笑いするが、私は正直今の状態をキョロキョロと見てアウラからパッと離れようとしたが、アウラが私を離さない、
 何だかワルド達の視線が痛い気がする、けど、き・・・気にしないきっと気のせいだと言い聞かせる、そうでも思っておかないと恥かしすぎる・・・。

 皆にキスする所を見せびらかせる所だったんだ。あ・・・危なかった。
 キス場面はまだ無いけど・・・なぜか後々バレる。何でだろ?
 キョロキョロと母様を探したが居ないよね?居ないのを確認してホッと胸を撫で下ろす。

 ワルドの横にはザウラクが居て、なぜかヒドゥリーと緑髪の男の人とザウラクのロープを強く引っ張られて止められている、ロープが伸びないか心配する前に話は進む、

「光の精霊王様に何かあったらしい、黄色い精霊から話を聞いてくれないか?魔法陣を解いたトゥカーナ嬢なら何とかならないか?と思ってな、」

「えっ?」

 私が驚き固まっていると、シャムから聞いたのか黄色い精霊がペンダントを抱えて飛んでくる、私は驚きながらシャムを見ると、シャムは私を見て頷く、そしてまたルクバトと睨み合う、もしかして気が合うのでは?と考えたが、なぜか入学式の時の悪夢を思い出してしまいブルリと背筋が震える、私を挟んで微笑みあっていた姉様とアウラの再来になりそうだった・・・またブルリと震えて考えるのを即座に止め黄色い精霊を見る、精霊王と同じ髪色と瞳の色をした精霊は私の前に来るとペコリと頭を下げた。

「フィレム様を助けて欲しいんですも・・・」

 頭を上げると前髪の上にあるアホ毛はしゅんと項垂れる、小さい精霊はペンダントを両手で抱える様に持っていて、傍から見てもとても重そうで、私は思わず両手を前に差し出した。黄色い精霊はホッとしながら私の手のひらに乗ると、ペコリと頭を下げるが、重そうなペンダントはけして離さない、

「ありがとうですも・・・」

「フィレム様はどちらに?」

 私が問いかけるとペンダントからフィレムの声が聞こえ始める、私が驚く中なぜそんな事になったのかをフィレムが話出した。灰色の髪の男・・・過去の話なのは分かったがイマイチピンと来ない、

「ごめんなさいね。悪いのだけれどスワロキンを呼んで欲しいの、ルル頼めるかしら?あっ、ペンダントはトゥカーナに預けて行ってね。まだ話したい事があるから、」

「フィレム様、分かったんですも」

 ルルと呼ばれた精霊は私の手のひらに2枚の翼のペンダントを置くと、すぐさまスワロキンを呼びに飛んで行く、私はミューを呼び助言を求める事にした。呼ぶと直ぐにこちらに来ると、いつものサイズになり私の胸の中に飛び込んできた。

「ごめんねミュー。何故魔法陣の文字が読める様になったのかとか、解除が何故出来るのか、まだ訳分からなくて・・・まだ少しだけ頭が混乱しているの・・・」

「い・・・いいのよトゥカーナ私は嬉しいのよ、空の人族の魔法の事はアルゲティが使ったものや、見た事がある魔法しかわからないのよ・・・。」

「ミューありがとう。それでも有難いわ」

「カーナ僕は?」

「アウラ様は私の隣で話を聞いて下さい、出来れば皆さんにも話を聞いて欲しいんです。フィレム様よろしいでしょうか?」

「いいわよ・・・きちんと話さないとね。」

「皆ここに集まってくれ」

 アウラの掛け声で円陣でも組む様に丸く集まり出す。1番にザウラクが私の目の前に立つと、早く早くと目をギラギラとさせ私を見る、私は苦笑いしつつ集まるのを待つと、ルルと一緒にスワロキンとミラ、みっちゃんと湖に入っていたケーティが到着した。
 ミラは立つのが疲れるのー。と言って指を鳴らし人数分の椅子を作るが、私の所だけは2人がけのソファだった。
 首を傾げる私と満足そうに頷くアウラ、首を傾げる私の手を取りソファにエスコートし座らせる、相変わらずのふわふわ感、それに少し冷たく気持ちいい・・・上の瞼と下の瞼が友達になる。そのまま寝てしまいそうになるが、手を抓ってなんとか堪えた。
 スワロキンは後はあの2人だけかと、顔半分を手で隠しため息混じりで立ち上がるとまだ喧嘩をしている2人に声を掛けた。

「おい!シィとルクバト!話を聞かないなら帰れ!」

「なんでよ!空の人族は魔法に詳しいの!私が帰ったらどうなるのよ!」

「はぁ?お前は帰れば良いだろ?!俺が苦労して作った魔法陣をあっという間に解除しやがったあいつが居ればいいだろ?」

「シャムちゃんがいないと困るよ・・・」

「いい加減にしなさい!」

 フィレムの怒鳴り声で2人の喧嘩は止まる、シャムを見るとバツが悪そうに髪をクルクルと回し、ミラが用意したソファに腰掛け、ルクバトは時が止まった様にペンダントを見続けたが、赤い精霊ムムが座りましょうと声を掛けやっとソファへ座る、私は全員いる事を確認し報告をした。ルルは私とアウラの間に座っている。

「フィレム様全員集まりました。」

 私が声を掛けるとペンダントが光だし3Dでフィレムが映し出された。これはメルクから貰ったペンダントで祈りの乙女の力が入ってると言っていたわ、と言うとシャムを呆れた様に見てルクバトを頬っぺを膨らませ見る、
 シャムはフィレムに呆れられたからか、ツンと横を見てからチラリとフィレムを見る、フィレムは呆れた様に笑うと、バツが悪そうにそっぽを向く、
 両頬に少し空気を入れて可愛く怒った姿を見たルクバトは、両手を合わせ誤っている。
 2人の態度を見たフィレムは大きなため息をし、1度コホンと咳をしてから大きな声で宣言を始めた。

「精霊王会を始めます。」

「精霊王会?私達はここに居てもいいの?」

 私達お互いは顔を見合せ困惑する。膝の上に座るミュールルでさえ驚き私の顔を見る程、スワロキンは足を組み合わせ腕を組むと私達を見回し話す。

「昔は違ったが最近は精霊王が全員揃ったらやる事だ、気にするな、前回は300年前だったな、前回初めてシィが現れた時は、ああしてルクバトと喧嘩しただけで帰ってしまったからな、はぁ・・・前回と同じであの2人は気が合わないんだよな、前の風の精霊王の時にあんな事があったからだな・・・おっとこの話は長くなるから止めておこう。フィレム待たせて悪いな、話の続きをして欲しい、」

「分かったわ、まずは今の私の状況ね。解除しようにも魔力不足で出られないの、今はまだ大丈夫だけど、この先どうなるのか全くわからないわ・・・今は髪の毛が少しだけ結晶化し始めているの」

 映し出された映像のフィレムは窮屈きゅうくつそうに座っており、長く美しい髪の一部を持ち上げた、美しい髪は薄黒く変色し黒髪というよりも灰色に近い、たまにキラキラ光るから結晶化している事が分かる。「ヒュ」と誰かが息を飲む音が聞こえる程私達はそれを見て動揺する。精霊王でも敵わない力なんて・・・、
 ルクバトが怖い顔で立ち上がった、私が持っているペンダント(フィレムの画像)に近づく、アウラと私はペンダントを持って逃げようと立ち上がる、それに気が付いたスワロキンは素早く動き後ろからルクバトを押さえる、押さえられたルクバトはスワロキンから逃れようと暴れるが、スワロキンからは逃れられない様だ。

「フィレム今すぐ行く!」

「俺が少し魔力を貰ったから・・・すまない」

「閉じ込められたのがスワロキンじゃなくて良かったわ。私の魔力が回復すれば脱出が出来るもの。ルクバトの気持ちだけ頂くわ・・・ありがとう」

 フィレムは気丈に微笑むがその姿は痛々しくみえた。

 ◆

 引き継ぎが完了しましたが、次は私の移動先の仕事を覚えねば(;´∀`)
 人に教えるのって難しいね。沢山考えさせられ、人に伝わる様に教える大変さが身に染みました。まぁ・・・次私が教わる番ですが(汗)
 来月から昼勤になる為、なかなか手直しが出来なかった幼女編を手直しをしつつ、ゆっくり更新して行きます。

 ※アプリが不具合起こして修正が難しいので、不具合が直り次第修正予定です。追記、やっと直ったよ(;´∀`)
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