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学園編
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◆
優しい花の香りで目が覚め、ゆっくり部屋を見回す、薄暗い部屋に誰かがいる訳でもなく、香りだけ。上掛けを顔まで被ると石鹸の香りがする、心が落ち着き身体を丸くし考える。
最近寝る度にアルゲティ様の夢を見る。夢が現実に思えて怖くなる。上掛けに閉じこもり考えた末、今の姿も確認もしなければならず、ゆっくりと起き上がり、姿見で確認をする。
髪色に変化は無く、私は安堵してベッドにまた潜り込んだ、私はただ平穏な日々が欲しい、ただそれさえも願ってもいけないのか!と上掛けから顔を出した、すると辺りに漂う花の香り・・・その香りが段々と強くなる。その強い香りに段々と眠くなる・・・。寝たくないと抵抗したが段々と瞼が落ちていく・・・。
◆
ここは夢なのだろうか?いつもの白い世界ではなく、辺りに見た事も無い花が咲き誇っていて、そよ風が吹くと花弁が揺れ微かに香る、あの謎だった花の香りが・・・。
「アルゲティ」
声を掛けられ、顔を上げ声の方を見そうになるが、絶対ダメだと本能でわかり、私は頭を下げて声を聞く事にした。通る声は続けて話す。
「自分の役割を覚えているか?」
私は首を横に振る。役割?それは何?
「忘れたのか?役割を・・・特別だ」
謎の人物が私の役割を説明する。
「アルゲティお前には罪がある。
1つ目、滅ぼしかけた土地に向かい、それを見つけ出せ、それはその地に行けば分かる。
2つ目、アルゲティそれは役割、お前は無情な地の人に命を掛け散らしたが、本来アルゲティの役割では無い、これは1つ目が終わり次第話す。」
私はアルゲティ様では無い、声にしようとすると出ない、怖くなり首を横に振る、無情にもその声は告げる。
「アルゲティ、必ずやり遂げよ」
『私は違うアルゲティじゃ無い!』
声は出ないが喉が潰れそうになる程に叫ぶ、だが最後まで声が出る事は無かった。
◆
・・・!
・・・・・・!
「カーナ!」
「?!」
私は飛び起きその声の主を見る、アウラは私を心配顔で見る、目を見開き固まった私と目が合い、アイスブルーの瞳をいっそう大きく見開く、その後悔し気に瞳と眉間を歪め、ベッドの上のその拳は、小刻みに震えて見える。私はアウラの顔を見てやっと安心が出来た、ほっと胸を撫で下ろす、
私は現在の状況を見る為、視線を下げ自分の姿を見る。
上半身をさらけ出し、寝汗で透けてはいないが夜着のまま・・・。
アウラは赤い顔でごめんと視線を外らし、私は恥ずかしくて声を上げそうになるがなんとか堪え、薄い上掛を頭まで被り黙り込む。ロッテが慌てて羽織りを私の肩に掛け、上掛けを頭から外す。それを見たアウラは申し訳なさそうに話し出す。
「・・・いきなりごめんカーナ、侍女からカーナの髪色が変わったと報告をされて来たんだ、来た時には随分うなされていたけど、何かあった?」
私は首を縦に振り、その話しをしようとする、アウラに話したい言葉が出ず、顔も見れない声の話し、自身の細首に両手を当て、声を出そうと試みるが声は出ない、
私はアウラの顔を見て首を横に振り、言えない事が悔しくて俯く、
「カーナ落ち着いて、後から話しを聞くから」
「お嬢様こちらを手鏡です。」
私はロッテから、手鏡を受け取り髪色を確認する。
元々は白金で一部分は染めているが、前髪と横髪以外は染めても無い、
髪色は全てオーキッドに染まり、手鏡に目の色が映りそちらも見る、僅かに目の色が違う、言われなければわからない程・・・、父様と同じ金色。手鏡を持つ手が震え上掛けの上に落ちる、
「な・・・なんで・・・」
「カーナ!」
私はまた頭まで上掛けをすっぽりと被る、やっと出た声は掠れていて、そんな掠れた声を今は聞きたくない、
なんで!なんで!なんで!と頭の中で壊れたロボットの様に何度も何度も繰り返す、その度にボロボロと涙が出る。
なんで!どうして!と声を出して泣く、なんで私なのもう嫌!と口から出る前に、上掛けごと抱きしめられ、その温もりが上掛けから伝わってくる、荒ぶっていた気持ちが少し落ち着いて、荒かった息を整える。
「カーナ大丈夫、まずは落ち着いて、あの話は話せる様になってからでいいから、」
気持ちが落ち着くと、荒ぶっていた事に恥ずかしくなる、上掛け越しに頷く、アウラは私が落ち着いた事が分かった様で、上掛けごと抱きしめたまま話しを続ける。
「この話は宰相にして貰う予定だったが、ここで話すよ、色々と調べた結果、城から近い場所の湖と結論が出た。カーナ同行は見送りにしよう、無理に行く必要はないよ」
アウラは私が被っていた上掛けをそっと頭の後ろに下ろし、私の涙で潤んだ目を見ると指で涙を拭き、優しく微笑む
帝国に行く必要は無いと、もう一度同じ事を話した。
それを聞きいて嬉しかった。だけど謎の声が言っていた、『滅ぼしかけた土地』行かなければならない、それは帝国、現エニフ王国の事をだろう、そして歴史書に書いてあったアルゲティの最後の場所でもある。
恐らく母様が見せてくれた場所、魂と記憶の解除の場所・・・。
何かを見つけてこいと言うあの謎の声、全てが一致する。何か大事なにかがある事だけは分かった。
どっちにしても行かないとダメだと思い、上掛けごと抱きしめてくれたアウラを、私もえい!と抱きしめポツポツと話す。
「ごめんなさい。今話す事が出来ないけど私はあの地に行かなければならないの・・・。」
「カーナでも・・・」
「・・・・・・・・・。に・・・・・・たの・・・・・・。」
言葉が出ない、あの花の世界の話しは出来ないらしい、聞いたアウラもそれは分かった様だ
「僕はカーナを守る、何があっても」
『アルゲティ君を守る、何があっても』
言い終わると痛い程に私を抱きしめる。言葉が被る様に聞こえた・・・。何か思い出せそう・・・。
「お嬢様!王太子様!その様な事は婚姻後にお願いします。」
ロッテの声とアウラと離された事で頭の隅にまた消えてしまった。
優しい花の香りで目が覚め、ゆっくり部屋を見回す、薄暗い部屋に誰かがいる訳でもなく、香りだけ。上掛けを顔まで被ると石鹸の香りがする、心が落ち着き身体を丸くし考える。
最近寝る度にアルゲティ様の夢を見る。夢が現実に思えて怖くなる。上掛けに閉じこもり考えた末、今の姿も確認もしなければならず、ゆっくりと起き上がり、姿見で確認をする。
髪色に変化は無く、私は安堵してベッドにまた潜り込んだ、私はただ平穏な日々が欲しい、ただそれさえも願ってもいけないのか!と上掛けから顔を出した、すると辺りに漂う花の香り・・・その香りが段々と強くなる。その強い香りに段々と眠くなる・・・。寝たくないと抵抗したが段々と瞼が落ちていく・・・。
◆
ここは夢なのだろうか?いつもの白い世界ではなく、辺りに見た事も無い花が咲き誇っていて、そよ風が吹くと花弁が揺れ微かに香る、あの謎だった花の香りが・・・。
「アルゲティ」
声を掛けられ、顔を上げ声の方を見そうになるが、絶対ダメだと本能でわかり、私は頭を下げて声を聞く事にした。通る声は続けて話す。
「自分の役割を覚えているか?」
私は首を横に振る。役割?それは何?
「忘れたのか?役割を・・・特別だ」
謎の人物が私の役割を説明する。
「アルゲティお前には罪がある。
1つ目、滅ぼしかけた土地に向かい、それを見つけ出せ、それはその地に行けば分かる。
2つ目、アルゲティそれは役割、お前は無情な地の人に命を掛け散らしたが、本来アルゲティの役割では無い、これは1つ目が終わり次第話す。」
私はアルゲティ様では無い、声にしようとすると出ない、怖くなり首を横に振る、無情にもその声は告げる。
「アルゲティ、必ずやり遂げよ」
『私は違うアルゲティじゃ無い!』
声は出ないが喉が潰れそうになる程に叫ぶ、だが最後まで声が出る事は無かった。
◆
・・・!
・・・・・・!
「カーナ!」
「?!」
私は飛び起きその声の主を見る、アウラは私を心配顔で見る、目を見開き固まった私と目が合い、アイスブルーの瞳をいっそう大きく見開く、その後悔し気に瞳と眉間を歪め、ベッドの上のその拳は、小刻みに震えて見える。私はアウラの顔を見てやっと安心が出来た、ほっと胸を撫で下ろす、
私は現在の状況を見る為、視線を下げ自分の姿を見る。
上半身をさらけ出し、寝汗で透けてはいないが夜着のまま・・・。
アウラは赤い顔でごめんと視線を外らし、私は恥ずかしくて声を上げそうになるがなんとか堪え、薄い上掛を頭まで被り黙り込む。ロッテが慌てて羽織りを私の肩に掛け、上掛けを頭から外す。それを見たアウラは申し訳なさそうに話し出す。
「・・・いきなりごめんカーナ、侍女からカーナの髪色が変わったと報告をされて来たんだ、来た時には随分うなされていたけど、何かあった?」
私は首を縦に振り、その話しをしようとする、アウラに話したい言葉が出ず、顔も見れない声の話し、自身の細首に両手を当て、声を出そうと試みるが声は出ない、
私はアウラの顔を見て首を横に振り、言えない事が悔しくて俯く、
「カーナ落ち着いて、後から話しを聞くから」
「お嬢様こちらを手鏡です。」
私はロッテから、手鏡を受け取り髪色を確認する。
元々は白金で一部分は染めているが、前髪と横髪以外は染めても無い、
髪色は全てオーキッドに染まり、手鏡に目の色が映りそちらも見る、僅かに目の色が違う、言われなければわからない程・・・、父様と同じ金色。手鏡を持つ手が震え上掛けの上に落ちる、
「な・・・なんで・・・」
「カーナ!」
私はまた頭まで上掛けをすっぽりと被る、やっと出た声は掠れていて、そんな掠れた声を今は聞きたくない、
なんで!なんで!なんで!と頭の中で壊れたロボットの様に何度も何度も繰り返す、その度にボロボロと涙が出る。
なんで!どうして!と声を出して泣く、なんで私なのもう嫌!と口から出る前に、上掛けごと抱きしめられ、その温もりが上掛けから伝わってくる、荒ぶっていた気持ちが少し落ち着いて、荒かった息を整える。
「カーナ大丈夫、まずは落ち着いて、あの話は話せる様になってからでいいから、」
気持ちが落ち着くと、荒ぶっていた事に恥ずかしくなる、上掛け越しに頷く、アウラは私が落ち着いた事が分かった様で、上掛けごと抱きしめたまま話しを続ける。
「この話は宰相にして貰う予定だったが、ここで話すよ、色々と調べた結果、城から近い場所の湖と結論が出た。カーナ同行は見送りにしよう、無理に行く必要はないよ」
アウラは私が被っていた上掛けをそっと頭の後ろに下ろし、私の涙で潤んだ目を見ると指で涙を拭き、優しく微笑む
帝国に行く必要は無いと、もう一度同じ事を話した。
それを聞きいて嬉しかった。だけど謎の声が言っていた、『滅ぼしかけた土地』行かなければならない、それは帝国、現エニフ王国の事をだろう、そして歴史書に書いてあったアルゲティの最後の場所でもある。
恐らく母様が見せてくれた場所、魂と記憶の解除の場所・・・。
何かを見つけてこいと言うあの謎の声、全てが一致する。何か大事なにかがある事だけは分かった。
どっちにしても行かないとダメだと思い、上掛けごと抱きしめてくれたアウラを、私もえい!と抱きしめポツポツと話す。
「ごめんなさい。今話す事が出来ないけど私はあの地に行かなければならないの・・・。」
「カーナでも・・・」
「・・・・・・・・・。に・・・・・・たの・・・・・・。」
言葉が出ない、あの花の世界の話しは出来ないらしい、聞いたアウラもそれは分かった様だ
「僕はカーナを守る、何があっても」
『アルゲティ君を守る、何があっても』
言い終わると痛い程に私を抱きしめる。言葉が被る様に聞こえた・・・。何か思い出せそう・・・。
「お嬢様!王太子様!その様な事は婚姻後にお願いします。」
ロッテの声とアウラと離された事で頭の隅にまた消えてしまった。
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