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学園編
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◆
はい。現場のトゥカーナがお送りします。
現実逃避をする為、心の中で実況を始める事にした。
勿論マイクはココロの中の手で持つ。実際私の両手はアウラと姉様が、がっちりホールドをキメている。
私は見てない手でマイクを持ち、挙動不審な顔に、微笑みの仮面を装着をする、けして声には出さず頭の中で実況を始めた。
今現在の状況です、
学園内エントランスの真ん中を3人横並びで歩く、
私の身長が低く、姉様とアウラは私の頭ひとつ分程背が高く。真ん中の人の手を左右の人が繋ぎ歩いています。
前世で見た刑事ドラマの様に何人か横1列歩いても、まだまだ広いエントランス・・・。
私はアウラと姉様に目線を送る
あの左右の2人さん?端っこ行きませんか?なぜ真ん中なのです?真ん中は目立つから嫌です。端っこは目立たないし、落ち着きます。ダメですか?そうですか。目線と微笑みで却下されました。それだけで分かる様になった、と貴族社会の恐ろしさを実感する。
周りの状況です。私達が通ると人が避けていく。周りの人はこちらを見ていないのにモーゼの海の様にサーっと避けるのですが、何か魔法でも使ってるの?と聞きたい。
私が助けを求め、周囲に視線を送ります・・・が、アウラ、姉様コンビの目がギラギラで怖いので、周りの生徒は目さえ合わせてくれません。
ここに教師が居ないのが救いですね。(姉様は別とします。)
会場直前の綺麗な木や花等が見え、小鳥の声が聞える、そんな渡り廊下では現在、姉様とアウラとの視線合戦が開催されており、「実はこの2人気が合うのでは?」と、口からポロリと漏らした所、2人で盛大な微笑みを貰うと、「「それは無い」」と同時に呟かれた、私は口元で微笑み、目線を思いっきり反らす。だって怖いんだもん。
今現在3人で仲良く?入学式の会場入りです。
何人で通れば詰まるのか、確かめたくなる様な入口。幸い扉は開いていて余り目立たない。
ザワザワしてる体育館の様な所へ、私が真ん中に立ち右手にお姉様の手が、左手にアウラの手があります。
私の身長が低いので、連れ去られた宇宙人の完成・・・。トゥカーナ心の俳句。
以上現場のトゥカーナでした。頭の中真っ白
微笑みの仮面を被り、心で泣いてます。周りの生徒、教師の視線がとても生暖かい感じがするのは何故でしょう?
うぅ・・・早く席に着きたい。否!いっそ帰りたい。
「カーナ僕達の席はこっちだよ」
アウラが手を差し出す。私は微笑みながらアウラに手を置き、アウラの顔を見て微笑み、よくぞ言ってくれた!とさらに、ニッコリする。私の顔を見たアウラは満足そうに頷いている。
「トゥカーナ?こちらでも良いのよ?」
姉様そちらは教師の方が沢山いらっしゃいますので、嫌です。目立ちます。これ以上は目立ちたくありません。空気は諦めたので、次は背景がいいなぁ。今したい事は現実逃避。
困った時の姉様とミユキの必殺技を。
まず最初に首を少し横に傾け、視線を斜め右下にします。手を胸の前で軽く組みモニョモニョさせます。少しの間息を止めます、すると苦しくなり顔が赤くなります。苦しさから目が潤んできて。ヨシ!ココだ!
「お姉様そちらは教師の席です。私はアウラ様の横の席に座ります。」
ちょっと無理し過ぎたのか息が上がっているが、そこは顔を下にしてやり過ごす。
アウラが私の肩を引き寄せ、私の耳元で囁く
「カーナ大丈夫?僕が居るよ!」
「はいアウラ様」
私はまだ顔も赤いし、目は潤んでいる。
姉様はこの世の終わりの様に撃沈して、アウラは勝ち誇ってますが、普通私の席はこちらですからね?
アウラが私をエスコートをして席に着き、姉様は渋々帰っていく、私背は低いしそんなに目立って無いよね?・・・多分?
席に座ると、進行役の生徒が学園長の紹介をする、学園長カリー・タナーティです。
「えっ!歴史の先生?!」
「そう。タナーティ先生は前宰相してたから優秀なんだよね。」
アウラは知ってたんだ!まぁ王族だものね。
それにタナーティ先生は、教え方は上手だし学園長と言われても納得がいく。
タナーティ先生改め学園長は、私達を見つけるとニッコリと微笑み、周りを見てる様に顔を動かし、目を少し細くして、キッと教師側を見た。ちょっと目付きが怖い。学園長が見てた方角はけして見ない。見てはいけない。
心臓がドキドキしながら聞く学園長の話は、右耳から左耳へ受け流した。
学園長の話が終わると進行役が生徒代表でアウラの名前を言う、
「アウストラリス王国王太子、アウラ様」
アウラが席を立ち、入学式に参加している令嬢達がキャーキャー。黄色い声が聞こえ始めた。人気だね!さすが攻略対象、壇上でヒロインを見つければ興味を持つ。私は婚約者だけど、付かず離れずを繰り返して来た。
立ち上がり周りに微笑んでいたアウラが、耳元で呟く。
「カーナ行ってきます。」
立ち上がってから屈んでいるので、かなり目立つ!内心は止めてー!と悲鳴をあげている、でも顔に出してはいけない。この状況は恥ずかしい。顔が熱い
「行ってらっしゃいませ。アウラ様」
アウラの立ち去り際に微笑みながら返す。私はやれば出来る子なのです!数秒間お互いに微笑み合戦をする。
周りから見ればお似合いのカップルに見えるだろう。
そのままアウラは壇上へと歩いていく
イベントどうなる?
乙女ゲームがここから始まる。
はい。現場のトゥカーナがお送りします。
現実逃避をする為、心の中で実況を始める事にした。
勿論マイクはココロの中の手で持つ。実際私の両手はアウラと姉様が、がっちりホールドをキメている。
私は見てない手でマイクを持ち、挙動不審な顔に、微笑みの仮面を装着をする、けして声には出さず頭の中で実況を始めた。
今現在の状況です、
学園内エントランスの真ん中を3人横並びで歩く、
私の身長が低く、姉様とアウラは私の頭ひとつ分程背が高く。真ん中の人の手を左右の人が繋ぎ歩いています。
前世で見た刑事ドラマの様に何人か横1列歩いても、まだまだ広いエントランス・・・。
私はアウラと姉様に目線を送る
あの左右の2人さん?端っこ行きませんか?なぜ真ん中なのです?真ん中は目立つから嫌です。端っこは目立たないし、落ち着きます。ダメですか?そうですか。目線と微笑みで却下されました。それだけで分かる様になった、と貴族社会の恐ろしさを実感する。
周りの状況です。私達が通ると人が避けていく。周りの人はこちらを見ていないのにモーゼの海の様にサーっと避けるのですが、何か魔法でも使ってるの?と聞きたい。
私が助けを求め、周囲に視線を送ります・・・が、アウラ、姉様コンビの目がギラギラで怖いので、周りの生徒は目さえ合わせてくれません。
ここに教師が居ないのが救いですね。(姉様は別とします。)
会場直前の綺麗な木や花等が見え、小鳥の声が聞える、そんな渡り廊下では現在、姉様とアウラとの視線合戦が開催されており、「実はこの2人気が合うのでは?」と、口からポロリと漏らした所、2人で盛大な微笑みを貰うと、「「それは無い」」と同時に呟かれた、私は口元で微笑み、目線を思いっきり反らす。だって怖いんだもん。
今現在3人で仲良く?入学式の会場入りです。
何人で通れば詰まるのか、確かめたくなる様な入口。幸い扉は開いていて余り目立たない。
ザワザワしてる体育館の様な所へ、私が真ん中に立ち右手にお姉様の手が、左手にアウラの手があります。
私の身長が低いので、連れ去られた宇宙人の完成・・・。トゥカーナ心の俳句。
以上現場のトゥカーナでした。頭の中真っ白
微笑みの仮面を被り、心で泣いてます。周りの生徒、教師の視線がとても生暖かい感じがするのは何故でしょう?
うぅ・・・早く席に着きたい。否!いっそ帰りたい。
「カーナ僕達の席はこっちだよ」
アウラが手を差し出す。私は微笑みながらアウラに手を置き、アウラの顔を見て微笑み、よくぞ言ってくれた!とさらに、ニッコリする。私の顔を見たアウラは満足そうに頷いている。
「トゥカーナ?こちらでも良いのよ?」
姉様そちらは教師の方が沢山いらっしゃいますので、嫌です。目立ちます。これ以上は目立ちたくありません。空気は諦めたので、次は背景がいいなぁ。今したい事は現実逃避。
困った時の姉様とミユキの必殺技を。
まず最初に首を少し横に傾け、視線を斜め右下にします。手を胸の前で軽く組みモニョモニョさせます。少しの間息を止めます、すると苦しくなり顔が赤くなります。苦しさから目が潤んできて。ヨシ!ココだ!
「お姉様そちらは教師の席です。私はアウラ様の横の席に座ります。」
ちょっと無理し過ぎたのか息が上がっているが、そこは顔を下にしてやり過ごす。
アウラが私の肩を引き寄せ、私の耳元で囁く
「カーナ大丈夫?僕が居るよ!」
「はいアウラ様」
私はまだ顔も赤いし、目は潤んでいる。
姉様はこの世の終わりの様に撃沈して、アウラは勝ち誇ってますが、普通私の席はこちらですからね?
アウラが私をエスコートをして席に着き、姉様は渋々帰っていく、私背は低いしそんなに目立って無いよね?・・・多分?
席に座ると、進行役の生徒が学園長の紹介をする、学園長カリー・タナーティです。
「えっ!歴史の先生?!」
「そう。タナーティ先生は前宰相してたから優秀なんだよね。」
アウラは知ってたんだ!まぁ王族だものね。
それにタナーティ先生は、教え方は上手だし学園長と言われても納得がいく。
タナーティ先生改め学園長は、私達を見つけるとニッコリと微笑み、周りを見てる様に顔を動かし、目を少し細くして、キッと教師側を見た。ちょっと目付きが怖い。学園長が見てた方角はけして見ない。見てはいけない。
心臓がドキドキしながら聞く学園長の話は、右耳から左耳へ受け流した。
学園長の話が終わると進行役が生徒代表でアウラの名前を言う、
「アウストラリス王国王太子、アウラ様」
アウラが席を立ち、入学式に参加している令嬢達がキャーキャー。黄色い声が聞こえ始めた。人気だね!さすが攻略対象、壇上でヒロインを見つければ興味を持つ。私は婚約者だけど、付かず離れずを繰り返して来た。
立ち上がり周りに微笑んでいたアウラが、耳元で呟く。
「カーナ行ってきます。」
立ち上がってから屈んでいるので、かなり目立つ!内心は止めてー!と悲鳴をあげている、でも顔に出してはいけない。この状況は恥ずかしい。顔が熱い
「行ってらっしゃいませ。アウラ様」
アウラの立ち去り際に微笑みながら返す。私はやれば出来る子なのです!数秒間お互いに微笑み合戦をする。
周りから見ればお似合いのカップルに見えるだろう。
そのままアウラは壇上へと歩いていく
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