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学園入学前編
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魔力検査の日、やっとこの日がやって来た。長く辛い日々だった。王太子妃教育、領地兄妹揃っての名産の開発、提案、試作等
ババ抜き特訓、と言う名前の微笑み合戦。
思い出すだけで遠くを見たくなる。アウラとの勝敗は半々と言った所だ、ようやく勝てる様になったので涙で枕を濡らす事も少なくなった。
ちなみに学園入学を1年遅らせた。何故ならヒロインと被るから、なぜそんなに巻き込まれるのか?と思う位だ。
クルミがヒロインは3歩位歩くとイベントにぶつかる。なんて呟いてた。犬も歩けば棒に当たる。本当にこれに近い。
悪役令嬢の私からすれば厄介すぎる。だから無難に回避を選んだはずなのに、
学園入学を遅らせた事をお茶会の席でアウラに言ったら、何故か「じゃあ僕も遅らせるよ。」とニッコリ微笑みながら言い出した。なので同級生だ。考えるのはポイっとする。なる様にしかならない、
それと、アルゲティの話。髪色はそのまま変わらず、前髪の両サイドが変わっただけ。
あれから父様とは会っていない。いつの話しなのかよく分からない夢はよく見るが・・。
こんな事を考えていると、ロッテが声をかける。
「お嬢様支度が整いました。」
「ありがとうロッテ」
「今日は魔力検査ですね。大丈夫ですよ神官に聞けば教えてくれますから。」
ロッテは微笑んだ私にそう言った。ロッテには私の感情が丸見えらしい。お互い微笑んだ所で下に降り朝食を食べて、教会に出発になる。
朝食は少し前に開発したふわふわな食パン、ふわふわ食パンの上にマヨネーズで壁を作りそこに玉子を割入れ、パセリを散らしたトーストと
それとトマトやレタスと等のサラダ、オレンジジュース
完璧過ぎる朝食だと兄様はご満悦だ、プチマヨラーを卒業出来たようだが、マヨネーズの料理が出ると機嫌が良くなる。量は適量に落ち着いている、食べ終わってから、「やはり玉子は飾りだな。」なんて言わないで!
そんな兄様は学園を卒業後、すぐに領地の仕事を手伝い始めた。お母様とアーロンにあれこれと聞いている様子。
姉様は領地の仕事は兄様に任せ、学園の教師になった。結婚はしばらくしないと言っていた。良いのか?お父様?お母様?と思ったがそんな事私が気にしても仕方がない。姉様とのスキンシップは相変わらずだが、仲のいい姉妹の見た目だと思っている。
「トゥカーナと離れるなんてこれ以上無理!離れる位なら立場を利用する!」
不穏な言葉が聞こえたが、これも考えはポイっとする。深く考えてはいけない。。うん。
お父様とお母様は共に忙しい様だが、宰相と領主の立場を考えれば暇な時間等無いはずなのに、
お父様の帰宅時間が早い時があり、何度頬っぺを犠牲にしたかわからない。
お母様は「甘えん坊さんのトゥカーナ。」なんて言いながら、反対から頬っぺをスリスリしてきた時には、全て考えを放置した程だ。イケメンと美女に頬っぺをスリスリされる光景は何とも言えない気分にもなる。その時の姉様の視線がとても痛かった。そんな事考えていると
「トゥカーナ?聞いてる?」
「お父様・・・少し考え事をしてました。お父様も一緒に教会へ行くのですよね?」
「これも陛下との決定事項なんだ。」
「アルゲティ様の事ですよね?大丈夫です。私も不安でしたので、」
微笑みながら答え、たわいも無い会話をしながらガタゴト馬車は進む。
アウラは王族なので、もっと早くから魔力検査をしていた様だ。そう言えば初めて会った時に使ってくれたなぁ。隠れる場所が限られるかくれんぼ、あれを兵士の訓練でやっていると、聞いた時にはびっくりしたよ。。本当
「王城のどこに隠れられるのか?それを確認出来ていい訓練」と、にこやかにアウラから言われたので
「お役に立てて光栄です。」と微笑み返したが、私は遊びとして提案しただけだ。何故?
「さぁトゥカーナ?着いたよ」
お父様の言葉を聞き、私は「はいお父様」と返事を返した。
ババ抜き特訓、と言う名前の微笑み合戦。
思い出すだけで遠くを見たくなる。アウラとの勝敗は半々と言った所だ、ようやく勝てる様になったので涙で枕を濡らす事も少なくなった。
ちなみに学園入学を1年遅らせた。何故ならヒロインと被るから、なぜそんなに巻き込まれるのか?と思う位だ。
クルミがヒロインは3歩位歩くとイベントにぶつかる。なんて呟いてた。犬も歩けば棒に当たる。本当にこれに近い。
悪役令嬢の私からすれば厄介すぎる。だから無難に回避を選んだはずなのに、
学園入学を遅らせた事をお茶会の席でアウラに言ったら、何故か「じゃあ僕も遅らせるよ。」とニッコリ微笑みながら言い出した。なので同級生だ。考えるのはポイっとする。なる様にしかならない、
それと、アルゲティの話。髪色はそのまま変わらず、前髪の両サイドが変わっただけ。
あれから父様とは会っていない。いつの話しなのかよく分からない夢はよく見るが・・。
こんな事を考えていると、ロッテが声をかける。
「お嬢様支度が整いました。」
「ありがとうロッテ」
「今日は魔力検査ですね。大丈夫ですよ神官に聞けば教えてくれますから。」
ロッテは微笑んだ私にそう言った。ロッテには私の感情が丸見えらしい。お互い微笑んだ所で下に降り朝食を食べて、教会に出発になる。
朝食は少し前に開発したふわふわな食パン、ふわふわ食パンの上にマヨネーズで壁を作りそこに玉子を割入れ、パセリを散らしたトーストと
それとトマトやレタスと等のサラダ、オレンジジュース
完璧過ぎる朝食だと兄様はご満悦だ、プチマヨラーを卒業出来たようだが、マヨネーズの料理が出ると機嫌が良くなる。量は適量に落ち着いている、食べ終わってから、「やはり玉子は飾りだな。」なんて言わないで!
そんな兄様は学園を卒業後、すぐに領地の仕事を手伝い始めた。お母様とアーロンにあれこれと聞いている様子。
姉様は領地の仕事は兄様に任せ、学園の教師になった。結婚はしばらくしないと言っていた。良いのか?お父様?お母様?と思ったがそんな事私が気にしても仕方がない。姉様とのスキンシップは相変わらずだが、仲のいい姉妹の見た目だと思っている。
「トゥカーナと離れるなんてこれ以上無理!離れる位なら立場を利用する!」
不穏な言葉が聞こえたが、これも考えはポイっとする。深く考えてはいけない。。うん。
お父様とお母様は共に忙しい様だが、宰相と領主の立場を考えれば暇な時間等無いはずなのに、
お父様の帰宅時間が早い時があり、何度頬っぺを犠牲にしたかわからない。
お母様は「甘えん坊さんのトゥカーナ。」なんて言いながら、反対から頬っぺをスリスリしてきた時には、全て考えを放置した程だ。イケメンと美女に頬っぺをスリスリされる光景は何とも言えない気分にもなる。その時の姉様の視線がとても痛かった。そんな事考えていると
「トゥカーナ?聞いてる?」
「お父様・・・少し考え事をしてました。お父様も一緒に教会へ行くのですよね?」
「これも陛下との決定事項なんだ。」
「アルゲティ様の事ですよね?大丈夫です。私も不安でしたので、」
微笑みながら答え、たわいも無い会話をしながらガタゴト馬車は進む。
アウラは王族なので、もっと早くから魔力検査をしていた様だ。そう言えば初めて会った時に使ってくれたなぁ。隠れる場所が限られるかくれんぼ、あれを兵士の訓練でやっていると、聞いた時にはびっくりしたよ。。本当
「王城のどこに隠れられるのか?それを確認出来ていい訓練」と、にこやかにアウラから言われたので
「お役に立てて光栄です。」と微笑み返したが、私は遊びとして提案しただけだ。何故?
「さぁトゥカーナ?着いたよ」
お父様の言葉を聞き、私は「はいお父様」と返事を返した。
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