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第2章 そして2章ぐらいで段々問題が起きるんだ
52話 保険の話 -いざ教会へ-
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キャトン不在の少人数営業が4日続き、ようやくきた日曜日。
昨日の帰り際に「明日はゆっくり休んでね」と言いつけておいたので、みんな今頃は家でゆっくりしてるだろう。
そんな俺はというと、ちょっとしたお菓子の詰め合わせを持って1人で教会を訪れてる。
もちろんキャトンのお見舞いだ。
まあ他にも1つ目的があるんだけどね。
ギルドとは違い、教会は日が沈むまでは常に扉が開かれている。
治療費の高額さ故に「治療を受けられる人」が選別されてしまうけど、「来るもの拒まず」ということを換気ついでにアピールしてるらしい。
受付にいる清潔感のある白いローブを纏ったシスターにキャトンが入院(?)している部屋を尋ね、その部屋に向かう。
部屋のドアをノックするとすぐに中から返事があった。
「失礼します」
ドアを開くとそこは小さな個室で、ベッド横に腰かけていたトラージさんとサッチェさんが挨拶してくれた。
「ジョージさん、わざわざお見舞いに来てくださったのですか」
「あらあら、気を遣わせて申し訳ございませんねぇ」
「いえ、お気遣いなく。こちらこそキャトンには頑張ってもらってますので。これ、目が覚めたら食べさせてあげてください」
「手土産までいただきまして」
「キャトンも喜ぶと思います」
サッチェさんがお菓子の詰め合わせを受け取って、大事そうにキャトンの枕元に置いてくれた。
「具合はどうですか?」
「小康を保っているようですが、1人でいる不安もあるんでしょうな。夜に少し熱が高くなることがあるみたいです」
親元を離れての療養だし、仕事を休むことで迷惑をかけてると思ってるだろうから、その心労は少なくないだろう。
それからしばらく世間話をして、眠っているキャトンに「お大事にな」と声をかけて病室を後にした。
さてさて、お見舞いは終わったけど、もう1つやりたいことがあるんだよね。
「すみません、教会で経理を担っている方とお話しすることってできませんか?」
受付に戻ってさっき対応してくれたシスターに声をかけた。
「経理担当の者とお話ししたいということですね? 失礼ですがお約束は?」
思い立っての行動だから当然アポイントなんて取ってない。
「すみません、特別に約束してたわけじゃないです。私は飲食店を経営しているんですけど、うちのお店で働いてくれている子がこちらで治療を受けてまして、今後の治療費などのことについて話を伺いたくて」
「そういうことですか。では経理の担当の者に話してみて、手が空いているようでしたら呼んできますね」
「お手数おかけします」
「お名前をお聞きしておいてよろしいでしょうか?」
「ジョージと申します」
俺が名乗るとシスターは一瞬だけハッとした表情を見せ、すぐさま席を立った。
昨日の帰り際に「明日はゆっくり休んでね」と言いつけておいたので、みんな今頃は家でゆっくりしてるだろう。
そんな俺はというと、ちょっとしたお菓子の詰め合わせを持って1人で教会を訪れてる。
もちろんキャトンのお見舞いだ。
まあ他にも1つ目的があるんだけどね。
ギルドとは違い、教会は日が沈むまでは常に扉が開かれている。
治療費の高額さ故に「治療を受けられる人」が選別されてしまうけど、「来るもの拒まず」ということを換気ついでにアピールしてるらしい。
受付にいる清潔感のある白いローブを纏ったシスターにキャトンが入院(?)している部屋を尋ね、その部屋に向かう。
部屋のドアをノックするとすぐに中から返事があった。
「失礼します」
ドアを開くとそこは小さな個室で、ベッド横に腰かけていたトラージさんとサッチェさんが挨拶してくれた。
「ジョージさん、わざわざお見舞いに来てくださったのですか」
「あらあら、気を遣わせて申し訳ございませんねぇ」
「いえ、お気遣いなく。こちらこそキャトンには頑張ってもらってますので。これ、目が覚めたら食べさせてあげてください」
「手土産までいただきまして」
「キャトンも喜ぶと思います」
サッチェさんがお菓子の詰め合わせを受け取って、大事そうにキャトンの枕元に置いてくれた。
「具合はどうですか?」
「小康を保っているようですが、1人でいる不安もあるんでしょうな。夜に少し熱が高くなることがあるみたいです」
親元を離れての療養だし、仕事を休むことで迷惑をかけてると思ってるだろうから、その心労は少なくないだろう。
それからしばらく世間話をして、眠っているキャトンに「お大事にな」と声をかけて病室を後にした。
さてさて、お見舞いは終わったけど、もう1つやりたいことがあるんだよね。
「すみません、教会で経理を担っている方とお話しすることってできませんか?」
受付に戻ってさっき対応してくれたシスターに声をかけた。
「経理担当の者とお話ししたいということですね? 失礼ですがお約束は?」
思い立っての行動だから当然アポイントなんて取ってない。
「すみません、特別に約束してたわけじゃないです。私は飲食店を経営しているんですけど、うちのお店で働いてくれている子がこちらで治療を受けてまして、今後の治療費などのことについて話を伺いたくて」
「そういうことですか。では経理の担当の者に話してみて、手が空いているようでしたら呼んできますね」
「お手数おかけします」
「お名前をお聞きしておいてよろしいでしょうか?」
「ジョージと申します」
俺が名乗るとシスターは一瞬だけハッとした表情を見せ、すぐさま席を立った。
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