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第1章 小説の第1章は大体説明みたいな感じだよね
9話 業者探しと運命の出会いのきっかけ
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「知らない天井だ」
何となくこのセリフを言わないといけない気がして呟いてみたけど、もちろん何がどうなるわけでもないし、誰も返事してくれるわけでもない。
「新世紀どころか新世界だし、汎用人型決戦兵器や使徒どころかドラゴンだっている世界なんだぜ」
誰がいるわけでもないのにそんなどうでもいいことを呟きながら顔を洗う。
健康に悪いとはわかっていながらもどうしても朝食を食べきれない人間なので、軽く水を飲む程度で済まし、本日のスケジュールの確認に移る。
「今日こそ店探しだな。店探しっていうか卸の業者を探すんだけどな」
商業ギルドでオイ氏に紹介してもらうのが早いんだろうけど、自分の目で食材を見極めたいし、昨日の今日なので失礼ながら『老いぼれ(オイ=ボレーヌ)』攻撃に耐えれる自信がないのでパス。
とりあえず商業区に出向き、まずはザッと店先の様子を見て回る。
「あの店はダメだな。生鮮食品に虫が付くのを全然気にしてない。あそこは生モノはショーケースみたいなのに入れてるからポイント高いぞ」
それぞれの店を勝手に査定しながら見て回るが、食品をぞんざいに扱っている店ほど安く、管理が行き届いている店ほど高かった。
「まぁ当然っちゃ当然の結果だな」
店先の呼び込みの声はどこも賑やかで、商売人の気の良さはどの店からも感じられる。
単純に品質と値段のバランスさえ重視していればよさそうだと感じた。
「それにしても、魚はほとんどないんだな」
結構な数の店を見て回ったが、魚介類を取り扱っている店はほとんどなく、取り扱っていたとしても日本で買う時の10倍以上の値段だった。
「あの、すみません。どうして魚は肉より高いんですか?」
勇気を出して大きな商店の売り子さんに訪ねてみると、「え? 知らないの?」といった様子で対応された。
「田舎の村から出てきたばっかりなんで」
もはや言い訳として定着してきたセリフを述べると、どこか納得した様子になる売り子さん。
「お兄さん、魚ってのはね、船を出して捕りに行かないといけないんだよ。でも海には大型の魔物も多いし捕れた後の輸送にも気を遣わないといけない、だからどうしても高くなるんだよ」
「なるほどなるほど」
「だからって川の魚なんて泥臭くて食えたもんじゃないし、清流の川の魚は身を守るための毒を持ってるからね」
「ありがとうございます、すごく勉強になりました。ところで今日のおススメでお買い得なお肉はありませんか?」
元が気ぃ遣いな日本人なので、聞きたいことだけ聞いてサヨナラということができず、夜ご飯用の食材だと割り切って肉を購入することにした。
どうやら気を遣ったのがもろバレだったようで、売り子さんが温かい目をしながら答えた。
「あいよっ! 今日は新鮮なオーク肉が入ってるよ!」
オークと聞くとすぐに二足歩行のブタの魔物が思い浮かび怯んでしまうが、割り切ってしまえばブタ肉なのだろう。現に持ってきてくれた肉もブタ肩ロースそっくりだったので、そのまま購入を決めた。
「毎度あり!」
何だかわからない植物の皮に包まれた肉塊を受け取り、そそくさと店を離れる。
気の弱さが見抜かれているようだったので、長居すると他にもいろいろと購入させられそうな気配を感じたからだ。
「とりあえず今晩はショウガ焼きだな」
ショウガも分類上は香辛野菜だが、俺が調味料として認識しているからか生ショウガも購入することができるのは昨日確認済だ。
チューブ入りのショウガはもちろん購入できるし手軽で便利だと思うけど、生の方が香りが立つので個人的に好んで使っていたので嬉しい。
夜ご飯に胸をときめかせながら歩いていると、すれ違う奥様集団の会話が耳に引っかかった。
「あの子、また泥付きの汚い野菜を売りに来てたわよ」
「あのギリギリ商業区の角の露店の子?」
「そうそう! 水も自由に使えないほど貧乏なんでしょうね」
「井戸なんて誰でも自由に使えるのに、水汲みの人手すらないんでしょうね」
内容は鼻につくものだったが、俺は急いでその露店を探した。
何となくこのセリフを言わないといけない気がして呟いてみたけど、もちろん何がどうなるわけでもないし、誰も返事してくれるわけでもない。
「新世紀どころか新世界だし、汎用人型決戦兵器や使徒どころかドラゴンだっている世界なんだぜ」
誰がいるわけでもないのにそんなどうでもいいことを呟きながら顔を洗う。
健康に悪いとはわかっていながらもどうしても朝食を食べきれない人間なので、軽く水を飲む程度で済まし、本日のスケジュールの確認に移る。
「今日こそ店探しだな。店探しっていうか卸の業者を探すんだけどな」
商業ギルドでオイ氏に紹介してもらうのが早いんだろうけど、自分の目で食材を見極めたいし、昨日の今日なので失礼ながら『老いぼれ(オイ=ボレーヌ)』攻撃に耐えれる自信がないのでパス。
とりあえず商業区に出向き、まずはザッと店先の様子を見て回る。
「あの店はダメだな。生鮮食品に虫が付くのを全然気にしてない。あそこは生モノはショーケースみたいなのに入れてるからポイント高いぞ」
それぞれの店を勝手に査定しながら見て回るが、食品をぞんざいに扱っている店ほど安く、管理が行き届いている店ほど高かった。
「まぁ当然っちゃ当然の結果だな」
店先の呼び込みの声はどこも賑やかで、商売人の気の良さはどの店からも感じられる。
単純に品質と値段のバランスさえ重視していればよさそうだと感じた。
「それにしても、魚はほとんどないんだな」
結構な数の店を見て回ったが、魚介類を取り扱っている店はほとんどなく、取り扱っていたとしても日本で買う時の10倍以上の値段だった。
「あの、すみません。どうして魚は肉より高いんですか?」
勇気を出して大きな商店の売り子さんに訪ねてみると、「え? 知らないの?」といった様子で対応された。
「田舎の村から出てきたばっかりなんで」
もはや言い訳として定着してきたセリフを述べると、どこか納得した様子になる売り子さん。
「お兄さん、魚ってのはね、船を出して捕りに行かないといけないんだよ。でも海には大型の魔物も多いし捕れた後の輸送にも気を遣わないといけない、だからどうしても高くなるんだよ」
「なるほどなるほど」
「だからって川の魚なんて泥臭くて食えたもんじゃないし、清流の川の魚は身を守るための毒を持ってるからね」
「ありがとうございます、すごく勉強になりました。ところで今日のおススメでお買い得なお肉はありませんか?」
元が気ぃ遣いな日本人なので、聞きたいことだけ聞いてサヨナラということができず、夜ご飯用の食材だと割り切って肉を購入することにした。
どうやら気を遣ったのがもろバレだったようで、売り子さんが温かい目をしながら答えた。
「あいよっ! 今日は新鮮なオーク肉が入ってるよ!」
オークと聞くとすぐに二足歩行のブタの魔物が思い浮かび怯んでしまうが、割り切ってしまえばブタ肉なのだろう。現に持ってきてくれた肉もブタ肩ロースそっくりだったので、そのまま購入を決めた。
「毎度あり!」
何だかわからない植物の皮に包まれた肉塊を受け取り、そそくさと店を離れる。
気の弱さが見抜かれているようだったので、長居すると他にもいろいろと購入させられそうな気配を感じたからだ。
「とりあえず今晩はショウガ焼きだな」
ショウガも分類上は香辛野菜だが、俺が調味料として認識しているからか生ショウガも購入することができるのは昨日確認済だ。
チューブ入りのショウガはもちろん購入できるし手軽で便利だと思うけど、生の方が香りが立つので個人的に好んで使っていたので嬉しい。
夜ご飯に胸をときめかせながら歩いていると、すれ違う奥様集団の会話が耳に引っかかった。
「あの子、また泥付きの汚い野菜を売りに来てたわよ」
「あのギリギリ商業区の角の露店の子?」
「そうそう! 水も自由に使えないほど貧乏なんでしょうね」
「井戸なんて誰でも自由に使えるのに、水汲みの人手すらないんでしょうね」
内容は鼻につくものだったが、俺は急いでその露店を探した。
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