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第1巻ー第1章 初めての冒険

第4話 暗闇の洞窟2 西側

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「今度は降りていくのよね?」
 ラミアが聞く。
「上から来たから、多分そうだ」
「ボスは強いでしょうから、気を付けないといけませんね」とミーナが言った。

 西側はあまり障害物がなく、階段まですんなり行けた。が、
「ちょっと待ちな」と誰かに呼び止められる。
「誰だ?」
「ここから先は行かせねぇよ。行きたければ、俺を倒すんだな」
 リザードマンが現れた。

「俺だけで十分だ」
 マコトが攻撃する。
「頭悪いね。それっ」
「ガフッ」
 攻撃を避けられ、強打される。
「マコト、大丈夫ですか?」とミアが心配する。
「意外と素早さがある。敵の能力が分かれば」
※敵の能力はしばらくして開放されます。

「やはり、魔法か」
「なら、全員で」
 ラミアが臨戦体勢に入る。
「まとめてはやめろ!」
「死ね!」
 マコトたちは一斉に魔法を放つ。
「だから、やめろと言ったのに。ぐふっ」
 リザードマンを倒した。

 マコトたちは階段を降りた。すると、景色がぐるりと回った。
「なんだ?」
「まだ、お前らの相手をするわけにはいかん。しもべたちの相手をしてもらうぞ」
 キングデビルが群れで現れた。
「舐めて掛かると死ぬぞ」

「魔法で片付ける!」
 マコトは魔法を放つ。しかし、
「効いてない?」
 キングデビルは傷ひとつついていない。
「すべての魔法が効く訳じゃない」
「ラミア、ミーナ頼む」
「分かったわ」
 ラミアたちが魔法を放つ。少しは足止めが出来た。

「闇属性なのか。だから、効かなかったのか」
「ヴァンパイアもエルフも光属性の技は覚えるけど、少ないからね」
 ラミアがため息をつく。
「聖職者が欲しいところだ」
 
「おしゃべりは終わったか?」
「まだよ!」
 再び二人が魔法を放つ。
「結局足止めくらいにしかならんな。死ぬが良い!」
 キングデビルは槍から黒い玉を作り出し、投げてきた。
「ぐわっ」
「きゃっ」
「うわっ」
 みんなダメージを食らう。

「みんな、大丈夫・・・か?」
 なんとマコト以外石化してしまっている。
「ワッハッハ。これでお前一人だ。死ね!」
「こっちの台詞だ!」
 マコトは疾風のごとく斬りかかる。
「ぬぅ。スピードが上がっている」

「どうした?」
「お前を倒せば終わりだな。死ね!」
 キングデビルが飛び掛かってくる。
「今だ!」
 マコトは剣を振になった。
「ふぅ」
 石化されたミアたちが元に戻る。
「マコト!」
 ミアが抱き付いてくる。
「やったんだな!」
「良かった」
 マコトの魔法耐性が上がった。
・マコト
魔法耐性 4→5 (89)

「ぬぐぅ。こんなはずでは。仕方ない。私が相手になってやる!」
 オオゴブリンが現れた。
 オオゴブリンは砂ぼこりを起こした。マコトたちは目に砂が入り、前が見えない。

「くそっ、これじゃ」
「前が見えない」
「目が痛い」
 マコトたちは目を押さえる。
「魔法で」
 マコトは魔法を放つ。しかし、命中率が下がっているので、当たらない。
「ラミア、頼む」
「やってみるわ」
 ラミアが魔法を放つ。運良く当たる。

「運が良いやつめ。食らえ!」
 オオゴブリンは地面を揺らした。
「うわっ」
「きゃっ」
 マコトたちは少しダメージを受けた。
「くたばれ!」
 マコトは攻撃した。オオゴブリンはよろけた。
「今よ!」
 ラミアたちは魔法を放つ。全部命中した。

「敵わんか。ワシの負けだ。良いことを教えてやろう。西側から出て北に行くと神殿がある。その神殿では、様々な能力を身に付けられる転職が出来るらしい。あと、北の大陸に聖職者が住まう町があるらしい」
「なるほど」
「ワシは去る。さらばじゃ」
 オオゴブリンは逃げていった。すると、ズシンっと音がして西側の出口が塞がってしまう。
「出られないじゃないか」


「他の出口を探すしかなさそうね」とラミアが言った。

【洞窟 西側 地下】

「ここにはないみたいだから、降りるところを探そう」
「そうだね」とラミアが言った。
「マコト、あったよ!」
 ミアが叫ぶ。
「ほんとか?」
 そこには、下に降りる階段があった。
「行ってみよう」

「ここは・・・」
 下に降りると、光が降り注いで明るかった。
「あそこから光が来てるみたいだね」とミアが言った。
 見ると、隙間から光が差し込んでいる。
「明るいけど、ここは何なんだろう?」
「何もないね」
 ミアが辺りを見回す。
「外は明るいのかな?」
「行ってみよう」

 光の近くに行ってみると、動かせる岩があった。
「もしかして」
 マコトは岩を動かした。すると、通れるくらいの隙間ができた。
「出られるよ」
 マコトたちは外へ出ることができた。
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