あんたは俺のだから。

そらいろ

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「ふっ…んぅ、す、き……しゅき……」
「は、っ、気持ちいい……っしゆ…」

 樹矢が俺の上半身を持ち上げて、座って向かい合う体制になると樹矢のモノが俺の更に奥を突いて息ができない快感と苦しさを感じた。 

「っぁ……!く、るし………」
「ぁぁ。やばい、朱の奥……当たってる」
「みぃくん……中、ちょうだ、いっ……!」

 揉まれる快感にどうにかなりそうで、意識を保つのが精一杯だ。プツンと切れてしまわないように、細い細い糸を必死に繋ぎ止める。

「んんぅ…。っん…み、ぃ……」
「朱、し、ゅ……愛してる」

 口で繋がるキスで唾液も言葉も絡ませながら、相手を求める腰の動きはお互いに止めない。

 息が苦しい。気持ちいい。もっと。

「んぅ。もっと、もっとぉ……!」

 女々しく縋る俺を、目を細めて嬉しそうに受け入れてくれるのは後にも先にも樹矢しかいない。

 ガンガンと腰を振って、顔を歪ませるとこれまでで一番深い所を突かれ、俺は頂点に達した。

「いっ、イク……イク!!」
「んっ、し……ゆ…!!」

 樹矢も俺の締め付けか、限界を迎えて中に精液をドクドクと吐き出した。


「っ…、ん、はぁ……はぁ…」

 息が乱れてる。樹矢の吐き出した欲を全部俺の中に留めたくて、抱きしめる腕は離せなかった。
 永遠なんて無いと思う。明けない夜は無いけれど、来る朝を必ず俺達が迎えれるなんて本人も誰も言い切れない。
 だって、終わりはあるんだから。

 グルグル回っていく無数の馬は、時間が経てばまた出会える。馬は……。
 乗っている人は、その時間、その時にしか居ないのに、動くことを許されない馬達は回るしか無いんだ。朝が来ても夜に暮れても凍えそうな寒さでも溶けそうな暑さでも、ただ、回り続ける。
 永遠ってそういうもの。


「朱ちゃん?大丈夫?」

 背中を優しく撫でてくれる樹矢は、掛ける言葉も優しい。ギュッと力を入れて抱きしめ、「大丈夫。愛してる」と声にした。

「もー。なーに?デレなの?朱ちゃん俺にデレデレなの?」

 俺の首筋に可愛いと首を左右に小さく動かして顔を埋める。

「なんだよ。デレたら悪いかよ」

 ほら、また素直にならずに悪態つけようとする俺。

「そんな朱ちゃんも良すぎて好き」

 純粋な言葉は、俺の心にストンと落ちる。
 永遠なんて無くてもいい。この愛情さえあれば、俺達はきっと繋がれる。だから、今日も好きって言うんだ。行動でも言葉でも素直に伝える事で繋いでいくしか無いから。


「あんたが好き」

 ストレートでありきたり。それでいいんだ。

―――
――

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