あんたは俺のだから。

そらいろ

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秋桜-cosmos-4

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鶫との撮影は、段々と慣れてきたのかここ最近はとてもスムーズに進む。初めは一つ一つポーズを指定して、俺も撮り慣れていない部分があったからか、随分時間が掛かっていた。

今となっては、シャッターの速度に合わせてポージングを変えてくれる様になり、たまに撮りたい要望を俺が言ったり場所を変えてみたりするだけにまで成長した。

「ホントに綺麗な色…。」

屈んで指先で一輪のコスモスに触れる。
日没の時間に差し掛かり、太陽は地平線の下に沈もうとしていた。その濃いオレンジ色の光に包まれたコスモスは、ここに来た時より淡さを無くしていた。
俺のカメラはその瞬間も逃さなかった。

「鶫、ちょっと休憩するか?」
「んー?いいよー。」

このまま撮影し続けても良さそうだったけれど、俺は少し時間を空けたかった。

「ちょっと飲み物買ってくるわ。ソーダでいい?」
「うん!あっちにあるベンチで待ってる。」

じゃ。と手を上げてそれぞれ歩きだす。自動販売機に向かい、鶫のソーダと自分の缶珈琲を買う。
ガコンと鳴る音と共に出てきた物を手に取り、一度上を見上げる。

陽が傾いて、少しだけ光が欠けたように薄暗い空が広がっている。

(よし、もう少し…。)
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