160 / 244
シンパシー-sympathy-8
しおりを挟む
「でしょ?俺のしゆちゃんだから、取っちゃだめだよ。」
俺の首に腕を回して、頬にちゅっとキスした。
「っちょ…!み、樹矢…!」
思わず下の名前で呼んでしまった事はどうでも良くて、人前でしかもminaさんの前でキスされた事に同様を隠せず慌てて弁解しようとする。
「minaさんっ、こ、これは…ですね…!」
「大丈夫ですよ。本当に本当にお似合いです。これからも陰ながら応援していますね!」
何か全てを理解しているかの様に、冷静に返答された。隣にいる樹矢を見れば、ニッコリとminaさんに笑い掛けている。
「あっ、これデータとカメラお返しします。撮った写真はまたレタッチした後に送りますね。」
掛けていたストラップを外してminaさんへカメラを渡す。
「楽しみにしています。私も編集頑張るので、動画見てくださいね!」
「見る見るー!どんな仕上がりか楽しみ!」
樹矢は期待に満ちた声で返答した。
「じゃ、今日はこれで解散でいいかな?minaさんまた会いましょうね!」
「はい!ありがとうございました!」
しっかりと頭を下げてお礼を言ったminaさんに樹矢は手をブンブンと左右に振って、俺の肩を持てば駐車場へと移動していく。
「ちょっと…樹矢!どういう事だよさっきのは!」
やっと二人きりになれた車内で問い詰める。
「えー?どういう事って…言われても。」
「俺達の関係はバレないようにしないといけねぇだろ?あんな堂々とキスしたら隠すにも隠せねぇじゃんかよ!」
「んー。」
声を少し荒げても、樹矢は呑気に返答する。
「もう、バレてたからいいんじゃない?」
「…え?」
バレてたって、俺達の関係が?
付き合っている恋人同士だって?
何も答えれず頭の中にグルグルと今日の言動が蘇る。
「まぁ、気があったみたいだから俺から彼に釘を差したんだけどね。」
ホント、しゆちゃんは鈍感さんなんだからー。と俺の頭を撫でれば口づけをする。
---
後々、話を聞いていくと撮影中二人で盛り上がっていた会話はどうやら俺の事についてらしかった。minaさんが樹矢に色々と質問していたらしく、これは危ないと本格的に好意を持つ前にバラしたという。
「だってしゆちゃんの恋人は俺だけだからね?」
---
--
-
俺の首に腕を回して、頬にちゅっとキスした。
「っちょ…!み、樹矢…!」
思わず下の名前で呼んでしまった事はどうでも良くて、人前でしかもminaさんの前でキスされた事に同様を隠せず慌てて弁解しようとする。
「minaさんっ、こ、これは…ですね…!」
「大丈夫ですよ。本当に本当にお似合いです。これからも陰ながら応援していますね!」
何か全てを理解しているかの様に、冷静に返答された。隣にいる樹矢を見れば、ニッコリとminaさんに笑い掛けている。
「あっ、これデータとカメラお返しします。撮った写真はまたレタッチした後に送りますね。」
掛けていたストラップを外してminaさんへカメラを渡す。
「楽しみにしています。私も編集頑張るので、動画見てくださいね!」
「見る見るー!どんな仕上がりか楽しみ!」
樹矢は期待に満ちた声で返答した。
「じゃ、今日はこれで解散でいいかな?minaさんまた会いましょうね!」
「はい!ありがとうございました!」
しっかりと頭を下げてお礼を言ったminaさんに樹矢は手をブンブンと左右に振って、俺の肩を持てば駐車場へと移動していく。
「ちょっと…樹矢!どういう事だよさっきのは!」
やっと二人きりになれた車内で問い詰める。
「えー?どういう事って…言われても。」
「俺達の関係はバレないようにしないといけねぇだろ?あんな堂々とキスしたら隠すにも隠せねぇじゃんかよ!」
「んー。」
声を少し荒げても、樹矢は呑気に返答する。
「もう、バレてたからいいんじゃない?」
「…え?」
バレてたって、俺達の関係が?
付き合っている恋人同士だって?
何も答えれず頭の中にグルグルと今日の言動が蘇る。
「まぁ、気があったみたいだから俺から彼に釘を差したんだけどね。」
ホント、しゆちゃんは鈍感さんなんだからー。と俺の頭を撫でれば口づけをする。
---
後々、話を聞いていくと撮影中二人で盛り上がっていた会話はどうやら俺の事についてらしかった。minaさんが樹矢に色々と質問していたらしく、これは危ないと本格的に好意を持つ前にバラしたという。
「だってしゆちゃんの恋人は俺だけだからね?」
---
--
-
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説


サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる