159 / 244
シンパシー-sympathy-7
しおりを挟む
少し遠くから、彼らの後ろをついていく。段々とお互いに慣れてきたのか、緊張感は解けてよく話すようになっていく。
たまに顔を見合わせては、笑い合って穏やかで良い雰囲気が流れている。傍から見たら若い美男美女のカップルにしか見えない程に。
それを溢さないように、捕らえる。足取りが軽くなる変化すら見逃さない。
(それにしても…。)
「よく話すなぁ…。」
二人に聞こえないようにボソッと呟く。
仲が良い分、表情も良いものが撮れるし妬いては無い。けど気になる…。
(何でそんなに盛り上がってるんだろう…。)
出会ってばかりとは思えない、二人の仲睦まじい雰囲気に戸惑いつつも撮影は順調に終わった。
---
「よし、OKじゃないかな。」
水族館を出て、眩しい夕日の光が目を眩ます。
「お疲れ様でした!」
「お疲れ様です!今日は本当にありがとうございます…!」
minaさんは俺と樹矢を交互に見て礼を言う。
「こちらこそ、ありがとう。初対面と思えないくらい楽しかった!また機会があればいつでも呼んでほしいなぁ。」
樹矢は嬉しそうに笑ってminaさんに言った。そして俺を見て、目を合わす。
「もちろん、その時のカメラマンさんも須藤さんで…ね?」
ね?と聞いたその表情はモデル瀬羅樹矢じゃなく、俺の恋人である樹矢の顔をしていた。
「そうですね。お二人も仲良くなれたみたいで、撮影も良い感じでしたよ。」
「ホント!?嬉しいなぁ!」
樹矢はバンザイと手を上げて喜んだ。
そんな俺と樹矢をまだ見つめていて微笑むminaさん。
「本当に仲良しですね。羨ましいです。」
俺達に向けて言ったと思われるその言葉に、仲良しなのは樹矢とminaさんじゃ?と疑問を持ったものの、樹矢が答える。
たまに顔を見合わせては、笑い合って穏やかで良い雰囲気が流れている。傍から見たら若い美男美女のカップルにしか見えない程に。
それを溢さないように、捕らえる。足取りが軽くなる変化すら見逃さない。
(それにしても…。)
「よく話すなぁ…。」
二人に聞こえないようにボソッと呟く。
仲が良い分、表情も良いものが撮れるし妬いては無い。けど気になる…。
(何でそんなに盛り上がってるんだろう…。)
出会ってばかりとは思えない、二人の仲睦まじい雰囲気に戸惑いつつも撮影は順調に終わった。
---
「よし、OKじゃないかな。」
水族館を出て、眩しい夕日の光が目を眩ます。
「お疲れ様でした!」
「お疲れ様です!今日は本当にありがとうございます…!」
minaさんは俺と樹矢を交互に見て礼を言う。
「こちらこそ、ありがとう。初対面と思えないくらい楽しかった!また機会があればいつでも呼んでほしいなぁ。」
樹矢は嬉しそうに笑ってminaさんに言った。そして俺を見て、目を合わす。
「もちろん、その時のカメラマンさんも須藤さんで…ね?」
ね?と聞いたその表情はモデル瀬羅樹矢じゃなく、俺の恋人である樹矢の顔をしていた。
「そうですね。お二人も仲良くなれたみたいで、撮影も良い感じでしたよ。」
「ホント!?嬉しいなぁ!」
樹矢はバンザイと手を上げて喜んだ。
そんな俺と樹矢をまだ見つめていて微笑むminaさん。
「本当に仲良しですね。羨ましいです。」
俺達に向けて言ったと思われるその言葉に、仲良しなのは樹矢とminaさんじゃ?と疑問を持ったものの、樹矢が答える。
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。



塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる